2014年度 東北大学(理系) 数学解答・解説および配点

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2014年度 東北大学(理系) 数学解答・解説および配点予想
ここでは理系数学の満点を 300 点満点で考えています。学部学科によっては満点が異なる場合が
ありますが、採点基準は共通であると考えられます。
1
配点予想
(50 点)
【解答】
(1)
0 < t≦
1
dx
1
4
1
のとき,
= 1 − 2 ≦ 1 − = − < 0 となるから,
dt
2
3
3
3t
3点
x は単調減少する.
3点
1⎞
⎛
また, lim ⎜ t + ⎟ = + ∞ であるから, x のとりうる値の範囲は,
t → +0⎝
3t ⎠
4点
t=
1
1 2
7
のとき, x = + =
より,
2
2 3
6
x≧
7
6
…(答)
5点
2
(2)
⎛
a⎞
a2
与方程式の左辺を f (x ) とおくと, f ( x ) = ⎜⎜ x + ⎟⎟ −
+b
2⎠
4
⎝
題意を満たす条件は,次の(ⅰ)または(ⅱ)の場合である.
a2
4
(ⅰ) 判別式
D = a 2 − 4b ≧ 0
かつ
軸の位置
−
かつ
境界条件
⎛ 7 ⎞ 49 7
+ a + b≧0
f⎜ ⎟=
⎝ 6 ⎠ 36 6
(ⅱ) 境界条件
∴ b≦
a
7
≧
2
6
7
3
∴ a≦−
⎛ 7 ⎞ 49 7
+ a + b ≦0
f⎜ ⎟=
⎝ 6 ⎠ 36 6
5点
…①
5点
…②
∴ b≧ −
∴ b≦−
7
49
a−
…③
6
36
7
49
a−
…④
6
36
5点
10 点
ゆえに,求める点( a , b )の存在
範囲は,右図の斜線部分である.
b=
(ただし,境界をすべて含む)…(答)
a2
4
図に 8 点
境界について
述べて 2 点
−
7
3
b=−
(c) 特訓予備校
養賢ゼミナール
7
49
a−
6
36
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1
【解説】
t > 0 だから,(相加平均)≧(相乗平均)を考える人もいるかも
しれないが, x が最小となるときの t の値は t =
0 < t≦
x=t+
1
であるから,
3
1
の範囲外である.
2
1
3
1
のグラフの全体像を右に示すが,見ての通り,
3t
0 < t≦
1
において x は単調に減少するので,
【解答】のように
2
t で微分して調べるのが確実な方法だろう.ここはちょっとだけ数学Ⅲだ.
(2)は, x = t +
1
に関係なく,数学Ⅰで学ぶ「方程式の解の配置問題」であるから,定石通り
3t
判別式,軸の位置,境界条件の3つを用いて, a , b がみたす条件を特定していけばよい.
2
⎛
a2
a⎞
a2
この場合は判別式よりも, y = f ( x ) = ⎜⎜ x + ⎟⎟ −
+ b のグラフの頂点の y 座標 −
+ b ≦0 の
2⎠
4
4
⎝
方が速いが,一般的には判別式の方が好まれるようなので【解答】のようにして求めた.
「少なくとも 1 つの解」をもつように条件を定めるので,
【解答】の(ⅰ)(ⅱ)のような場合分けが
必要である.Web でこのページをカラーで見ている人は,
(ⅰ)が緑の領域,(ⅱ)が青の領域
であるから,見分けておこう.
養賢ゼミナール本科生は,前期数学ⅠAテキスト
「日々の試練」第5回の問題3を参照してほしい.
【山影 哲】
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
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2
(1)
(50 点)
【解答】
配点予想
題意の条件より,点 N の位置ベクトルは,
ON = OD + t DG
(0 < t <
1
)
2
2点
= ( − 1 , 0 , 6 ) + t ( 0 ,3, 0 ) = ( − 1 , 3t , 6 )
また, OM = OA +
1
3
AB = ( 2 , 0 , 0 ) + ( 0 , , 0 )
2
2
= (2 ,
MN = ON − OM = ( − 3 , 3t −
MN
2
0<t<
(2)
と表せる.
