ニュースリリース

News Release
2015 年 1 月 8 日
パーキンソン病治療薬ラサジリンの日本における臨床第 2/3 相及び第 3 相試験開始について
当社は、このたび、パーキンソン病治療薬ラサジリン(一般名、開発コード:TVP-1012)について、日本に
おけるパーキンソン病患者を対象とした臨床第 2/3 相試験及び臨床第 3 相試験を開始しましたのでお知
らせします。
今回開始した臨床試験の内、主なものは、本薬の有効性・安全性を多施設共同、プラセボ対照、無作為
化、二重盲検並行群間比較試験で検討する、パーキンソン病治療薬であるレボドパで治療中の日本人
パーキンソン病患者を対象とした臨床第 2/3 相試験(併用療法試験)及び日本人早期パーキンソン病患
者を対象とした臨床第 3 相試験(単独療法試験)です。併用療法試験では 1 日あたりの平均オフ時間※1
の変化量を、単独療法試験では Movement Disorder Society-Unified Parkinson's Disease Rating Scale
(MDS-UPDRS)※2 Part2+Part3 合計スコアの変化量をそれぞれ主要評価項目としています。
ラサジリンは、 Teva Pharmaceutical Industries Ltd.(本社:イスラエル ペタハ・ティクバ)が開発し、欧州
や米国をはじめとする世界 53 ヵ国で承認されているパーキンソン病治療薬で、日本においては、2014 年
3 月末に当社と製品化に関する契約が締結されています。その作用機序は、ドーパミンの分解酵素であ
るモノアミン酸化酵素 B(MAO-B)の働きを阻害することによって、脳内のドーパミン濃度を高め、本疾
患に特徴的な運動症状などを改善する薬剤です。
※1
オフ時間:レボドパの効果が失われている時間。
※2
MDS-UPDRS:4 つの評価項目で構成されているパーキンソン病症状の評価スケールであり、Part2 は日常生活
で経験する運動症状の側面に関する 13 の質問、Part3 は 18 の運動症状の調査に関する質問があります。
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<ラサジリンについて>
現在、ラサジリンは米国・カナダ・イスラエル・メキシコ・欧州諸国など 53 ヵ国で承認されています。海外で
はパーキンソン病の治療薬として、単独療法、レボドパとの併用療法の2つの用法が認められています。
また、最近米国では新たにレボドパ非併用下でのドパミンアゴニストとの併用療法についても認められま
した。2013 年の全世界での売上高は 3.71 億 US ドル(Teva 社決算発表より)でした。米国および欧州(EU)
での添付文書は下記をご覧ください。
http://www.azilect.com/Resources/pdf/PrescribingInformation.pdf
(米国)
http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/EPAR_-_Product_Information/human/000574
/WC500030048.pdf (EU)
<パーキンソン病について>
パーキンソン病は加齢と関連する神経変性疾患です。一般的な症状として、振戦、無動、筋固縮、姿勢
反射障害、自律神経系症状などがみられます。全世界で推定 400 万人、日本では約 15~18 万人( 「パ
ーキンソン病治療ガイドライン 2011 監修 日本神経学会」より)の患者さんがこの病気に苦しんでおり、
特に 60 歳以上で多く発症します。
以上
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