サツマイモ品種「ハイスターチ」のサツマイモネコブセンチュウ 抵抗性遺伝子座判別用DNAマーカーの適用範囲 ○田淵宏朗・中山博貴・田中 勝・甲斐由美・高畑康浩 (九州沖縄農研都城) 【目的】 【結果および考察】 我 々 は , サ ツ マ イ モ に サ ツ マ イ モ ネ コ ブセ ン ・ DNAマ ー カ ー Act, E33, E41の プ ラ イ マ ー 濃 チ ュ ウ (以下 セ ン チ ュ ウ )抵抗 性 を 付 与 す るこ と 度 を そ れ ぞ れ 0.2µM, 1.5µM, 0.5µMと す る こ と で , 防 除 の た め の 土 壌 消 毒 剤 の 費 用 と 作 業時 間 で , 一 反 応 で 全 て の マ ー カ ー の 遺 伝 子 型 の確 認 および環境負荷を低減させることを目的として, が 可 能 と な っ た 。 マ イ ク ロ チ ッ プ 電 気 泳 動装 置 抵 抗 性 品 種 の 簡 易 選 抜の た め の DNAマ ー カー 開 を 併 用 す る こ と で 遺 伝 子 型 の 解 析 が 簡 易 化・ 高 発 を 行 っ て い る 。 本 研 究 で は 「 ハ イ ス タ ーチ 」 速化された。 の 抵 抗 性 遺 伝 子 座 近 傍の DNAマ ー カ ー に つい て ・ 図 に ,「 ハ イ ス タ ー チ 」 後 代 品 種 ・ 系 統 の セ マ ル チ プ レ ッ ク ス 化 を 図 る と 共 に , 遺 伝 的背 景 ン チ ュ ウ レ ー ス 別 抵 抗 性, DNAマ ー カ ー 遺伝 子 の 異 な る 品 種 ・ 系 統 に お け る 表 現 型 と マ ーカ ー 型,および,育成系譜を示す。「ハイスターチ」 遺 伝 子 型 と の 対 応 を 調 査 し , 選 抜 へ の 適 用性 を の 後 代 第 一 世 代 「 ダ イ チ ノ ユ メ 」, 第 二 世 代 の 検討したのでその結果を報告する。 「 九 系 236」, 第 三 世 代 の 「 コ ガ ネ マ サ リ 」 お よ 【材料および方法】 び 「 こ な み ず き 」 は , E33と E41の 遺 伝 子 型が 共 ・「 ハ イ ス タ ー チ 」 の セ ン チ ュ ウ レ ー ス 1(SP1) に"+",かつSP1とSP2への抵抗性が強であり,qRmi ・レース2(SP2)への抵抗性遺伝子座(qRmi ( t ) )は ( t ) が 継 承 さ れ て い る こ と が 示 唆 さ れ る 。「 コ ナ 同一または極近傍であると推定される(Nakayama センリ」も同様である。一方,遺伝的に遠い「ジ ら2012)。qRmi ( t ) 近傍のDNAマーカーE33M53_090 ェイ レッド 」等はE33や E41の 遺伝子 型が"-"で も ( 以 下 E33, 103bp) お よ び E41M32_206( 同 E41, SP1や SP2へ 抵 抗性 を 示 し,「 元気」は E33の 遺伝 63bp),さらにPCR増 幅マーカーとしてアクチン 子型が"+"でもSP1や SP2への抵抗性がない。その ( Act, 199bp) を マ ル チ プ レ ッ ク ス 化 し て PCRを 原 因 と し て , DNAマ ー カ ー と 抵 抗性 遺 伝 子座 間 行 い ,「 ハ イ ス タ ー チ 」 の 後 代 お よ び そ の 他 の で の 組 換 え や , 遺 伝 子 座 が 異 な る 抵 抗 性 遺伝 子 品種・系統の遺伝子型を調べた。 の 存 在が 考 え られ る 。 こ れら のこ とから ,DNA ・ 品 種 ・ 系 統 の 一 節 苗 3~ 5株 に 二 期 幼 虫 の セ ン マ ー カ ー E33と E41は 「 ハ イ ス タ ー チ 」 の 後代 品 チュウ500頭を接種し,35日間栽培後,土を洗い 種 ・ 系 統 で は SP1や SP2へ の 抵 抗 性の 選 抜 に利 用 落とし根に付着した卵嚢数を計測した。 で き る が , そ れ 以 外 で は 利 用 は 難 し く , 適用 範 囲は広くないことが分かった。 ─ 49 ─ p047-52postercs6.indd 49 2014/07/31 8:55:17
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