「初任者でもできる現地調査マニュアル」を追加しました。 - あけぼのばし

物件所在地:[地番・住居表示]
区
町
事前に行う暫定調査
現地調査の目的は、「情報の確認」と「リスクの発見」です。
現地へは、複数回行く必要があります。専門家ではない方が調査するのであれば、とに
かくまず現地に行ってみることをお勧めします。チェックリストを持参し、最初はほとん
どの項目を確認することができなくても、現地に行けば何かしら感じる筈です。その上で、
法務局で権利関係を調査したり、役所で土地や道路、建築上の制約を調べて疑問が出たら、
売主や不動産業者に確認するとともに再度赴き確認。できれば、時間帯を変えたり、休日
や平日の違いも確認したいところです。とはいえ、簡単にインターネットで調べられるこ
とは先に調べておきましょう。
※以下、専門用語をそのまま使用しています。専門用語をその都度説明すると文章が間延
びし、非常に長くなってしまうためです。分からない専門用語は、不親切で恐縮ですが、
インターネットで調べてください。私が説明するよりはるかに分かりやすく説明してい
るサイトが多いので。
現地調査の前に集めておくといい情報
現地に行く前に、GoogleMap ストリートビューで物件を見ておきましょう。物件の前の
道にストリートビューが通っていなくても、地図で物件の位置を確認するとともに、近所
のストリートビューで見ることのできる道は見て、街の様子を把握するようにします。
現地調査の前に集める情報としては、道路、周辺と比較しての敷地の高低差、嫌悪施設
の有無等があります。現地調査の前に集める情報は、あくまで現地で確認するべき事柄を
明確にするための暫定調査です。
現地調査の前に集める情報
道路の種類:公道・私道
1.道路
道路幅員
m
□前面道路全線の幅員は車の通行に充分な広さを保って
いるか
m
2.敷地の高度
敷地内の高低差
(ありそう・なさそう)
周辺と比較して敷地は
(平坦・高い・低い・坂の途中)
□特に南側隣地が高い斜面ではないか
□墓地・葬儀場
3.嫌悪施設の有無
□風俗店
□ゴミ処理場
□ガソリンスタンド
□工場(煙・騒音・悪臭)
□暴力団関連施設
□銭湯(煤煙)
□高圧線
□その他(
□小学校
4.音が気になる施設
)
□中学校
□公園(砂塵も)
□高校
□鉄道
□保育園・幼稚園
□飲食店
□その他(
5.幹線道路からの距離
直線距離
)
m
1.道路
道路の調査は、現地調査の大きな目的の一つです。役所調査を先にするのであれば、道
路の種類も分かりますが、役所調査の前でも役所のホームページに掲載されている範囲は
調べましょう。
※新宿区の場合は、「新宿区みんなのGIS」http://www.sonicweb-asp.jp/shinjuku/
※渋谷区の場合は、区役所に出向かないと把握できません。
事前に道路幅員を調べるにあたり、対象地の前の道路幅員だけでなく、その前面道路が
車の通行に問題のない広さの道路と繋がるまでその幅員を保っているかも確認しておきま
す。途中、道路幅員が3m未満の箇所があり、電柱が出っ張っていたりすると車の通行が
困難なことがあります。
2.敷地の高度
周辺と比較して敷地の高低を調べることで、窪地・谷筋でないかどうかを確認します。
道路を挟んで、両側に進むほど標高が高くなる地形の場合は、その道が昔は川だったと推
定できます。また、敷地の近くに高低差が大きく変わる場所があれば、崖の存在も疑いま
す。
南側隣地の標高が高い場合は、対象地は北側斜面にあることになり、敷地面積に余裕が
ないと日当たりや眺望が見込めないことも考えられます。
現地で道を歩いていても、本当に緩やかな坂は気付かないことがあるものです。きちん
と道路の先の方まで標高を調べ、高低差を把握しておきましょう。気付かないほどの坂で
も、対象地周辺が低地になっていれば、豪雨の際には水溜りになりかねません。
※「国土地理院の標高がわかるWeb地図」
http://saigai.gsi.go.jp/2012demwork/checkheight/index.html
