資料電子化の経緯と現状 - 国立国会図書館デジタルコレクション

平成18年度資料電子化研修
9.21.2006
概論:
資料電子化の経緯と現状
国立国会図書館関西館事業部
電子図書館課課長補佐
永井善一
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平成18年度資料電子化研修
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‹電子図書館のエポック
1986年
1991年
1992年
1993年
1994年
1994年
1998年
1999年
2000年
2004年
NSFNET構築(インターネットの幹線)
この頃から、WWWが登場
インターネット・バックボーンSINET運用開始
IPA電子図書館事業開始
Netscape Navigator 1.0リリース
DLI(デジタル・ライブラリーズ・イニシアティブ)開始
国立国会図書館電子図書館構想
世界図書館(Bibliotheca Universalis)プロジェクト開始
高速インターネット回線の普及
国立国会図書館電子図書館中期計画2004
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‹電子図書館の重点事業と課題
„資料の電子化
„Web情報の収集・保存
„電子情報の長期保存
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‹資料電子化の目的
„空間、時間制約を超えた情報提供
„図書館の広報
„資料の保存
„資料の付加価値を増す
„図書館外資料の提供
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‹電子図書館(海外)
米国議会図書館
American Memory
http://memory.loc.gov/ammem/index.html
„アメリカ国民の集合的な記憶を構築
„100を超えるコレクションで、900万件以上の一次資料を公開
„図書、写真、映像、音楽など多岐にわたるメディアを収録
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‹電子図書館(海外)
英国図書館
Turning the Pages (Online Gallery)
http://www.bl.uk/onlinegallery/ttp/ttpbooks.html
„ レオナルド・ダ・ビンチの手稿など英国図書館所蔵の15
点の貴重資料を電子化
„ タッチスクリーン技術とアニメーションを使用し、仮想的
なページめくりを実現
„ テキストと音声による解説
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‹電子図書館(海外)
中国国家図書館
http://www.nlc.gov.cn/
„ 中国国家図書館の蔵書約8,000万ページを電子化(2004
年末時点)
„ 中国国家図書館は,2007年完成を目途に新館(デジタル
図書館)を建設中
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‹電子図書館(海外)
韓国国立中央図書館
http://www.dlibrary.go.kr/
„約47万2千冊がデジタル化
„2008年を目途に国立デジタル図書館開館予定
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‹電子図書館(海外)
Google
„Google Book Search
http://books.google.com/
„LCのWorld Digital LibraryプロジェクトにGoogleが協力
http://www.loc.gov/today/pr/2005/05-250.html
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‹電子図書館(国内)
アジア歴史資料データベース
http://www.jacar.go.jp/
„国立公文書館運営のアジア歴史資料センターが、2001年
に開設したデータベース
„国立公文書館、外務省外交史料館、防衛庁防衛研究所図
書館が保管する明治期から太平洋戦争終結までの資料
„画像データ約1,000万件、目録データ約67万件を提供
(2006年1月現在)
国立公文書館 デジタルアーカイブ
http://www.digital.archives.go.jp/index.html
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‹電子図書館(国内)
京都大学電子図書館
http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp/minds.html
„1998年稼動開始
„大学外へ資料・研究成果を公開する「情報発信機能」と大
学の構成員向けに学術情報を提供する「情報配信機能」
„貴重書を中心とする約3,400点、約44万コマの画像を提供
(2006年4月1日現在)
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‹国立国会図書館の電子図書館
貴重書画像データベース
http://rarebook.ndl.go.jp/
„国立国会図書館が所蔵する重要文化財、彩色資料等の
画像データの検索・閲覧システム
„和漢書、錦絵、絵図等(872タイトル、約41,000コマ)を収録
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‹国立国会図書館の電子図書館
近代デジタルライブラリー
http://kindai.ndl.go.jp
„約89,000タイトル(約127,000冊)の明治期刊行図書を提供
する画像データベース
„本文の画像データと、書誌事項、目次等のテキストデータ
で構成
„本文画像はJPEG2000形式とJPEG形式の2種類で提供
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‹国立国会図書館の電子図書館
電子展示会
http://www.ndl.go.jp/jp/gallery/index.html/
„史料にみる日本の近代 開国から講和まで100年の軌跡
„描かれた動物・植物 江戸時代の博物誌
„インキュナブラ 西洋印刷術の黎明
„近代日本人の肖像
„蔵書印の世界
„日本国憲法の誕生
„日本の暦
„ディジタル貴重書展
„世界の中のニッポン
「日本の風景記憶」「ウィーン万国博覧会」「憲政資料(日本近現代政治史料)」
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‹主な資料電子化のガイドライン、規格
„ LC: American Memory - Technical Information (1996年)
http://memory.loc.gov/ammem/about/techIn.html
„ DLF(電子図書館連合)「Benchmark for Faithful Digital
Reproductions of Monographs and Serials」(2002年)
http://www.diglib.org/standards/bmarkfin.htm
„ NARA(米国国立公文書館)「Technical Guidelines for Digitizing
Archival Materials for Electronic Access: Creation of
Production Master Files - Raster Images」 (2004年)
http://www.archives.gov/research/arc/digitizing-archival-materials.html
„ JIS「紙文書及びマイクロフィルム文書の電子化プロセス」
JIS Z 6016 (2003年)
„ 国立国会図書館「資料デジタル化の手引き」 (2005年)
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‹電子情報の長期保存
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/preservation.html
„ 問題
‡媒体の経年変化による利用不可
‡フォーマットの変遷による利用不可
‡再生環境の変化による利用不可
„ 対策
‡マイグレーションやエミュレーションで対応
(媒体変換、フォーマット変換が必要)
‡メタデータの整備
‡再生機器や再生用ソフトの保存
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‹長期保存に関する具体的な動き
„ デジタル資料からマイクロフィルムを作成
„ 長期ストレージの開発
„ OAIS(Open Archival Information System)の実装
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‹今後の計画
NDLデジタルアーカイブの構築
„デジタルアーカイブの構築
‡図書等のデジタル化
‡ネットワーク系情報資源の収集と利用
‡保存システム及び電子書庫の構築
„情報資源に関する情報の充実
„デジタルアーカイブのポータル機能
http://www.dap.ndl.go.jp/home/
*この資料に掲載したWebサイトについては、すべて平成18年9月1日現在の情報を基にしている。
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