新製品紹介 無線 LAN 用発泡ポリエチレン絶縁 8D 漏えい同軸ケーブル Foamed Polyethylene Dielectric Leaky Coaxial Cable for Wireless LAN Leaky coaxial cable:F-8D-LCX(WFC-1756) 日立金属は無線 LAN 用発泡ポリ 約 42 mmのサイズが一般的であり て,敷設エリアにおける高品質な通 エチレン絶縁 8D 漏えい同軸ケーブ VHF・UHF 帯の電波を利用する新 信が可能となる LCX が効果を発揮 ル「F-8D-LCX(WFC-1756) 」を製品 幹線等の列車トンネル,自動車トン する。本開発品は,絶縁体外径を約 化 し た( 図 1)。 本 開 発 品 は, 無 線 ネル,地下街等の移動体システムに 8 mm と細径化することで屋内敷設 LAN AP(AP:Access Point)に接 利用されてきた。 続されるアンテナに代わり,屋内に 一 方, 無 線 LAN は 2014 年 ま で ( 幅,長さ,ピッチなど)の最適化 おいて無線 LAN 通信エリアを簡易 に IEEE 802.11ac 等の規格が策定さ により 2.4 GHz 帯および 5 GHz 帯 的に構築可能とした。 れ,2.4 GHz 帯のほかに 5 GHz 帯の という周波数の高域化,広帯域化を 漏 え い 同 軸 ケ ー ブ ル(LCX: 高い周波数の使用が活発に進められ 実現した( 表 1)。 Leaky Coaxial Cable)は,同軸ケー ている。しかし,屋内環境で多く使 本開発品を使用することにより, ブルの外部導体上に電磁波放射用の 用されるアンテナ方式の無線 LAN 屋内環境においても無線 LAN AP スロット(Slot)を有するケーブルで には,障害物による電波不感地帯の の台数を抑えたまま,高品質で柔軟 ある( 図 2) 。ケーブルの長手方向で 発生や,反射波による電界変動と な通信エリアの構築が可能である 電波放射量が均一であるため,LCX いった通信エリア品質の課題が存在 に沿ったエリアでは電界変動が少な し,通信エリアの詳細設計が必要と く高品質な通信が可能となる。従来 なる。 LCX は ケ ー ブ ル の 絶 縁 体 外 径 が こうした無線 LAN の課題に対し に対応し,スロットのパラメータ ( 図 3)。 ( 電線材料カンパニー) Foamed polyethylene Slot Inner conductor [Copper clad aluminum] 10 mm 図 1 F-8D-LCX(WFC-1756)外観 Fig. 1 Appearance of F-8D-LCX (WFC-1756) 図 2 F-8D-LCX(WFC-1756)構造図 Fig. 2 Structure of F-8D-LCX (WFC-1756) AP 表 1 F-8D-LCX(WFC-1756)仕様値 Table 1 Specification of F-8D-LCX (WFC-1756) Operation frequency Characteristic impedance (GHz) 2.4∼2.5, 5.18∼5.7 (Ω) 50 V.S.W.R Voltage standing wave ratio Cable loss (dB/100 m) Coupling loss (dB) Sheath [Polyethylene] Outer conductor [Copper tape] LCX ・Reduction of the number of access points ・Flexible communication area design Under 1.5 2.5 GHz 23.0 5.2 GHz 48.0 5.7 GHz 54.0 2.5 GHz 70.0 5.2 GHz 63.0 5.7 GHz 62.0 Partitions (Metal) 図 3 F-8D-LCX(WFC-1756)使用イメージ Fig. 3 Example of application of F-8D-LCX (WFC-1756) 日立金属技報 Vol. 31(2015) 63
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