3.嫌悪施設の有無
GoogleMap 等で対象地周辺を開き、「ガソリンスタンド」等を検索します。風俗店すべ
てを検索することはできないと思いますが、
「風俗」と検索すると「こんなところに」とい
う店が見つかる場合があります。暴力団関連施設も GoogleMap では出てこないです。個人
サイトの「東京の暴力団勢力図」(http://tokyo-yakuzazimusyo.seesaa.net/)等で調べるしか
ありませんが、嫌悪施設の情報は、やはり現地でヒアリングすることが一番です。しかし、
事前に調べることで現地での確認漏れを防ぐことができます。
4.音が気になる施設
隣接地が学校等の場合、子供の声を聞くと元気になるという方もいますが、気になる方
には気になる音です。また、近くに高校やピクニックができそうなほど大きな公園があり、
そこから駅までの通り道に対象地がある場合、話し声等だけでなく、塀の上に空き缶を置
かれたり、ゴミを放置したりという迷惑行為を受ける可能性もあります。
5.幹線道路からの距離
音や振動もありますが、排気ガスや車が通行することによって巻き上げる粉塵による影
響もあるようです。呼吸器内科の先生(※1)によりますと、幹線道路から 100m 未満に住
む乳児は呼吸器感染症にかかるリスクが高いそうです。200m 以内でも、1.49 倍となって
いますので、幹線道路からの直線距離で 200mは欲しいところです。
※1
呼吸器内科医ブログに掲載されている記事(http://pulmonary.exblog.jp/20493310/)
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現地調査(新宿区・渋谷区の戸建用住宅地)
事前調査の項でも触れましたが、現地調査の目的は、
「情報の確認」と「リスクの洗い出
し」です。調査の対象は、「敷地」「道路」「近隣」の3点です。
以下、事前に法務局や役所調査を済ませていないとチェックできない項目もありますが、
私はとにかく一度、チェックリストを片手に現地に赴くことをお勧めします。調べるべき
ことが分かっている専門家ならともかく、自分で購入する物件を、しかも一生に一度かも
しれない大きな買い物をしようというのですから、まずは現地を訪問し、分かる範囲の確
認と大まかな感覚を掴んだ方がいいと思うのです。法務局や役所調査は、その後に行い、
そこで出た疑問やチェックリストの空欄を埋めるために何度でも現地に赴くのがお勧めで
す。
※以下、専門用語をそのまま使用しています。専門用語をその都度説明すると文章が間延
びし、非常に長くなってしまうためです。分からない専門用語は、不親切で恐縮ですが、
インターネットで調べてください。私が説明するよりはるかに分かりやすく説明してい
るサイトが多いので。
「敷地」の確認
対象不動産の敷地を観察しましょう。不動産屋のチラシやホームページに掲載されてい
る物件の情報と照らし合わせる(「情報の確認」)とともに、将来ここに住み続けることを
前提とした場合に起こりうるリスクがないか見極めましょう(「リスクの洗い出し」)。役
所調査を先に済ませていれば、その情報を合わせて確認します。
ここでの調査も、自分でやる場合の簡易調査であり、正確な面積や道路幅員等の数値に
ついては専門家と相談しましょう。
敷地
1.対象不動産の確定
2.面積・形状
□対象不動産は、間違いなく存在するか。
□面積は、情報通りの広さがありそうか。(大まかに)
□土地の形状は、問題ないか。
□間口の長さは、情報と同程度か。
3.間口
□前面道路と接道している間口は、2m以上確実にあるか。
□間口に進入の邪魔となる可能性のある電柱等がないか。
□土地は平坦か。建築に問題となるような高低差はないか。
4.高低差
□盛土や切土ではないか。敷地内の擁壁は新しいか。
□隣地と高低差があり、その境界に古い擁壁がないか。
□境界標はあるか。
5.隣地境界
