説明スライド - 京都大学

数量マクロ経済分析 第 3 章宿題 解答
.
新居 理有
京都大学経済学研究科 博士後期課程
[email protected]
2009 年 5 月 19 日
.
Exercise 3.5
方程式
[
]
f1 (x)
f (x) =
=0
f2 (x)
(1)
を数値的に解く.ただし,
f1 (x) = 200x1 (x2 − x21 ) − x1 + 1
(2)
f2 (x) = 100(x21 − x2 )
(3)
とする.
※解は x1 = x2 = 1 のみであることが解析的に分かる.
Exercise 3.5 (cont.)
解法:
.
.
1
関数 f の値を fval, (偏) 微分係数 fjac を返す関数 m ファ
イルを作成.
2
newton 法,broyden 法によって数値解を求める.
※ MATLAB コード ex35 main.m を参照.
Exercise 3.6
累積密度関数 (Cumularive Distribution Function; CDF)
F : R → [0, 1] が与えられる.
F (x) = P rob(X ≤ x) を表す.
確率 p ∈ (0, 1) をこちらで定めたときに,
F (x) = p を満たす x を newton 法を用いて求めるアルゴ
リズムを作る.
Exercise 3.6 (cont.)
Figure: Exercise 3.6
Exercise 3.6 (cont.)
アルゴリズムの本体は,invcdf.m ファイルを参照.
上のアルゴリズムが働くかをチェックするために,CDF を与
えてみる.
与えるのは平均 µ, 分散 σ 2 の正規分布の CDF.
関数 m ファイルは ex36 normal.m を参照.
Exercise 3.10(a)
各国間の貿易ができないので,国内の需要と供給が一致する
ように価格が決定する.
例えば country 1 であれば,
p = 42 − 2q
p=9+q
を解けばよい.
→ MATLAB で数値的に解いてみる.ex310.m を参照.
[
][ ]
[ ]
1 2
p
42
=
.
1 −1 q
9
country 2, 3 も同様.
Exercise 3.10(b)
手順:
.
1
各国の超過需要関数,(超過) 機会利潤を導出.
2
均衡における,機会利潤についての complementarity
problem を解く.
※次のように記号を約束する.
.
xij : country i から j へ輸出され,取引される財の量.
pi : country i で生産される財の価格.
cij : country i から j へ財を輸出するときの輸送コスト.
fij : country i から j へ財を輸出するときの機会利潤.
Exercise 3.10(b) 超過需要関数
country 1 の超過需要関数を E1 (p) と表せば,
E1 (p) =
[x21 − x12 ]
[x31 − x13 ]
+
country 2 からの純輸入
.
(4)
country 3 からの純輸入
が成り立つ.(market clearing condition)
また,country 1 の超過需要関数 E1 (p) は,
E1 (p) = q1d − q1s = −(3/2)p1 + 30.
(5)
以上より,次の関係を得る.
p1 = 20 − (2/3)
3
∑
[xi1 − x1i ].
i=2
※ country 2, 3 も同様.
(6)
Exercise 3.10(b) (超過) 機会利潤
各国の生産者が直面する機会利潤 fij は次の通り.
fij = pj − cij − pi .
機会利潤に関して,
fij ≥ 0 ならば,xij を増やそうとする.
fij ≤ 0 ならば,xij を減らそうとする.
ただし,xij ≥ 0 の制約を課す.
よって,競争均衡において,
xij > 0 ならば,fij ≥ 0.
xij = 0 ならば,fij ≤ 0.
(7)
Exercise 3.10(b) 競争均衡
以上から,本問題の競争均衡は,CP (f, 0, +∞) として定義さ
れる.
ここで,f = [f11 , f12 , f13 , · · · , f32 , f33 ]′ .
→ CP を数値的に解く.以下,MATLAB コードを参照.
Appendix: 機会利潤の立式
fij は,下記の通りになるはず.

f12 (x) = 
117
5
−

f13 (x) = 
69
2
−

6
∑
5 i=1,3
1
∑
3
∑
69
2
−

∑
1
2 i=1,2
f31 (x) = 20 − (2/3)
f32 (x) = 
117
5
−
6


3
∑
∑
5 i=1,3


[xi1 − x1i ] − c12
3
∑

[xi1 − x1i ] − c13
i=2

117
5
−

117
5
−

[xi1 − x1i ] − 

3
∑
i=2

[xi3 − x3i ] − 
i=2


[xi1 − x1i ] − 
i=2


[xi3 − x3i ] − 20 − (2/3)
2 i=1,2
f21 (x) = 20 − (2/3)
f23 (x) = 

[xi2 − x2i ] − 20 − (2/3)
69
2
−

[xi2 − x2i ] − 
69
2
また,任意の i に対して,fii = 0 となるのは,定義より明らか.
−
6
∑

[xi2 − x2i ] − c21
5 i=1,3
6
∑
5 i=1,3
1
∑
∑

[xi3 − x3i ] − c31
2 i=1,2
1

[xi2 − x2i ] − c23

[xi3 − x3i ] − c32
2 i=1,2