3
,0 )
2
3
, 6)
2
2点
であるから,
2
⎛
⎛
3
3⎞
3⎞
= 9 + ⎜⎜ 3t − ⎟⎟ + 6 = 4 2 …① ⇔ ⎜⎜ 3t − ⎟⎟ = 1 ⇔ 3t − = ±1
2⎠
2⎠
2
⎝
⎝
1
1
より, t =
2
6
ゆえに,N ( − 1 ,
1
, 6)
2
…(答)
点 P( 0 , y , 0 )とおけて,平面 EMN 上にあることから,
EP = α EM + β EN
2点
3点
より,
2
2点
( α , β は実数)と表せる.
①式に 3 点
3点
2点
3点
よって, OP = OE + EP = OE + α EM + β EN
3
1
,− 6 )+ β (−2 , ,0 )
2
2
= (1 , 0 , 6 ) + α (1 ,
3
1
α + β , 6 − 6α )
2
2
= (1 + α − 2β ,
1 + α − 2 β = 0 かつ
3
1
α + β = y かつ
2
2
これを解いて, α = β = 1 , y = 2
(3)
となるから,
6 − 6α = 0
ゆえに,P( 0 , 2 , 0 )…(答)
3点
4点
3点
5点
(2)の結果より, EP = EM + EN と表せるから,題意の切り口は
平行四辺形 EMPN となる.
ゆえに求める面積は,
EM
=
1
4
5点
2
EN
2
(
− EM ⋅ EN
37 ⋅17 − 25 =
151
2
)
2
3点
…(答)
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
5点
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2
【解説】
今年度のセンター数学ⅡBの第4問と同じような設定の問題であるから,終わった試験と
はいえ,解けなかった人でもしっかり復習していた人は,この問題を解くのに役立ったの
ではないだろうか.センター数学ⅡBでは立方体であったが,平行六面体も本質的には同
じものなので,ベクトルの式の作り方に何ら違いはない.この問題では,OA ,OC ,OD が
基底となる3つのベクトルで,これらを用いて,同じ空間内のどの点の位置ベクトルでも
表すことができるからである.
点 P は y 軸上の点であるが,同時に平面 EMN 上にもあるので,実数 α , β を用いて,
EP = α EM + β EN と表せることがポイントである.このように,同じ平面上にある条件
を使う問題は,2006 年度東北大学文系理系共通問題として出題されているから,過去問
を研究している人にとっては常識だろう.
また,平面 EMN による切り口の形状であるが,こういうときは大抵,平行四辺形という
ことになっているから, α = β = 1 より, EP = EM + EN となることから確信するだろう.
三角形 EMN の面積は,
1
2
EM
2
EN
2
(
− EM ⋅ EN
)
2
という
公式を用いて求めるのは基本であるが,平行四辺形の場合は
1
倍しなければよいだけなので,同じ公式が使えるのだ.
2
このように公式を覚えるときは,丸暗記せずに意味を理解して
から覚えると,応用範囲が拡がるのである.
なお,この問題のコンピュータグラフィックスを作ってみたので,イメージできない人は
参考にしてほしい.(Web で見ている人は,↓このリンクをクリックして下さい)
http://www.yoken.ac/JavaProg/Tohoku142.htm
養賢ゼミナール本科生は,ベクトルチェックテスト第 15 回が同様の問題であるから参照し
よう.
