国保通信1 急増する前立腺がん

前立腺がんとは
前立腺 は、男性 の膀胱︵ぼうこう︶の
出口 にあって、尿道 を取 り巻 いている
にあたる外腺から発生するのが前立腺
ク ル ミ 大 の器官 です。その前立腺 の殻
がんです。身 の部分 にあたる内腺 が老
化 とともに肥大 してくるのが、前立腺
係ないと考えられています。
︵良性︶肥大症 で、基本的 にがんとは関
前立腺がんの初期には、ほとんど自
覚症状が無いものが多く、がんの進行
に伴い、尿の出が悪い、夜間頻尿があ
る、尿の残った感じがあるなどの症状
が出てきますが、前立腺肥大症と同じ
ような症状であることが多く、それだ
け病気の進行に気づきにくいことにも
前立腺がん増加が
社会的問題に
前立腺がんは、高齢男性特有のがん
で、その発生は欧米諸国で多く、発生
率、死亡率はがんの中で1、2位となっ
ております。わが国でも、近年その増
加率がすべてのがんの中でも、最も高
いことが報告されております。全国の
前立腺がん死亡数は、1995年を1
とすると2015年には3・ 倍に増
す 。大 竹 市 の 前 立 腺 が ん 検 診 の 結 果
と比べても非常に高いとされていま
は 、胃 が ん な ど 他 の が ん 検 診 の 発 見 率
率 は 、1 ∼ 2 % と い わ れ て お り 、こ れ
前立腺がん検診受診者のがん発見
をうながすことが分っており、この働
す。前立腺がんは男性ホルモンが発生
広く行われているのは、内分泌療法で
んの進行、年齢などに関係なく、最も
化学療法などがあります。この内、が
治療法で、従来の外照射と放射線源を
ります。放射線療法も非常に効果的な
くくうきょう︶を用いるものなどがあ
会陰部を小切開するもの、腹腔鏡︵ふ
手術の方法も下腹部を切開するものや
早 期 発 見 、早 期 治 療 が 最 も 重 要です 。
進 行 度 によって 変 わること な ど か ら 、
治 療 法 も 治 療 効 果 も その 後の 経 過 も
率 は 他の が ん に 比べ、高 率 で あ る ④
カーである ③ 前 立 腺 がん 検 診の発 見
診の方 法として非 常に優れた 腫 瘍マー
に増 加している ② P S Aが 、がんの検
いずれの治療の選択も病気の進行度
療機関でPSAの値を測定してもらっ
前立腺に埋め込む方法があり、治療の
この治療の考え方です。手術に伴う危
に大きく影響されます。当然治療効果
オプションとして選択できます。
検診受診者に対する前立腺がん発見率
険や、化学療法でみられるような重い
歳を過ぎた男性の方は、近くの医
は1・ %でした。
PSA を採血しましょう
てください。
早 期 が ん に は、 年 齢 な ど の 条 件 に
な治療法です。
もその後の経過も変わってきます。
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多彩な治療法
前立腺がんの治療法には、内分泌︵ホ
出張出前講座
(講演会)
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問い合わせ 保健医療課 ☎2140
せっかく健診 を受 けても結果 をそのままにしていません
か。中性脂肪 や血圧 などが高 い、また肥満 などを放 っている
と、やがては心臓病や脳卒中といった生活習慣病を引き起こ
しかねません。お気軽に相談してください。
と き 1月23日㈫ 9時30分から11時30分のうち、1人当た
り約30分間
ところ 保健医療課
定 員 6人
スタッフ 保健師・管理栄養士
必要なもの 健診結果
(なくても結構です)
申し込み 前日までに保健医療課へ。
よ っ て は、 外 科 的 療 法 が 行 わ れ ま す。 前 述のよ うに 、① 前 立 腺 がんが 非 常
※ 希望される場合は、血圧測定、体脂肪・体重測定が可能です。
副作用がなく、安全性の高い、効果的
きを抑えることで、発症したがんの進
検査を受けることが可能です。
ています。お近 くの医療機関 でもこの
のPSAを測定することにより行われ
診法 です。多 くの前立腺 がん検診 もこ
