こちら - 国立循環器病センター

仕
様
書(案)
件名:電子メールを利用した臨床試験ランダム化割付システム
1.調達の背景,目的
国立循環器病研究センター(以下「当センター」という。) 先進医療・治験推進部
DM/統計室で現在,運用している「電子メールを利用した臨床試験ランダム化割付
システム」は,当初,単施設で実施される小規模臨床試験を支援するためのシステ
ムとして開発された.しかし,DM/統計室の支援業務が拡充し多施設共同試験を支
援する機会が増加する傾向にあり,現状のシステムではそのような多施設共同臨床
試験に対応することが困難となっている.このような背景から,既存の割付システ
ムの(1)簡単な操作で個々の試験のランダム化割付システムセットアップできる,(2)
オペレーターを介せずに24時間の割付支援提供できる,(3) 割付者が簡単な操作で割
付を実行できる,(4)効率的に管理ができるといった特徴は有しながら,多施設共同
臨床試験にも対応できる柔軟性のある新しい割付システムを構築する必要に迫られ
ている.また,現在の電子メールを利用した方式では,施設において実際に割り付
けを行う際に制限が伴うことから(例えば,身近にログインIDとする個人電子メール
を使用できる環境がない),そのような制限のない,また将来的にスマートフォンや
タブレット情報端末からの割付ができる環境へ円滑に移行ができる拡張性を有する
ことも必要である.
現状のシステムは,①電子メールにて割付に必要な被験者の登録情報を取得し,
割付群を電子メールにて送信する部分と,②電子メールにて得られた情報に基づい
てランダム割付を実施する部分(SAS®にて実行)に分けられるが,第1段階として,
ランダム割付に関するシステム部分を多施設試験に対応できるように新たに開発す
る.
2.調達物品等および構成内訳
(1)ランダム割付システム
(2)ランダム割付システム使用マニュアル
1式
1式
3.調達物品等の要件
(1)ランダム割付システムの機能
現在の電子メール・システムと連動し,電子メールにて取得された被験者の登録
情報に基づき,ある一定の割付アルゴリズムに基づき割り付けを実施し以下の機
能を有する必要がある.
① 基本的要件
1)受託者は割付アルゴリズムの内容を十分に理解した上で必要な機能を備えた
システムを開発すること.
2)「秘密保持誓約書」を提出し,本仕様書の提供を当センターから受けること.
3)受託者は試験管理システムの開発・保守・運用に際してセキュリティに万全
を期すこととし,情報漏えいその他によって生じる損害の一切は受託者の責に
帰すこととする.
④ 割付に関して次の機能を有すること.
1)割付方法の選択機能
Pocock & Simon の最小化法
並べ替えブロック法
層別並べ替えブロック法
2)割付情報登録情報に関する修正機能
3)割付で乱数を発生させる際のシードを指定できる機能,時間から自動的に
取得できる機能,また使用したシードを記録できる機能
④ 割付に関して次の要件を満たすこと.
1)いずれの割付方法においても,2群以上の割付に対応できること
2)Pocock & Simon の最小化法について,因子数と因子内の水準の設定に上限
をできるだけ設定しない方法をとること,割付確率の設定と因子に対する
重みの設定できること
3)並べかえブロック法についてブロックサイズの設定ができること
4)層別並べ替えブロック法について,因子数と因子内の水準の設定に上限を
できるだけ設定しない方法をとること
⑤ 本プログラムは,当センターの仮想基盤上にサーバーを構築構築すること(参
考として,現行のメールインターフェースサーバーOS は Microsoft Windows
Server 2012 Standard で,開発言語 Active Perl,ランダム割り付け SAS サー
バーの OS: Microsoft Windows Server 2008 R2 である).
⑥ 本プログラムは,将来的な構想に関連してシステム柔軟性と拡張性を考慮す
ること
4.検収
(1)受託者は,アプリケーションも含めたセットアップ及び動作確認・説明を,
当センターが指定する期日までに実施し,当センターの検収を受けること.
(2)受託者は,検収の結果,当センターが仕様内容を満たしていないと判断した
場合は,修正・再構築を実施しなければならない.
(2)システムの導入作業および検証は,当センターにおいて実施すること.
(3)その他,導入スケジュールの詳細については,当センターと協議の上,決定
すること.
5.成果物
5-1.納品物
(1)割付システムにかかるプログラムソース、設計書,仕様書,操作マニュアル
5-2.知的財産権
本受託業務にて開発・納品したシステム等一切の知的財産権は当センターに帰属
する。
6.受託者の要件
受託者として,以下の要件を満たすこと.
(1)過去3年間において臨床研究等における運用システム(割り付けシステム等)
の構築経験を有すること.
7.従事者の要件
受託者は,以下の要件を満たすものを従事させること.
(1)6.で示した要件と同様の業務に直接関与した者を,各1名以上従事させる
こと.
8.履行期限(履行期間)
(1)ランダム割付システム:平成27年3月31日
※各完成日から当該月末日までの維持管理業務費用は各構築業務費用に含む
ものとする.
9.情報の取り扱い
(1)委託者は,受託者に対し,業務上,必要と認められる範囲で当センターの情
報(以下「秘密情報」という)を提供する.なお,受託者は,知り得た秘密情
報は第三者へ流出しないよう十分に配慮し,業務を遂行すること.
(2)受託者は,当センターの事前同意をなくして,秘密情報を第三者に開示して
はならない.
(3)受託者は,秘密情報を本業務以外の目的には,一切使用又は利用してはなら
ない.
(4)受託者は,秘密情報が第三者に流出したと判明したときは,直ちに,担当部
署へ報告しなければならない.
(5)委託者及び受託者は,本業務の遂行に伴う打ち合わせの内容,双方より互い
に提供される資料及び調査の内容など,各々に関わる情報を外部,第三者に漏
洩しないこと.ただし,法令等により当センターが本業務に関する文書を公開
する必要がある場合には,当センター及び受託者が協議する.
(6)本項の義務は,本件業務履行期限終了後も存続する.
10.その他
(1)本件に疑義が生じた場合,速やかに当センターに問い合わせること.
(2)本件とは関連しない業務又はその他想定されない業務が発生した場合は,協
議を実施し,本件に支障の無いよう努めること.
(3)交通費・宿泊費・保険料等,その他の名目を問わず,本件の実施に要する一
切の費用は,契約金額に含まれるものとする.