【山影 哲】
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
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3
(50 点)
【解答】
配点予想
文系学部第2問と同一ですので,↓こちらをご覧下さい.
http://www.yoken.ac/news_flash/2014/2014th_mb.pdf#page=4
(Web で見ている人は,クリックして下さい)
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
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4
(50 点)
【解答】
配点予想
a 2 + b2 = 0 のとき, a = b = 0 となるから,3 点 P′ , Q′ , R ′ はいずれも
原点 O となるので,題意の条件を満たさない.
述べて 3 点
a 2 + b2 ≠ 0 のとき,正の実数 r = a 2 + b2
および任意の実数 θ を用いて,
cos θ =
a
a 2 + b2
, sin θ =
⎛ cos θ
⎛ a − b⎞
⎟⎟ = r ⎜⎜
A = ⎜⎜
⎝ sin θ
⎝b a ⎠
b
a 2 + b2
定義して 5 点
とおくと,
− sin θ ⎞
⎟ と表せるから,
cos θ ⎟⎠
5点
行列 A の表す 1 次変換により, OP , OQ , OR はそれぞれ原点を
中心として r 倍に相似変換され,さらに θ だけ回転移動する.
述べて 4 点
よって,題意の条件より,
P( cos α , sin α ),Q( 2 cos β , 2 sin β ),R( 2 cos γ , 2 sin γ )
4点
とおけて,行列 A の表す 1 次変換により,
P′ ( r cos(α + θ ) , r sin(α + θ ) )
, Q′ ( 2r cos(β + θ ) , 2r sin(β + θ ) ),
R ′ ( 2r cos(γ + θ ) , 2r sin (γ + θ ) )となる.
4点
ここで,点 P′ が領域 D 内に含まれるための条件は,
{
}
1 ≦ r 2 cos2 (α + θ ) + sin 2 (α + θ ) ≦ 4
∴
1 ≦ a 2 + b2 ≦ 4 …①
6点
また,点 Q′ が領域 D 内に含まれるための条件は,
{
}
1 ≦ 4 r 2 cos2 ( β + θ ) + sin 2 ( β + θ ) ≦ 4
1
≦ a 2 + b2 ≦1 …②
4
∴
6点
さらに,点 R ′ が領域 D 内に含まれるための条件も同様に②を満たす.
よって,①かつ②をみたす条件は, a 2 + b2 = 1 である.
3点
逆にこのとき, OP , OQ , OR はいずれも原点を
中心として θ だけ回転移動するだけなので,
三角形 PQR が領域 D に含まれるならば,三角形
述べて 5 点
P′ Q′ R ′ は領域 D に含まれる.
ゆえに,求める必要十分条件は, a 2 + b2 = 1
…(答)
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
5点
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4
【解説】
⎛ a − b⎞
⎟⎟ という型の行列は,東北大学に限らず入試では頻出であり,
A = ⎜⎜
【解答】のように,
⎝b a ⎠
⎛ cos θ
⎛ a − b⎞
⎟⎟ = r ⎜⎜
A = ⎜⎜
⎝ sin θ
⎝b a ⎠
− sin θ ⎞
⎟ と変形し,原点を中心にして r 倍に相似変換(ベクトルを伸ばし
cos θ ⎟⎠
たり縮めたりする)と θ だけ回転移動を行う 1 次変換を表すことは受験生の常識だろう.
この問題では,三角形 PQR が領域 D に含まれることは仮定されているから考えなくてよい.
このように「必要十分条件を求めよ」と言われたら,単に求めるだけでなく,
十分条件
a 2 + b2 = 1
三角形 P′ Q′ R ′ が領域 D に含まれる
必要条件
が両方向に成り立っていることを証明することが大切だから,必要条件から a 2 + b2 = 1 を求めた
ら,十分条件の確認も述べないと減点されるので注意しよう.
養賢ゼミナール生は,冬期講習「行列のできる受験生」のテキストに類題があるので,参照して
ほしい.
