第2次県立高等学校再編整備の後期実施計画

第2次県立高等学校再編整備の後期実施計画(平成29年度~平成32年度)【概要】
平成27年12月25日現在
「第2次県立高等学校再編整備の基本計画(平成23年度~平成32年度)」に基づき,平成27年12月25日の教育委員会において,「第2次県立高等学校再編整備の後期実施計画」を決定しました。
1
計画の内容
再編内容
※ 学校名の後の<
平成29年度
>は地区を,丸数字は学級数を,〔
森林科学科①
→農林科学科①
[農業科学コース
森林科学コース]
総合学科③
〔人文科学,自然科学,農業
福祉〕
→総合学科②
〔人文科学,自然科学,福祉〕
真壁<県西>
農業科①[加工・流通コース]
食品化学科①[製菓コース]
環境緑地科①[地域産業コース]
※
アクティブスクールについては,既設校の
成果等を踏まえ,後期実施計画期間中でも設
置を検討する。
潮来<県東>
商業科①
→地域ビジネス科①
鉾田第二・鉾田農業<県東>
統
合
等
※ 下線は校地校を示す。
農業科①
食品技術科①
総合学科⑥
〔人文科学,自然科学
メディア・マーケティング
生活科学,福祉〕
太田第二・佐竹<県北>
岩井・坂東総合<県西>
普通科⑥
[商業コース,福祉コース]
統合に際しての留意事項
ア 新校設置に当たっては,新校準備委員会を設置し円滑な開校を図る。
イ 統合対象校の在校生については,入学時の教育課程を履修して卒業する。その際,学習希望
や進路希望などに適切に対応する。
3
・時代の進展や生徒・保護者のニーズに対応し
た魅力ある学科等への改編を,配置バランス
などに配慮して進める。
・学科改編等の対象にならなかった学校や学科
等であっても,今後の国の動向や,学校・地
域の実情などを勘案して,後期実施計画期間
中に学科改編等を行うこともある。
普通科情報・実務コース①,
普通科⑥
→普通科⑦
[医療・理工コース,国際コース]
商業科
2
後期実施計画の基本的な考え方
・不登校経験者などの多様な生徒のニーズに応
えるため,フレックススクールを設置する。
鹿島<県東>
英語科①,普通科⑤
→普通科⑥
[英語コミュニケーションコース]
大子清流<水戸>
農業科
・
総合学科
平成32年度
全日制普通科③
→多部制定時制単位制
午前②,午後①
日立第二<県北>
学
科
改
編
等
]は類型のコースを示す。名称や学級数等は,現段階のものであり,詳細については,今後も検討する。
平成31年度
高萩<県北>
フレックス
スクール
普通科
〕は系列を,[
平成30年度
3学級で生徒募集する学校(留保校)の取り扱い
ア 欠員数が2年連続40人以上の場合,原則として翌年度に募集停止する。ただし複数の学科・
コースを設置している場合は配置バランスを勘案する。
イ 県北山間部の過疎地域においては,2学級規模で生徒募集する場合もある。
ウ 上記ア及びイに該当しない場合であっても,統合対象校とすることがある。
エ 単独で生徒募集を停止する場合は,近隣の学校を事務引継校とする。
4
園芸技術科①
農業工学科①
[食品機械コース]
総合学科④
〔人文,自然,情報ビジネス
ライフデザイン〕
・学校の適正規模は,1学年当たり④から⑧ま
でとする。
・適正規模の維持が見込まれない学校及び統合
することにより教育力の向上が期待される学
校については,統合等を検討する。
・統合等を実施する際には,新しい学校を創設
するという観点から,充実した教育が展開で
きるよう教育条件の整備を図る。
県立高等学校数
再編内容 \ 年度
平成14年度
1次完成年度(H22)
2次完成年度(H32)
中高一貫教育校
-
2 校
4 校
全日制単位制高等学校
2 校
18 校
17 校
アクティブスクール
-
-
2 校
フレックススクール
1 校
3 校
5 校
全日制高等学校
110 校
96 校
89 校
全県立高等学校
111 校
99 校
94 校
※ 全日制単位制高等学校は,中等教育学校,総合学科設置校を含み,アクティブスクール
は含まない。また,高等学校数は,中等教育学校を含み,分校は含まない。
