175 土 木 学会 論 文報 告 集 第314号 ・1981年10月 【ノ ー ト】 は りの非 線 形 振 動 に 関 す る実 験 的 補 足 EXPERIMENTAL SUPPLEMENTS VIBRATIONS FOR OF NONLINEAR BEAMS 高 By 1. 緒 Kazuo 橋 和 雄* TAKAHASHI 言 著 者 は 文 献1)に お い て は りお よ び薄 板 な どの連 続 体 の非 線 形 振 動 を対 象 と し てGalerkin法 を 用 い て多 自由 度 系 に 置換 す る解 法 の 収 束 性 と安 定 性 を吟 味 した. 引 き 続 き, 本 論 文 は 同 じ解 法 に よ る は りの非 線 形 振 動 の解 析 値 の 精 度 を検 討 す るた め に非 線 形 振 動 実 験 を実 施 し, 実 験 値 との 比 較 を行 うもの で あ る. 従 来 の は りの非 線 形 振 動 に 関 す る研 究 は 振 動 系 を特 定 の基 準 座 標 を用 い た1自 図-1 由度 系 と仮 定 す る解 法 が ほ とん どで あ る. この た め に, 実験模型 および支持枠 非線 形 自由振 動 の 振 動 数 と振 幅 との 関 係, 振 幅 に伴 う振 動形 の 変動 お よび 周 期 的 変 動荷 重 が 作 用 す る場 合 の非 線 形 応答 特 性 に 関 して, 多 自 由度 系 と して の解 析 値 と実 験 値 との定 量 的 比較 は い ま だ な され てい な い. そ こで, 本 論 文 は振 幅 に よ って 振 動 形 が 変 化 す る両 端 固定 は りを対 象 に非 線 形 振 動 の 解 析 値 と実 験 値 との 比 較 を行 っ た結 果 を報 告 す る もの で あ る. 2. 非 線 形 振 動 実 験 (1) 図-2非 実 験 装 置 線形振 動実験の ブロックダ イァフラム を選 ん で本 実 験 に使 用 した. は りの材 質 で あ る ジ ュ ラ ル 図-1に さ30cm, 示 す よ うに材 質 ジ ュ ラル ミ ン製 は り(有 効 長 ミ ンの線 膨 張 係 数 は, 鉄 の2倍 以上 の23×10-6/Cで 幅30mm, る. した が っ て, ジ ュ ラル ミ ンは熱 に対 して 不 利 で あ る 2.85×10-3kg/cm3, ×106N/cm2))を 厚 さ1mm, 単 位 体 積 質 量 ω= ヤ ン グ率E=0.71×106kg/cm2(6.96 両 端 で 曲 げ お よび 軸 方 向 変位 に対 して 固定 条 件 を満 足 す る よ うにM-12の ボ ル ト6本 を用 い て 鉄 製 の 治 具 に固 定 し, 支 持 枠 全 体 を 図-2に 示 す よ うに あ た め に熱 対 策 に十 分 な配 慮 が必 要 で あ る こ と が 判 明 し た. こ の た め に, 加 振 機 の空 冷 プ ロワ ー部 か ら出 る熱 気 を実 験 室 外 に排 除 す る と とも に, 気 温 の変 動 が 少 な い 冬 場 の深 夜 の時 間 帯 を選 ん で実 験 を行 っ た. ま た, は りに 振 動 台 上 に振 動 方 向 と直 角 に設 置 した. 振 動 実 験 は 図- 初 期 軸 力 が作 用 で き る よ うに設 計 され て い る. 軸 力 は, 2の ブ ロ ッ ク ダイ ア グ ラ ム を用 い て実 施 され た. 試 験 片 は りに鉄 製 の ブ ロ ック を 吊 る して与 え られ た. は定 尺(900×1800mm)の ジ ュラ ル ミ ン板 か ら50本 程 度 切 り出 し, この うち な るべ く初 期 た わ み の少 な い も の *正会 員 工修 長崎大学助教授 工 学部土木工学科 (2)実 験 方 法 図-2の ブ ロ ック ダイ ア グ ラ ム に従 っ て は りの非 線 形 176 高 橋: 定 常 強 制 振 動 お よ び 自由振 動 実 験 を 行 っ 表-1振 幅比4と 振動数比 δ との関係 た. まず, 定 常 強 制 振 動 実験 に つ い て は加 振 力 を一 定 にす る た め に一 定 の加 速 度 で振 動 台 を コ ン トロー ル しな が ら往復 の 自動 掃 引 実 験 を行 った. は りの 中央 点 お よび4分 の1点 に 設 置 され た変 位 計 セ ン サ ー に よ り, は りの 振 動 の相 対 変 位 を検 出 し, デー タ レコー ダー に 入 力 の 加 速 度 波 形 と と もに記 録 した. 