論 文 の 内容 の 要 旨 高酸 素 吸 入 が 急 性 緑 膿菌 感 染 肺炎 に 及 ぼ す 影 響 論文 題 目 そ の メ カ ニ ズ ム と 治 療法 に 関す る 研 究 - 指導 教 員 始助 教 授 滝揮 東 京 大 学 大 学 院 医 学 系研 究科 平 成 1 4 年 4 月入学 医 学 博士 課 程 内科 学 専 攻 氏名 Ⅰ . 菊池 好晃 背景 と 目 的 人 工 呼 吸器 関 連肺 炎 ( v e n til a t o 時 に は 肺炎 が 認 め られ な っ た 患 者 に - 、 -a s s o ciate - 28 % が 肺炎 に 篠 患 し 殊な場合には 較して 菌が約 76 % を超 え 、 V A P 、 25 % に 対 して 、 と 番高 く 、 , Y A P) は 人 工 呼 吸 器 が 装着 さ れ 。 VA P o 重 要な 菌で あ る て い る こ とが 多 い 高酸素 を 投 与 し た 場 合 。 、 気 管 挿管 、 者 50 % 特 - しか し 、 - 4 % 起炎菌 の 頻度 と し て は は既 に わ か こと 、 の っ て い る また 。 48 て い る患 肺炎 に 贋 患 し て い な い 挿管 患 者 の 死 亡 率 1 高酸素投 与 が 必 要 と な る 場 合 や 与 を施行 され にお い て 一 n e u m o nia に 罷 患 し た 挿管患者 の 死 亡 率 は 2 4 非常 に 高 い 死 亡 率 を 認 め て い る 、 d p 気管挿管 に よ る 人 工 呼吸 器 管 理 開 始後 時 間 以 降 に 発 症 す る 肺 炎 と 定義 さ れ る 72 の 8 r 、 と比 緑膿 , YA P 、 挿管 さ れ た 時 点 で す で に 高酸 素 投 酸素 自 体 に は 毒 性 が あ り 一 肺 炎 患 者 ど の よ う な悪 影 響 が 生 じ る か に 、 つ い て は わか て いない っ っ い て そ 。 こ で今回 肺炎動物 モ デ ル を 作 製 し 、 つ い る 治 療法と して a n b r o n c h i oli ti s め られ て Ⅱ 1 、 , ク い るマ D P B ) や 嚢 胞性線維症 ド 系抗菌薬 に マ . ( cy st i c fib r o si s 検討 し た て 患者 に 効果 が 認 C F) , s e 。 重量 を B a lb/ c A n 時 間 暴露 し た 60 ー li n e を使用 し た 。 トを用 細胞 v 90 % を 60 肺 お よ び 肝 臓 の 生 菌数 、 肺 の サ イ トカ イ ン 濃度 お よ び M 、 感 染の み 、 、 酸素 9 0 % を 2 4 、 、 酸素 時 間 暴露 の 3 90 % を 群に つ い 60 て 時間暴露 、 のみ 肺 30 、 生 存率 を比 較 、 アル ブミ ン 量 M 30 、 抗体 活 性( 上 皮細胞 の ア ポ ト ー シス マ 測定 の サイ トカイ ン . c ell 549 。 サ イ トカ イ ン カ ) また 。 感染 + 酸素 、 検討 した ッ 時間暴露 し た 後 24 。 肺 胞洗浄液中 の ア ル ブ ミ ン 量 、 また は ー 肺 上 皮細胞 と し て A 、 N C rl C r lj マ ウ ス に 経 鼻 的 に 感 染 さ せ 抗 体 活 性 を 測定 し た . l ウ ス 感 染 モ デル から 4 た び ま ん 性 汎 細 気 管 支 炎 ( dif fu っ つ い 緑 膿 菌感 染肺炎 + 高 酸 素 に 対 す 使 用 菌株 お よ び 細胞 . pA O l 3 、 材 料 お よ び 方法 . 