View/Open - HERMES-IR

Title
Author(s)
Citation
Issue Date
Type
経済成長と国際貿易:幾何学的解明
國本, 和孝
一橋研究, 16: 74-81
1969-02-15
Departmental Bulletin Paper
Text Version publisher
URL
http://hdl.handle.net/10086/6689
Right
Hitotsubashi University Repository
経済成長と国際貿易:幾何学的解明
國
本 和 孝
1
経済成長が一国の国際貿易にどの様な影響を与えるかは,興味ある問題である.経済成
長の前後で交易条件が変化しないものと仮定すると,経済成長が当該成長国の国際貿易に
及ぼす影響(経済成長の「純効果」)は,成長がその国の生産に及ぼす影響(「生産効果」).
と需要に及ぼす影響(「消費効果」)の両者によって決定される.
ところで,「生産効果」と「消費効果」を図を用いて確認することは比較的容易である.
が,これら二つの効果が総合されたものである「純効果」の場合は,従来それほど簡単な
ことではなかった.ここでは,この「純効果」を図から直ちに識別する方法を示すと共に.
オッファー曲線分析との関連を論ずる.それによって,生産効果,消費効果,および純効
果の三つの効果の間の関係が明確になり,経済成長が当該成長国の国際貿易に及ぼす影響
(1)
を正確iに把握することが可能になる.
ll
経済成長の「純効果」は,所与の交易条件の下で当該成長国の貿易依存度がどう変化す.
るかによって,三つのタイプに分かれる.すなわち,貿易量(輸入量あるいは輸出量)が
国内産出量の増加率よりも低い率でしか増加せず貿易依存度が低下する 「逆貿易偏向的
(A)ケース」,まったく同じ率で増加し貿易依存度が変化しない「中立的(N)ケース」,
および貿易依存度の上昇する「順貿易偏向的(P)ケース」がこれである.
さらに,Aケースの極端な場合として,成長後貿易量が絶対的に減少する「超逆貿易偏向.
的(UA)ケース」を,またPケースの極端な場合として,貿易量の増加が(貿易量と共通
の単位ではかった)国内産出量の増加を絶対的に上回る「超順貿易偏向的(UP)ケース」
を,区別することがでぎる.
(1) 本稿は,Harry G. Johnson, Money, TTadeα嘱Economio(]!rowth,1962(村上敦訳「貨
幣・貿易・経済成長」),第四章「経済発展と国際貿易]におけるジョンソン教授の分析を修
正し展開したものである.
74
経済成長と国際貿易:幾何学的解明
すなわち,経済成長の「純効果」は,経済成長前の輸入量をM,輸入可能財ではかった
函内産出量を0,そしてそれらの増分をそれぞれ△M,△0とすれば,経済成長にもとず
く輸入量の増加の程度に応じて,次の様に定義される.
UAケース・……・…・…………△M≦0 なる場合,
A・一スー・一・<△M<M・粋な・齢
Nケース・…一一…△M・=M・男。な・鵬
Pケース…一鰐0<△M<△・な・磐
UPケース…………………△0≦△M なる場合.
ここで注意しなければならないことは,経済成長前の状態および経済成長率を与えられ
たものとすると,「純効果」をこれら五つのタイプに分かつ基準となる臨界的な輸入量の
増分(△M),したがって成長後の輸入量(M十△M)は一一定の値をもつ,ということである.
N
第1図において,横軸は輸出可能財の量を,縦軸は輸入可能財の量を示す.MNは経済
成長前の交易条件線で,したがって輸入可能財ではかった国内産出量(0)は,最:初の状態
輸入可能財M’
1
il
M
R
c欲 3
C
Q
lF
@E、 G一一一一「一一 一一一 一一一
iP’Dp〃
P
H
0
V
A領域
N N’ 輸出可能財
A
中立効果 P領域
頂点軌跡
UP TR UA
一}一
令頁域 布頁域 令頁域
第 1 図
(2)△M=0および△M=△0なる場合は超貿易偏向的ケースに含めた.
