パワーエレクトロニクス講義資料 第5回 降圧チョッパ回路 担当:古橋武 [email protected] 1 p.37 高効率化の方策 SW オン SW io SW vSW PSW = vSW io =0 vSW SW オフ vSW = 0 io (4.4) io = 0 PSW = vSW io =0 (4.5) 損失ゼロ 2 p.37 出力電圧の制御 vo io SW vSW E VE vE RL vo t Ton TSW (a) スイッチング回路 TSW (b) 出力電圧波形 図4.2 スイッチング電源 vo = 1 TSW Ton ∫0 VE dt = TSW: スイッチング周期 3 p.37 出力電圧の制御 vo io SW vSW E VE vE RL vo t Ton TSW (a) スイッチング回路 TSW (b) 出力電圧波形 図4.2 スイッチング電源 vo = 1 Ton ∫ TSW 0 Ton VE dt = VE TSW TSW: スイッチング周期 (4.6) 4 p.42 トランジスタ → スイッチとして利用 iC iC C iB vCE B E C B E C トランジスタ (左:2SC2120(NPN型) 右:2SA950(PNP型)) B vBE E C iB vCE B vBE E (a) NPN型トランジスタ (b) PNP型トランジスタ 図4.9 トランジスタの電圧・電流 の向きの定義 5 p.43 A級増幅回路などでの使用領域 IC [mA] IC IB VCE VBE 図4.10 PNP型トランジスタの電源 接続方向 VCE [V] 6 p.43 A級増幅回路などでの使用領域 IC IB VCE VBE コレクタ電流 IC [mA] 図4.10 PNP型トランジスタの電源 接続方向 VCE [V] コレクタ- エミッタ電圧 7 p.43 トランジスタをスイッチとして使用する領域 IC [mA] IC IB VCE VBE 図4.10 PNP型トランジスタの電源 接続方向 VCE [V] 8 p.43 IC IB VCE VBE コレクタ電流 トランジスタをスイッチとして使用する領域 スイッチオン スイッチオフ 図4.10 PNP型トランジスタの電源 接続方向 コレクタ- エミッタ電圧 9 p.37 Tr 2SA950 vo E RB 510 RL vo VE t Ton TSW TSW トランジスタ 駆動回路 (a) スイッチング回路 (b) 出力電圧波形 どのようにTrをオン,オフすればよいか 10 p.55 PWM (Pulse Width Modulation, パルス幅変調) 制御法 vcom ≥ vtriのときトランジスタ オン vcom < vtriのときトランジスタ オフ vcom vtri t オン オフ オン オフ オン t 11 図4.23 PWM制御法 p.55 PWM (Pulse Width Modulation, パルス幅変調) 制御法 vcom ≥ vtriのときトランジスタ オン vcom < vtriのときトランジスタ オフ vcom vtri t オン オフ オン オフ オン t 12 図4.23 PWM制御法 p.55 PWM (Pulse Width Modulation, パルス幅変調) 制御法 vcom ≥ vtriのときトランジスタ オン vcom < vtriのときトランジスタ オフ vcom vtri vcom Vtp vtri t t オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ t t 13 図4.23 PWM制御法 p.55 PWM (Pulse Width Modulation, パルス幅変調) 制御法 vcom ≥ vtriのときトランジスタ オン vcom < vtriのときトランジスタ オフ vcom vtri vcom Vtp vtri t t オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ t t 14 図4.22 PWM制御法 トランジスタの駆動法 vtri vcom Vtp vEB Tr2SA950 E t 6V -iB B RB R L vPWM トランジス タ駆動回路 vPWM = [V] t vo t オン オフ オン オフ オン 15 トランジスタの駆動法(Tr:オン) vtri vcom Vtp vEB Tr2SA950 E t 6V -iB B RB R L vPWM トランジス タ駆動回路 vPWM = 0 [V] t vo t オン オフ オン オフ オン 16 トランジスタの駆動法(Tr:オン) vPWM = 0 [V]のとき 2SA950のようなPNPトランジスタはエ ミッタ・ベース間を図のようなダイオード でモデル化できる. E -iB 6V vEB= [V] B RB VE ベース・エミッタ等価回路 17 トランジスタの駆動法(Tr:オン) vPWM = 0 [V]のとき 2SA950のようなPNPトランジスタはエ ミッタ・ベース間を図のようなダイオード でモデル化できる. E -iB 6V vEB= 0.7 [V] B RB VE ベース・エミッタ等価回路 VE − vEB − iB = RB 6 − 0.7 = RB iB < −6 [mA] 18 トランジスタの駆動法(Tr:オン) vtri vcom