□越境物はないか。
□境界の壁は敷地内か。境界上にあるか。
6.上下水道・ガス
□隣地を通っていないか。
1.対象不動産の確定
詐欺?というレベルですが、やはり基本中の基本として、対象不動産が、その住所(地番)
に存在するかどうかを、きちんと確認します。
2.面積・形状
これは、1の確定の話ですが、記載された住所(地番)に不動産はあるけれども、どう見
ても狭いとか、形状が長方形と記載されているのに、どう見ても不整形だとか、まれにあ
る話です。
逆に公図では、ギザギザの境界線の筈が、現地ではまっすぐになっている等、公図や登
記簿の表示と現実の利用範囲がずれていることもあります。現在、購入しようとしている
土地を実際に利用できる範囲はどこからどこまでなのか、よく確認します。
3.間口
間口が情報通りの長さか確認します。メジャーがなくても、道路脇のL字溝の幅は1個
60cmなので大体の見当はつきます。正確に測定するのは難しいので、ここではほぼ問題
なければOKとします。
ただ、間口が2mギリギリの場合はよくよく注意が必要です。幅員4m以上の道路に2
m以上接していないと建物を建てることができません。旗ざお状の敷地の場合は、その路
地状(さお)部分の途中に2m未満の箇所がないかも確認が必要です。建物が建てられない
土地なんて評価は激減しますから。
間口の中央に電柱があると、建物を建てる際に入口や駐車場の位置に制約を受ける場合
があります。また、ベランダの近くに電柱があると防犯面で不安です。無償で移設しても
らえる場合が多いようですが、無条件でという訳ではないので、確認が必要です。
4.高低差
敷地は、建物を建てるのに問題ないくらいに「平坦」であるか確認します。高低差が大き
いと、建物を建てる際に追加の費用が必要になる場合があります。また、道路との高低差
がないかも重要です。
チラシには「平坦」と書いてあるので現地に行くと、敷地の一部の境界が崖地であるとい
もりど
きりど
う場合もあります。盛土や切土である場合も多いのですが、この場合の「平坦」とは、建物
を建てる敷地が平らかどうかを示しているのであって、平らにするために行われた工事は
表示されていないこともあります。
のりめん
盛土の場合は、締固めが充分か、地盤の補強が充分か、切土の場合は、切土法面 の補強
が充分か、よく調べないといけません。東日本大震災の際にも補強が充分でない住宅地が
大きな被害を受けました。
※(参考)公益社団法人 地盤工学会「地震時における地盤災害の課題と対策」
https://www.jiban.or.jp/file/organi/bu/kikakubu/h23-teigen/20110701-teigen-soan.pdf
隣地や道路と高低差があり、擁壁が設置されている場合も注意が必要です。その擁壁に
ひび割れ、たわみ、ふくらみなどがないかよく確認します。また、敷地内の古い擁壁が道路
にはみ出している場合、新しい住宅を建てようとした際に擁壁の造り直しを命じられるこ
とがあります。
5.隣地境界
隣地との間に境界標があるか、隣地との境界付近を確認します。あれば、その境界標か
ら隣地との境界をまっすぐに、上から下まで見てみます。越境は、隣地のものがこちらの
敷地にかかっているものと、こちらの敷地のものが隣地にかかっているものの両方を確認
します。
□塀やフェンスは傾いていないか。
□樹木の枝が伸びていないか。
□出窓やベランダが出っ張っていないか。
越境
□換気フードやダクトの出っ張りや、排煙の方向に問題はないか。
□屋根のひさしや雨どいが出っ張っていないか。こちらの屋根に降った雨が
隣地に落ちていないか。(逆も)
□こちらの敷地用の電線などが隣地の上を通っていないか。(逆も)
境界標は、草や土等で見えなくなっていたり、朽ちていたりすることもあります。なか
なか見つからず、多少土をどけたり、掘ったりしてもいいのですが、絶対に境界票を動か
さないように気をつけましょう。動かすと大きなトラブルになります。
