植物生産基礎実習 春期第2回 2014. 4. 15 正立型生物顕微鏡操作の

植物生産基礎実習
2014. 4. 15
春期第2回
正立型生物顕微鏡操作の習得と植物組織切片を用いた維管束構造の観察
顕微鏡観察法は肉眼では観察が難しい小さな植物組織や微生物を観察するための必須
の方法である。植物生産基礎実習では正立型生物顕微鏡の操作方法を習得し、植物組織
の観察を行う。
作業 1、正立型生物顕微鏡操作方法の習得
(別紙参照)
作業 2-1、エンドウ (Pisum sativum) 幼苗の茎(上胚軸)、根の横断切片の観察。
プレパラートの作成法
・スライドガラスに水を一滴たらす。
・カミソリで切片を作成する。手前に引きながら切ると切りやすい。一度に数枚切って
おき、あとで観察しやすそうな切片を探す。
*なるべく薄い(200 m 以下)の切片作成を目指す。完全な薄い円柱を作る必要
はなく、少し斜めに切って薄い部分を観察するとよい。
*カミソリ刃は次第に切れ味が鈍るので、まだ使っていない部分を有効に使う。
・0.2 % サフラニン液(1.5 mL チューブ)をスポイトで一滴取ってたらし、カバーガ
ラスをかける。(サフラニンは赤色の合成染料で、リグニンの沈着により木化した細
胞壁をよく染め、維管束構造の観察が容易になる)
・カバーガラスの端にティッシュを置き、余分なサフラニン液を吸い取る。
・反対の端から洗ビンで水をたらし、切片を洗う。
・カバーガラスを一旦はずし、切片をピンセットで見やすい位置に並べ、水を一滴たら
して再びカバーガラスをかけて観察する。
顕鏡
・まずは 4 倍の対物レンズを用いて切片を探し、見つけたら 10 倍、40 倍の対物レンズ
を用いて細かな観察を行う。
(眼幅調節、視度差調節を忘れずに)
*対物レンズを取り替える際、この顕微鏡では一度ピントを合わせればレンズは試
料と接触することはないので、ステージを下げなくてよい。
・スケッチおよび写真撮影をする。
*カバーガラス、スライドガラスは水とティッシュで洗浄し、何回か使う。
*スケッチは必要な部分以外は適宜省略してよい。
*写真撮影は各班 1 番の人の顕微鏡を借り、各人の SD カードを挿入して画像を保
存する。
作業 2-2、準備するもの
・スライドガラス、カバーガラス、カミソリ、ピンセット:引き出し2
・スケッチブック:引き出し4
・スポイト、洗ビン、サフラニン液、エンドウ:各班実験台上
作業 2-3、後片付け
・スライドガラス:各実験台にある「スライドグラス洗浄法」の手順に従って片付ける。
・カバーガラス:流しにおいてあるカバーガラス捨てに捨てる
・カミソリ:流しにおいてあるカミソリ捨てに捨てる
・スポイト:水道で中身を軽くすすぎ、各班の洗いカゴへ
・サフラニン液:チューブごと各班の洗いカゴへ
・器具:所定の引き出しにしまう。数を確認し、写真のように並べる
・顕微鏡:きちんと箱におさめ、所定のロッカーに戻す
・エンドウ:観察に使った材料はごみ箱に捨てる。余った部分は各自持ち帰って夕飯の
材料に使ってください。
課題1
エンドウ茎、根のスケッチをせよ。また、それぞれ切片の写真を掲載せよ。茎、
根断面全体における維管束の並び方、および、それぞれの細かな維管束構造を示せ。
(各人の写真撮影が間に合わない場合は、班員の写真をもらってもよい。その場合は誰
からもらったかを記載すること)
課題2
維管束構造における各組織の名称を文献、ネット等で調べて記載せよ。
課題3
維管束構造の様式からエンドウは単子葉植物、双子葉植物のどちらと言えるか。
根拠を添えて記せ。
レポート提出:4 月 22 日(火)13 時半まで、1 階事務室前レポートボックスへ
(採点の都合上、・生産基礎実習、正立顕微鏡、と・医科学基礎実習、実体顕微鏡とは
別々に作成して提出してください)
今週の片付け班:1班、8班
観察見本:エンドウ (Pisum sativum) 幼苗横断切片
茎 (正立 x100)
根
(正立
x100)
根 (正立
x400)