O R S A の 目 的 か ら 説 明 す る ア プ ロ ー の O R S A ガ イ ド ラ イ ン に お い て も 、 0 1 2 年 9 月 に O R S A モ デ ル 法 を 制 ン グ ・ グ ル ー プ で 検 討 を 重 ね た 結 果 、 2 A モ デ ル 法 ︶ の 草 案 を 公 表 し 、 ワ ー キ さ せ る た め に 、 2 0 1 1 年 11 月 に ︵ O R S Financial Regulation 2014 WINTER て き て い る 。 ソ ル ベ ン シ ー ︶ を 評 価 し 、 そ れ に 対 応 で き る 中 長 期 的 ジ ネ ス が 中 長 期 的 に さ ら さ れ る リ ス ク O R S A と は 、 保 険 会 社 が 自 社 の ビ ア プ ロ ー チ を と っ て い る 。 E I O P A う な も の な の か を 明 ら か に す る と い う 定 め る こ と に よ り 、 O R S A が ど の よ な く 、 O R S A の 目 的 、 実 施 要 件 等 を R S A に 直 接 的 な 定 義 を 与 え る の で は こ の た め 、 各 種 規 制 に お い て も 、 O O R S A 要 約 報 告 書 を 監 督 機 関 に 提 出 A に 関 す る フ レ ー ム ワ ー ク を 提 供 し 、 社 / 保 険 持 株 グ ル ー プ に 対 し て O R S 持 株 会 社 に 関 す る 規 制 に 続 き 、 保 険 会 て 、 N A I C は 2 0 1 0 年 12 月 に 保 険 険 に 焦 点 を 当 て て お り 、 そ の 一 環 と し O R S A 導 入 が 求 め ら れ る 動 き に な っ 会 社 は 具 体 的 に E R M 態 勢 整 備 お よ び す る こ と は 容 易 な こ と で は な い 。 に 及 ぶ も の で あ る た め 、 全 体 像 を 把 握 ス ク お よ び 資 本 管 理 の 広 範 な プ ロ セ ス 確 に さ れ た O R S A は 、 保 険 会 社 の リ の 統 一 を 図 る た め の ガ イ ド ラ イ ン が 明 の 監 督 、 会 計 / 財 務 報 告 、 お よ び 再 保 リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト 、 グ ル ー プ ベ ー ス M I は 、 自 己 資 本 規 制 、 ガ バ ナ ン ス / 代 化 委 員 会 ︵ : な 自 己 資 本 ︵ 支 払 能 力 我 が 国 で の 対 応 の 現 状 と 両 制 度 の 関 連 性 等 を 概 観 す る 。 S M I ︶ を 立 ち 上 げ た 。 S 本 稿 で は 、 欧 米 に お け る 両 制 度 の 仕 組 み を 紹 介 す る と と も に 、 国 際 的 な 保 険 規 制 議 論 の な か で 近 年 存 在 感 を 高 め て き た 概 念 で あ る 。 E R M ︵ 統 合 リ ス ク 管 理 ︶ お よ び O R S A ︵ リ ス ク と ソ ル ベ ン シ ー の 自 己 評 価 ︶ は 、 E保 R険 M会 ・社 Oに Rお Sけ Aる 態 勢 整 備 マ金新 ネ融日 ーア本 ジド有 ンバ限 グイ責 ・ザ任 デリ監 ィー査 レ部法 ク 人 タ ー text by Koichi Dezuka の 状 況 を 確 認 す る プ ロ セ ス で あ り 、 近 チ が 採 ら れ て い る 。 ② 全 米 ︵保 N険 A監 I督 C ︶当 局 協 会 定 ︵ 2 0 1 5 年 よ り 適 用 ︶ し た 。 O R 年 、 国 際 的 な 保 険 規 制 議 論 の な か で 存 国規E 際制R 的導M 動入・ 向にO 関R すS るA 2 0 0 8 年 の 国 際 金 融 危 機 を 端 緒 と Solvency Modernization S A モ デ ル 法 の 主 な 記 載 内 容 は 図 1 の 在 感 を 高 め て き た 概 念 で あ る 。 ① 欧 ︵州 E保 I 険 O年 P金 A監 ︶督 機 構 Risk 27 と お り で あ る 。 し 、 保 険 会 社 の 健 全 性 確 保 の た め の ソ ency Assessment Model Act こ れ ら の 枠 組 み に 関 す る 詳 細 は 、 ル ベ ン シ ー 規 制 強 化 や 統 合 的 な リ ス ク : N A I C は 、 金 融 危 機 を 受 け て 保 険 管 理 態 勢 の 整 備 ・ 高 度 化 に 関 す る 議 論 : 規 制 の フ レ ー ム ワ ー ク の 見 直 し に 着 手 : し 、 2 0 0 8 年 に ソ ル ベ ン シ ー 基 準 近 E I O P A に よ っ て 2 0 1 2 年 7 月 が 高 ま り 、 E 統 R 合 M ︵ リ ス ク 管 理 ︶ や O R Initiatives に 公 表 さ れ た 最 終 報 告 の 中 で 、 ソ ル ベ リ ス ク と ソ ル ベ ン シ ー の 自 己 S A ︵ Management and Own Risk and Solv ン シ ー Ⅱ 枠 組 指 令 に お け る O R S A 実 評 価 ︶ に 関 す る 具 体 的 な 規 制 導 入 の 取 Enterprise Risk Ma 施 に 関 す る 規 定 の 解 釈 や 実 務 的 取 扱 い 組 み が 進 め ら れ て き た 。 nagement 2 0 1 1 年 11 月 に I A I S ︵ 保 険 監 Own Risk and Solvency Assess 督 者 国 際 機 構 ︶ に よ り I C P ︵ 保 険 コ ment ア ・ プ リ ン シ プ ル ︶ が 採 択 さ れ 、 保 険 文 = 出 塚 亨 一 chapter 4 図1 ● ORSA モデル法の主な記載内容 タイトル 主な記載内容 目的と適用範囲 目的は、リスク管理フレームワークを維持し、ORSA を完成させるための要件を提供す ること、および ORSA 要約報告書を提出するためのガイダンスを提供すること。適用 範囲は 6 条の除外規定に該当しないすべての保険会社。 定義 保険グループ、保険会社、ORSA、ORSA ガイダンス・マニュアル、ORSA 要約報告書 について定義。 1 2 3 4 5 リスク管理フレームワーク 保険会社の主要なリスクを特定し、評価し、監視し、管理し報告するというフレームワー ク。 ORSA 要件 保険会社は ORSA ガイダンス・マニュアルに従い ORSA を定期的(少なくとも年 1 回) に実行しなければならない。 ORSA 要約報告書 ORSA 要約報告書は、リスク管理責任者ないし他の役員が責任をもって ORSA ガイダ ンス・マニュアルに従った内容で年に 1 回提出する。 除外規定 ①年間の元受保険料が 5 億ドル以下、かつ、 ②その保険会社の所属する保険持株グループの年間の元受保険料が 10 億ドル以下で ある場合には、この ORSA モデル法の適用対象外となる。 (元受保険料は連邦穀物保険会社および連邦洪水保険制度への出再保険料を除く) 6 7 ORSA 要約報告書の内容 ORSA 要約報告書は ORSA ガイダンス・マニュアルに即していなければならず、基礎資 料は監督機関検査時に利用可能でなければならない。 8 守秘義務 ORSA 要約報告書等の書類 / 情報は、監督機関の守秘義務の対象になる。 9 制裁措置 ORSA 要約報告書の提出が適時にできなかった場合には、制裁金を支払う必要がある。 10 可分条項 本法に有効でない部分がある場合でも、有効な部分は可分的に適用することができる。 11 適用日 2015 年 1 月 1 日より有効となる。 (出典:Risk Management and Own Risk and Solvency Assessment (ORSA) Model Act (Model #5 0 5 ) をもとに作成) O R S A は 、 保 険 会 社 が 自 社 の ビ ジ ン グ の 実 施 結 果 を ま と め 2 0 1 2 年 9 ︵ さ 管 め 済 監 お R 図 金 2 れ 理 る 価 督 け S 保 融 ︶ て ﹂ 方 値 規 る A 険 庁 。 