【概要版】(第6章~第9章)(PDF形式 450.3KB)

1 地域別整備計画
⑴ 地域区分について
計画対象地域を「中山間田園エリア」と「近郊田園エリア」に区分し、さらに2つのエリア内において、「生態系保全ゾーン」「人と自然の共生ゾーン」「農業生産振興ゾーン」を設定した。
⑵ 地域別整備方針
○エリア別の整備・保全等方針
○ゾーン別の整備・保全等方針
エリア
両エリアに共通する整備・保全等方針
エリア別整備・保全等方針
ゾーン
ゾーン別整備・保全等方針
中山間田園エリア
(農業振興地域のうち、中山
間地域の指定を受けているエ
リア)
近郊田園エリア
(農業振興地域のうち、中山
間地域を除くエリア)
1
○自然環境への影響を最小限とした整備
○生活排水対策の推進
○農業生産基盤の整備推進
○良好な水辺空間の維持・保全
○多様な動植物の生息地の維持・保全
○歴史資源の保全
○優良農地の保全・確保
○身近な自然環境の保全・創出
○農業水利施設(排水施設・用水施設)の保全・整備
○耕作放棄地の発生防止と利活用
○担い手への農地利用集積
○意欲ある多様な担い手の育成・確保
生態系保全ゾーン
○広域農道や基幹農道の整備
○特色ある農村景観の維持・保全
○水源涵養機能をもつ森林や農地
の整備・保全
○都市と農村の交流促進
人と自然の共生ゾーン
○特色ある農村景観の維持・保全
(中山間地域や市街地近郊に分布する ○身近な自然環境の保全・創出
農村集落地)
○歴史資源の保全
○優良農地の保全・確保
○耕作放棄地の発生防止と利活用
農業生産振興ゾーン
(農業振興地域内のまとまった農用地 ○農業基盤整備事業の推進
とその周辺)
○有機農業や低農薬等環境にやさし
い農業の推進
○大規模ほ場整備の推進
○無秩序な開発の抑制
農業農村整備事業における環境配慮事項
○希少な野生動植物の生息地の保全
(希少な植物群落地や野鳥、ホタル、 ○自然環境への影響を最小限とした
淡水魚、野生動物等の生物の生息域) 整備
1
環境創造区域と環境配慮区域の設定
⑴ 農業農村整備事業の内容
⑴ 環境創造区域
⑵ 配慮すべき環境保全項目
農業農村整備事業の実施にあたり、自然と共生する環境を創造する区域。
①生態系の保全 ②水環境の保全 ③農村景観の保全 ④歴史文化資源の保全 ⑤土環境の保全 ⑥その他の保全
事業完了後、環境配慮施設が形として残る整備を行う。
⑶ 工種別の環境配慮事項
<例>
①ほ場整備・・・・・・○水環境やビオトープの保全等地域の環境・景観に配慮 ○多自然型工法の積極的導入
●水路等で生物の生態系に配慮した護岸整備
●河川の上下流の生態系を分断しないよう堰に設置する魚道
○地域の実情に即し、自然や集落等の環境と調和した環境創造型の整備
対象区域は、工事の際に多自然型工法を取り入れることが想定される農業農村整備事業
②用排水路整備・・・・○構造や線形等の工夫による自然浄化機能の向上や地下水涵養機能の保全 ○多自然型工法の積極的導入
の計画のある地域及び事業実施中の区域。
○自然にふれあえる場としての環境創造型の整備
③農道整備・・・・・・○農業生産性や農村生活環境の向上を目的とした、快適性・生態系保全・地域の個性が垣間見える周辺環
境との調和に配慮した道路の改善整備
区域区分図
④頭首工整備・・・・・○生態系や農村景観の保全等、地域周辺環境に配慮した環境創造型の整備
⑵ 環境配慮区域
⑤ため池整備・・・・・○身近な小動物生息の場としての環境の維持保全 ○水質浄化対策、周辺景観・歴史文化資源と一体とな
農業農村整備事業の実施にあた
った修景整備 ○水辺を利用した親水施設の創出等環境創造型の整備と環境にやさしい整備
り、環境への影響緩和等を配慮し
⑥農村集落環境整備・・○快適・利便性の中に潤いや安らぎのある集落環境の形成
て工事を実施する区域。
○地域内外の交流や活性化を目指した、個性的で魅力ある農村集落環境づくり
事業完了後、環境配慮施設は形
⑷ 本市における環境に配慮した施工例
として残らない。
①魚道ブロック(三和町下市萱)・・魚類の遡上及び周辺の生態系保全に配慮した整備
<例>
②石積護岸水路(三和町渡戸)・・・魚類の遡上及び周辺の生態系保全や景観への調和・配慮を目的とした整備
●自然生態系の拠点となってい
③魚道(勿来町酒井)・・・・・・・魚類の遡上を目的とした整備
➀本計画の周知
1
推進体制
⑴住民参加
②農村環境の保全に関する理解
や活動のきっかけづくり
➂協働型による事業の実施
➀庁内関係部署との連携・調整
⑵関係機関との連携
②計画的な事業の推進
➂国・県・関係機関等との連携
2
今後の展開
旧計画においても、第8章の内容のとおり「環境創造区
域」と「環境配慮区域」を設定し、「環境創造区域」内で
は、周辺環境への影響に配慮した施設を創造した。
今後実施する農業農村整備事業においても、環境保全・
配慮に関する取組みがなされているかを検証していくとと
もに、特に「環境創造区域内」においては、事業完了後の
現地調査等により、区域内の生態系が保全されているか等
経年的な検証・評価にも努める。
る場を避けるよう水路や農道
のルート、線形の変更
●施工の際、一時的に動物を捕
獲・移動
●低騒音の作業機械の使用
対象区域は、環境創造区域を除
く、農業振興地域。
2 環境創造区域と環境配慮区
域における農業農村整備事
業の整備計画
⑴
⑵
環境創造区域内の整備計画
環境配慮区域内の整備計画