緑 膿菌標準株 と し て P A O 2 また 、 緑膿菌感染 を と もな ロ ライ 高 い 起 炎 菌 で あ る 緑 膿菌 に 高酸素 の 影響 や そ の 病 態 お よ び メ カ ニ ズ ム 、 て 明 らか に す る こ と を 目 的と し に p に お け る 最 も 頻度 の V AP 、 い て アル ブミ ン量 、 測定 した i a b ilit y の 変化 。 、 M 30 抗体 活 性 の 測 定 は 市 販 の E LIS A キ pA Ol を M 中か ら た 上 清液 を か ら4 24 し Hin r ルタ フ ィ 、 この 。 ll e u 8 各 種 プロ テ ア 5 in . M v u it ジス H int r ロ マイ b o n マ この 中で P A O イ シン ミ 、 を A 54 9 ロ ライ ド薬 の 効果 中で ー エ 、 l 各2 、 ) リス と 1 % の b に添加 し r oth 作製 し 条件 下 に て ( 生 化学 工 業) に て 測定 条件 の 違 い に つ 90 % の い 上 浦液 と 同 時 に , 同 様 に v i a bilit y を測 、 ふ 5 ロ マイ 、 1 0 〃 g/ ′ シ ン( E M ) を 培養 し た 54 9 この 。 に添加 し の v 、 、 濃度 に な る よ う に ア l の m ロ 、 オ レア ン ドマ イ シ ン 、 、 ロ マ キシス ロ マ ジ マ ョ サ イシ ン イ シン を評 価 し た ロ 、 イ シ ン( でE L) を 加 え 培養 液 か ら 同 様 に 上 浦 液 を 作 製 し i a b ili t y 、 、 高 、 。 効果 3 回経 口投与し 、 60 5 回 、 ある い の は 、 感染直 時 間 9 0 % 酸 素環境下 で 飼育 生 存率 を A Z M 投与 群 と 非投与群 の 間 で 比 較検 討 し た 染 2 4 時 間 後 の 肺お よ び肝臓 結果 は 酸素 2 ー を 緑 膿 菌感 染 2 日 前 か ら 感染後 2 日 ま で 計 し た後 . そ 、 90 % の 病原 因 子 を 探 索す る 実験 で は 、 後 か ら 感 染後 2 日 ま で 計 Ⅲ い デカマ イ シ ン ある い はテリス に おけ る A Z M vi v o AZ M 酸素 2 1 % ま た は 、 b ili t y を テ ト ラ カ ラ ある , ロ マ イ シ ン( C A M キタ in r ot血 シ ン( A Z M ) 酸素条件 下 で A . vi a ゼ イ ン ヒ ビタ ー にお ける マ ク ク ラリス 6 また 。 時 間 細 菌培養 し 。 ro ll e に添 加 し 、 24 , て 細 菌 を 除去 し た も の を 上 清液 と し て っ A 5 49 、 非添 加 , て 比 較検 討 し た 定 した によ 時間作 用 さ せ 培養液添加 、 ー b r ot h に 加 え to n 生 菌数 を測 定 し た 。 。 また , 感 高酸 素投 与 は 緑 膿 菌感 染肺炎 モ デ ル た こ の とき 。 肺内 生 菌 数 、 イ トカ イ ン 濃 度 お よ び M 肺重 量 、 た っ しかし 。 飼育 マ ウ ス は室 内気 と 比 較 し て か ら 、 胞 の 形 態変 化 が 生 じ ては つ い へ 添加し 高酸 素下 、 この こ と 。 。 酸素 9 0 % 条 件 下 で 細胞培養 を し た 場 、 肺 上 皮細胞 の v i a bil it y 、 室内気 と 高酸 素環境下 の 飼 育 に , 肝臓 内 の 生 菌数 に 、 の と 比 較す る と を した も 2 1 % で 細胞 培養 死 亡 率 を 有意 に 増 加 さ せ の 有 意 に 生 菌数 の 増加 が 認 め ら れ た 、 菌培養 上 清 液 を 肺 上 皮細胞 合 い て 病態 と し て 敗 血 症 の 関与 が 疑 わ れ た 、 ウス 肺胞洗 浄液中 の ア ル ブ ミ ン 量 お よ び 肺 サ 抗体活性 に つ 30 有意 な 差 は 認 め ら れ な か 、 の マ , の 剥離や 細 早 期 か ら肺上 皮細 胞 の 低下 が 増 強 さ れ た しか し 。 