症例検討 ホクナリンテープの用量について H23.12.15 H23.12.15 茜部店 【症例】 症例】 女児9 女児9歳1ヵ月・25kg 25kg Iアレルギークリニック アレルギークリニック Rp:ホクナリンテープ1mg Rp: ホクナリンテープ1mg 1日1枚7回分 【ホクナリンテープの承認 【ホクナリンテープの承認用法用量】 承認用法用量】 6か月~3歳未満0.5mg、3~9歳未満1mg、9歳以上は2mgを1日1回貼付 【何が起こったか】 ホクナリンテープは年齢別に用量設定されている。 ホクナリンテープは年齢別に用量設定されている。 そのため9歳は2 そのため9歳は2mg 9歳は2mgでないか mgでないかクリニック でないかクリニックに クリニックに疑義照会した所「 疑義照会した所「体重が した所「体重が25kg 体重が25kgであるため1 25kgであるため1 mgでよい mgでよい」 でよい」と医師から回答を得た。 と医師から回答を得た。 【検証】 以下、マルホ 以下、マルホ作成 マルホ作成 医薬品インタビューフォーム 医薬品インタビューフォームより抜粋 インタビューフォームより抜粋 ① 臨床成績--臨床成績---検証的試験 ---検証的試験 [小児] 小児]無作為化平行用量確認試験 気管支喘息患児(n=181) 気管支喘息患児(n=181)を対象に本剤 (n=181)を対象に本剤1 を対象に本剤1 日1 回0.5mg、 0.5mg、1mg、 1mg、2mg の3 用量によるオープ ン試験を1 ン試験を1 週間投与にて実施。 その結果、全般改善度における改善率( その結果、全般改善度における改善率(「中等度改善」以上) 「中等度改善」以上)は 35μ 35μg/kg 未満:40.0 未満:40.0% 40.0%(8/20) 35μ 35μg/kg 以上45 以上45μ 45μg/kg 未満:60.4 未満:60.4% 60.4%(32/53) 45μ 45μg/kg 以上55 以上55μ 55μg/kg 未満:67.5 未満:67.5% 67.5%(27/40) 55μ 55μg/kg 以上:57.4 以上:57.4% 57.4%(27/47) であった。至適用量は であった。至適用量は約 至適用量は約50μ 50μg/kg と推察され小児の各年齢における平均体重を目安に 体重15kg 体重15kg 未満(0.5 未満(0.5~ (0.5~3 歳未満) 歳未満)には0.5mg には0.5mg 15~ 15~30kg 未満(3 未満(3~ (3~9 歳未満) 歳未満)には1mg には1mg 30kg 以上(9 以上(9 歳以上) 歳以上)には2mg には2mg で臨床効果が期待できるものと考えられた。 [馬場実・他:小児科診療58(6),1141(1995)]9) 馬場実・他:小児科診療58(6),1141(1995)]9) また、マルホ また、マルホ製品情報センター マルホ製品情報センターの話では 製品情報センターの話では、 の話では、 「テープ剤は経口剤に比べ用量アップ テープ剤は経口剤に比べ用量アップした場合の血中濃度(C アップした場合の血中濃度(Cmax した場合の血中濃度(Cmax)の上がり幅 max)の上がり幅はそれ )の上がり幅はそれ ほど大きくない。 ほど大きくない。よって今回のように標準体重よりやや少ない患者への投与も よって今回のように標準体重よりやや少ない患者への投与も基本的に 今回のように標準体重よりやや少ない患者への投与も基本的に は年齢による用量設定 は年齢による用量設定で 用量設定で構わない。 構わない。しかし体重を考慮し しかし体重を考慮した 体重を考慮した処方を 処方をしておられる しておられるDr おられるDrも Drも中に はいらっしゃる。 らっしゃる。」との事だった。 【考察】 今回の患者の場合、至適用量50 今回の患者の場合、至適用量50μ 50μg/kgで計算すると g/kgで計算すると1250 で計算すると1250μ 1250μg=1.25mg 1.25mg よってDrは1mgで十分と考えられたと思われる。 最近の保険薬局個別指導などで 最近の保険薬局個別指導などでは の保険薬局個別指導などでは、承認外の用法用量で処方された場合に必ず医師に 疑義照会する様 疑義照会する様求められる。今回の処方を受け付け、承認外だからこれは見逃してはな 承認外だからこれは見逃してはな らないと考え らないと考え何も調べず 考え何も調べず確認し 何も調べず確認してしまった。 確認してしまった。患者の基本情報や医薬品の特性をしっかり 調べた上で疑義照会を 調べた上で疑義照会を行う事が大切だ 疑義照会を行う事が大切だと改めて 行う事が大切だと改めて感じた と改めて感じた。 感じた。 年齢で用量設定されている医薬品は他にも多数ある。今回の失敗を今後に生かしたい。 【年齢で用量設定されている代表的な 年齢で用量設定されている代表的な医薬品 代表的な医薬品】 医薬品】 幼児用PL、ブルフェン、クラリチン 幼児用PL、ブルフェン、クラリチン、 クラリチン、キプレス(シングレア)、アスベリン、セキコ デ、フスコデ、アストミン、ラキソベロン、テレミンソフト デ、フスコデ、アストミン、ラキソベロン、テレミンソフト、マルツエキス テレミンソフト、マルツエキスなど。 、マルツエキスなど。 参考までに 参考までに(マルホ製品情報センターの話) までに(マルホ製品情報センターの話) 「乳児6か月未満は使用経験が少ないが 乳児6か月未満は使用経験が少ないが、 6か月未満は使用経験が少ないが、2か月~6か月乳児の 月~6か月乳児の使用例が 乳児の使用例が14 使用例が14例報告あり。 14例報告あり。 1週間以上使用し1 1週間以上使用し1例だけ貼付部の紅班が見られた 例だけ貼付部の紅班が見られたが 貼付部の紅班が見られたが他は特に副作用なしだった。 特に副作用なしだった。」
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