中央 点 の セ ンサ ー で は りの 振 幅 と振 動 数 との 関係 を求 め, 4分 の1点 の セ ンサ ー で 逆 対 称 振 動 を モ ニ タ ーす る と と もに, 中 央 点 の 変 位 の 比 に よ っ て振 幅 に伴 う振 動 形 の変 動 を求 め た. 以 上 に よ って 得 られ た は りの 中央 点 の 動 的 変 位yを は りの 回転 半 径r=D/12(D:は (A=y/r)し, りの厚 さ)で 無 次 元 化 また, 加 振 振 動 数fを 微小振動実験か ら 測 定 した1次 対 称 振動 の 固 有 振 動 数f1で =f/f1)し て, 振 幅 比Aと 無 次 元 化(ω た. Eulerの 次 に, 非線 形 自 由振 動 を求 め るた め に定 常加 振 状 態 の 振 動 台 を急 停 止 させ た 後 の 非 線 形 自 由振 動 をデ ー タ レ コ ー ダ ー に 記録 した. 次 に こ の デー タ をデ ー タ レ コー ダ ー の ス ピー ドを落 と して オ ッ シ ロ グ ラ フペ ー パ ー上 に 出力 し た. は りの 中 央 点 お よび4分 の1点 の 自由振 動 の時 間 的 変 動 の 一 例 を示 せ ば, 図-3の とお りで あ る. か ら中央 点 の 各 振 幅 比 に 対 応 す る振 動数fを た. 図-3非 これ らを振 幅 比Aが0.1以 き(A=0)の 振 動 数f1で 数 の振 幅 比Aと 線形 自由振動の時間的変動 振 動 数 比 δ との 関 係 を求 め 図-3 読 み取 っ 下 の微 小振 動 に達 した と 割 った 値 か ら非 線形 自由振 動 振 動 数 比wと の 関 係 が得 られ た. 座屈 荷 重Pc.) をパ ラ メー ター に プ ロ ッ トし た 結 果 を示 す. >0は P0 圧 縮 力 の 領 域 に, F0<0は 引張力にそれ ぞれ対応す る も の で あ る. 初 期 軸 力 の 影響 は 圧 縮 力 の 領 域 で か つ振 幅 比 が小 さい 揚 合 に 顕著 で あ る が, 引 張 力 の 領 域 で か つ 振 幅 比 が 大 き い場 合 に は逆 に小 さ くな る. 図- 3. 結果 および考察 4に は 実 験 値 を プ ロ ッ ト 図-4非 してい るが, 理 論値 と よ 以 上 の実 験 法 お よび 文献1)の 解 析 法 を用 い て両 端 固 く一 致 して い る. 線形 自由振 動の振 幅 比Aと 振動数比 δ と の関係 定 は りの非 線 形 振 動挙 動 を検 討 す る. (1)振 幅比Aと 初 期 軸 力P0が (2)振 幅 に よ る振 動 形 の変 動 図-5は 初期 軸 力 比P0=0に 振 動 数 比 の と の 関係 作 用 しな い場 合(Pb=0)に つ い て, 対 す るは りの4分 点 の 振 幅 と中央 点 の振 幅 の比Yと 振 幅 比Aと の1 の 関係 を プ 両 端 固定 は りの非 線 形 自 由振 動 の 振 幅 比Aと 振 動 数 比 あ ロ ッ トした もの で あ る. 図 の よ うにYは 振 幅比Aと と の 関係 を示 せ ば 表-1の とお りで あ る. 表 に お い て に増 大 す る. な お, 図 中 の ■印 は非 線 形 自由振 動 実 験 か は そ れ ぞ れ 多 自由度 系 と して の ら求 めた もの で あ る. 振 幅 に伴 う振 動 形 の変 化 は実 験 値 (a), (b)お よび(c)欄 解/析値1), 偏 微 分 方 程 式 の 差 分 法 に よ るdigital simula- tion結 果1)お よび 実 験 値 を示 す もの で あ る. な お, 表-1 に お い て, 振 幅 比A=0はA彩0と な る微 小 振 動 の場 合 に対 応 す る もの で あ る. 