平成27年1月16日 豚流行性下痢(PED)の確定(1 例目)について 1 月 15 日、伊方町(一貫経営1戸)の養豚農家において、県内で今シーズン(平成 26 年 9 月以降)1例目となる豚流行性下痢(PED)の発生を確認しましたので、お知らせ します。 1 経緯 (1)1 月 15 日午前、畜主から南予家畜保健衛生所に、肥育豚の下痢について通報 があり、PED の疑いが否定できないことから、同日、病性鑑定を実施。 (2)同日夜、家畜病性鑑定所において PED と確定。 2 現在の状況(1 月 16 日現在) (1)飼養頭数:740 頭 (繁殖母豚 80 頭、種雄豚 10 頭、子豚 250 頭、肥育豚 400 頭) (2)発症頭数:肥育豚 50 頭(現時点で下痢等の症状がみられる頭数) (3)死亡頭数:0 頭 3 4 当該農場の防疫措置 農場及び車両の消毒の徹底、異常豚の出荷自粛を指導 その他 (1)農場等での取材は、本病のまん延を引き起こすおそれがあることから、決して 行わないようお願いします。 (2)本病は、豚、いのしし等の病気であり、人やその他の家畜に感染することはあ りません。 (3)また、本病は家畜伝染病予防法において「届出伝染病」に指定されていますが、 口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ等のような「法定伝染病」と違い、病原性が 低いことから、発生農場の豚の殺処分や移動制限といった防疫措置は実施されず、 治癒後は通常どおりと畜場等へ出荷することができます。生産者等の関係者が根 拠のない噂などにより混乱することがないよう、ご協力をお願いいたします。 (4)農林水産省の通知に基づき、平成 26 年 9 月以降を新シーズンとして整理し、9 月以降の新規発生から1例目とします。 (5)平成 25 年 10 月から平成 26 年 8 月までに、全国で 38 道県、817 農場で発生。 平成 26 年 9 月以降は平成 27 年 1 月 12 日現在、17 都県、68 農場で発生が確認 されています。 【問い合わせ先】 愛媛県農林水産部農業振興局畜産課 電話番号 : 089-912-2575 担当者 : 青野、矢野 【参考資料】 1 豚流行性下痢(PED)の概要 (1)ウイルスの感染による豚の伝染病で、家畜伝染病予防法において「届出伝染病」に指定さ れている。 【家畜伝染病予防法で規定される伝染性疾病の種類】 家畜伝染病:病性が激しく、伝播力が強い悪性の疾病で、まん延防止のために強 力な措置を講ずる必要がある伝染病(口蹄疫や鳥インフルエンザ) 届出伝染病:家畜伝染病に比べて病性が弱いが、発生の状況を把握して被害の防 止を図る必要がある伝染病(本病など) (2)主な症状は水様性下痢や嘔吐で、10日齢以下の子豚は死亡率が高いが、母豚や肥育豚の 死亡はまれで、一週間程度で治癒する。 (3)高病原性鳥インフルエンザや口蹄疫など「家畜伝染病」の対応とは異なり、殺処分や移動 制限等の防疫措置は実施せず、治癒後は、通常どおりと畜場へ出荷することができる。 2 発生状況 国内発生状況(発生件数:平成27年1月12日(月)現在) 平成26年9月以降に、以下の17都県68件の発生が確認されている。 (発症頭数:45,347頭、死亡頭数:6,434頭) 発生県 発生件数 発生県 発生件数 1 青森県 3 11 三重県 1 2 岩手県 1 12 鳥取県 1 3 宮城県 1 13 長崎県 2 4 秋田県 5 14 大分県 1 5 群馬県 9 15 宮崎県 5 6 千葉県 15 7 東京都 1 8 新潟県 2 9 静岡県 1 10 愛知県 16 16 鹿児島県 3 17 1 沖縄県 (2)海外の発生状況 米国では、平成25年4月以降本病が大流行しており、平成26年11月14日付けの公表デ ータでは、32州において8,898件の発生が報告されているほか、中国や韓国、台湾などで も発生している。
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