75
一橋研究第16号
では,OMに等しい.また成長前の生産点と消費点をそれぞれP, Cとすれば,初期輸入
(3)
:量はQC (:・・ RM)である.
ところで,輸入量QCの代わりに,それと交換に輸出量QPを与えるという貿易をあら
わすベクトルPC,つまり所与の交易条件の下における「貿易オッファー量」を用いて論
ずるのが便利である.以下この様な方法がとられる.
さて,経済成長が始まると,交易条件線はMNに平行に右上方にシフトする.そして,
そのシフトの程度は経済成長率に依存するから,逆に成長率が与えられると,新しい交易
条件線の位置も,例えばM’N’に,定まる.輸入可能財ではかった国内産出量の増分
(△0)はMM’である。
経済成長の結果,生産点と消費点は共に新交易条件線M’N’上に移動するが,その移
動の仕方(「生産効果」および「消費効果」)が成長後の「貿易オッファー量」を決定する.
そしてそれにつれて輸入量と貿易依存度が,つまりは「純効果」が決定される.そこで,
本節でまず「生産効果」と「消費効果」について簡単にふれ,次節で「純効果」について
(4)
論ずることにしよう。
最初に「生産効果」について考えると,経済成長の結果,生産点がP点からOPの延長
上にあるP’点に移動すれば,このことは,同一の価格比率の下で,輸入可能財の生産
と輸出可能財の生産が丁度同じ率で増加したことを意味するから,生産効果は中立的であ
る.
ところが,もし輸入可能財の生産の増加率が輸出可能財の生産の増加率を上回り生産点
がP/F上(両端のP’点とF点は除く)に移れば,生産効果は逆貿易偏向的である.とい
うのは,この場合,生産構造が貿易依存度を低下させる方向に変化したからである.
これとは逆に,輸出可能財の生産の増加率が輸入可能財の生産の増加率よりも高い場合
には,生産効果は順貿易偏向的で,新生圏点はP/P”上(P’点とP”点は除く)に来る.
また,もし輸出可能財の生産が,成長の結果,絶対的に減少することになれぽ,生産効
果は超逆貿易偏向的であって生産点はFM’上に移動するが,反対に輸入可能財の生産が
絶対的に減少することになれぽ,生産効果は超順貿易偏向的であって,生産点はP”N’
上に移動する.
(3) 経済成長が始まる前は不完全特化の状態にあったと仮定されている.完全特化は不完全
特化の一特殊ケ∼スであるから,この様に仮定することによって以下の議論の一般性が失わ
れることはない.
また第1個口は,簡単化のため,生産可能性曲線と社会的無差別曲線は描かれていない,
(4) 「生産効果」と「消費効果」については,ジョンソン,村上訳,前掲書, 第四章および
Gerald M. Meier, J”termationαl Tradeαnd 1)evelDPinent,1963(麻田四郎・山宮不二人訳「国
際貿易と経済発展」),第二章に詳しい.
76
経済成長と国際貿易:幾何学的解明
次に「消費効果」についてみてみよう.経済成長の結果,輸入可能財の需要と輸出可能
財の需要が,同一の価格比率の下で,まったく同じ率で増加し,消費点がC点からOCの
延長上にあるC’点に移動すれば,消費効果は中立的である.
しかし,需要構造が貿易依存度を低下させる方向に変動して輪出可能財の需要の伸びが
輸入可能財の需要の伸びを上回り消費点がC/G上(C’点とG点は除く)に移動すれば,
消費効果は逆貿易偏向的である.
これと反対に,輸入可能財の需要の伸びが輸出可能財の需要の伸びを上回り新消費点が
C’C”上(C,点とC”点は除く)に来ると,逆の理由から,・消費効果は順貿易偏向的で
ある.
さらに,輸入可能財が劣等財であると,経済成長の結果,その需要が絶対的に減少する
から,消費点はGN,上に移動し,消費効果は超逆貿易偏向的である.これに対して,逆
に輸出可能財が劣等財である場合は,消費点がC”M’上に移り,消費効果は超順貿易偏
向的である.