緑 、 膿菌 自体 を 酸 素 9 0 % 条件 下 で 細菌 培養 し 作製 した 上 清液 と 酸素 2 1 % で 細 菌培 、 養 し 作 製 し た 上 清液 の 間 暴露 し て こ い な い ある 、 場合 の 間 に は れ ら の 結果 か ら い は 、 上 浦液自体 に 酸 素 、 高酸素 の 作 用 点 は 宿 主( 上 皮細胞) 側 に あり 、 次に細胞の v 高酸 素下 で の 阻害剤 の 中 で この こ とから 唆され た 、 も い る の 上 清液 に よ る 細胞 の メタ ロ ブロ テ ア メタ ロ ブロ テ ア vi a ゼ 阻害剤 の み が - の bili t y v ゼ が重 要 な 病 原 因 子 - の 1 。 と 考 え られ た 低下 は i a b ili t y た 高酸 素 は 上 清液 , を 低 下 さ せ る 上 精液 中 の 病原 因子 に i a b il i t y っ つ い て 。 検討 し た 各種 プ ロ テ ア 、 ー ゼ の 低 下 を 抑制 し た つ で あ る 可 能 性 が示 。 。 また 一 、 を暴 露 し た 場合 と 細胞 に 与 え る 影響 に 差 は認 め な か 、 中 の 病原 因子 の 上 皮細胞 に 対 す る 感受性 を 高 め て 結果 90 % 、 緒 に M u ll e 5 r - 1 0 LL g / H in t o n m l b r 濃度 の ot b の E M 、 C A M 、 A Z M 、 およ び T E L 中 に 加 え 培養 し 作 製 し た 上 清液 は 、 と緑 膿 菌 を 肺 上 皮細 胞 剥 離 お よび の vi ab で 検 討 し た結果 、 低下 を示 さ な か AZ M を 緑 膿 菌感染 2 目 前 か ら に 生 存率 の 改 善 が 認 め られ た 認 め られ て い こ れ ら の 結果 か ら 抗 菌薬 は あり Ⅳ また 。 。 14 、 員環 つ い 5 回 経 口 投与 し い な 、 A ZM を 投与 し た こ と によ っ た 員環 の ク マ しか し 。 は い っ て 肝臓 か ら 、 有 意 な 差 は 認 め られ な か っ , ロ ライ ドあ る い は ケ ト ラ イ ド 系 高酸素 + 緑 膿 菌 感 染肺炎 に 対 し て 肺 上 皮細胞傷 害 を 防御 す る 効 果 が 、 こ とが 認 め ら れ た 。 考察 . 高 酸素暴 露 は 緑 膿 菌感 染肺 炎 に 対 し て 死 亡 率 を 著 明 に 増 加 さ せ る 認 め られ と して ロ テ ア 、 この 病態 と し て 敗 血 症 の 関 与 が 疑 われ た 緑 膿 菌 が 気道 上 皮 細 胞 に 感染す る と 、 - ゼ を 産 生 分泌 す る 胞傷害 を 引 き 起 こ す 失い しか し 。 なく 、 そ の 菌 の 浸透性 が 増 強 さ れ 、 、 、 今後は メタ 、 ロ ブロ テ ア 各 病 原 因子 あ る と考 え ら れ た 。 こ の メ 。 タ ロ 、 。 病態の メカ 病原 因 子 の ブロ テ ア - の 結果 、 上 敗血 症 、 - ゼ の 1 みで ズム とが つ の 1 で ある メタ の メタ ロ 皮細胞 が 強 く 傷 害 さ れ へ つ ニ こ ロ ブ ゼ は 肺上 皮細 胞 の 剥 離や 細 しか も 高酸素 の 存 在 下 で は 宿 主 側 o に 対 す る 感受 性 を 高め た 、 を 緑膿 菌 感染 AZ M 、 て in 群 と比 較 し て 有 意 を投与 し て 15 , 日後 まで 計 2 vi v o に AZ M 口 投 与 し た 場合 に 回経 3 AZ M 、 、 予 防的投与 に て 生 存 率 を 改 善す る 、 っ た 生 菌 の 検 出 が 認 め られ な く な 直後 か ら 2 日 後 ま で 計 。 