2025年を見据えた介護保険事業計画の策定 ○ 第6期計画以後の計画は、2025年に向け、第5期で開始した地域包括ケア実現のための方向性を承継し つつ、在宅医療介護連携等の取組を本格化していくもの。 ○ 2025年までの中長期的なサービス・給付・保険料の水準も推計して記載することとし、中長期的な 視野に立った施策の展開を図る。 <2025年までの見通し> 第6期計画 第5期計画 2012 ~2014 (参考) 2015 ~2017 第7期計画 第8期計画 第9期計画 2018 ~2020 2021 ~2023 2024 ~2026 2015 2025 団塊世代が65歳に 団塊世代が75歳に 第5期計画では、高齢者が地域で安心して暮らせる 地域包括ケアシステムを構築するために必要となる、① 認知症支援策の充実 、②医療との連携、③高齢者の居住に係る施策との連携、④生活支援サービスの充実といっ た重点的に取り組むべき事項を、実情に応じて選択して位置づけるなど、段階的に計画の記載内容を充実強化させ ていく取組をスタート 54 今後の介護保険をとりまく状況 ① 65歳以上の高齢者数は、2025年には3,657万人となり、2042年にはピークを迎える予測(3,878万人)。 また、75歳以上高齢者の全人口に占める割合は増加していき、2055年には、25%を超える見込み。 2012年8月 2015年 2025年 2055年 65歳以上高齢者人口(割合) 3,058万人(24.0%) 3,395万人(26.8%) 3,657万人(30.3%) 3,626万人(39.4%) 75歳以上高齢者人口(割合) 1,511万人(11.8%) 1,646万人(13.0%) 2,179万人(18.1%) 2,401万人(26.1%) ② 65歳以上高齢者のうち、「認知症高齢者の日常生活 自立度」Ⅱ以上の高齢者が増加していく。 (万人) 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅱ以上の高齢 者数の推計(括弧内は65歳以上人口対比) 280万人 (9.5%) 345万人 (10.2%) 410万人 (11.3%) 470万人 (12.8%) ③ 世帯主が65歳以上の単独世帯や夫婦のみの世帯が増加していく (%) (1,000世帯) 世帯主が65歳以上の単独世帯及び夫婦のみ世帯数の推計 15,000 10,000 20.0 6,209 25.7 24.9 23.1 26.6 28.0 6,512 6,453 6,328 6,254 7,007 7,298 7,622 2025年 2030年 2035年 30.0 20.0 5,403 5,000 10.0 4,980 6,008 6,679 2010年 2015年 2020年 0 0.0 世帯主が65歳以上の夫婦のみの世帯数 世帯主が65歳以上の単独世帯数 2010年 2015年 2020年 2025年 世帯主が65歳以上の単独世帯と夫婦のみ世帯の世帯数全体に占める割合 ④ 75歳以上人口は、都市部では急速に増加し、もともと高齢者人口の多い地方でも緩やかに増加する。各地域の高齢化の状況 は異なるため、各地域の特性に応じた対応が必要。 2010年 <>は割合 2025年 <>は割合 ( )は倍率 埼玉県 58.9万人 <8.2%> 117.7万人 <16.8%> (2.00倍) 千葉県 56.3万人 <9.1%> 108.2万人 <18.1%> (1.92倍) 神奈川県 79.4万人 <8.8%> 148.5万人 <16.5%> (1.87倍) 大阪府 84.3万人 <9.5%> 152.8万人 <18.2%> (1.81倍) 愛知県 66.0万人 <8.9%> 116.6万人 <15.9%> (1.77倍) 東京都 123.4万人 <9.4%> 197.7万人 <15.0%> (1.60倍) ~ 鹿児島県 25.4万人 <14.9%> 29.5万人 <19.4%> (1.16倍) 島根県 山形県 11.9万人 18.1万人 <16.6%> <15.5%> 13.7万人 20.7万人 <22.1%> <20.6%> (1.15倍) (1.15倍) 全国 1419.4万人 <11.1%> 2178.6万人 <18.1%> (1.53倍) 55 ⑤要介護率が高くなる75歳以上の人口の推移 ⑥介護保険料を負担する40歳以上人口の推移 ○75歳以上人口は、介護保険創設の2000年以降、急速に 増加してきたが、2025年までの10年間も、急速に増加。 ○保険料負担者である40歳以上人口は、介護保険創設の 2000年以降、増加してきたが、2025年以降は減少する。 〇2030年頃から75歳以上人口は急速には伸びなくなるが、 一方、85歳以上人口はその後の10年程度は増加が続く。 