DNAシークエンス反応における テンプレート量とシグナル強度の

遺伝子解析システム
Application Information No.5
CEQ / GeXP
DNAシークエンス反応における
テンプレート量とシグナル強度の関係
シークエンス反応において、シグナルの強さはテンプレート量に大きく依存しています。プライマーのアニーリング
効率が低いためシグナルが低くなる場合もありますが、多くの場合、テンプレート量が少ないためシグナルが低く
結果としてシークエンスが読めないという症状が出ます。
Materials & Methods
1.
テンプレートの調製
・DTCS quick start kit 付属の pUC18 を使用。
・テンプレート量は通常使用する量(125ng)、1/5 量(25ng)、1/10 量(12.5ng)、1/20 量(6.25ng)に設定。
2.
シークエンス反応
Component
3.
Volume
サイクルシークエンス反応
DTCS master mix
8μL
M13-47 primer(1.6μM)
2μL
96℃‐20sec, 50℃‐20sec, 60℃‐4min
Template
1 μL
×30 cycle
DNase / RNase free water
9μL
精製
・反応終了後はエタノール沈殿によって精製を行い、40μL の SLS で溶解した。
4.
泳動
・CEQ 8000 にて泳動、泳動メソッドは LFR-1 を使用した。
Result & Discussion
1.
Raw data:Y 軸のシグナル強度を同じスケールにして Raw data を比較した。
テンプレート量が減少することによりシグナル強度が減少することが確認された。
テンプレート量 125 ng
テンプレート量 25 ng
テンプレート量 12.5 ng
テンプレート量 6.25 ng
2.
解析データ:テンプレート量が減少するに従いベースラインが乱れてくる。
シークエンスはコールされているがベースラインが乱れることにより正確さが低くなる。
ベースラインの乱れはテンプレート量が 25ng.になった時点で確認され、6.25ng ではかなり強く見られる。
テンプレート量 125 ng
テンプレート量 25 ng
テンプレート量 12.5 ng
テンプレート量 6.25 ng
Conclusion
シグナル強度はテンプレート量に大きく依存します。解析データのベースラインが乱れている場合は Raw data の
シグナル強度を確認し、適正なテンプレート量でシークエンス反応を行ってください。
適正なテンプレート量
dsDNA・・・・・・・・・・50~100 fmol
PCR product・・・・・25~100 fmol
テンプレートのサイズによって使用するテンプレート量(ng)が異なります。
DNA サイズによるテンプレート量の換算表をご参照ください。
Total Size
(kbp)
0.2
0.3
0.4
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.5
4.0
4.5
5.0
ng
for 25 fmol
3.3
4.9
6.5
8.1
16
24
33
41
49
57
65
72
80
ng
ng
for 50 fmol for 100 fmol
6.5
13
9.8
20
13
26
16
33
33
65
50
100
65
130
82
165
100
195
115
230
130
260
145
290
165
325
Total Size
(kbp)
6.0
7.0
8.0
9.0
10.0
12.0
14.0
16.0
18.0
20.0
25.0
30.0
40.0
ng
for 25 fmol
100
115
130
145
165
195
230
260
295
325
410
490
650
ng
ng
for 50 fmol for 100 fmol
195
390
230
455
260
520
300
580
325
650
390
780
455
910
520
1040
585
1170
650
1300
820
1650
1500~
1000
2000(*1)
1300
テンプレートの調製はシークエンス反応を行ううえで最も重要です。以下の点に留意して調整を行ってください。
※ プラスミド DNA の場合は単一コロニーから調製してください。
※ PCR 産物の場合はアガロースゲルでバンドが 1 本であることを確認し、
PCR で使用したプライマーや dNTP を完全に除去してください。
※ UV スペクトロメーなどで DNA 量を定量してください。
取扱店 :
株式会社エービー・サイエックス
http:www.absciex.jp / Email:[email protected]
本社:〒140‐0001 東京都品川区北品川4-7-35 御殿山トラストタワー(御殿山ガーデン内)
TEL:0120
(318)551 FAX:0120(318)040
大阪:〒531‐0072 大阪府大阪市北区豊崎3-19-3
本製品は研究用にのみ使用できます。診断目的およびその手続き上での使用はできません。
© 2014 AB SCIEX. SCIEX is part of AB SCIEX. The trademarks mentioned herein are the property of AB Sciex Pte. Ltd. or their respective owners. AB SCIEX™ is being used under license.
Beckman Coulter® is being used under license. Instrument sold through SCIEX Separations, a part of AB SCIEX. Visit www.sciex.com/ce for information.
AI-C-005_0802a