平成27年12月25日
第2次県立高等学校再編整備の後期実施計画(平成29~32年度)について
【経緯】
○ 平成21年7月,第2次基本計画〔H23~32〕策定
実施計画:前期〔H23~25〕,中期〔H26~28〕,後期〔H29~32〕
【基本的な考え方】
○ 中卒者数の急激な減少への対応
〔H26〕約28,700人(509学級)⇒〔H32〕約26,200人(469学級)…▲2,500人(▲40学級)
○
学校規模の適正化(1学年4~8学級)
生徒にとって多様な個性の触れ合いや切磋琢磨ができる望ましい教育環境を整備
○
統合等は,3学級規模の学校の中で実施
・市町村別の中卒者数減少率が高い地域を中心に検討,さらなる小規模化に対応
県北山間部などについては,地域の実情を勘案
・地域のニーズに応じた学科を設置,地域活性化に寄与できる学校づくりを推進
○
学科改編は,前期・中期で改編していない学科等について実施
農業,福祉,国際を中心に検討
【再編する学校】(詳細は別紙のとおり,○数字は学級数,▲はH26~32の減を示す。)
<統合等>
高萩③
〔H30〕フレックススクール③に再編
・高萩,北茨城,日立で中卒者数(見込)が▲458人
3市の市立中学校の不登校経験者が227人(1~3年計〔H25〕)
・午前部2学級(うち1学級は全日制的な時間割等を導入),午後部1学級
太田第二③ 〔H31〕統合,新校⑥を設置
佐竹⑤
・常陸太田,那珂,日立で中卒者数(見込)が▲402人
・類型で,商業コース,福祉コースを設置
鉾田第二⑦ 〔H30〕統合,新校⑧を設置
鉾田農業③
・鉾田,茨城,小美玉,行方で中卒者数(見込)が▲214人
・鉾田第二の流通・経営,情報メディア系列,鉾田農業の流通情報科を再
編し,メディア・マーケティング系列を設置,農業2学科は継続
岩井⑥
(H28から⑤)
坂東総合③
〔H32〕統合,新校⑥を設置
・坂東,境で中卒者数(見込)が▲109人
・普通科,総合学科を再編し,自然系列,園芸技術科,農業工学科を新た
に設置するとともに,学校全体で国際理解教育を推進
<学科改編等>
鹿島⑦
〔H31〕情報・実務コースを普通科に改編
類型で,医療・理工コース,国際コースを設置
大子清流④ 〔H29〕森林科学科を農林科学科に改編,総合②(1学級減)
農林科学科に,類型で農業科学コース,森林科学コースを設置
真壁④
〔H30〕農業3学科に,類型のコースを設置
農業科に加工・流通コース,食品化学科に製菓コース,
環境緑地科に地域産業コースを設置
潮来⑤
〔H31〕商業科を地域ビジネス科に改編
日立第二⑥ 〔H29〕英語科を普通科に改編
類型で,英語コミュニケーションコースを設置
※
アクティブスクールについては,既設校の成果等を踏まえ,後期実施計画期間中でも設置を検討する。
第2次県立高等学校再編整備の後期実施計画について
1
別紙
基本計画(H23~32)における再編整備の基本的な考え方
統合等
・学校の適正規模は,1学年当たり4~8学級(160~320人)
・募集定員を策定する中で,適正規模の維持が見込まれない学校について統合等を
検討
学科改編等
・産業構造等の社会の変化や生徒の多様化に対応した魅力ある学科等の設置を推進
・時代の進展や生徒,保護者のニーズに対応した学科改編等を推進
2 再編する学校
(1) 統合等
高萩[普通③]
※
学科名等は仮称,○内の数字は学級数(予定)
〔H30〕フレックススクール[午前②,午後①]
【方向性】
○ 単位制による二部制の導入と多彩な科目群の開設により,主体的な学習を促進
○ 学校カウンセリング体制を充実させ,心のふれあいを大切にした指導により,生徒の居
場所づくり・学習意欲の向上を促進
○ 農業や造園等の体験型の科目を設定し,コミュニケーション能力や勤労観を育成
○ 地域のニーズに応えるため,午前①を全日制的な時間割等を取り入れた学級を編制
太田第二[普通②,商業①]
佐竹[普通⑤]
〔H31〕統合・新校[普通⑥]
・類型で,商業コース,福祉コースを設置
・校地:太田第二,野球グラウンドは佐竹
【方向性】
