NEWS RELEASE 2016年1月4日 2015年の信用格付変更実績 格付投資情報センター(R&I)は、2015年の信用格付変更実績をまとめた。対象は国内外の発行体格付 または保険金支払能力。国内事業法人等は格上げ23回、格下げ17回。2014年に比べ、格上げが減少、格 下げが増加した。海外事業法人等は格下げ2回、地方自治体は格上げ1回、ソブリン等は格上げ1回、格下 げ5回、J-REITは格上げ1回だった。政府系機関等の格付変更はなかった。 国内 事業法人等 政府系機関等 地方自治体 ソブリン等 J-REIT 合計 格上げ 23 0 1 0 1 25 海外 格下げ 17 0 0 0 0 17 格上げ 0 0 0 1 0 1 格下げ 2 0 0 5 0 7 【国内事業法人等】 <製造業> 製造業は、格上げ 12 社 12 回、格下げ 7 社 10 回。2014 年の格上げ 20 社 21 回、格下げ 7 社 7 回に比 べ、格上げが大幅に減少した。 電気機器は格上げ 2 社 2 回、格下げ 4 社 7 回。収益基盤が底堅くなり、財務基盤も安定してきた沖電 気工業、車載向け製品の収益力が向上し不採算製品のテコ入れも進んだアルプス電気を格上げした。一 方、自力での経営再建が困難になったシャープ、不正会計問題を通して、デジタル家電の競争力の弱さ やガバナンスの機能不全が明らかになり、構造改革費用の計上で財務基盤を毀損した東芝などを格下げ した。東芝は引き続き格下げ方向のレーティング・モニターに指定している。 輸送用機器は格上げ 3 社 3 回、格下げ 1 社 1 回。東南アジアで比較的強い販売基盤を持ち、財務基盤 が改善している三菱自動車工業、内燃機関の効率性を高めた独自技術の導入もあって収益力が向上、海 外の生産体制も拡充しているマツダなどを格上げ、米国の生産混乱が響いて収益力・キャッシュフロー 創出力が大きく落ち込み、弱体化した財務基盤の再構築には時間を要すると判断した曙ブレーキ工業を 格下げした。 このほか、主要事業からバランスよく利益を稼ぐ体制が一段と充実してきた日立金属、収益力・キャ ッシュフロー創出力が向上、有利子負債の削減や増資で財務基盤の修復が着実に進む大王製紙などを格 上げ、主力薬の特許が切れ、拡販に積極的な費用を投入したグローバル新薬が計画に対して未達となり、 国内でもジェネリック医薬品の侵食の影響を少なからず受けているエーザイ、原発プラント向け受注の 低迷が長期化し、利益・キャッシュフローの回復ペースが従来の想定以上に緩やかになりそうな日本製 鋼所などを格下げした。 <非製造業> 非製造業は、格上げ 4 社 4 回、格下げ 4 社 4 回。2014 年の格上げ 10 社 10 回、格下げ 2 社 2 回に対し て、上げ、下げが同数となった。 デバイス(端末)と様々なネットワーク、コンテンツを融合させる 3M 戦略で他社に先行、顧客基盤の 強化が進んでいる KDDI、増資と負債の圧縮により資本負債構成が大きく改善した楽天、空港アクセス関 連の収入が増え、賃貸不動産の拡充が着実に進むなど、収益基盤の厚みが増している京成電鉄などを格 ■お問合せ先 ■報道関係のお問合せ先 株式 会社 : インベスターズ・サービス本部 : 経営企画室(広報担当) TEL. 03-3276-3511 TEL. 03-3276-3438 格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 E-mail. [email protected] 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp 信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信 用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の 検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発 行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。 ©Rating and Investment Information, Inc. NEWS RELEASE 上げした。一方、グループ中核の小売事業の収益が低迷し、全体の収益力を A ゾーンとしてさほど問題 ない水準に保つには時間がかかると判断したイオンとイオンモール、2015 年 3 月期の減損損失の計上な どによって、新規投資の意思決定プロセス、投資の判断基準やその後のモニタリングなどで、必ずしも 厳格とはいえない点が浮き彫りとなり、リスク管理態勢の改善には時間がかかると判断した住友商事な どを格下げした。 <金融業> 金融業は、格上げ 7 社 7 回、格下げ 3 社 3 回。安定性が比較的高い個人や法人の収益が増加基調にあ り、公的資金を 2015 年中に一括返済しても、A ゾーンに見合うリスク耐久力を保てると評価したあおぞ ら銀行、日本生命保険による株式の公開買い付けが成立した三井生命保険、ここ数年のリスク性資産の 削減などで格付の制約要因となっていた財務基盤が改善傾向にある朝日生命保険などを格上げした。格 下げはイオン傘下の 3 社。 【海外事業法人等】 米国の投資銀行大手の持株会社 The Goldman Sachs Group,Inc.、Morgan Stanley の 2 社を格下げ。持 株会社への実質的な Bail-in(株主・無担保債権者などによる損失吸収)を想定した米国の破綻処理制 度などの下での持株会社固有のリスクを反映した。 【地方自治体】 神戸市を格上げ。計画的な行財政改革の推進により、阪神淡路大震災の影響で悪化した財政が健全性 を取り戻したことなどを評価した。 【ソブリン等】 ソブリン等は、格上げ 1 カ国 1 回。格下げ 3 カ国 4 回と中央銀行 1 回。経済が着実に成長し財政運営 も手堅いコロンビア共和国を格上げ。