M リート・マーケット・マンスリー 情報提供資料 2015年1月号 ※リート …不動産を中心に運用を行う投資信託。正式英語名称は、Real Estate Investment Trusts(略語REIT) 【図1】 リート市場動向 S&P先進国REIT指数(配当込み) : 先進国・円建て 2000年以降 【図2】 地域・市場間のリターン比較 2014年6月以降 950 先進国(円建て) リート市場 米国 ト 日本 ー リ 900 07/2/22 800 株式市場 600 800 11/7/7 4.1 300 債券市場 400 750 11/10/3 ▲0.3 ▲0.4 先進国(ドル建て) ▲0.7 国 債 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 年 注) 直近は2014年12月末 14年8月 14年10月 14年12月 出所:S&P 8.0% 1.5% 6.0% 1.0% 4.0% 0.5% 2.0% 0.0% 0.0% -0.5% -2.0% -1.0% -4.0% -1.5% -6.0% -2.0% -8.0% -2.5% 95年12月 -10.0% 97年12月 99年12月 01年12月 03年12月 GDP(左軸) 05年12月 07年12月 09年12月 11年12月 0 4.9 2.5 1.2 5 10 15 ▲10 ▲5 0 5 4.9 10 15 20 25 ▲10 (%) 0 10 20 30 40 50 (%) 【図4】米各種経済指標推移 10.0% 2.0% ▲0.5 1.9 注)リートはS&P先進国REIT指数(配当込み)、株式はMSCIワールド・インデックス(配当込 み)、国債はシティ世界国債インデックスから各々算出(国別はすべて現地通貨建て)。 出所:Bloomberg、S&P 【図3】米GDPと不動産市場推移 2.5% ▲1.5 (%) 700 14年6月 9.8 6.7 0.1 ▲5 13.4 4.8 日本 09/3/9 100 26.6 5.5 1.1 米国 200 17.3 11.2 4.5 日本 28.3 3.8 ▲0.3 米国 30.3 14.3 14.3 先進国(ドル建て) ▲1.6 株 式 13/8/30 500 40.7 23.3 10.3 1.9 豪州 850 過去1年 20.5 1.1 フランス 700 過去3ヵ月 2.1 先進国(ドル建て) 13/5/21 過去1ヵ月 <2014年12月末時点> 1,000 900 http://www.kokusai-am.co.jp ■GDP…季節調整済 実質GDP 前四半期比変化率 ■不動産…NCREIF 指数前四半期比 変化率 ※ NCREIF指数は、アメリ カ実物不動産市場における投 資リターンを指数化した指標 です。 220 3.0% 200 4.0% 180 5.0% 160 6.0% 140 7.0% 120 8.0% 100 9.0% 80 10.0% 60 95年12月 13年12月 ■GDP…季節調整済実 質GDP(95年12月 末を100として指数 化) ■小売り…季節調整済小 売売上高(95年12月 末を100として指数 化) ■失業率…季節調整済失 業率 11.0% 97年12月 99年12月 01年12月 03年12月 05年12月 07年12月 09年12月 11年12月 13年12月 不動産(右軸) 出所:Bloomberg 注)対象期間は1995年12月末~2014年9月末 GDP(左軸) 小売り(左軸) 失業率(右軸) 出所:Bloomberg 注)対象期間は1995年12月末~2014年11月末 巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および「本資料で使用している指数について」を必ずご覧ください。 KOKUSAI Asset Management Co., Ltd. 1 M 国際投信投資顧問 リート・マーケット・マンスリー 2015年1月号 【図5】主要都市オフィス賃料の推移(2009年12月~2014年9月) (2009年12月末=100) 160 【図7】主要リート市場業績予想(2014年12月) 香港 150 ロンドン (ウエスト・エンド) 140 シンガポール 130 120 ニューヨーク パリ(都心部) 90 東京(都心5区) 80 2009年 2010年 2011年 2012年 【図6】主要都市優良オフィス市場の状況と今後の見通し(2014年9月) 賃料変化率 ニューヨーク (ミッドタウン) ロンドン (ウエストエンド) 直近1年間 空室率 価格変化率 直近1年間 2015年の 14年9月末 の変化 見通し 直近1年間 +3.7% +5~10% 9.7% ▲2.1% +23.3% +5.0% +5~10% 4.7% ▲1.2% +5.0% パリ +5.0% +0~5% 7.4% +0.2% +18.1% 東京 +6.4% +10~20% 3.9% ▲0.4% +19.0% +18.6% +0~5% 6.0% ▲1.1% +1.8% 香港 +0.7% +0~5% 3.9% +0.1% +0.3% シドニー +1.6% +5~10% 10.0% ▲0.9% +10.2% シンガポール 来期 アメリカ 110.0 106.6 103.5 112.0 112.0 111.3 115.8 105.0 135.3 118.5 100.3 109.8 98.0 100.2 123.1 92.2 85.6 118.1 110.3 