○ 両校の伝統の相乗効果により,常陸太田市を中心とする地域社会を支える人材を育成
〈商業コース〉
・太田第二商業科の伝統を継承するとともに地域の活性化について学ぶ科目を設定
・観光等の地域振興に関する視点で,地元市との連携による体験的な学習を実施
〈福祉コース〉
・子育て支援や地域の高齢化に対応する科目等を設定
・市役所福祉課,介護施設,保育所等での体験活動を実施
○ 地域の歴史や文化,産業等についての学習をとおして,地域で活躍する人材を育成
・常陸太田市の歴史と文化等を学習する学校設定科目を設定
鉾田第二[総合⑦]
系列:人文科学,自然科学,流通・経営,
情報メディア,生活科学,福祉
鉾田農業[農業①,食品技術①,流通情報①]
〔H30〕統合・新校[農業①,食品技術①,総合⑥]
・系列:人文科学,自然科学,メディア・マーケティング,
生活科学,福祉
・校地:鉾田第二,農場は鉾田農業
【方向性】
○ 両校の伝統の相乗効果により,鉾田市を中心とする地域社会を支える人材を育成
〈農業2学科〉
・福祉を学ぶ科目等を開設,進学重視型の教育課程を編成
・地域の福祉事情を踏まえるとともに競争力を備えた農業経営を担える人材を育成
〈自然科学系列等〉
県生物工学研究所や園芸研究所での体験学習等を実施し,理系学部への進学希望に対応
〈メディア・マーケティング系列〉
・鉾田第二の流通・経営系列,情報メディア系列,鉾田農業の流通情報科を再編
・農業等の地域産業の振興を目指した鉾田市のブランドアップに貢献できる能力を育成
岩井[普通⑥(H28から⑤)]
坂東総合[総合③]
系列:人文,生物資源,環境デザイン,
情報ビジネス,ライフデザイン
〔H32〕統合・新校[園芸技術①,農業工学①,総合④]
・園芸技術①,農業工学①を新設
・系列:人文,自然,情報ビジネス,ライフデザイン
・校地:岩井,農場は坂東総合
【方向性】
○ 両校の伝統の相乗効果により,坂東市を中心とする地域社会を支える人材を育成
普通科,総合学科の農業・商業・家庭各分野の特色を継承するとともに,学校全体とし
て国際理解教育を推進
〈農業2学科〉
・福祉を学ぶ科目等を開設,進学重視型の教育課程を編成
・地域の福祉事情を踏まえるとともに競争力を備えた農業経営を担える人材を育成
・園芸技術科では,県立農大と連携し,野菜栽培の従事者を育成
・農業工学科では,従来の造園・土木の学習に加え,食品機械コースを類型として設置
コースにおいては地域の食品系企業における食品生産機械の操作に従事する人材を育成
〈自然系列等〉
・岩井の普通科文理進学コースの取組を継承し,大学進学の充実を企図
・県立自然博物館や農業大学校での体験学習等を実施し,理系学部への進学希望に対応
(2) 学科改編等
鹿島
普通⑥
普通科情報・実務コース①
〔H31〕普通⑦に
情報・実務コース①を普通に改編
普通⑦に類型で医療・理工,国際コースを設置
【方向性】
○ 地域からの大学進学のニーズに応える拠点校となることを企図
○ 2コースを中心に理数・国際教育の充実を図り,県東地区のリーダーとなる人材を育成
○ 鹿島臨海工業地帯の企業等との連携により,科学技術や国際社会に対する探究心を養成
高度な産業技術を有する企業の施設見学体験や研究者の講義等を実施
○ 長期インターンシップ等を実施し,就職希望者にも対応
大子清流
森林科学①
総合③(人文科学,自然科学,農業,福祉)
〔H29〕農林科学①,総合②に
農林科学に類型で農業科学,森林科学コースを設置
総合の系列を人文科学,自然科学,福祉に再編
【方向性】
○ 農業科学コースにおいて,県北地域の農林業を担う人材を育成
○ 森林科学コースにおいて,林業等地域資源を活用した産業の強化に資する人材を育成,
地域の魅力や観光等について学ぶ学校設定科目等を開設
○ 農林科学科においては,福祉を学ぶ科目等を開設し,地域の福祉事情を踏まえた上で農
業経営を行える人材を育成
○ 人文科学・自然科学の両系列においては,文理進学型・基礎教養型等の教育課程を編成
真壁
農業①,食品化学①,
環境緑地①,(普通①)
〔H30〕農業3学科に類型でコースを設置
農業に加工・流通コース,食品化学に製菓コース,