以 上 の(a), (b)お よび(c) の 結 果 は い ず れ も合致 して お り, 振 動数 比 に つ い て は文 献1)の よ うな解 析法 で十 分 に 予 測 可能 な こ とが確 認 さ れ る. は り部 材 に作 用 す る 初 期 軸 力P0が 非 線 形 自由振 動 数 に及 ぼす 影 響 を検 討 す るた め に, 図-4に と 振 動i数比 の との 関 係 を初 期 軸 力 比P0(初 振 幅 比A 期 軸 力P)0/ 図-5振 幅に伴 う振動形の変動 とも は りの非線形振動に関す る実験的補足 177 と よ く対 応 して い る. なお, 実 験 値 に お い て, lsdshga あ る た め にA=0,1は p=128 -in-phasc 省 略 され て い る. ま lgcspensc aonlidear response -cut-of-phase response た, 振 幅 比 が大 きい 領 域 で 実 験 値 と解 析 値 と ●Nasadssdjes の差 が大 き くな つ て い る. この 原 因 は後 述 の よ うに 図-3に ressdrse p0=c 振 幅 比Aが 小 さい 場 合 には 読 み 取 りが無 理 で ++rJudds 示 した4分 の1点 の 振 幅 が大 き い2次 逆 対 称 振 動 の2倍 の 高 調 波 振 動 が こ の領 域 で生 じて い る た め で あ る. (3)非 線 形 定 常強 制振 動 初 期 軸力 比P>0=0に 対 して 周 期 的 変 動 荷 重 の 分 布 強 度d=128(加 振 加 速 度1g)の 場 合 の 加 振 振 動 数 比 の(加 振 振 動 数/1次 対 称 固 有 振 動 数)と 応 答 振 幅A(は りの 中央 点 の 図-6非 最 大 振 幅/回転 半 径)の 関 係 を プ ロ ッ トす れ ば 図-6に 線 形 定 常 強 制 振 動 の応 答 曲 線(P0=0,f=128) 示 す とお りで あ る. 図 中 に お い て 肉太 の実 線 は 験 値 と よ く一 致 し て い 荷 重 の 時 間 関 数 と同 位 相 の非 線 形 応 答 の解 析値 に, 点線 る. 解 析値 は 減 衰 を含 ま は逆 位 相 の 解 析 値 に それ ぞれ 対 応 す る も の で あ る. な ないために共振時の振幅 お, 本 計 算 に 用 い た 自 由度 数 は3で, は無 限 大 とな るが, 実 験 5倍 の高 調 波成 分 まで 採 用 して い る. 応 答 振 幅 に付 した記 号aノ はn次 振 で は減 衰 を含 む た め に 振 動 形 のz倍 の 高 調 波 応 答(i≧1)ま 幅 の大 き さは 有 限 と な 応 答(i<1)を た はi倍 の分 数 調 波 意 味 す る も の で あ る(文 献1)の 式(22) る. この た め に, 文献1) 近 に生 ず る共 振 は加 振 の安 定 判 別 結 果 か ら予 測 振 動 数 と同 じ応 答 振 動 数 が 卓 越 す る1次 対 称 振 動 の主 共 さ れ る よ うに, 応答 振 幅 参 照). 図 中 に お い て の=1.0付 近 で調 和 応 答 が鉛 直 接 線 を もつ位 置 で に付 随 して連 続 的 に 生 ず る共 振 は加 振 振 動 数 の5倍 お よ 過 渡 現 象 で あ る ジ ャ ンプ び3倍 の振 動 が卓 越 す る1次 振 動 の5倍(a15)お 現 象 が生 じて い る. 