の高 い診断 が可能 で、最 も基本的 な検
物質を測定することによりかなり精度
採血でPSA
︵前立腺特異抗原︶
という
も腫瘍マ ーカ ーによる診断 は、簡単 な
などの方法 により行 われます。なかで
う︶マ ーカ ー、直腸内指診、超音波診断
す。前立腺 がんの診断 は、腫瘍
︵しゅよ
進行 を 遅 ら せ る こ と が で き る 病気 で
ことができますし、進行 がんでもその
治療 をすることで、完全 に根治 させる
い病気ですが、できるだけ早く発見し、
前立腺 がんは進行 すれば、非常 に怖
早期発見に定期的な検診を
大きな問題になろうとしております。
り、今後、わが国においても社会的に
は他のどの悪性疾患をも上回る率であ
加すると予測されており、この増加率
90
展をくい止め、縮小させるというのが
なります。
国保 通信
大竹市医師会、大竹市歯科医師会、大竹市薬剤師会の先
生 がたに3回シ リ ーズ で健康 について、いろいろお話
を紹介していきます。今回は、大竹市医師会の奥谷卓也
さんが、
「前立腺がん」について紹介します。
問い合わせ 保健医療課 ☎2141
中 8 人 に 前 立 腺 が ん が 発 見 さ れ 、1 次
増する
急
前立腺がん
︵2003年︶は、検診受診者416人
奥谷卓也さん
問い合わせ
独立行政法人国立病院機構広島西医療センター ☎7151
広島西医療センターでは地域の医療機関として、地元およ
びその周辺地域との連携を深めるため、医療スタッフによる
出張・出前講座 を行 います。医療ス タ ッフ が、地域 での各種
の集会などに出向いて、1時間程度の講演会を行ないます。
地域医療連携室へ問い合わせてください。
対 象 市 民、職 場の方、地 域、自 治 会、任 意グループなど
講座(講演会)
例
沖田肇
(内科)貧血 石瓶紘一
(医療一般)寝 たきりゼ ロ 作戦
奥谷卓也(泌尿器科)前立腺がんの診断・治療/排尿障害に
つ い て /尿路結石教室(疫学・予防・診断・治療)/下部尿路
に 対 す る 内視鏡手術 瀬野康之
(泌尿器科)血尿 の 診断手順
/過活動ぼうこうの診断と治療 折免滋雄
(消化器科)慢性C
型肝炎 とその治療 山中秀彦
(消化器科)消化管エ コ ーの有
用性 /胃瘻
(いろう)について 森島政和
(消化器科)ヘ リ コ
バクターピロリと胃がん/睡眠時無呼吸症候群について
藤元貴啓
(内科)血小板減少の診断と治療/血小板減少症・再
生不良性貧血 とうまくつき合 う 新美寛正(内科)骨髄異形
成症候群の診断・治療/急性白血病の診断・治療/多発性骨
髄腫の診断・治療 藤原仁
(循環器科)生活習慣と動脈硬化性
疾患 /虚血性心疾患 の診断・治療 /血圧 の話 嶋谷邦彦(外
科)下肢静脈瘤
(かしじょうみゃくりゅう)の診断 と治療 /
胃 がんの治療 /乳 がんについて 水野芳隆(整形外科)
座
骨神経痛 の診断 と治療 岡畠宏易(小児科)子 どもが病気 に
なったとき 河原信彦
(重症心身障害)わが国 の重症心身障
害児(者)の医療 湊崎和範
(小児科)不登校・心身症について
/軽度発達障害について(LD、ADHD、アスペルガー障害な
ど)/病弱児教育について/子どもの発達について/子ども
の心理的発達 について/ NLPについて(コ ミ ュニ ケ ーシ ョ
ン など)/摂食障害 について/ PTSDについて/子育 てに
ついて/一般的な子どもの病気について 立山義朗(研究検
査科)アスベスト暴露評価の簡易検査法について 真田聖子
(皮膚科)日常 よく見 られる皮膚疾患 ―湿疹
(しっしん)・じ
んましんを中心に―/アトピー性皮膚炎について 姫野敬・
近藤晃
(放射線管理)放射線 の被 ばくの影響(日常の放射線に
ついて) 栄養士 栄養よろずそうだん所
ルモン︶療法、外科療法、放射線療法、
広島西医療センターによる
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なんでも健康相談
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医療の小窓