シャント閉塞時にDLCを挿入せず透析を行う方法について

大垣徳洲会病院 臨床工学科
○清水 慎太郎
坂口
藤原
耕一郎
大地郎
中野
中川
路子
紀子
平田
久富
太郎
俊宏
Ogaki Tokushukai Hospital
透析医療におけるバスキュラーアクセスを管理する上で
シャント狭窄及び閉塞は避けられない課題の一つである。
その際に選択されるアクセスとしてダブルルーメンカテーテル
(以下DLC)が挙げられる。
しかしDLCでは血腫形成・感染・気胸・止血困難・自己抜去等
様々なリスクを抱えている。
当院ではDLCを使用することなく透析を行う方法について検討した。
Ogaki Tokushukai Hospital
平成23年から急性シャント閉塞患者に対しDLCを使用すること
なく閉塞部位からバスキュラーアクセスを行う。そして平成22年
以前と23年以降でシャント閉塞数及びDLC使用数を比較した。
またDLC使用時、閉塞部位のアプローチでそれぞれのトラブルに
対しても評価した。
Ogaki Tokushukai Hospital
・内頚静脈
・鎖骨下静脈
・大腿静脈
からアプローチ
Ogaki Tokushukai Hospital
自己動脈
Ogaki Tokushukai Hospital
血栓化
狭窄
自己動脈
Ogaki Tokushukai Hospital
シャントの場合
ダブルルーメンカテーテル
穿刺ミスをした場合
血腫形成・腫脹
気胸(DLC挿入時)
自己抜針
透析中のみ起こり得る
不穏行動がある患者はハイリスクで
24時間抜く可能性がある
感染症リスク
DLCに比べはるかに低い 鼠径部挿入は特に感染リスクが高い
行動制限
透析中のみ
入院中やDLC挿入中は常にある
穿刺時の痛み
透析施行穿刺時
導入時、抜去時
Ogaki Tokushukai Hospital
透析患者数
シャントトラブル
シャント閉塞
DLC使用数
平成20年
32名
12件
4件
3件
平成21年
33名
16件
2件
2名
平成22年
31名
14件
2件
2名
平成23年
51名
22件
2件
0日
平成24年
72名
45件
8件
0日
平成25年
81名
49件
8件
0日
平成26年
85名
36件
5件
0日
平成27年
87名
13件(4月22日現在)
1件
0日
Ogaki Tokushukai Hospital
平成20年~平成22年では急性シャント閉塞8件に対し
DLC使用者数が7名であったが平成23年~27年では
急性シャント閉塞24件に対し0件であった。
平成22年以前は急性シャント閉塞の度にDLCを使用していたが、
平成23年以降は透析患者数の増加に伴い急性シャント閉塞数自体は
増加したが、DLC挿入は全症例にて行わなかった。
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閉塞部位のアプローチによりDLCの使用数を0件にす
ることが出来た。これによりDLCを挿入することで起
こるリスクを最大限回避することが出来る。今後は急
性動脈閉塞症及び静脈血栓症のリスクや新人スタッフ
に対する教育が課題となる。
Ogaki Tokushukai Hospital
第42回日本血液浄化技術学会 学術大会
CO I 開示
筆頭発表者名: 清水 慎太郎
演題発表に関連し、開示すべきCO I 関係にある
企業などはありません。