3,000 (万人) 9,000 (万人) 8,000 2,500 2,179 2,000 7,293 7,000 6,000 85歳~ 977 1,035 736 846 1,646 1,149 985 5,000 1,015 1,037 637 1,419 511 4,000 1,164 383 901 294 3,000 224 500 1,037 870 678 0 2,223 2,257 1,879 1,500 1,000 2,278 2,245 2,385 2,401 2,336 1,135 1,442 1,432 1,242 75~84歳 1,407 2,000 1,366 1,272 1,187 1,231 7,645 1,186 1,000 7,787 7,769 7,626 7,421 7,192 6,933 6,933 846 1,015 383 6,664 1,037 6,575 294 6,387 1,135 1,242 85歳~ 224 985 6,060 1,037 1,442 870 977 1,432 1,231 678 1,035 1,186 1,149 75~84歳 1,272 1,749 1,529 1,733 1,412 1,407 1,479 1,303 1,366 1,407 1,495 1,645 1,187 65~74歳 1,600 1,383 1,225 1,128 4,371 40~64歳 4,357 4,344 4,250 3,941 3,680 4,175 4,112 3,324 3,077 2,896 511 637 736 2,761 2,596 0 (資料)将来推計は、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」(平成24年1月推計)出生中位(死亡中位)推計 実績は、総務省統計局「国勢調査」(国籍・年齢不詳人口を按分補正した人口) 56 ⑦75歳以上人口の伸びの市町村間の差 75歳以上人口の2015年から2025年までの伸びでは、全国計で1.32倍であるが、市町村間の差は 大きく、1.5倍を超える市町村が11.3%ある一方、減少する市町村が16.9%ある。 75歳以上人口について、平成27(2015)年を100としたときの平成37(2025)年の指数 ◆全国計(132.4) 150以上~160未満 102 (6.1%) 70以上~100未満 280 (16.9%) 指数 市町村数 (割合) 100以上~110未満 311 (18.7%) 110以上~120未満 300 (18.1%) 120以上~130未満 266 (16.0%) 170以上~ 22 (1.3%) 140以上 ~ 138 150未満 138 (8.3%) 130以上~ 140未満 178 (10.7%) 160以上~170未満 63 (3.8%) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 注)市町村数には福島県内の市町村は含まれていない。 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成25(2013)年3月推計)」より作成 57 要介護度別認定者数の推移 要介護(要支援)の認定者数は、平成25年4月現在564万人で、この13年間で約2.59倍に。このうち 軽度の認定者数の増が大きい。また、近年、増加のペースが再び拡大。 564 533 (単位:万人) 411 387 41.4 258 218 34.1 29 33.9 31.7 36.5 35.8 38.1 42.4 39.4 43.1 49.7 47.9 52.7 49.2 61.4 59.5 39.4 52.5 56 65.1 54.7 57.9 65.2 71.1 75.6 80.6 51.5 59 73.8 82.3 64.1 57.1 49 39.4 46.5 45.5 50 48.9 46.5 349 303 435 441 455 469 107 89.1 133.2 125.2 138.7 487 56.4 63 71.3 85.4 97 105.2 4 52.1 0.1 62.9 0 66.2 66.9 71.2 77.1 65.4 66.2 69.2 77.3 67.4 65.5 4.5 5.9 52.7 55.1 57.5 60.4 H12.4末 H13.4末 H14.4末 H15.4末 H16.4末 H17.4末 H18.4末 H19.4末 H20.4末 H21.4末 H22.4末 要介護5 90.1 95.2 85.2 60.1 要介護4 72.4 78.8 50.5 要介護3 74.7 76.9 39.8 要介護2 70 67 87.6 32 経過的 64.1 69.6 91 29.1 要支援2 59.3 99.3 70.9 要支援1 61.2 60.9 55.1 要支援 508 要介護1 H23.4末 H24.4末 H25.4末 (注1) (注2) (出典:介護保険事業状況報告) 注1)陸前高田市、大槌町、女川町、桑折町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町は含まれていない。 注2)楢葉町、富岡町、大熊町は含まれていない。 58 58 介護給付と保険料の推移 ○ 市町村は3年を1期(2005年度までは5年を1期)とする介護保険事業計画を策定し、3年ごとに見直しを行う。 保険料は、3年ごとに、事業計画に定めるサービス費用見込額等に基づき、3年間を通じて財政の均衡を保つよう設定。 ○ 高齢化の進展により、2025年には保険料が現在の5000円程度から8200円程度に上昇することが見込まれており、地域包括ケ アシステムの構築を図る一方、介護保険制度の持続可能性の確保のための重点化・効率化も必要となっている。 