「少年野球で大切な体のトータルケアー」

「少年野球で大切な体のトータルケアー」
骨格と筋肉、並びに怪我の予防について
大切なことは柔軟性のあるしなやかさをもった体にすることで、怪我の少ない体が出来る。
1.骨盤の真ん中の関節を柔らかくするように意識する。
・背筋を伸ばすという感覚よりは、腰を伸ばすという感覚を意識する。
椅子やソファーに座る姿勢はどうしても腰から背中が曲がってしまうので、できる限り正座がよい。
かかとに体重が乗りやすいので、少しかかとを浮かせた感じのつま先立ちを意識する。
(かかとに体重が乗ると、腰~背中が曲がりやすい)
足をバタバタとしながら走る選手が多いのは、骨盤が動いていないから。
・「四股を踏む」と股関節や骨盤の関節が柔らかくなる。
やり方としては、手を頭の後ろで組み、肩幅くらいに足を広げ、膝を曲げて腰をまっすぐ下に落とす。
その際に、しっかり落とすのではなく、3 分の 1 くらいの高さを目安の落とすと良い。
膝に負担が来ないように、つま先より膝が前に出ないようにする。
・肩甲骨周りを柔らかくすると、股関節周りも柔らかくなる。
マエケン体操のような運動をする。その際前に回すだけでなく、後ろにも回すことが大事。
股関節を柔らかくすることにより、低い姿勢での捕球がしやすくなる。→トンネルが減る
2.体のバランスをとることで、怪我が減る。
・例えば、右投げ右打ちの選手は左側がねじれるので、骨盤の左側が下がってしまい体のバランスが
上手く取れていない状態になる。その結果左足の膝を痛めたり、左足首のねんざをしたりするようになる。
自分の利き手などと反対側を意識して使うようにする。(右打ちの選手は左で素振りをする等)
歯磨きや体を洗うときなどに日常生活においても、利き手だけではなく半分ずつ使うようにすると良い。
歯も利き歯があるが、逆で食べるとおいしく感じられなくなるので、ガムを逆で食べるようにすると良い。
・成長痛なども、きちんとバランスが取れた体であれば痛みも少なくなる。
・実際に怪我をした際は、痛みはまず冷やす。(シャワーのみでお風呂は NG)
原因が分かる場合は一番心配なのは骨なので、レントゲンを撮って異常の有無を確認することが大事。
ただし、原因の分からない痛みは、骨肉腫や内科的要因が考えられるので、総合病院などで診てもらう。
食事について
バランスの良い食事が体を作ります。食事によって運動する動きも変わってくるのでとても重要です。
1.「ご飯」を基本とした和食で、高タンパク低カロリーの食事を心がける。
朝は必ずご飯であることが基本。前日の夕飯はできる限り魚などの淡泊な物をおかずとし、
腹八分で終わらせる。(試合は前日から始まっている)
前日の食事が消化できなければ、午前中は体の動きが悪く、試合や練習に影響します。
朝ご飯もしっかりご飯を食べることで、動きやすい体を作ります。
2.糖分の取り過ぎに注意
糖分は体を冷やす役割があります。できる限り糖分は控えめに。スポーツドリンクは薄めに作ること。
飲み物はカフェインのない、水や麦茶がオススメです。(炭酸は NG)
3.体を冷やさないようにする
リンゴ以外の果物は身体を冷やす役割があるので、朝~昼にかけて食べるのが良い。
冬に冷たいものを食べすぎると、免疫が下がり体調を壊しやすくなる。
冬は常温、夏は冷蔵庫の温度より低い飲み物は控える。
冬場は週に 3 回くらい鍋料理でもいいくらい、鍋料理はオススメ。
(野菜や魚、炭水化物とバランス良くとれ、体も温まる)
夏のケア/冬のケア について
夏のケア
暑さのため体は疲れやすくなります。
試合の時はベンチに戻ってくるたびに、練習の時は休憩毎に、氷嚢などで首を冷やす習慣を
身につけるとよい。(首には大事な神経がたくさん通っていて、直射日光などの刺激を受けやすい)
帰宅した後も、寝る際はアイスノンなどで首を冷やして寝る。
ただし、下半身は必ずお風呂につかって温める。(シャワーだけで済ませることは良くない)
エアコンをつけて寝る際は、肘が隠れる長さの上着を着て寝る(肘の保護)
冬のケア
練習や試合でグランドへ行く前に、各自家で 10 分ほど柔軟やアップなど体を柔らかくしてから出かける。
(柔らかくすることで故障が少なくなる)
免疫を高めることで病気や怪我が治りやすくなるので、身体を冷やさないように気をつける。
風邪を引いたりし咳が出ると、背中が硬くなるので、背中をほぐすことを意識する。
メンタル面
日常生活がきちんと出来ていないと、上を目指す選手にはなれない。
挨拶をきちんとすること、ユニホームがきちんと着れていること、道具を大事にすること(メンテナンスも含)等
高学年にもなれば、ユニホームは自分で洗濯し干すことが大切。(近年は親が子どもに手を出しすぎ)
高校生などになれば、寮生活を送っている子と自宅から通う子では大きな差が出る。
身の回りのことは自分で出来るようにすることで、色々なところに目が届き気を配ることが出来るようになり、
それが野球につながる。
最後に
週末だけの練習では上手くはなりません。
平日に走ったり素振りをしたりという練習をすることで、
毎日の積み重ねが週末の野球に反映します。
*まだまだここには紹介できないたくさんのお話がありましたが、割愛させていただきます。