第2回 透析情報管理セミナー in 名古屋 医療法人徳洲会 大垣徳洲会病院 血液浄化センター 副室長 久富 俊宏 Ogaki Tokushukai Hospital はじめに 円滑な透析業務の遂行及び、透析患者の QOL・生命予後を改善するためにはチーム 医療の展開が非常に重要である。 当院ではニプロ社製透析情報管理システム < 以下DiaCom >のカスタマイズを行い、 関連部署に設置しその有用性を評価した。 Ogaki Tokushukai Hospital DiaComの開発コンセプト 透析業務の省力化と効率化 マネージメント ヒューマンエラーの軽減 透析クオリティの向上 を目的とした透析情報管理システムである。 Ogaki Tokushukai Hospital 従来のDiacomにおける問題点 ①自動算出機能が限られている(Kt/Vのみ) →塩分摂取量 nPCR CL-GAP (スタッフによる算出→20時間/月)が5分へ短縮 ②情報共有化が難しい(特に他部署との連携) →栄養指導・送迎サービスとの連携 Ogaki Tokushukai Hospital 今回のカスタマイズ ①透析情報の自動算出機能 ②リアルタイム情報共有システム Ogaki Tokushukai Hospital TW TD TI TIE KTVI KTVIE RI RIE BWO BW1 VU VC BUN0 BUN1 CRE0 CRE1 KTVL KDL YY KTVH KDH R X ZL R X ZH X0 X1 KTV KD G GU IT KTVU II II KTV KD KT/V PCR 10080 0 2880 4320 0.163265306 0.244897959 0.849365817 0.78278441 0 0 0 0 0 0 0 0 #DIV/0! #DIV/0! #DIV/0! #DIV/0! #DIV/0! #DIV/0! #DIV/0! #DIV/0! #DIV/0! #DIV/0! #DIV/0! #NUM! #DIV/0! #NUM! #NUM! #NUM! #NUM! #NUM! #NUM! #NUM! #NUM! #DIV/0! #DIV/0! #NUM! #NUM! 7*24*60 T*60 (48-T)*60 (72-T)*60 KR*TI KR*TIE EXP(-KTVI) EXP(-KTVIE) BW0*1000 BW1*1000 BW1*RVU BW1*RVC BUN0/100 BUN1/100 CRE0/100 CRE1/100 LN(BUN0/BUN1) KTVL/TD (BUN0-BUN1)/TI/KDL LN((BUN0-YY)/(BUN1-YY)) KTVH/TD EXP(-KTVL) TW-(1-R)*(2+R)*(TI-(1/KTVL)*TD)-3*TD BUN0*(R*KDL*X+(1-R)*(1-R))/(KDL*X-(1+R)*(1-R)*(1-R)) EXP(-KTVH) TW-(1-R)*(2+R)*(TI-(1/KTVH)*TD)-3*TD BUN0*(R*KDH*X+(1-R)*(1-R))/(KDH*X-(1+R)*(1-R)*(1-R)) LN(BUN1)-(LN(ZL)*KTVH-LN(ZH)*KTVL)/(KTVH-KTVL) (LN(ZH)-LN(ZL))/(KTVH-KTVL) X0/X1 KTV/TD (BUN1-BUN0*EXP(-KTV))*KTV/TD/(1-EXP(-KTV)) (G+(BW0-BW1)/VU*BUN0/TIE)*1000 (BUN0-(G/KD))/KD*(1-EXP(-KTV))+G/KD*TD KTV+(BW0-BW1)/VU*BUN0*(TD/TIE+1)*TD/IT RVU*(9.35*GU+0.29) 0.96*II+0.07 LN(CRE0/CRE1) KTV/TD Ogaki Tokushukai Hospital 今回のカスタマイズ ①透析情報の自動算出機能 ②リアルタイム情報共有システム Ogaki Tokushukai Hospital 医師 臨床工学技士 看護師 患者 管理栄養士 送迎ドライバー 入院病棟 薬剤師 放射線技師 検査技師 Ogaki Tokushukai Hospital 血圧低下 1時間の透析延長 除水量5kg 塩分摂取量12g/day 送 迎 時 間 調 整 減 塩 指 導 Ogaki Tokushukai Hospital 分析方法 管理栄養室→Diacom設置 総務課→Diacom閲覧権限 DiaCom8ヶ月間運用した後、以下の件数を分析した。 ①エラー件数(コミニュケーションエラー) ②栄養指導件数 ③送迎業務量 統計的検定:student t-test 危険率0.05未満を有意差ありとした。 Ogaki Tokushukai Hospital エラー件数分析 H24 H25 月行施 1 2 3 4 5 6 7 8 9 患登 者録 63 64 69 70 71 76 74 75 80 80 83 行透 件析 数施 751 765 823 848 869 928 938 898 988 1057 (率エ % ラ ) ー 0.5 0.39 0.48 0.82 0.23 0.32 0.10 0.11 0.10 0.37 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 81 82 83 78 1045 1092 1044 959 1031 0.38 0 0.09 0.10 0 H25 月行施 4 患登 者録 80 80 81 79 80 81 行透 件析 数施 1038 1053 978 1041 1038 978 0 0.09 0.11 0 0.09 0.10 (率エ % ラ ) ー Ogaki Tokushukai Hospital エラー件数分析 エラー件数 t検定 0.0018<0.05 判定結果→有意差あり 8 7 6 5 4 3 2 1 (件) 0 H … 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 0 月 1 1 月 1 2 月 H … 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 Ogaki Tokushukai Hospital 栄養指導 業務量 指導件数 t検定 0.0332<0.05 判定結果→有意差あり 140 120 100 80 60 40 20 0 H 2 … 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 0 月 1 1 月 1 2 月 H 2 … 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 Ogaki Tokushukai Hospital 送迎・栄養指導 業務量 送迎業務量 検定不対象 600 500 カスタマイズ前 400 利用者平均 カスタマイズ後 391件 452件 ↑ 103km 76.6km ↓ 1236km 912km ↓ 300 200 1クール距離 100 0移動距離/月 (件)1月 3月 5月 7月 9月 11月 1月 3月 5月 7月 9月 Ogaki Tokushukai Hospital 結果 透析データの自動算出機能によりデータ処理の時間 が短縮され、業務効率も向上した。 各部署にDiaComを設置しリアルタイムに情報共有す る事でコミュニケーションエラーも減少した。 Ogaki Tokushukai Hospital 結語 DiaComのカスタマイズ(情報共有・自動算出機能)は 透析患者に関わる医師・看護師・臨床工学技士・管理 栄養士・送迎ドライバーの業務効率の改善と安全面の 向上、そして各部署の連携強化からより良いチーム医 療の展開に繋がった。 透析領域で求められる情報管理システムは、患者情報 を監視するだけでは無く、マネージメントを視野に入 れた情報管理システムが求められてくると考える。 Ogaki Tokushukai Hospital
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