【山影 哲】
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
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5
π
(1)
I0 =
∫π
2
4
cos x
dx = [ log sin x
sin x
= log1 − log
1
1
= log 2
2
2
π
(2)
配点予想
(50 点)
【解答】
I n − I n −1 =
2 cos((2n
∫π
4
π
=
∫π
2
4
=
(答)
π
] π2
3点
4
+ 1) x ) − cos((2n − 1) x )
dx
sin x
− 2 sin 2nx sin x
dx = −2
sin x
1 ⎛
nπ ⎞
⎜ cos nπ − cos
⎟
2 ⎠
n ⎝
I n − I n −1 =
π
∫π
2
3点
π
sin 2nx dx =
4
2
[ cos 2nx ] π2
2n
4
3点
3点
となるから,
( −1) n
( n が奇数のとき)
n
( −1) n − ( −1)
n
(3)
5点
…(答)
各6点
n
2
( n が偶数のとき)
(2)の結果より,
I5 − I4 =
( −1)5
( −1)5
であるから, I 5 =
+ I4
5
5
3点
( −1)5 ( −1)4 − ( −1)2
+
+ I3
5
4
3点
=−
1
( −1)3
+0+
+ I2
5
3
3点
=−
1
1 ( −1)2 − ( −1)1
−
+ I1
+
5
3
2
3点
=−
1
1
( −1)1
−
+ I0
+1 +
5
3
1
3点
これを繰り返して, I 5 =
ここで(1)の結果より,求める値は, I 5 =
1
8
log 2 −
2
15
…(答)
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
6点
9/11
5
【解説】
I n を直接定積分して求めるのは困難であるが, I n − I n −1 を求めれば, I n の漸化式が得られるから
繰り返し用いて, I 5 が求められるという数学Ⅲの定番問題である.
同様の解法を用いる定番問題に次のようなものがあり,市販の入試問題集にも大抵載っている.
負でない整数 m , n に対して,
ベータ関数
I m, n =
ウォリスの定積分
∫
1
0
x m (1 − x )n dx
In =
∫
⇒
I
=
n
I
m +1
⇒
I n +2 =
n +1
In
n+2
m, n
π
2
0
sin n x dx
log(1 + x ) のマクローリン展開の積分剰余項
e x のマクローリン展開の積分剰余項
In =
In =
1
n!
∫
1
0
∫
m +1, n −1
x n −1
dx
0 1+ x
1
x n e − x dx
⇒
⇒
I n + I n +1 =
I n − I n −1 = −
1
n
1
n! e
これらの問題を解いたことのある人ならば,この東北大学の問題5 は,かなり易しく感じるだろう.
なぜならこの問題では,一般的な I n を考えるのではなく, I 5 を求めるだけでよいからである.
養賢ゼミナール生は,後期「難関大への数学Ⅲ」および冬期講習「超ハイレベル数学Ⅲ」の
テキストで履修済みであるから確認してほしい.
【山影 哲】
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
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6
(50 点)
【解答】
(1)
f ′(x ) = ( n + 1) ⋅
配点予想
1
1
nx − a
−
=
a+x x
x(a + x )
x
f (x ) の増減は右の表のようになる.
ゆえに求める極値は, x =
4点
となるから,
(0) …
a
n
…
-
0
+
f ′(x )
a
のとき,
n
f (x )
増減表に 5 点
極小
⎧ ⎛
⎫
a⎞
a
a
⎛a⎞
極小値 f ⎜ ⎟ = ( n + 1) ⎨log⎜ a + ⎟ − log(n + 1) ⎬ − n log
− log
n⎠
n
n
⎝n⎠
⎩ ⎝
⎭
⎧ a ( n + 1) ⎫
a
= ( n + 1) log ⎨
⎬ − ( n + 1) log
n
⎩ n( n + 1) ⎭
a
a
− ( n + 1) log
=0
n
n
= ( n + 1) log
(2)
(1)の結果より, f ( x ) = ( n + 1) log
⎞
⎟⎟
⎠
⎛a⎞
≧ log x ⎜⎜ ⎟⎟ となり,
⎝n⎠
n +1
⎛a⎞
≧ x ⎜⎜ ⎟⎟
⎝n⎠
n
∑a
k =1
k
5点
3点
n
ここで,自然数 k に対して, a k =
1
与不等式は,
n
a+x
a
− n log − log x ≧ 0
n +1
n
n +1
⎛ a+x ⎞
⎟⎟
よって, log⎜⎜
⎝ n +1 ⎠
⎛ a+x
底 e > 1より, ⎜⎜
⎝ n +1
…(答)
> ( n + 1)
1
n
n
…①
が成り立つ.
