予知協・資料 22-1-1-1 「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」 平成 21 年度年次報告の進捗状況 文部科学省 科学技術・学術審議会 測地学分科会事務局 ○進捗状況 平成 21 年 12 月 3 日 測地学分科会 地震火山部会 第3回観測研究計画推進委員会 平成 21 年度年次報告のとりまとめ方針を審議 地震研究所地震・火山噴火予知研究協議会の協力を得て、オンライン入力により年次 報告(機関別)を作成することとする。 平成 22 年 1 月 25 日 観測研究計画推進委員会委員に年次報告の作成依頼 (測地学分科会 観測研究計画推進委員会 清水主査名) 研究課題代表者に年次報告の作成依頼 (地震・火山噴火予知研究協議会 平原議長名) 平成 22 年 2 月 19 日 報告の締め切り 平成 22 年 3 月 3~5 日 平成 21 年度成果報告シンポジウム(文部科学省、後援) 平成 22 年 3 月 23 日(~4 月 9 日) 「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」の5か年の実施計画の修正受付 平成 22 年 4 月 13 日 年次報告の更新依頼 ○ 今後の予定 平成 22 年 4 月 30 日 年次報告の更新の受付を完了。 平成 22 年5月頃 第4回観測研究計画推進委員会 年次報告(機関別)の審議、及びその成果報告(実施機関) 年次報告(成果と概要)の作成方針の審議と依頼(取りまとめ委員の選考) 平成 22 年7月頃 第5回観測研究計画推進委員会 年次報告(成果と概要)の審議 予知協・資料22-1-1-2 事 務 連 絡 平成22年4月12日 各 位 科学技術・学術審議会測地学分科会 地震火山部会長 長 谷 川 昭 科学技術・学術審議会測地学分科会地震火山部会(第2回)の 開催について(通知) 標記会議について下記のとおり開催しますので、御出席くださるようお願い いたします。 つきましては、大変恐縮ですが、御出欠について平成22年4月15日(木)まで に文部科学省研究開発局地震・防災研究課 柴田宛てE-mailまたはFAXでお知ら せください。 記 日 時 平成22年4月21日(水曜日) 14時00分~16時00分 場 所 文部科学省(中央合同庁舎第7号館)3階 3F1特別会議室 東京都千代田区霞が関三丁目2番2号 議 題 (1) 「今後の大学等における火山観測研究の当面の進め方につい て(測地学分科会火山部会、H20.12.15)」のフォローアップ (2) 観測研究計画推進委員会の審議状況について (3) 地震・火山レビュー報告書の取りまとめについて (4) その他 本件連絡先:文部科学省研究開発局地震・防災研究課 柴田 (tel 03-6734-4137,fax 03-6734-4139,E-mail [email protected]) 22−1−1−3 海底地殻変動観測技術の高度化について 平成22年2月9日 地震調査研究推進本部 政策委員会調査観測計画部会 1.背景 地震調査研究推進本部(以下、「地震本部」という。)は、平成9年8月に「地震に関す る基盤的調査観測計画」を策定し、陸域における高感度地震計による微小地震観測や、地 殻変動観測(GPS連続観測)等を基盤的調査観測として位置付けた。これにより、世界 でも類を見ない全国稠密かつ均質な観測網が整備され、得られたデータにより、スロース リップ現象の発見や陸域における詳細な地殻ひずみ速度分布の把握等、新たな知見の獲得 が進んだ。一方、海底地殻変動観測については、平成13年8月に策定された「地震に関 する基盤的調査観測計画の見直しと重点的な調査観測体制の整備について」の中で、解析 精度の向上をさらに図る必要があるものの、GPS-音響測距結合手法の有効性が確立さ れたため、今後は、大学等での技術開発の成果を取り込みつつ、観測点の整備を海上保安 庁において進めることとされ、 「基盤的調査観測の実施状況を踏まえつつ、調査観測の実施 に努めるもの」に位置付けられた。 また、平成17年8月に策定された「今後の重点的調査観測について」では、海溝型地 震の想定震源域及びその周辺海域におけるプレート間結合の状況等を把握するために、G PS-音響測距結合方式により長期間安定して観測が実施できるシステムの構築と水平成 分で2~3cm の繰り返し観測精度の達成を目指した技術開発を推進することとされた。 