受験マニアックス2015年1月号(PDF)

2015 年 1 月 15 日
2015 年高校入試で人気の出そうな私立高校
東京 男子の私立志向が増える
東京都教育委員会は 1 月 6 日、公立中学校長会が 12 月に調査した都内公立中学校 3 年生の
進路希望状況を発表しました。卒業予定者数は前年とほぼ同じとみて差し支えありません。
全日制都立高校への進学希望者は、男子は減少、女子は増加しており、国立・私立・他県
公立の全日制希望者は逆に男子が増加、女子は減少しています。女子の都立志向は上昇し
ていて、男子は私立志向が増えているといえます。
内申が出る前、つまり志望校の変更が行われる前の段階の傾向として人気のある高校を各
模試の動向からピックアップします。
23 区の共学校では、2014 年春に共学化した岩倉、2015 年春から共学化する東洋大学京北
です。昨年までの上位コースよりも偏差値が上昇していますから「台風の目」になりそう
です。朋優学院は都立の併願者からの好感度が人気を支えています。そのほか、「クリエイ
ティブ・リーダーズ・クラス」の新設で注目される桜丘、特進コースを共学化する目黒学
院などです。東亜学園、関東国際も人気が上がっているようです。
23 区の男子校では、開成、巣鴨は例年並みに難しくなるでしょう。女子校では京華女子で
す。併願受験生の学力レベルが上昇してきています。慶應義塾女子、豊島岡女子学園など
の女子校に大きな変化は見られません。女子校は落ち着いた入試になりそうです。
多摩地区の共学校には早稲田実業、明治大学付属明治、拓殖大学第一など、大学の付属高
校や、併願校として人気の高い高校が多いのですが、希望者の傾向は昨年とほぼ変わって
いません。女子校では一度高校募集を閉じて再開した東京純心女子に注目が集まっている
ようです。
埼玉
埼玉県教育委員会は 1 月 13 日、12 月 15 日現在の県内中 3 生の進路希望調査結果を発表し
ました。公立中学校の卒業予定者数はやや減っています。全日制公立高校への進学希望率
は昨年並み、県内私立高校への希望率は若干上がっています。また、県内国立高校(とい
2015 年 1 月 15 日
っても筑波大学附属坂戸だけ)の希望者が増えています。同校はSGH(スーパー・グロ
ーバル・ハイスクール)に指定され、2015 年度からコース制を実施、SG(スーパーグロ
ーバル)を新設します。こうした改革に期待する受験生の動きでしょう。
また、10 月の 1 回目の進路希望調査のときよりも私立高校の希望者が増えています。希望
者がかなり増加しているのは秀明英光、浦和実業学園、星野、武蔵越生、埼玉栄、叡明(小
松原が移転・共学化して校名変更)、本庄東、増加が目立つのは浦和学院、花咲徳栄、秋草
学園、川越東、本庄第一、早稲田大学本庄です。
神 奈 川 ・千 葉 に 大 きな 変 動 は 見 られ な い
神奈川県は、10 月の公立中 3 生への進路希望調査では公立希望率、県内私立の希望率とも
昨年並み、県外私立希望率が僅かに上昇していました。ですので、人気の変動が目立つ学
校はあまりありませんが、模試では横浜商科大学、三浦学苑などが目立っています。慶應
義塾は入試日を今回のみ、2 月 12 日に変更します。その影響を受けそうなのは、山手学院
と桐蔭学園です。山手学院は入試日を 2 月 11 日にしますし、桐蔭学園は今回、初めて書類
選考型入試を実施します。しかし合格ラインにまでは影響は及ばないとみていいでしょう。
千葉県の模試では、秀明大学学校教師学部附属秀明八千代の人気があがっているようです。
その他の高校は共学、男子校、女子校ともに大きな変化はありません。市川、東邦大学付
属東邦、渋谷教育学園幕張、麗澤、東京学館浦安など私立のレベルはほぼ変わらないでし
ょう。