少し探しても境界標が見当たらない場合は、専門家に任せ、隣地との間の塀などを境界
と推定して、間口を計測したり越境物の確認をしましょう。
隣地の間に塀があり、境界標もある場合、塀がどちらの敷地にあるのかも確認しましょ
う。境界標の真上にある場合は共有となっていることがあります。共有の古い塀を耐震性
も不安なので取り壊し、もしくは改築しようと思っても、共有している隣地の所有者の許
可がなければできません。
6.上下水道・ガス
水道メーターや止水弁が敷地にあるか、マンホールや汚水枡が前面道路の対象不動産の
間口の幅にあるか確認します。ガスも「Gマーク」があるか確認します。
新宿区・渋谷区は、上下水道、都市ガス(東京ガス)の普及率が 100%なので、前面道路(私
道には敷設されていないことがあります)には敷設されています。道路から敷地内の引き込
みが行われているかの確認ですが、これも、分割された土地でない限り問題ない筈です。
ただ、気を付けたいのは、アパート・マンションを建設するつもりの場合や二世帯等で住
む人数が多い建物にする場合に給水管の口径をアップしないといけないことがあることで
す。水道局で確認できますが、売主・不動産業者にもよく確認しましょう。
「道路」の確認
前面道路は、敷地面積に直接影響を与え、また、容積率に影響することがある存在です。
確認をおろそかにし、希望の建物の建築に支障が出ないよう気を付けましょう。
前面道路
□現況幅員は、情報と大きなズレはないか。
1.道路幅員
□役所の認定幅員(
m)と現況幅員(
m)の比較。
□4m未満 → [現地調査(前面道路幅員4m未満の場合]参照
2.道路の系統(種類)
3.道路境界
□公道 → 道路境界を確認
□私道 → 権利関係を確認
□道路境界は確定しているか。
□越境物はないか。
1.道路幅員
できれば、メジャー等で幅員を測ってみましょう(交通量の多い道路では、道路台帳の確
認でよしとしましょう)。道の両側にあるL字溝やU字溝を含んで道路の幅員となります。
前面道路幅員が 12m未満の場合、容積率が制限を受けることがあるので、要注意です。
また、役所が前面道路の幅員を「認定管理」している場合には、注意が必要です。認定幅
員より現況幅員が狭い場合、その足りない分の敷地後退を求められる場合があります。
2.道路の系統(種類)
前面道路が公道なのか私道なのかは、区役所の道路課で調べることができます。現地で
は、道路の境界杭の位置や、道路の管理状態(アスファルトがはがれたままになっていない
か等)を確認しましょう。
私道の場合は、権利関係をよく確認します。登記事項証明書の確認をするとともに、売
主・不動産会社からも、トラブルの有無、費用負担と合わせてよく説明してもらう必要が
あります。水道管やガス管の引き直し工事が必要な際に、その承認を誰にどのように得る
のかも把握しておく必要があります。私道の権利形態によっては、私道の上に植木鉢や棚
などを常置している家があっても何も言えず、車の通行に支障となる場合があります。
3.道路境界
区や都の境界標があるか、道路と敷地の境界を確認します。区役所(新宿区では土木管理
課)でも区道の境界が確定しているかどうか教えてもらえます。前面道路が私道の場合は、
道路境界が確定しているかどうか要確認です。確定していないと後々面倒なこと(確定しよ
うとしたら思ったよりも内側に境界を設定されてしまい敷地面積が狭くなってしまった
等)に巻き込まれる可能性があります。
道路からの街路樹等の越境物がある場合、道路管理者(区道なら区役所)と相談する必要
があります。
「近隣」の確認
近隣の地域には、対象不動産に影響を与える様々な要因が潜んでいます。現地確認の際
には必ず近所を散策し、この地域の将来性を見極めましょう。
近隣のリスクの洗い出し
1.隣地が駐車場
2.隣地が空き家
□方角を確認。将来、建物が建つ可能性がある。
□駐車する車の向きを確認。
□建物の古さ。一時的な空き家か。
□悪臭や浮浪者の住み着き等のトラブルの存在はないか。
