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一定の期間をおいて点検して、
調整限界を越えたら調整する。
田口玄一・横山巽子「ベーシックオンライン品質工学(日本規格協会)」初版初刷 p.39
に点検の不確かさを加味
2
2
B D0 C A  D 2  n  1  D0
2
 2

l
 m 
L 
2
n u0D
  3  2
 u0

n: 点検間隔、D: 調整限界、B:点検費用、C:補正費用、 D0:現在の調整限界、u0:実績調整
間隔、A:許容差を超えたときの処理コスト、:許容差、l:タイムラグ、m2:点検の不確かさ
この式の以下の点に注目。
■ 確率過程が単純化されすぎている。
■ 調整の不確かさがパラメータにない。
① 計測器のずれはブラウン運動(の定数
倍)に従う。
② ずれに対しては放物型の損失を考える。
ある期間の損失は、その期間の積分とする。
③ 点検の誤差は測定器に依存し、未知では
あるが常に一定値であるとする。
4
★ 点検間隔が0で、
調整の不確かさが
0なら、厳密に三
角分布になる。
−D
y(t)
D
5
E[.]は調整の誤差(初期位置)とその後の変動(確率
過程)に関する期待値。
qE 

L

kT
0
 
q 2 2
2

x t dt   qE x kT   Δt  kCc  Ca
2
2

 q c
E kT   Δt
2
タイムラグ タイムラグ
以前の変動 中の変動に
による損失 よる損失
調整費用 点検費用
測定誤差の
ための損失
■以下の期待値の計算を高速に実施するた
め、あらかじめ2万点を超える様々な調整
限界と点検間隔で、シミュレーション。
■2次関数で補間して、最適化の計算をし
やすくする。
 
E x kT
2
E kT 

E


kT
0

qy t dt 

2
 /m/(unit)1/2
q /$/unit
Cc /$
Ca /$
c / m
a /m
Case 1
0.144
0.003556
1.5
12
0
0
Case 2
0.144
0.003556
1.5
12
1.0
0
Case 3
0.144
0.003556
1.5
12
0
1.0
: Diffusion coefficient, q: Coefficient for the loss function, Cc: Cost for
calibration, Ca: Cost for adjustment, c: Standard uncertainty in
measurement, a: Standard uncertainty in adjustment.
Case 1
 /m/(unit)1/2
q /$/unit
CDc */$/m
CTa */$
/unit
Lc */$/unit
m
a /m
Case 2
Case 1
0.144
0.003556
Case 1
1.5
2.98
12
288
0
0.0341
0
Case 3
Case 2
0.144
0.003556
Case 2
1.5
2.98
12
288
1.0
0.0377
0
Case 3
0.144
0.003556
Case 3
1.5
3.14
12
278
0
0.0356
1.0
最小化するべき時間あたりのコストを定式化した。
ブラウン運動するずれに関しては、従来のオンライン
品質工学とは異なる最適調整限界、点検間隔があるこ
とが分かった。
調整の誤差の影響は一定程度あり,無視できないこと
もある。
その最適化計算はソフトウェア上でそれほど時間を掛
けずに実行することが可能である。
Tcal = 0
D = a
(基本的には点検のたび調整)
(全品点検)
 6 2C 
a 
D *  
 q 

12

2
 a 


12
T* 
2Ca
 2q
■実際のデータに適用してみたいと思って
います。興味のある方は、是非ご連絡下さ
い。
■ランダムウォーク以外の変動へも拡張可
能かも知れません。
産業技術総合研究所 城野克広
[email protected]