以上の説明から明らかな様に,「生産効果」と「消費効果」は,「純効果」の場合と同様,
それぞれ五つのタイプに分けられ,生産点と消費点がそれぞれ新交易条件線上のどこに移
動するかによって,それを確認することができる.そこで,新生産点と新消費点の両者か
ら「純効果」を知るのが次の問題である.
ひき続ぎ第1図において,新旧生産点を結ぶ直線を「生産拡大線」,同じく新旧消費点
を結ぶ直線を「消費拡大線」と呼び,またこの両線を延長すると普通はどこかで交点を持
つわけだが(例えばH点),それを「頂点」と呼ぶことにしよう.この頂点の位置から「純
効果」を識別することがでぎる.
まず頂点が存在しない場合,つまり生産拡大線と消費拡大線が平行になる場合について
づ
考えると,この場合は経済成長の前後で貿易オヅファー量が変化せず共にPCに等しい.
したがって純効果は超逆貿易偏向的(UA)ケースと逆貿易偏向的(A)ケースの丁度境
づ
い目にあたる.そしてPCをUAケースとAケースを分かつ臨界的貿易オッファー一量を
示す尺度と考えることができる.
次に,頂点が新交易条件線M’N’の右上方の領域に落ちる場合は,経済成長後の貿易
ナッファー量は必ず縮小するから,純効果は超逆貿易偏向的である.したがって,新交易
条件線M’N’の右上方の領域をUA領域と呼ぶことにしよう.
生産効果と消費効果が共に中立的な場合は純効果も中立的であることはよく知られてい
る.これを第1図でいえば,P!点とC’点がそれぞれ新生上甑および新消費点であって
77
一橋研究第16号
頂点が原点0に来る場合である.経済成長率を所与としているから,純効果が中立的な場
ン
合の貿易オッファー量は一定で,P’C’を逆貿易偏向的(A)ケースと順貿易偏向的(P)
ケースを分かつ臨界的な貿易オッファー量を示す尺度として使用することができる.
だがこの様な中立的純効果をもたらす貿易オッファー量は,次の様な場合にも生ずる.
いま新交易条件線M’N’上にDP’=EC’なる点D, Eをとろう. D点は新生産点, E点
レ は新消費点で,H点が頂点となる. DE=P’C’であるから,この場合も純効果はもちろん
中立的である.
三角形OP℃’において,
PC OP
P/C’ OP’,
また,三角形HDEにおいて,
PC HP
DE HD,
ところで, P,C’=DEであるから,
OP HP
OPノ 且D.
したがって,HOはMNおよびM’N’に平行である.
すなわち,頂点が原点0を通ってMNに平行な直線HO上に来る場合,成長の純効果
は中立的である.そこでこの直線を中立効果頂点軌跡と呼ぶことにしよう.
ところで,頂点がこ1の中立効果頂点軌跡HOの左下方の領域(図示のA領域)に落ち
る場合の純効果は,逆貿易偏向的である.というのは,この場合の経済成長後の貿易ナッ
→ __÷ (5)
ファー:量は,明らかにPCとP’C’の中間の大きさになるからである.
今度はPを通る水平線が生産拡大線,Cを通る垂直線が消費拡大線,したがってP”点
が新生産料,C”点が新消費点, Q点が頂点である場合を考えてみよう.CC”,すなわち
MM’は,輸入可能財ではかった国内産出量の増分(△0)をあらわすと同時に,輸入
量の増分(△M)をも示す.それ故,この場合の純効果は順貿易偏向的(P)ケースと超
順貿易偏向的(UP)ケースの丁度境い目にあたり,また,経済成長率が与えられている
づ
ことからこの様な場合の経済成長後の貿易オッファー量は一定で,P”C”をPケースと
UPケースを分かつ臨界的な貿易オッファー最を示す尺度とすることができる.そして,
純効果が中立的な場合についてとまったく同様の推論から明らかなように,Q点を通りM
Nに平行な直線RQ上に頂点が来れば,純効果はまさにPケースとUPケースの境い目
にあたる.