債務再編の可能性が高まったうえ、再編に成功しても返済能力が 大きく改善することが見込めないと判断したウクライナ、ユーロ加盟国政府・国際通貨基金(IMF)との 金融支援交渉が難航、金融支援プログラムが期限切れとなり、経済や財政状況が極めて厳しい状態に落 ち込む可能性が高まったギリシャ共和国、民主化の進展と新政権の努力にもかかわらず、国際環境や社 会・治安情勢の悪化が足かせとなり、経済が低迷し、経常収支の改善も遅れているチュニジア共和国と 中央銀行を格下げした。なお、ギリシャ共和国は 9 月の総選挙でチプラス第 2 次政権が発足したことを 受けて、CC を維持し、レーティング・モニターを解除している。 【J-REIT】 プレミア投資法人を格上げ。公募増資による負債比率の大幅な低下、物件取得と稼働率回復による収 益の改善、スポンサーの継続的なサポートを評価した。 ■お問合せ先 ■報道関係のお問合せ先 株式 会社 : インベスターズ・サービス本部 : 経営企画室(広報担当) TEL. 03-3276-3511 TEL. 03-3276-3438 格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 E-mail. [email protected] 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp 信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信 用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の 検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発 行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。 ©Rating and Investment Information, Inc. NEWS RELEASE ◇2015年の業種別信用格付変更回数 国内 製造業 計 食品 繊維 パルプ・紙 化学 医薬品 ゴム ガラス・土石 鉄鋼 非鉄金属 金属製品 機械 電気機器 輸送用機器 精密機器 その他製造 非製造業 計 建設 陸運・倉庫 海運 空運 情報・通信 卸売 小売 不動産 サービス 電力・ガス 金融業 計 銀行 証券 生命保険 損害保険 その他金融 政府系機関等 地方自治体 ソブリン等 J-REIT 海外 格上げ 12 格下げ 10 格上げ 0 格下げ 0 0 0 0 2 1 1 1 1 1 1 2 2 3 1 7 1 4 4 1 1 1 1 1 1 1 1 7 2 1 2 3 1 2 0 1 0 1 2 0 0 0 0 2 0 0 1 0 0 0 5 0 ◇四半期別の国内信用格付変更回数 1-3月 年 2011 2012 2013 2014 2015 ■お問合せ先 ■報道関係のお問合せ先 株式 会社 格上げ 7 2 8 5 7 4-6月 格下げ 7 12 7 2 8 格上げ 1 5 5 10 12 : インベスターズ・サービス本部 : 経営企画室(広報担当) 7-9月 格下げ 21 27 8 1 2 TEL. 03-3276-3511 TEL. 03-3276-3438 格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 格上げ 8 13 5 10 2 格下げ 4 8 4 2 5 10-12月 格上げ 格下げ 5 29 13 20 18 13 12 4 4 2 E-mail. [email protected] 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp 信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信 用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の 検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発 行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。 ©Rating and Investment Information, Inc. NEWS RELEASE ◇2011年~2015年の国内信用格付変更回数 2011年 製造業 格上げ 10 格下げ 22 非製造業 格上げ 2 格下げ 21 金融業 格上げ 7 格下げ 8 政府系機関等 格上げ 0 格下げ 10 地方自治体 格上げ 0 格下げ 0 J-REIT 格上げ 2 格下げ 0 合計 格上げ 21 格下げ 61 2012年 9 30 7 20 15 14 0 0 0 0 2 3 33 67 2013年 8 11 5 16 18 2 0 0 0 0 5 3 36 32 2014年 21 7 10 2 6 0 0 0 0 0 0 0 37 9 2015年 12 10 4 4 7 3 0 0 1 0 1 0 25 17 <集計上の注意点> (注1)「国内信用格付変更回数」は、国内の事業法人等、政府系機関等、地方自治体、J-REITの発行体格付または保険 金支払能力による集計。 (注2)調査対象期間中に、同一法人に対して実施した格付変更を全て集計する。 (注3)ソブリン等の対象は外貨建発行体格付。 ■お問合せ先 ■報道関係のお問合せ先 株式 会社 : インベスターズ・サービス本部 : 経営企画室(広報担当) TEL. 03-3276-3511 TEL. 03-3276-3438 格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 E-mail. [email protected] 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp 信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信 用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の 検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発 行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。 ©Rating and Investment Information, Inc. NEWS RELEASE <対象発行体一覧> <国内事業法人等> 格上げ一覧 公表日 証券コード 1/14 5334 1/14 6703 1/19 9107 2/2 3110 2/3 8304 2/25 6361 4/10 7404 4/10 9433 5/29 6/4 7211 6/22 5486 6/24 6136 6/25 7261 6/26 6770 6/30 4755 6/30 6/30 7/3 5929 8/25 8515 10/22 3880 11/25 9009 12/22 12/24 格下げ一覧 公表日 1/29 2/13 2/17 2/17 2/17 2/17 2/17 3/4 6/3 6/10 7/6 8/19 8/20 9/9 9/25 証券コード 6644 6787 8267 8905 8570 6753 9302 6787 4523 6787 8053 5631 7238 ■お問合せ先 ■報道関係のお問合せ先 株式 会社 発行体名称 日本特殊陶業 沖電気工業 川崎汽船 日東紡績 あおぞら銀行 荏原製作所 昭和飛行機工業 KDDI 池田泉州銀行 三菱自動車工業 日立金属 オーエスジー マツダ アルプス電気 楽天 楽天カード 楽天証券 三和ホールディングス アイフル 大王製紙 京成電鉄 三井生命保険 朝日生命保険 旧格付 A BB+ BBBBBB BBB+ BBB+ BBBA+ BBB+ BBBA ABBB BBB (BBB+) (BBB+) (BBB+) A(CCC+) BBBA(BBB-) BB- 新格付 A+ BBBBBB BBB+ AABBB AAABBB A+ A BBB+ BBB+ AAAA B BBB A AABB 発行体名称 大崎電気工業 メイコー イオン イオンモール イオンフィナンシャルサービス イオン銀行 イオンクレジットサービス シャープ 三井倉庫ホールディングス メイコー エーザイ メイコー 住友商事 日本製鋼所 曙ブレーキ工業 旧格付 BBB+ BBB(A) (A) (A) (A) (A) B+ ABB+ AABB (AA-) A BBB 新格付 BBB BB+ AAAAA(B-) BBB+ BB A+ BBA+ ABBB- : インベスターズ・サービス本部 : 経営企画室(広報担当) TEL. 03-3276-3511 TEL. 03-3276-3438 格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 E-mail. [email protected] 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp 信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信 用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の 検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発 行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。 ©Rating and Investment Information, Inc. NEWS RELEASE 10/21 12/22 6502 6502 東芝 東芝 (A-) BBB+ BBB+ (BBB) <海外事業法人等> 格下げ一覧 公表日 証券コード 11/6 11/6 - 発行体名称 The Goldman Sachs Group,Inc. Morgan Stanley 旧格付 A+ A 新格付 A A- <地方自治体> 格上げ一覧 公表日 証券コード 4/3 - 発行体名称 神戸市 旧格付 AA 新格付 AA+ <ソブリン等> 格上げ一覧 公表日 証券コード 2/13 - 発行体名称 コロンビア共和国 旧格付 BBB- 新格付 BBB 旧格付 CCC (B-) (CCC) BBBBBB- 新格付 CC (CCC) (CC) BB+ BB+ 旧格付 A 新格付 A+ 格下げ一覧 公表日 証券コード 発行体名称 4/8 ウクライナ 4/21 ギリシャ共和国 6/29 ギリシャ共和国 12/24 チュニジア共和国 12/24 チュニジア中央銀行 ※ソブリン等の対象は外貨建発行体格付 <J-REIT> 格上げ一覧 公表日 2/19 証券コード 8956 ■お問合せ先 ■報道関係のお問合せ先 株式 会社 発行体名称 プレミア投資法人 : インベスターズ・サービス本部 : 経営企画室(広報担当) TEL. 03-3276-3511 TEL. 03-3276-3438 格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1 E-mail. [email protected] 日本橋一丁目三井ビルディング http://www.r-i.co.jp 信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信 用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の 検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発 行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。 ©Rating and Investment Information, Inc.
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