振(a11)で あ る. d=0.2お 倍 の高 調 波 共 振(a13)で よ び0.33付 あ る. s=1.8お 近 の共 振 は3次 対 称 振 動 の3倍(a33)お 動 の5倍(a55)の よび3 よび2.65付 よ び5次 対 称 振 高 調 波 共 振 で あ る. ま た, δ=1.15付 b)高 調波共振 図-6に 面<1.0の 示 した よ うに 領 域 で, 1次 近 で主 共 振 の 同 位 相 の 振 幅 が 不 連 続 と な っ てい る が, こ 振 動 の振 動 形 を もつ 高 調 れ は3次 対 称 振 動 の5倍 の高 調 波成 分(a35)と1次 振動 波 共 振 が生 ず る. す な わ 内 部 共 振 を生 ず る ち, n倍 の高 調 波 共 振 は の 基 本 波 の 荷 重 と同位 相 成 分(a11)が た め で あ る. d=3.0付 近 に 分 岐 的 に 生 ず る共 振 は1次 振 動 の3分 の1の 分 数 調 波 共 振(a11/3)で の=1.0付 あ る. な お, 近 に示 した 細 い 実 線 と破 線 は 対 応 す る線 形振 実 験 で 得 られ た高 調 波 共 振 の一覧表 を示 せ ば 表 -2の 生 ず る唯 一 の 共 振 で あ る. とお りで あ る. ま た, 波 形 の 一 例 が 図-7 図 中 にお い て ・印 は掃 引 振 動 数 を増 加 させ た揚 合 の実 (b)に 示 され て い る. こ 験 値 を, ×印 は 掃 引 振 動 数 を減 少 させ た場 合 の実 験 値 を れ らの高 調 波 共 振 の う そ れ ぞ れ 示 す もの で あ る. ま た, 図 中 の矢 印 は実 験 で得 ち, 3倍 の高 調 波 共 振 が られ た 振 幅 の ジ ャ ン プ現 象 の方 向 を示 す もの で あ る. 卓 越 して い る. 解 析 値 は 共 振 図-6の 振 動 数 領 域 で は 図-7(a)に 理 想 的 な直 線 は りに対 す 示 す よ うな波 形 (b) s÷1/η 付 近 で 生 ず る. 動 の 主 共 振 で あ る. 線 形 振 動 の場 合, 図 の振 動 数 領 域 で a)主 (a) る結 果 で あ る た め に, 3 (c) 図-7 非線形 振動の各種の 共振波 形 δ=1. 0付 近 の 倍お よび5倍 の奇数次 の高調波共振 のみが求 め られてい 振 幅 比 と振 動 数 比 と の関 係 が 非 線形 領 域 に入 る主 共 振 を るが, 実験で は6, 4, 2倍 の偶数次 および3/2倍 の非整 は じめ 広 い振 動 数 領 域 にわ た っ て応 答 振 幅 の 解 析 値 は実 数次の高調波共振 が含 まれ てい る. 直線 は りの非線形振 を もつ1次 振 動 の 調 和 応 答 が 生 ず るが, 178 高 橋: 表-2 高調波 ・分数調波共振の一覧表 に生 ず る もの で あ る. 4分 の1点 の 応答 をバ ン ドバ ス フ ィ ル ター にか け て2次 振 動 成 分 の み を取 り出 して得 られ た不 安 定 領 域 の 実 験値 が 表-3に に おい て も解 析 値 と同 じ第1, 表-32 次 逆対称振 動の不安 定領域の一覧表 併記 され て い る. 実 験 2お よび3不 安 定 領 域 が 得 られ て い る. 解 析 値 と実 験 値 と比較 す る と実 験 値 の方 が不 安 定 領域 の 幅 が広 い. 4. 結 語 本 研究 は は りの非 線 形 振 動 の実 験 値 と解析 値 とを比 較 動 問 題 で は復 元 力 に3次 の 非線 形 項 が含 まれ る た め に 3, 5倍 な どの奇 数 次 の項 の み が生 ず る はず で あ る. こ の 矛 盾 は は りに わ ず か に存 在 す る初 期 た わみ に よ る2次 の 非 線 形 項 に起 因 す る もの と考 え られ る. 3次 対 称 振 動 の高 調 波 共 振 が1次 固有 振 動 数 の 領 域 で 生 ず る. 本 シ リー ズ の実 験 で は掃 引 振 動 数 上 昇 時 に δ= 1.05お よび1.3付 近 で3次 振 動 の5倍 お よび4倍 の 高 (1)非 mulation結 (2)は 線 形 自由振 動 につ い て は 解 析 値, digital si果 お よ び実 験 値 の三 者 が一 致 す る. りの振 動 形 は振 幅 に よ っ て生 ず る軸 力 の た め に振 幅 と とも に変 動 し て弦 の 振 動 形 に近 づ く. こ の振 動 形 の変 動 は実 験 か らも確 認 され た. (3)定 常 強 制 振 動 の 解 析 に よ って 主 共 振, 奇 数 次 の 高調 波 共 振 お よび 分 数 調 波 共 振 が 得 られ た. 