資料2 東京電力株式会社福島第一原子力発電所の 中期的リスクの低減目標マップ(平成27年1月版) (案)について 平成27年1月21日 原 子 力 規 制 庁 ○概要 東京電力株式会社福島第一原子力発電所は、平成 23 年 3 月の事故発生後約 4 年弱が経過し、事故発生当初の応急措置を次々と実施する状態から、廃炉に 向けた計画的な取り組みを中心に実施しうる状態に移行しつつあることから、 昨年 11 月 26 日、原子力規制庁は、原子力規制委員会から福島第一原子力発 電所の措置に関する目標を示すことについて指示を受けた。 原子力規制庁において、議論のたたき台として中期的リスク低減目標マッ プ(仮称)のイメージを作成し、昨年 12 月 24 日の原子力規制委員会で説明 した。 その後、原子力規制委員会、特定原子力施設監視・評価検討会、福島県及 び東京電力からの意見を踏まえ、中期的リスクの低減目標マップ(平成 27 年 1 月版) (案)を作成した。 ○主な論点 ・更に加える分野は存在するか。 ・縦軸は 5 年程度の期間としたが、詳細化が必要か。抽象化すべきか。 ・「貯蔵液体放射性廃棄物総量の削減」については、その位置・表現はこのま まで良いか。 ○今後の運用 定期的に見直すとともに、目標の達成状況の評価を行う。 東京電力株式会社福島第一原子力発電所の中期的リスクの低減目標マップ(平成27年1月版)(案) 分 野 液体放射性廃棄物関連 固体放射性 廃棄物関連 敷地境界実効 線量(評価値) 目 的 液体放射性廃棄物が溜まっていることによ り生ずるリスクの低減 廃炉作業の進捗に 伴い発生する固体 放射性廃棄物の安 定的な管理 廃炉作業 に伴う敷 地外に対する放射 線影響の制限 H27 ○海側海水配管トレ ンチ内(2~4号機) の高濃度汚染水 の除去(H27.3(2号 機)) ○不安定なタンクに 貯留する汚染水の 除去 ・横置型タンク(ブ ルータンク※)の撤 去完了(H27.4) ・フランジ型タンクか らの汚染水の除去 ○タンク内の高濃度 汚染水の処理によ る放射性物質濃度 の低減(H27.3) ○汚染地下水の海 への流出防止 ・海側遮水壁の 完成等(サブドレン の運用も含む) ○雑固体廃棄物 焼却施設の運用 開始(H27.10) ○2mSv/年未満 の達成(H27.3) ・建屋から放出され る放射性物質の 連続監視 ・高濃度汚染水の 処理 など 地震・津波関連 使用済燃料プール において顕在化す るリスクの除去 汚染水が滞留す る建屋において 顕在化するリスク の除去 ○4号機使用済燃 料プール(SFP) からの使用済燃 料の取り出し完 了(H26.12) ○検討用地震動・ 津波高さの確定 (H27.3) 施設内調査 持続的廃炉作業を可能 とする環境の実現 ○大型休憩 所の整備 完了 (H27.3) 被災した施設内の 状況把握 ○給食セン ターの整 備完了 (H27.3) ○建屋内滞留水位 と地下水位の 詳細管理 ○貯蔵液体放射性廃棄物総量の削減 ・多核種除去設備処理水の規制基準を満足 する形での海洋放出等 【凡例】 ○伐採木焼却・減容 施設の運用開始 ○屋外集積されて いる放射性固体 廃棄物(ガレキ 等)の建屋内保管 の実施 対策が完了したもの: 実施時期が不確定のもの: ※ ブルータンク : コンクリートの基礎や堰を有していないタンク ○平成23年津波を 踏まえた滞留水 流出防止・処理 設備に対する防 護 ○1mSv/年未満 の達成(H28.3) ○タンク総容量の増加抑止 ・地下水建屋内流入の抑制対策 (年) 労働環境改善 ○原子炉建屋内等 での滞留水の流 れ等の状況把握 H28 H29 以降 平成27年1月21日 原 子 力 規制 委員 会 ○高性能容器等 二次廃棄物の 安定的な管理 ○3号機建屋カバー、 燃料取り出し設備 の設置完了 ○3号機SFPからの 使用済燃料の取り 出し完了 ○1号機建屋カバー、 燃料取り出し設備 の設置完了 ○1号機SFPからの 使用済燃料の取り 出し完了 ○検討用地震動・津 波高さを踏まえた 対策の実施 ○全面マ スクの 着用不 要化 (原子 炉建屋 周辺を 除く) (H28.3) ○新事務 本館建 設完了 (H28.3) ○敷地内 除染の 完了 (原子 炉建屋 周辺を 除く) (H28.3) ○原子炉冷却後の 冷却水の性状把 握(核種分析等) ○原子炉建屋内等 の汚染状況把握 (核種分析等) ○格納容器内及び 圧力容器内の直 接的な状況把握 (注)今後の主要な課題(5年程度)を列挙したものであって、全ての課題を記したもの ではない。
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