Vtp vEB Tr2SA950 E t 6V -iB B RB R L vPWM トランジス タ駆動回路 vPWM = 0 [V] t vo t オン オフ オン オフ オン 19 トランジスタの駆動法(Tr:オン) vtri vcom Vtp t 6V vEB Tr2SA950 io -iB RB R v ≈ 6 [V] L o vPWM トランジス タ駆動回路 vPWM = 0 [V] t vo t オン オフ オン オフ オン 20 トランジスタの駆動法 vtri vcom Vtp vEB t 6V Tr2SA950 -iB RB R L vPWM トランジス タ駆動回路 vPWM = [V] t vo t オン オフ オン オフ オン 21 トランジスタの駆動法(Tr:オフ) vtri vcom Vtp t 6V vEB Tr2SA950 -iB RB R L vPWM トランジス タ駆動回路 vPWM = 6 [V] t vo t オン オフ オン オフ オン 22 トランジスタの駆動法(Tr:オフ) vPWM = 6 [V]のとき E -iB 6V vEB= [V] B RB VE vPWM 6 [V] ベース・エミッタ等価回路 23 トランジスタの駆動法(Tr:オフ) vPWM = 6 [V]のとき E -iB 6V vEB= 0 [V] B RB VE − vBE − vPWM − iB = RB VE 6−0−6 = = 0 [mA] RB vPWM 6 [V] iB = 0 [mA] ベース・エミッタ等価回路 24 トランジスタの駆動法(Tr:オフ) vtri vcom Vtp t 6V vEB Tr2SA950 -iB RB R L vPWM トランジス タ駆動回路 vPWM = 6 [V] t vo t オン オフ オン オフ オン 25 トランジスタの駆動法(Tr:オフ) vtri vcom Vtp t 6V vEB Tr2SA950 io = 0 [A] -iB RB R v L o = 0 [ V] vPWM トランジス タ駆動回路 vPWM = 6 [V] t vo t オン オフ オン オフ オン 26 Step3 製作課題 降圧チョッパ回路を製作せよ.ベース抵抗RBの値を, ベース電流 IB < -6 [mA]となるように,設計せよ. Tr 2SA950 IB < -6 [mA] R2 510 RB 6V LED1 P1A R1 510 VR1 2kΩ PIC12F615 PIC16F615 PIC12HV615 A2 A1 A0 vcom (A1 A0 = 01) vo LED (LED1) のオ ン電圧は約1.7[V] である. LED2 RS 50 vPWM CS 1µF A1 A0 = 01: PWM制御可視化モード A2 = 電圧指令値入力 P1A = 0.5HzPWM出力 27 Step3 レポート課題(1) トランジスタのオン期間Ton とスイッチング周期Tswの比 を通流率δという.三角波の 電圧vtriと指令電圧vcomおよび チョッパ回路の出力電圧voが 図に示す関係にあるとき,以 下を求めよ.ただし,三角波 のピーク値をVtp, トランジス タオン時のチョッパ回路の出 力電圧をVEとする. (a) 通流率δとvcomの関係 (b) 出力電圧の平均値Vo とvcom の関係 いずれの解答も導出の過程を 記せ. Ton δ= TSW vtri vcom Vtp t vo VE t Ton TSW δ:通流率 Ton: トランジスタのオン期間 TSW: スイッチング周期 Re1 Tr Step3 レポート課題(2) 図4.16は降圧チョッパ回路においてトランジスタを スイッチとみなし,スイッチ・オン時とスイッチ・ オフ時の等価回路を示す.電源Eの電圧V E ,出力側 の等価電源E o の電圧をV o ,インダクタンスをL,ス イッチ・オン時の等価抵抗をRe1,オフ時の等価抵抗 をRe2とする.また,スイッチ・オン時のスイッチの 抵抗はゼロ,ダイオードDのオン電圧も0 [V]とする. 以下の問いに答えよ. (a) スイッチ・オン時の回路方程式を示し,時刻t = 0 にて電流iLON = 0 としてこの微分方程式を解け. (b) スイッチ・オフ時の回路方程式を示し,時刻t = 0 にて電流iLOFF = i(0) としてこの微分方程式を解け. (c) スイッチング周期Tsw = 100[µs],通流率δ = 0.5, VE = 6 [V], Vo = 3 [V], Re1 = Re2 = 10 [Ω], L = 400 [µH]の ときのiLON, iLOFFの波形の概形は右下の図となる.こ の設定において通流率δ = 0.8としたときのiLON, iLOFF の波形の概形を最初の1周期について描け. (d) (c)の設定においてδ = 0.8 , Tsw = 4 [µs]としたとき のiLON, iLOFFの波形の概形を最初の1周期について描 け. E L iLON Eo VE Vo (a) スイッチ・オン Re2 L iLOFF Eo Vo (b) スイッチ・オフ 0.3 iLON iLOFF 0.2 0.1 0.0 0 0.05 0.1 t [ms] -0.1 29 図4.16 -0.2 降圧チョッパ回路の簡略等価回路
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