い の 向 ベ 制 E は 会 る 本 性 ー の R 相 社 が 点 格 に ス 動 M 互 規 当 が 的 あ ﹂ 向 ・ 関 制 初 特 な る に を O 連 に 実 徴 監 点 よ 集 R 性 お 施 と 督 、 る 約 S が い し し 規 ② リ す A 高 て た て 制 ﹁ ス る に い 、 E 挙 の 統 ク と 関 。 E R げ 導 合 管 、 す 我 R M ら 入 リ 理 ① る が M ヒ れ が ス を ﹁ 保 国 と ア る な ク 求 経 険 に O リ に強内 向化部 け・管 て継理 続態 的勢 改の 善 る は た 。 非 E 常 R に M 有 態 効 勢 な 整 手 備 続 と で い あ っ る た と ア 考 プ え ロ ら ー れ チ ろ う 。 し た が っ て 、 O R S A を 活 用 し に 関 連 し て い る こ と が よ く わ か る で あ R M と O R S A が 求 め る 枠 組 み が 非 常 を 進 め て い る 。 が 、 図 3 で あ る 。 こ の 図 を 見 る と 、 E 位 置 づ け て 、 実 務 的 に E R M 態 勢 整 備 こ れ ら の 関 連 性 を 簡 便 に 分 析 し た の S A の 導 入 を E R M 態 勢 整 備 の 中 核 に 本 の 先 行 保 険 会 社 グ ル ー プ で は 、 O R す い ア プ ロ ー チ で あ る 。 そ れ ゆ え 、 日 取 り 込 ん だ 形 で E R M 態 勢 を 整 備 し や 管 理 ﹂ の 連 携 と い っ た 、 3 つ の 要 素 を ﹁ リ ス ク 管 理 ﹂ ︱ ﹁ 資 本 管 理 ﹂ ︱ ﹁ 収 益 O R S A フ レ ー ム ワ ー ク の 適 用 は 、 界 ﹂ 等 で あ る 。 リ ス ク ﹁ ﹂ リ ス ク モ デ ル の 効 果 お よ び 限 制 約 条 件 ﹁ ﹂ グ ル ー プ お よ び 個 社 の 重 要 管 理 定 量 結 果 ﹁ ﹂ 将 来 の 事 業 計 画 お よ び ス ト レ ス 時 に お け る 必 要 資 本 ﹁ ﹂ リ ス ク 選 好 ﹂ ﹁ ソ ル ベ ン シ ー の 定 義 ﹂ ﹁ 通 常 時 ・ れ て い る 項 目 は 、 ﹁ リ ス ク 戦 略 ・ リ ス ク ③ 金 融 庁 ︵ F S A ︶ S A ガ イ ダ ン ス 等 に お い て 主 に 記 述 さ な マ 適 る る ニ 用 こ 。 ュ す と ア る か ル 際 ら が に 、 非 は 米 国 常 、 O に R に 重 S お 要 A い な ガ て 位 イ O 置 ダ R づ ン S け ス A と ・ を イ ダ ン ス ・ マ ニ ュ ア ル ︶ を 参 照 し て い ORSA Guidance Manual 月 に 公 表 し た ﹁ E R M ヒ ア リ ン グ の 結 ︵ O R S A ガ で レ 報 タ 理 い 果 一 あ ス 告 ﹂ 方 た に ﹂ ﹁ 針 項 つ 方 る ・ テ ﹁ で 。 ス 統 リ ・ 目 い ス 、 ト 合 ク 内 は て 欧 部 、 ﹂ リ ﹂ ﹁ ス ・ 規 ﹁ に 米 中 ク プ 程 リ お 規 期 管 ロ ﹂ ス い 制 的 理 フ ﹁ ク て 当 な ツ ァ リ 選 主 局 経 ー イ ス 好 に 等 営 ル ル ク ﹂ が ﹁ 記 ﹁ 管 リ 述 計 ﹂ ﹂ 示 画 ﹁ リ 理 ス さ す ﹂ ス ス デ ク れ O 等 ト ク ー 管 て R Financial Regulation 2014 WINTER 28 図2 ● ERM・ORSA に関する金融庁における保険規制検討動向 公表時期 項目 2007 年 4 月 「ソルベンシー・マージン比率の算定基準等について」報告書 2009 年 7 月 保険検査マニュアルの一部改定(統合リスク管理態勢、ストレス・テストの実施等) 2010 年 4 月 ソルベンシー・マージン比率の見直し 2010 年 6 月 経済価値ベースのソルベンシー規制の導入に係るフィールドテスト 2011 年 12 月 保険検査マニュアルの一部改定(統合リスク管理態勢:ERM 態勢等) 2012 年 9 月 保険会社に対する ERM