一般社団法人日本損害保険協会 第 7 次中期基本計画(2015~2017 年度) 損害保険業界が、損害保険業の健全な発展と信頼性の向上を通じて「安心・安全な社会づくり」に貢献していくため、損保協会とし て当面の 3 か年(2015~2017 年度)で優先的に取り組む課題を重点課題と位置づけ、解決に向けて取組みを推進する。 【重点課題(2015~2017 年度)の概要】 新たな環境変化に対応することによる「安心・安全な社会づくり」への貢献 ○超高齢社会への取組み ・高齢者事故の発生実態や事故特性等に基づく、より効果的な防止策の提案や啓発の実施等、高齢者の事故防止・減少に資する取組みを推進する。 ・超高齢社会に見合った新たなルール等の整備、保険募集・保険金支払に関する態勢整備等の取組みを推進する。 ○グローバル化への取組み ・国際保険監督規制を中心に国際的な規制の動向を注視するとともに、保険監督規制以外の国際的議論の動向についても注視し、国内法制度への影響等を踏まえた要望・提言を行う等、市場・事業 環境の整備に資する取組みを推進する。また、アジア諸国の金融インフラ整備支援や通商課題への対応等、損保市場の健全な発展と会員会社の海外事業基盤の整備に資する取組みを推進する。 ・訪日外国人への案内・情報提供のあり方や態勢整備等についての各種課題の整理、およびその取組みを推進する。 ○新たなリスクへの取組み ・賠償責任や被害者救済等、新技術の実用化が損保業界に与える影響に関する研究・整理を通じて、各社共通となる事業基盤の整備に資する取組みを推進する。 災害・犯罪の防止または軽減による「安心・安全な社会づくり」への貢献 ○自然災害への取組み ・自然災害の発生実態や地域特性等に基づく、より効果的な防止策の提案等、自然災害における防災・減災に資する取組みを推進する。 ・自然災害に係るリスクマネジメントの高度化による損保業界の健全性の維持・向上に向けた取組みを推進する。 ・多様化する自然災害に応じた啓発や防災教育の実施等、消費者を取り巻くリスクに関する情報を共有し意思疎通を図るリスクコミュニケーションに資する取組みを推進する。 ・地震保険の理解促進・普及促進の取組みを推進するとともに、東日本大震災で明らかになった課題も踏まえ、迅速・適正な保険金支払いを確保するための態勢整備を推進する。 ○保険犯罪への取組み ・不正請求防止に係るシステムインフラの整備や消費者への啓発活動等、実効性の高い不正請求対策を実施する。 消費者の保険の利用環境を整備することによる「安心・安全な社会づくり」への貢献 ○新たな募集態勢の構築に向けた取組み ・改正保険業法により導入された情報提供義務・意向把握義務・代理店の体制整備義務への対応等、募集品質の維持・向上に資する取組みを推進する。なお、代理店の体制整備については、代理店 の管理・指導を後押しする制度・仕組みの構築を含め効果的・効率的な対応を講じる。 ・損害保険募集人一般試験や損害保険大学課程等、募集人教育の改善・安定化に資する取組みを推進する。 ○消費者からの相談・苦情・紛争解決への取組み ・業界全体で業務品質向上に資する取組みを推進するとともに、そんぽADRセンターの一層の態勢強化等を推進する。 ○消費者教育の取組み ・損害保険への理解を促進することにより、損害保険の裾野拡大やトラブル減少に取り組むとともに、これを踏まえた保険規制のあり方を提言する。 ・交通安全・防災・防犯等の安全に関する意識啓発や、保険加入判断にも役立ちうる安全に関する教育を推進することにより、事故の減少ひいては社会的損失の低減に向けて実効性の高い取組みを 推進する。
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