112.4 123.4 118.6 119.9 129.8 108.9 159.1 124.9 106.6 114.5 103.2 102.7 127.8 113.8 103.8 カナダ イギリス フランス オランダ ベルギー ドイツ 日本 シンガポール 香港 オーストラリア 2013年 出所:Bloomberg、ジョーンズ ラング ラサール 都市名 当期 オフィス 小売 住宅 ヘルスケア 産業用施設 ホテル 110 100 国・セクター名 ※上図は、直近の各決算を100として、証券会社のアナリストのコンセンサス予想をもとに数値化したものです (アメリカ、カナダ:FFO、日本:分配金、その他:営業キャッシュフロー、すべて1株当り) ※S&P先進国REIT指数採用銘柄のうち、アナリストによる業績予想がブルームバーグ上集計可能な銘柄をもと に、時価総額平均加重にて算出(2014年12月末基準) 出所:ジョーンズ ラング ラサール 巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および「本資料で使用している指数について」を必ずご覧ください。 出所:Bloombergをもとに国際投信投資顧問作成 KOKUSAI Asset Management Co., Ltd. 2 M 国際投信投資顧問 リート・マーケット・マンスリー 2015年1月号 【図8】 各国リート市場の推移(2009年末以降) 北 米 250 (09年末=100) 欧 州 米国・カナダ 200 (09年末=100) イギリス・フランス 米国 フランス 200 150 150 カナダ イギリス 100 100 50 09年12月 10年12月 11年12月 12年12月 13年12月 14年12月 50 09年12月 10年12月 11年12月 オセアニア 200 (09年末=100) 12年12月 13年12月 14年12月 アジア 豪州・ニュージーランド 300 (09年末=100) 日本・シンガポール・香港 香港 ニュージーランド 250 150 200 150 100 豪州 50 09年12月 10年12月 11年12月 12年12月 シンガポール 100 13年12月 14年12月 50 09年12月 日本 10年12月 11年12月 12年12月 13年12月 14年12月 注) S&P先進国REIT指数(現地通貨建て、配当込み、国別)に基づく。データ対象期間は2009年12月末~2014年12月末 出所: S&P 巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および「本資料で使用している指数について」を必ずご覧ください。 KOKUSAI Asset Management Co., Ltd. 3 M 国際投信投資顧問 リート・マーケット・マンスリー 2015年1月号 ●●●グローバル・リートマーケットの動向 先月のグローバル・リートマーケット ★最近の注目トピック 総じて買い優勢の展開 堅調さが目立つ米住宅リート 良好なパフォーマンスを記録した2014年の米国リート市場ですが、中でも 住宅セクターの好調さが目立ちました。 2014年12月のグローバル・リート市場は上昇しました。ギリシャにおけ る政治不安などが重石となったものの、影響は限定的なものに留まり総じて 上昇基調となりました。 住宅セクターは、下図(左)のとおり、業種別では最も高い上昇率を記録し ました。住宅セクターが好調であった要因としては、2013年が相対的に低調 であった反動という側面もありますが、中長期的な投資環境が良好であること が大きな要因となっています。 国別では豪州の上昇が目立ちました。米ドルが豪ドルに対して強含んでい ることなどを背景に、米国に資産を有する銘柄などが上昇しました。また、 日銀による追加金融緩和策などを受けて良好な地合いが続く日本も相対的に 高いリターンを記録し、投資需要の高さを裏付ける結果となりました。 米国では人口が増加傾向にあることに加えて、2000年代中盤以降、住宅所 有率が低下基調にあり構造的に住宅の賃貸需要が高まっていることが、住宅セ クターにとって追い風となっています。 豪州、日本には見劣りするリターンに留まったものの、米国も総じて買い 優勢となり、主要市場は概ね堅調な1ヵ月となりました。 先進国および各国リート指数(現地通貨建、配当込み) (2014年6月末~2014年12月末) (2014年6月末=100) 125 日本 120 115 ●米国リート業種別年間騰落率 (2014年) 住宅 110 105 先進国 33.32% 倉庫 フランス 95 90 85 14年6月 ホテル 32.37% 小売り 32.25% 14年8月 14年10月 注) 世界および各国リートは、S&P先進国REIT指数に基づく。 世界は米ドル建。 30.26% オフィス 22.26% その他 21.68% 14年12月 10.00% 66 64 28.76% 産業用施設 複合 68 32.62% 米国全体 100 70 ●米国住宅所有率推移 (1980年12月末~2014年9月末) 38.40% ヘルスケア 豪州 米国 (%) 62 13.56% 20.00% 30.00% 40.00% 60 80年12月 90年12月 00年12月 10年12月 ※対象指数:S&P米国リート指数(米ドル建、配当込) 出所:S&P 巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および「本資料で使用している指数について」を必ずご覧ください。 