3.嫌悪施設等の確認
□近隣の嫌悪施設等の存在とその影響の有無。
4.低地や川の近くの場合
□近隣のブロック塀や電信柱に浸水の痕跡がないか。
□浸水の疑いがある場合、近所の人にヒアリングします。
5.周囲の街並み
□用途地域と実際の街並みにズレはないか。
□周囲も対象不動産と同程度の住宅が立ち並んでいるか。
1.隣地が駐車場
南側隣地が駐車場の場合、駐車場であるうちは日当たりがいいと思いますが、近い将来
に建物が建つ可能性を考慮しましょう。広い駐車場の場合、高い建物が建つ可能性もあり
ます。
駐車する車の向きによって、ヘッドライトの光が夜間窓を照らす可能性や、排気ガスが
こちらの敷地に入ってくる可能性もあります。また、改造車やバイクがあると、エンジン
音や排気音がうるさいこともあるでしょう。
2.隣地が空き家
古い空き家の場合、近い将来、建て替えることが予想されます。広い敷地の場合、高いマ
ンション等が建つ可能性もあります。
空き家にゴミが放置され悪臭が漂っていたり、浮浪者が住み着いたり、若者が勝手に入
り込んで遊んでいたりという最悪の状況も考慮し、確認とヒアリングが必要です。空き家
でなくても、隣家がゴミ屋敷ということもありえますし。
3.嫌悪施設等の確認
事前に調べた嫌悪施設等を改めて現地確認します。地図には載っていたけれども、なく
なっていたということもあります。また、地図では探せない施設も多い(上記の他、高圧線
なども)ので、現地で周辺を見渡したり、ヒアリングすることで確認します。
□墓地・葬儀場
1.嫌悪施設の有無
□風俗店
□ゴミ処理場
□ガソリンスタンド
□工場(煙・騒音・悪臭)
□小学校
□銭湯(煤煙)
□高圧線
□その他(
2.音が気になる施設
□暴力団関連施設
)
□中学校
□高校
□保育園・幼稚園
□公園(砂塵も)
□鉄道
□その他(
□飲食店
)
そして、存在を確認したら、その影響も感じ取りましょう。音や臭い、煙が立ち上る様子
など、現地で実感してください。当該嫌悪施設があることにより、対象不動産の価格が相
場より少し安くなっているとしても、その価格の幅で納得できるかどうかは自分で感じる
しかありません。
4.低地や川の近くの場合
対象不動産が昔の沼地、谷筋、窪地だった場所にある場合や、近くに川が流れていると
いうような場所では、近くの古いコンクリート塀や電信柱に浸水の跡がないか確認してく
ださい。浸水の疑いがある場合は、近所の人にヒアリングします。また、都や区が集中豪雨
対策で地中に貯水タンクを埋め込む事業を行っていますので、それにより水害リスクが軽
減された地域もあります。
ただ、地球温暖化の影響か毎年のように「史上最多雨量を更新」とか「局地的な大雨」と
いうニュースが飛び交う昨今、過去の浸水被害だけで判断するのは無理があるかもしれま
せん。やはり長く住むなら、高台にした方が無難でしょう。
5.周囲の街並み
街の将来を見極めるためには、対象不動産の周囲の街並みをよく観察する必要がありま
す。道路沿いに点々と商店があるが買い物客はほとんど見掛けないような街並みの地域で
は、実質的には「住宅地域」なのですが、用途地域がその道路沿いに近隣商業地域と指定さ
れている場合があります。近隣商業地域は指定容積率が通常住居地域より高いことが多い
ので、道路沿いに高いマンションが建ち並ぶ可能性があります。そのことを考慮せずに、
道から一本入った土地を購入すると、眺望や日当たりが悪くなった等の不利益を将来的に
こうむる可能性があります。
近隣に広い工場があり、あまり儲かってなさそうだなどと観察していたら、潰れた工場
跡地に高いマンションが建ったということもあります。周囲の街並みを観察して、将来の
動向を推測することは大切なことです。
「現地調査(新宿区・渋谷区の戸建用住宅地)」チェックリストは以上です。
[メモ] (現地で気付いたことを何でも書き留めてください)
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