ヒアリングの結果について 2013 年 9 月 保険会社に対する ERM ヒアリングの実施とその結果概要について 2014 年 6 月 経済価値ベースのソルベンシー規制の導入に係るフィールドテストの実施について 2014 年 6 月 保険会社に対する統合的リスク管理態勢ヒアリングの実施とその結果概要について (出典:金融庁公表資料をもとに作成) 図3 ● ERM と ORSA との関連性の分析例 ORSA 結果報告には、以下の項目を含む chapter 4 でづか・こういち 大手金融機関等を経て、2006年新日 本監査法人(現新日本有限責任監査 法人:アーンスト・ アンド・ヤング) 入社。 アー ンスト・ アンド・ヤング ・グローバルERM (統 合リスク管理) ・オペリスクサービスのエ リア責任者。公認内部監査人 ・公認不 正検 査 士。2007年よりPRMIA東 京 代表。2014年より、JAVCERM(日本 価値創造ERM学会)評議員 29 Financial Regulation 2014 WINTER リスク戦略・リスク選好 ソルベンシーの定義 ● 通常時・ストレス時における必要資本 (規制資本・経済資本・予測ソルベンシー) ●リスク管理計量結果 ● 将来の事業計画および制約条件 ●グループおよび個社の重要リスク ●リスクモデルの効果および限界 等 ● ● す る こ と に よ っ て 、 収 益 性 の 向 上 に つ ス ク 管 理 を 高 度 化 し 、 経 営 管 理 に 活 用 と し て 積 極 的 に 取 り 組 む こ と に よ り リ 社 の リ ス ク 管 理 態 勢 を 見 直 す よ い 機 会 る 規 制 対 応 と し て 行 う だ け で な く 、 自 E R M や O R S A へ の 対 応 を 、 単 な 違 い な い と 考 え る 。 位 な ポ ジ シ ョ ン へ と 進 化 さ せ て い く に 健 全 的 経 営 を 促 進 し 、 自 社 を さ ら に 優 発 信 力 を 高 め た 保 険 会 社 こ そ が 自 ら の ら ゆ る ス テ ー ク ホ ル ダ ー に 対 す る 情 報 入 ・ 高 度 化 を 上 手 に 活 用 ・ 発 展 さ せ 、 あ ORSA ソ ル ベ ン シ ー ︶ 評 価 し 、 そ れ に 対 応 で き る 中 長 期 的 な ネ ス が 中 長 期 的 に さ ら さ れ る リ ス ク を R S A 報 告 書 の 品 質 を 向 上 さ せ る こ と 規 制 当 局 に お い て も 、 保 険 会 社 が O な げ て い く べ き も の で あ る と 考 え る 。 て 取 り 組 む 必 要 が あ ろ う 。 す る こ と は 非 現 実 的 で あ り 、 一 体 と し く 、 そ の 両 者 を 切 り 離 し て 別 々 に 対 応 と O R S A に つ い て は 相 互 関 連 性 が 高 に 組 み 込 む た め の も の で あ る 。 E R M の 評 価 結 果 を 自 社 の 意 思 決 定 プ ロ セ ス の 状 況 を 確 認 す る プ ロ セ ス で あ り 、 そ 自 己 資 本 ︵ 支 払 能 力 あ ろ う 。 し た が っ て 、 今 後 O R S A 導 営 ツ ー ル と な る も の と 期 待 し て い る で 性 確 保 や 説 明 責 任 の 向 上 を 支 援 す る 経 が し や す く な り 、 保 険 会 社 経 営 の 透 明 長 期 的 な 資 本 構 造 に 関 す る 分 析 ・ 評 価 源 の 効 果 的 活 用 へ の 意 識 促 進 お よ び 中 に よ っ て 重 要 な リ ス ク の 識 別 や 経 営 資 : ERM ● リスク戦略・リスク選好 ● リスク管理方針・規定 ● リスク管理体制(組織等) の整備 ● リスク管理データ・インフラ整備 ● リスク識別・評価・モニタリング リスク情報伝達・コミュニケーション ● ● リスク計量・モデリング ● リスク資本配分・業績評価 ● ストレステスト・シナリオ分析
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