環境緑地に地域産業コース
【方向性】
○ 農業3学科に,地域の産業につながる類型(コース)を設置
教育内容を一層充実するとともに地域が求める人材を育成
〈農業科 加工・流通コース〉
地産地消に重点を置き6次産業化を体験的に学習
〈食品化学科 製菓コース〉
和菓子職人やパティシエ等の指導により製菓技術を習得
〈環境緑地科 地域産業コ-ス〉
石材技術等を生かした地域の産業祭等の企画や運営,体験をとおし,地域振興について
学習
○ 高い農業技術を備えた競争力のある農業経営者,石材・造園技術者等に加え,農学系大
学への進学者等,将来の地域を支えるリーダーとなる人材を育成
○ 福祉を学ぶ科目等を開設し,地域の福祉事情を踏まえた上で,農業経営を行える人材を
育成
潮来
商業①
(人間科学①,普通③)
〔H31〕地域ビジネス①
県東地区の商業教育の拠点に
【方向性】
○ 流通・販売・情報等の従来の商業教育に加えて,地元市との連携により,地域の産業や
観光等の振興についても体験的に学習
○ 地域の豊かな自然や産業,文化等の観光資源を総合的に学習,郷土に愛着と誇りをもち,
地域の振興に貢献できる人材を育成
○ 高度な商業実務を体験するインターンシップや大学進学指導等をとおして,高い専門性
と社会性,人間性を備え,将来の地域社会のリーダーとなる人材を育成
日立第二
英語①
普通⑤
〔H29〕普通⑥に
英語①を普通に改編
普通⑥に類型で英語コミュニケーションコースを設置
【方向性】
○ 英語科において積み重ねてきた実績やノウハウを生かし,学校全体としてコミュニケー
ション能力の育成に重点を置く,県北地区における国際教育の拠点校として再編
○ 地域や自国,世界の歴史・文化を重点的に学ぶ学校設定科目等の特色ある取組を実施
・日立市や地域の産業界等と連携し,実践的な英会話力を身に付ける体験的な活動を展開
・地元の小学校等との交流を通じて,「教える喜び」を体感し,地域で活躍する人材を育成
参考資料
「第2次県立高等学校再編整備の基本計画」における統合等の考え方
≪統合等≫
○
学校の規模としては,平成20年12月の茨城県高等学校審議会答申に基づいて,引き続
き1学年4学級から8学級までを適正と考えます。
○
※
適正規模の維持が見込まれない学校については,統合を検討するものとします。
留保校(3学級募集校)の統合に関する取扱い
ア
留保校においては,募集定員から入学者数を引いた数が2年連続して40名以上となった場
合,原則として翌年度の生徒募集を停止し統合するものとします。ただし,複数の学科及び
普通科のコースを設置する学校については,学科等の配置バランスを勘案して判断します。
イ
県北山間部の過疎地域の留保校においては,地域の実情等を勘案して2学級で生徒募集す
る場合もあるものとします。
ウ
2学級で生徒募集を行う県北山間部の過疎地域の留保校においては,募集定員から入学者
数を引いた数が,2年連続して40名以上となった場合,原則として翌年度の生徒募集を停止
し統合するものとします。ただし,地域の実情等によっては,分校化して1学級で生徒募集
を行うことを検討する場合もあるものとします。
エ
当該実施計画期間中に上記ア及びウの条件に該当しない留保校であっても,総合的に検討
した結果,その後策定する実施計画において統合対象校とする場合があります。
≪学科改編等≫
○
今日の社会においては,国際社会に対応できる資質・能力をもった人材,科学技術の発展を
担う人材及び産業を支える高度で実践的な人材を育成することなどが求められています。
○
県立高等学校においては,基礎的・基本的な知識・技術を確実に身に付けさせるとともに,
自ら学び自ら考える力や社会の変化に主体的に対応できる資質や能力を育成することが課題と
なっております。
○
このため,引き続き教育内容の改善を図るとともに,時代の進展や生徒,保護者のニーズに
対応した学科改編などを進める必要があります。
○
また,生徒が主体的・意欲的に学習に取り組み,充実した学校生活を送ることが課題となっ
ており,引き続き教育内容や指導方法の工夫改善を行う必要があります。