ダイバータ統合コードの進展と JT-60Uのタングステン堆積分布の

ダイバータ統合コードの進展と
JT-60Uのタングステン堆積分布のシミュレーション
日本原子力研究開発機構
研究分担者:清水勝宏
連携研究者:滝塚知典、川島寿人、星野一生
平成20年度特定領域「核融合トリチウム」成果報告会
自然科学研究機構・事務局(東京)会議室 2009年3月5日 ‒ 6日
原子力機構におけるダイバータコード
PIC + Monte Carlo
[1] K. Shimizu, et al., 17th PSI (2006).
[2] T. Takizuka, et al., 15th PSI (2002).
[3] I. Hyodo, et al., 15th PSI (2002).
PARASOL
D ion
[2]
- Kinetic effect
- Collision
- Sheath, Drift
- Transport etc.
[1]
SONIC
D neutral
C impurity
interaction
IMPGYRO:W sputtering [3]
ダイバータ統合コード:SONIC
SONICとは
SOLDOR/NEUT2D/IMPMCからなるダイバータ統合コード
特徴は不純物はモンテカルロでシミュレーションする事
開発/改良
・MC不純物コードIMPMCの非定常化:粒子削減アルゴリズムの開発
07-PET
・IMPMCとEDDYコードとの結合(70%程度)
・ダイバータとコアでの輸送の統合化に向けたモジュール化(prototype)
研究成果
・炭化水素の混入過程で、ドームでの反射効果の重要性 ・JT-60Uの高加熱時の炭素による放射損失分布の変化を再現
08-IAEA (NF投稿中)
・原型炉slimCSにおけるダイバータ設計と熱負荷評価
08-IAEA (NF投稿中)
・kinetic thermal forceによるヘリウムのダイバータ圧縮効果
08-PSI
今後の予定
・ SONICとTASK(TOPICS)との結合
・ IMPMC/EDDYによる炭素不純物のプラズマ全体での挙動解析(損耗/再堆積)
SONICコード 研究成果
流体モデルでよく用
いられる簡易モデル
・炭化水素の混入過程で、ドームで
の反射効果の重要性
CD4 => C+
接触プラズマでは、炭化水素の解離過程の
簡易モデルは適用できず。
C => C+
MW/m3
20
exp.
10
0
sim.
attached plasma
・JT-60Uの高加熱時(PNB=15MW)
の炭素による放射損失分布の
変化を再現
プライベイト領域からの炭化水素の発生が
X点MARFE発生に重要な役割を果たす。
detached plasma
PARASOLコード:第1原理に基づきSOL特性
PARASOL
とは
開発/改良
研究成果
二体衝突モデルを含んで、第1原理に基づき SOL・ダイバータの
基礎物理特性を調べる先進的粒子コード
・トロイダルバージョンの拡張と効率的計算への改良
・1次元バージョンの DTイオン種多成分化
・ T - ver. による SOLプラズマ流の構造形成機構の解明 08-IAEA (NF 投稿中)
・1D-ver. による SOL中の熱輸送の運動論的特性 08-TIC
・ PARASOL 結果に基づく周辺プラズマ流のモデリング
今後の予定 ・ 1D_DT-ver. を用いた粒子制御研究
Z
θ
∂/∂θ = 0
Z = b w
2D Toroidal
PARASOL Code
φ = 0
Accurate simulation
with the effects of Z = 0
electric field, R finite Larmor, all drift, collision, neo-classical, core/SOL/divertor.
Z = - b w
R = R0-aw R = R0 R = R0+aw
研究成果: SOLプラズマ流の構造形成機構の解明
Upper-null Lower-null SOL流構造はヌル点位置
により顕著に変化する
UNではほぼ内外対称的構造
LNでは外側SOLに逆流構造
捕捉イオンのバナナ運動
が自己無撞着電場に加え
SOL流構造形成に非常に重要
実験とよく一致
IMPGYROコード:W不純物の発生、輸送 IMPGYROとは
高Z不純物を対象としたモンテカルロ輸送コード。
慶應大学と共同で開発
コードの特徴 ・ラーマー旋回を直接追跡
個体壁への入射角評価、有限ラーマ半径効果、etc
・大域的な輸送解析
輸送モデル:電磁場中の運動方程式、クーロン衝突、熱力
多価電離・再結合過程、プラズマ-壁相互作用
・トカマク実形状・実磁場配位を考慮
幾何形状効果、実験データとの直接比較
開発/改良
・プラズマ-壁相互作用モデルの詳細化
(シースによる入射角の変化、慶大がEDDYと結合)
・解析領域を第一壁・ドームまで拡大
・軸対象トロイダル系、電場の考慮
今後の予定
・堆積分布の詳細な解析、JT-60UコアでのW蓄積の特性
IMPGYROコード研究成果 -1タングステン不純物の固体壁への入射角と
自己スパッタリング/反射へのシースの影響の評価
0.2
0.15
W/O sheath
With sheath
0.1
接触ダイバータ
0.05
0
W/O sheath
With sheath
0.15
P (!)
P (!)
0.2
非接触ダイバータ
0.1
0.05
0
10
20 30 40 50 60 70
Incident angle ! [degree]
80
90
0
0
10
20 30 40 50 60 70
Incident angle ! [degree]
80
90
外側ダイバータ板への入射角度分布
接触ダイバータにおける増倍率(スパッタリング率+反射率)
シースなし:1.1 シースあり:2.7
(角度変化のみ考慮:1.9 、エネルギー変化のみ考慮:1.5)
高Z不純物の場合、質量が大きいため、 浅い角度で固体に入射するため、シースによる
角度変化の寄与が顕著に現れる。そのため、個々の粒子ごとにシースによる入射角度変
化を求める必要がある。
(08PSI、K.Hoshio et al., J.Nucl.Mater, in press)
IMPGYROコード研究成果 -2JT-60Uにおけるタングステン堆積分布の解析
解析結果
Exp.(Y.Ueda, 08-IAEA)
内側ダイバータと外側ドームウィングで顕著な堆積
プライベートを中性粒子として移動し堆積
実験と同様の傾向だが、内側ダイバータのピーク位置は異なる。
(星野 他、08プラ核学会)