事業運営期間 2000年度 第 2001年度 一 2002年度 期 2003年度 第 2004年度 二 期 2005年度 2006年度 第 2007年度 三 期 2008年度 2009年度 第 2010年度 四 期 2011年度 2012年度 第 2013年度 五 期 2014年度 ・・・ 2025年度 事業計画 給付(総費用額) 3.6兆円 4.6兆円 第 一 5.2兆円 期 5.7兆円 6.2兆円 6.4兆円 第 二 期 第 三 期 第 四 期 第 五 期 6.4兆円 6.7兆円 6.9兆円 7.4兆円 7.8兆円 8.2兆円 8.9兆円 9.4兆円 10.0兆円 保険料 介護報酬 の改定率 2,911円 (全国平均)H15年度改定 3,293円 (全国平均) ▲2.3% H17年度改定 ▲1.9% H18年度改定 ▲0.5% 4,090円 (全国平均)H21年度改定 +3.0% 4,160円 (全国平均)H24年度改定 +1.2% 4,972円 消費税率引上げに伴う (全国平均) H26年度改定 +0.63% 8,200円 程度 ※2011年度までは実績であり、2012~2013年は当初予算、2014年度は当初予算(案)である。 21兆円程度(改革シナリオ) ※2025年度は社会保障に係る費用の将来推計について(平成24年3月) ※2012年度の賃金水準に換算した値 59 介護保険制度の仕組み 市 町 村 (保険者) 税 金 市町村 12.5% 都道府県 12.5%(※) 50% 保険料 サービス事業者 ○在宅サービス 費用の9割分 の支払い 国 25%(※) ・訪問介護 ・通所介護 等 ※施設等給付の場合は、 国20%、都道府県17.5% 21% ○地域密着型サービス 29% ・定期巡回・随時対応型訪問 介護看護 ・認知症対応型共同生活介護 等 請求 50% ○施設サービス ・老人福祉施設 ・老人保健施設 等 人口比に基づき設定 (平成24-26年度) 1割負担 財政安定化基金 全国プール 保険料 個別市町村 原則年金からの天引き 居住費・食費 サービス利用 国民健康保険 ・ 健康保険組合など 要介護認定 加 入 者 (被保険者) 第1号被保険者 ・65歳以上の者 (2,978万人) 第2号被保険者 ・40歳から64歳までの者 (4,299万人) (注) 第1号被保険者の数は、「平成23年度介護保険事業状況報告年報」によるものであり、平成23年度末現在の数である。 第2号被保険者の数は、社会保険診療報酬支払基金が介護給付費納付金額を確定するための医療保険者からの報告によるものであり、 平成23年度内の月平均値である。 60 介護サービスの利用の手続き(現行) ○施設サービス ・特別養護老人ホーム ・介護老人保健施設 ・介護療養型医療施設 寝たきりや認知症で 介護サービスが必要な方 市 利 用 者 認 定 調 査 要 要介護1 ~ 要介護5 介 町 村 の 窓 口 護 医 師 の 意 見 書 ( ケ ア プ ラ ン ) 要介護状態となるおそれがあり 日常生活に支援が必要な方 認 要支援1 要支援2 定 要支援・要介 護になるおそ れのある者 介 護 予 防 ケ ア プ ラ ン 介 護 サ ー ビ ス の 利 用 計 画 ○居宅サービス ・訪問介護 ・訪問看護 ・通所介護 ・短期入所サービス など ○地域密着型サービス ・定期巡回・随時対応型訪問 介護看護 ・小規模多機能型居宅介護 ・夜間対応型訪問介護 ・認知症対応型共同生活介護 など ○介護予防サービス ・介護予防通所介護 ・介護予防通所リハビリ ・介護予防訪問介護 など ○地域密着型介護予防サービス ・介護予防小規模多機能型 居宅介護 ・介護予防認知症対応型 共同生活介護 など ○介護予防事業 非該当 ○市町村の実情に応じた サービス 介 護 給 付 予 防 給 付 事地 業域 支 援 61 現行の介護保険制度の仕組み ○ 介護保険制度の中には、①要介護者(1~5)に対する介護給付、②要支援者(1・2)に対する予防給付のほか、 保険者である市町村が、「事業」という形で、要介護・要支援認定者のみならず、地域の高齢者全般を対象に、地域で必要と されているサービスを提供する「地域支援事業」という仕組みがある(平成17年改正で導入。平成18年度から施行)。 ※介護保険制度内でのサービスの提供であり、財源構成は変わらない。 ○ 要介護者・要支援者以外の高齢者(2次予防事業対象者など)への介護予防事業は、「地域支援事業」で実施。 ○ 市町村の選択により、「地域支援事業」において、要支援者・ 2次予防事業対象者向けの介護予防・日常生活支援に資する サービスを総合的に実施できる事業(「総合事業」)を創設(平成23年改正で導入。平成24年度から施行)。 ※24年度には27保険者(市町村等)が実施。25年度は44保険者が実施予定。 介護保険制度 介護給付(要介護者) 予防給付(要支援者) 地域支援事業 約7兆1000億円(平成23年度)* 約4100億円(平成23年度)* 約1570億円(平成23年度) 個別給付 個別給付 ◆法定のサービス類型 (特養・訪問介護・通所介護等) ◆法定のサービス類型 (訪問介護・通所介護等) ◆全国一律の人員基準・運営基準 ◆全国一律の人員基準・運営基準 介護予防事業・総合事業 ◆内容は市町村の裁量 ◆全国一律の人員基準 ・運営基準なし 財源構成 (国)25% : (都道府県/市町村)12.5%: (1号保険料)21%: (2号保険料)29% *これ以外に高額介護サービス費等が含まれる。 包括的支援事業 ・任意事業 ◆地域包括支援センター の運営等 財源構成 (国)39.5% : (都道府県 /市町村)19.75%: (1号保険料)21% 62
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