応 答 振 幅 と 調 波 共 振 が 現 わ れ た. e) した もの で あ る. 得 られ た結 果 を要 約 す る と, 加 振 振 動 数 との 関 係 は 解析 値 と実 験 値 とが よ く 一 致 す 分数調波共振 本 例 の 実 験 で は 図-7(c)に 示 す よ うな1次 振 動 の2 る. 理 論 で は奇 数 次 の 高 調 波 お よび 分 数 調 波 共 振 のみ が 分 の1の 分 数 調 波 共 振 が現 われ, か な り大 き な振 幅 に成 得 られ た が, 実 験 で は この ほ か に は りの 初 期 た わ み に よ 長 して い る. 解 析 で は の=3.0付 る と考 え られ る偶 数 次 の 高 調 波 お よび 分 数 調 波 共 振 が 得 近 か ら1次 振 動 の3分 の1の 分 数 調 波 共 振 が 現 わ れ る. この 分数 調 波共 振 は高 られ た. また 実 験/では 振 幅 が ジ ャ ンプ す る過 渡 現 象 が 生 調 波 共 振 の場 合 とは 異 な って 分 岐 型 の 応答1)で あ る た め ず る が, そ の 位 置 は 解析 の 応答 振 幅 が鉛 直接 線 を もつ位 に 常 に現 わ れ る とは 限 らな い 応 答 で あ る. こ の た め に, 置 と合 致 す る. 本 例 で は3分 の1の 分 数 調 波 共 振 は生 じて い な い. d) 2次 逆 対 称 振 動 (4)実 験 に よ って 特定 の振 動 数 領 域 で 直 接 加 振 され な い2次 逆対 称 振 動 の不 安 定 振 動 が得 られ た. 多 自由度 本 例 の実 験 模 型 の構 造 お よび 荷 重 は は りの 中央 に対 し 系 の振 動 系特 有 のHillの 方 程 式 で表 わ さ れ る 係数 励 振 て 対 称 で あ る か ら, は りの 動 的 応答 も通 常 対 称 で あ る は 不 安 定 振 動 で あ る とみ な した解 析 値 と同 じ不 安 定振 動 が ず で あ る. しか し, 図-3の 実 験 に よ って得 られ た. 波 形 に み られ る よ うに主 共 振 の 振 幅 比 が大 き い領 域 で4分 の1点 の変 位 が卓 越 す る 2次 逆 対 称 振 動 が生 ず る. この 自由度 の振 動 形 は直 接 加 最 後 に本 研 究 の一 部 は昭 和53, 54年 度 の文 部 省 科 研 振 され な い が, 非 線 形 連 成 項 を介 して対 称 振 動 に よ っ て 費 に よっ た こ とを記 して謝 意 を表 す る も の で あ る. 本研 係 数 励 振 不 安 定 振 動 が生 ず る もの で あ る. 究 の数 値 計 算 に は九 州 大 学 大 型 計 算 機 セ ン タ ー のM-190 Hi11の 方 程 式 で表 わ され る運 動 方 程 式 を解 い て, 2次 を使 用 した こ とを付 記 す る. 逆 対 称 振 動 が生 ず る振 動 数 領 域 を求 めれ ば 表 一3に 示 す とお りで あ る. 第1, 有 振 動 数 δ=2.757の1, 2お よ び3の 不 安 定 領 域 は2次 固 1/2お よ び1/3付 近 で 生 じて い る. 現 象 的 に は2次 振 動 の主, 2お よび3倍 の 高 調 波 共 振 と同 じ もの で あ る. これ らの 不 安 定 振動 の うち, の =1.71∼1.94で 生 ず る第2不 安 定 領 域 は 広 く, 定 常 的 参 考 文 献 1) 高橋 ・河原・ 山辺: は りお よび 薄板 の非線形振動 のGalerkin法 に よる解析の収束性および安定性について, 土 木学会論文報告集, 第293号, pp. 9∼22, 昭和55年1 月. (1980.6.11・受付)
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