また,直線RQと中立効果頂点軌跡HOの中間の領域(P領域),および直線RQとも
(5) 中立効果頂点軌跡の存在を示しA領域を画定したのはジョンソンである.ジョンソン,
村上訳,前掲書,第四章.
78
経済成長と国際貿易 幾何学的解明
との交易条件線MNの中間の領域(UP領域)にそれぞれ頂点が落ちると,前者では純効
果が順貿易偏向的に,後者では超順貿易偏向的になることは,最初の場合には成長後の貿
易オッファー量がP’C’とP”C”の中間の大きさになることから,あとの場合にはそれ
__÷ (6)
がP”C”より大きな値になることから,明らかであろう.
最後に残ったのは,新旧交易条件線の中間の領域である.頂点がこの領域に落ちれば,
経済成長の結果貿易パターンが逆転し,成長前に輸入されていたものが成長後は輸出され,
輸出されていたものが輸入されるようになる.したがってこの領域をTR(輸出入品逆
(7)
転)領域と呼ぶことにしよう.
また,たまたま頂点が新交易条件線M’N’上に来た場合は,頂点,新生産点,新消費
点が一致して,経済成長後,貿易は行われなくなる.
かくして今や,経済成長が当該成長国の国際貿易に及ぼす「純効果」を見分けることは,
まったく容易である.まず新旧生産点を結び(生産拡大線),次に新旧消費点を結び(消
費拡大線),そして両線の交点である頂点を求めて,この頂点がどの領域に落ちるかによ
(8)
って,それを知ることができるのである.
(6) この点に関して,ジョンソンが,《一・・,もしC℃〔消費拡大線〕とP’P〔生産拡大線〕
がH〔頂点〕で鈍角をなして出会うならば成長は超順貿易偏向的》である(ジョンソン,村
上訳,前掲書,76頁。カッコ内筆者.)と述べているのは明らかに誤りである.
(7) ここでは,貿易パターンが逆転する場合を,それ自体純効果の一つのタイプとして,ま
たUAケースとは別のものとして,取り扱っている.しかしながら,その実際的な意味は
ゆ
別として,これまでの分析の線に沿って,経済成長後の貿易オッファー量がPCより小さく
レ ト づ なるか,PCとP’C’の中間の大きさになるか, P’C’に等しくなるか, P’C’とP”C”の
中間の大きさになるか,それともP”C”よりも大きくなるかに応じて,貿易パターンが逆
転ずる場合においても,純効果を形式的に五つのタイプに分類し,TR領域をさらに四つの
副次的な領域に分割することが可能である.
また,ジョンソンが《H〔頂点〕がMNの右側にあれぽ成長は超逆貿易偏向的である》
(ジョンソン,村上訳,前掲書,76頁.カッコ内筆者.)と述べているのは,厳密にいえば正
しいとはいえない.何故ならぽ,例えば,第1図において,新生産点がC’,新消費点がPノ
であるとすれば,頂点はMNの右上方にあって貿易パターンは逆転しているが,貿易オッ
ファー量は純効果が「正常な」中立的である場合のそれとまったく同じ大きさになる.これ
を超逆貿易偏向的ケースとするのはおそらく困難であろう.
(8)純効果のタイプぽかりでなく,頂点を通りMNに平行な直線をひき,その位置を見定
めることによって,その「程度」をも知ることがでぎる.
また,劣等財の存在を除外すれば,c点を原点とした第二象限と第四象限が,頂点の落ち
る領域から除外される.さらに,生産点と消費点は新交易条件線上のM’とN’の中間に
しか移動することができないから,頂点の存在可能領域は,実際にはさらに狭い.
79
一橋研究第16号
v
最:後に,これまでの議論を要約し,オッファー曲線分析との関連を論ずることにしよう.