さ らに の 酸 素 9 0 % を 6 0 時 間 暴露 した 場合 は た た ilit y 、 ブロ テ ア バリヤ ー - ゼ 効果 を と 進 展 し 死 亡 率 が 上 昇す る と 推測 さ れ この 病態す べ て を説 明 で き る わ け で は 阻 害剤 の 効 果 や 他 の 菌種 に つ い て検討 す る必要 が ク マ 数報告 さ れ て れる い る とか ら こ プロ テ ア ラ イ ド 系抗菌薬 は 緑 膿菌 の ロ マ , 今 回 の 病原 因 子 と し て メ タ ロ ブ ロ テ ア 。 ク ロ ライ ド系抗 菌薬 の 効果 に こ とが多 ゼ 産 生 を 抑制 す る - つ い - ゼ 検 討 した の て 関与 が 考 え ら そ 。 結果 の 緑 、 膿 菌 培 養 上 浦液 を 添 加 し た 肺 上 皮 細胞 を 高酸素 に 暴露 さ せ て 生 じ る 細胞 の 形 態 変 化 や v i a bilit y 抑制 し また 、 、 低下 を の , 14 15 、 ク マ ロ マ ク ロ ラ イ ドや ケ ト ラ イ ド 系 抗菌薬 が 緑膿 菌感染肺炎 + 高酸 素 の 動 物 実験 モ デ ル に お い て A Z M 投 与 に よ っ て 生 存 率 を 改善 す る 員環 の 員環 の こ と が 認 め られ た ラ イ ドや ケ ト ラ イ ド系 抗菌薬 の V A P の 予 後 や 発 症 と し た 予 防 的投 与 が 有効 で あ る 可 能性 が 考 え ら れ た 菌薬に は 、 気道 上 皮 に お け る 気道分 泌 な ど 好中球遊 走Eq 子 に対 して は 、 分化 , 産 生 抑制 の して い る 可 能性 も あ り ン ケ モ 緑 膿菌感 染肺炎 マ ウ ス の 、 マ ク 現在 験 中で あ る 、 。 + - 、 今後 率 の 改善 を 目 的 ク イ い る ラ イ ド 系抗 トリ コ マ ・ ロ ク ロ フ ァ こ の 。 エ ン B ー 4 ジ ような宿 生 体側 、 の 反 応 を 検討 し て い く 必要が あ 。 vA P に お ける A Z M すな わ ち 、 IC U の 予 防的投与 の 効 果 を 確 認 す る た め に 臨床試 に 入 院 さ れ 挿管 が 必 要 と な を 目 的 と し た 挿管 患 者 に 対 す る A Z M 、 単球 , 15 、 高酸 素 の 生 存率 の 改善 に 関 与 2 結 果 が 待た れ る と ころで ある 。 た 患者 を 対 象 に 、 VA P o 予 防的投 与 は の っ 群に分け V A P 起 炎菌 の 頻度 な ど を 比 較検討 し て い る と こ ろ で あ る あ るか ロ 14 、 ラ イ ド 系抗 菌剤投 与 に お け る 肺 内 の サ イ トカ イ ロ 管 暗 か ら A Z M 投与 す る 群 と 投 与 し な い 群 の で マ 、 や IL 8 , 活 性化 丁 細胞 の 減 少 、 カ イ ン な ど の 変化 な ど る と考 え ら れ た 抑制作 用 の また 。 増 殖 を 促進 す る な ど の 報 告 が な さ れ て 主 に 対 す る 作用 も今 回 、 ら の 結果 か ら これ 。 予防 の 、 の の 、 発症 率 予 後 、 挿 、 死 亡 率改 善 や 予 防 新 し い 治療 法 と し て 有効
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