k +1
とおくと, a k > 0 であり,
k
3点
3点
となって,両辺を n 乗すると,
n
⎛ a1 + a2 + a3 + L + a n ⎞
⎟ > n +1
⎜
n
⎠
⎝
・・・(*) となるから,
2 以上の自然数 n に対して,(*)が成り立つことを数学的帰納法で示す.
2
(ⅰ)
1
⎛ a + a2 ⎞
n = 2 のとき,(左辺) = ⎜ 1
⎟ =
4
⎝ 2 ⎠
=
3⎞
⎛
⎜2 + ⎟
2⎠
⎝
3点
宣言して 2 点
2
49
48
>
= 2 + 1 = (右辺)
16
16
となるから,(*)は成り立つ.
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
5点
11/11
配点予想
(ⅱ)
n = m ( m ≧ 2 )のとき,(*)が成り立つと仮定し,さらに①において,
a = a1 + a2 + a3 + L + a m および x = a m +1 とおくと,
⎛ a1 + a2 + a3 + L + a m + a m+1 ⎞
⎟
⎜
m +1
⎠
⎝
>
m +1
⎛ a + a 2 + a3 + L + a m ⎞
≧ a m +1 ⎜ 1
⎟
m
⎠
⎝
仮定して 2 点
3点
m
m+2
(m + 1) = m + 2 (∵ 仮定より)
m +1
となるから, n = m + 1 のときも(*)は成り立つ.
3点
4点
2点
以上より,(*)は 2 以上の自然数 n に対して成り立つから与不等式は成り立つ.
述べて 3 点
(証明終)
6 【解説】
(1)は f ′(x ) の符号変化を調べるだけであるから,易しい.
極小値が 0 になるが, f (x ) ≧ 0 を用いて(2)の不等式を証明せよ,というよくある誘導の仕方であ
るから不等式の証明に慣れていれば戸惑うことはない.
(2)は,次のような「 n 変数の相加平均・相乗平均の大小関係」の証明問題といえる.
自然数 k に対して, a k =
k +1
とおくと, a k > 0 であるから,
k
a1 + a2 + a3 + L + a n −1 + a n
>
n
1
n
1
n
n
∑a
k =1
k
n
a1 ⋅ a2 ⋅ a3 ⋅ L ⋅ a n −1 ⋅ a n
> ( a1 ⋅ a2 ⋅ a3 ⋅ L ⋅ a n −1 ⋅ a n
k +1 ⎛ 2 3 4
n n +1
> ⎜⎜ ⋅ ⋅ ⋅ L ⋅
⋅
∑
k
n −1 n
k =1
⎝ 1 2 3
n
( a k ≠ a k +1 より等号は成立しない)
1
)n
⎞
⎟⎟
⎠
1
n
= ( n + 1)
1
n
となるから与不等式が得られる.
2 変数・3 変数のときの相加平均・相乗平均の大小関係は常識だが,変数が n 個のときも成り立ち,
その証明は 2000 年度滋賀県立大学など,入試では何度か出題されている有名問題である.
この問題だけは,制限時間内に完答できる人はかなり少ないだろうが,医学部医学科を受験する
人は,(2)でもせめて部分点は取っておきたい.
【山影
(c) 特訓予備校 養賢ゼミナール
哲】