経済成長後の交易条件線上の新生産点の位置が「生産効果」を,新消費点の位置が「消
費効果」を示すことは,第三節で述べた。そして,この新生産点を始点,新消費点を端点
とするベクトルが「経済成長後の貿易オッファー量」であるが,第二節で明らかにした様
に,交易条件不変を仮定し経済成長率を所与とすれば,成長後の輸入量が,したがって貿
易オッファー量が,成長の「純効果」を示す.すなわち,経済成長後の貿易オッファー量
り をVとし,前節で示したPC, P’C’, P”C”の三つの「スケール」を利用すると,「純効果i
は次の様に区分される.
TRケース……………… V≦O
UAケース…………0<V≦≡PC
ロ なる場合,
なる場合,
Aケース……… PC<V〈P’C’
なる場合,
Nケース………………V=P℃ノ
なる場合,
へ レ
Pケース……P,C’<V<P”C”
UPケース…………P”C”≦:V
なる場合,
(9)
なる場合.
輸入財
1.
(成長前の当該国のオ ツフアー曲線)
@ h
/
T
/
f
少くご
(外国のオッファー曲線)
C
0
・ Q、、、 、
、
TR
、 、
@ ’、λ ! 、
、
@、
_ノ砿AN
第 2 図
(9)
80
成長後貿易が行われなくなるV=0なる場合はTRケースに含めた.
輸出財
経済成長と国際貿易=幾何学的解明
したがって,前節では「頂点」の落ちる領域から「純効果」が識別できることを示した
(10)
が,「成長後の貿易オッファー量」それ自体が既に「純効果」を示しているのである.
ところで,第2図(前頁)は,伝統的なオッファー曲線分析の方法にしたがって,第1
レ 図から国際貿易に関連のある部分をとり出したものである.第1図のPC, P’C’, P”C”
レ シ はそれぞれ,第2図のOC, OC’, OC”に等しい.そして,「経済成長後の貿易ナッファ
ー量」は,第2図においては,原点0を始点とし,一定と仮定されている交易条件線OTと
(11)
成長後の当該国のオッファー曲線との交点を端点とするベクトルとして示される.
すなわち,「経済成長後の貿易オッファー量」というベクトルを用いて,経済成長の純効
(12)(13)
果に関する分析をオッファー曲線分析に直接結びつけることができる。
以上,経済成長が国際貿易に及ぼす影響について若干の幾何学的解明を試みた.本稿に
おける試みは,この問題に関するこれまでの多くの成果を整理し,一層の展開をはかる上
で役立つであろう.
〔付記〕 本稿の作成にあたって小島清教授,山沢逸平講師から貴重なコメントをいただいた.
記して感謝したい.
(10) 例えば,生産効果も消費効果も共に順貿易偏向的で,第1図において新生産点がP’P”
上(P’点とP”点は除く)に,新消費点がC℃”上(C’点とC”点は除く)に来たとし
レ
よう,この場合,成長後の貿易オッファー量はP’C’より大きくP”C” より小さくなるか
ら,純効果は順貿易偏向的である.
この様にして,あるいは前節の生産拡大線,消費拡大線,頂点の三者の関係を利用して.
生産効果,消費効果,純効果の間の関係を一つの表にまとめることができる.
(11)Cf. E. J. Mishan,‘‘The Long−Run Dollar Problem:AComment,”Oxford Economic
Papers, New Series, Vol. VII, No.2, June 1955, p.218.
(12) 第1図と第2図の関係をミードの方法(J.E. Meade, A Geometry(ゾInternttti〔mα1.Trα一
4e,1952)を用いて示すことも,もちろん可能である. cf. W. M. Corden,“Economic Expan−
sion and International Trade:AGeometric Approach,’, Oxforal Ecσnσ7nde Papers, New Sb−
ries, Vo1. VIII, No.2, June 1956.
(13) マイヤー,麻田・山宮訳,前掲書,第二章のマイヤーの分析は,第1図と第2図の渡接
的関係を明確にしていないため,曖昧に終っている.
81