出所:S&P KOKUSAI Asset Management Co., Ltd. 4 M 国際投信投資顧問 リート・マーケット・マンスリー 2015年1月号 ●●●個別市場の注目点 Jリートの時価総額が10兆円を突破 データ・センター特化型リートがシンガポールに上場 2014年12月に主要投資対象をデータ・センターとした「ケッペルDCリート」 Jリートの時価総額が史上初めて10兆円を突破し、2014年末時点における国別 時価総額(S&Pグローバル・リート指数ベース)で豪州を抜いて第2位に浮上しま がシンガポール市場に上場しました。同リートのスポンサー企業はシンガポールの した。 通信会社であるケッペル・テレコミュニケーションズ&トランスポーテンションで リーマンショックなどを要因とした不動産市況の低迷などにより、Jリート市場は 上場時点では世界各国の8物件に投資しています。 停滞が続いてきました。しかし2012年以降は、アベノミクスなどをきっかけに データ・センターは、社会のIT化の進展により需要が急速に拡大している新たな リート価格が上昇に転じたことなどを背景に増資や新規上場が活発化しており市場 タイプの不動産で、近年はクラウド・コンピューティングの普及による需要拡大な 規模は拡大基調にあります。 どが注目されています。 米国にはデータ・センターを主要投資対象とした銘柄が既に存在しておりました 市場規模の拡大のみならず、近年はヘルスケア特化型リートや海外不動産を投資 対象としたリートが新たに上場するなど市場の多様化が進んでいる点も注目点です。 が、「ケッペルDCリート」は、アジア史上初のデータ・センター・リートとなりま す。 Jリート時価総額・銘柄数推移 (2001年末~2014年末) (億円) 120,000 (銘柄) 地域 60 100,000 50 80,000 40 60,000 30 40,000 20 20,000 10 2014年末 2013年末 2012年末 2011年末 2010年末 2009年末 2008年末 2007年末 2006年末 2005年末 2004年末 2003年末 2002年末 S25 262.8 238.9 シンガポール T25 162.0 147.2 ベーシス・ベイ・ データ・センター ゴア・ヒル・ データ・センター iシーク・ データ・センター 43.3 39.4 210.9 191.7 31.5 28.6 GV7データ・センター 77.0 70.0 131.6 119.6 102.8 93.4 1,021.9 928.8 アルメール・ データ・センター シタデル100 データ・センター 合計 ※個別銘柄の推奨を目的とするものではありません。 巻末の「本資料に関してご留意頂きたい事項」および「本資料で使用している指数について」を必ずご覧ください。 評価額 (百万SGD) (億円) 物件名 シンガポール サイバージャヤ (マレーシア) シドニー (豪州) オセアニア ブリスベン (豪州) ロンドン (英国) アムステルダム 欧州 (オランダ) ダブリン (アイルランド) 銘柄数(右軸) 出所:Bloombergを基に国際投信投資顧問作成 物件所在地 都市名 アジア 0 2001年末 0 時価総額(左軸) ケッペルDCリート投資物件一覧(上場時) 出所:同リート目論見書を基に国際投信投資顧問作成 KOKUSAI Asset Management Co., Ltd. 5 M リート・マーケット・マンスリー 2015年1月号 国際投信投資顧問 本資料に関してご留意頂きたい事項 本資料は情報の提供を目的として、国際投信投資顧問が作成したものです。本資料は投資勧誘を目的とするものではありません。なお、以下の点にも ご留意ください。 ○ 本資料中のグラフ・数値等はあくまでも過去のデータであり、将来の経済、市況、その他の投資環境に係る動向等を保証するものではありません。 ○ 本資料の内容は作成基準日のものであり、将来予告なく変更されることがあります。(作成基準日:2014年12月31日) ○ 本資料は信頼できると判断した情報等をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性等を保証するものではありません。 本資料で使用している指数について S&P先進国REIT指数の所有権及びその他一切の権利は、スタンダード&プアーズ フィナンシャル サービシーズ エル エル シーが有しています。 国 際投信投資顧問株式会社は、スタンダード&プアーズ フィナンシャル サービシーズ エル エル シーとの間で同指数の算出・管理に関する契約を締結 しています。スタンダード&プアーズ フィナンシャル サービシーズ エル エル シーは、同指数の算出にかかる誤謬等に関し、いかなる者に対しても 責任を負うものではありません。 MSCIワールド・インデックス(出所:MSCI):ここに掲載される全ての情報は、信頼の置ける情報源から得たものでありますが、その確実性及び 完結性をMSCIは何ら保証するものではありません。またその著作権はMSCIに帰属しており、その許諾なしにコピーを含め電子的、機械的な一切の 手段その他あらゆる形態を用い、またはあらゆる情報保存、検索システムを用いて出版物、資料、データ等の全部または一部を複製・頒布・使用等す ることは禁じられています。 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