さらに、平成21年4月に策定された今後10年間の地震調査研究の基本となる「新た な地震調査研究の推進について」の中では、当面10年間に取り組むべき地震調査研究に 関する基本目標の1つとして「海溝型地震の連動発生の可能性評価を含めた地震発生予測 の精度向上」が掲げられ、この達成に向けて「プレート境界の応力等の把握のための地震・ 地殻変動観測」等を総合的に推進することとされている。また、横断的に取り組むべき重 要事項として、基盤観測等の維持・整備が掲げられ、GPS-音響測距結合方式による観 測技術についても、今後の地震調査研究の進展に大きく貢献すると期待されるものとして、 解析技術の普及と向上のための取組を推進することとされている。 2.海底地殻変動観測の現状 これまで、地震本部の方針に基づき、海上保安庁や大学等が連携・協力しながら、海底 地殻変動観測及びその観測技術の向上のための取組を進めてきている。 海上保安庁は、三陸沖から紀伊半島沖にかけて約100km 間隔で観測点を整備し、年に 数回程度、測量船によるGPS-音響測距結合方式の海底地殻変動観測を定常的に実施し ている。また、測量船の船底に音響装置を整備した航走観測の実施により、大幅な観測効 率化が図られた。平成17年8月に宮城沖で発生した地震(M7.2)では、地殻ひずみ が解消された後、再び蓄積が開始される過程を海底地殻変動として世界で初めて捉えるな ど、重要な成果が得られている。 また文部科学省では、平成15年度から3ヵ年の委託事業として、GPS-音響測距結 合方式による海底地殻変動観測の精度向上のための技術開発を実施してきたほか、平成 18年度から4ヵ年の委託事業として、セミリアルタイム海底地殻変動連続観測に向けた システム開発と、海底GPS観測システムにおける繰り返し測位精度の向上と広域多点観 測の推進を実施してきた。これらにより、長期観測に適した係留ブイ用海底測位システム の開発や、観測環境にもよるが年間2cm 程度の精度で定常的な変位速度を検出する等、一 定の成果が得られているところである。 しかし、フィリピン海プレートの移動速度が年間約4cm であることから最低でも1cm の 誤差での観測が必要であるが、海底基準局の位置解析において、現状では海中音速構造の 時空間変化を十分に補正できていないため、1回の測位で1~5cm の座標精度、2~3年 の長期観測で年間2cm 程度の速度精度に留まっている。また、この精度を確保するために は1観測点ごとに長時間観測を行うことが必要であり、現状では1観測点につき1~2日 程度の観測を行っているが、広域、複数点の観測を必ずしも効率的に実施できているとは 言えず、1観測点あたり年間数回しか観測できていないという課題がある。GPS解析に おいても、通常の解析ではGPS観測衛星の精密な軌道データの取得等に時間がかかり、 海底基準局の位置決定に数週間以上を要するという状況にある。さらに、現状では観測の 度に海底の観測点直上まで測量船を出さなければならず、陸上のGPS観測のような連続 的な観測データは得られていない。 3.今後の海底地殻変動観測技術の高度化の進め方 (1)基本的な考え方 海溝型地震の固着域の推定や地震発生予測、ひいては強震動予測、被害想定等の高精度 化に大きく貢献する海底地殻変動観測は、海溝型巨大地震が迫りつつある現状に鑑みても、 早急に課題解決を図り、観測技術を高度化することが求められている。特に南海トラフに おいては、地震発生シミュレーションや連動性評価の高度化のために高精度かつ高効率な 海底地殻変動観測が不可欠である。このため、海底地殻変動観測技術の更なる高度化に向 けて、関係機関の協力の下、以下の項目を実施する。 (2)実施項目 ①移動観測における高精度かつ高効率な海底地殻変動観測・解析技術の開発 海溝型地震想定震源域及びその周辺の詳細な変位速度場、固着状態の把握を目的とし て、高精度かつ高効率な観測システムと解析手法を開発し、海底地殻変動観測の高精度 化、高効率化、解析時間全体の短縮を図る。 当面、5年以内程度を目途として、1回の測位、長期観測(年間)ともに1cm 程度の 精度で高密度観測が可能なシステム、観測から最終的には1日程度で解析可能な手法の 確立を目指す。 ②セミリアルタイム海底地殻変動連続観測に向けたシステム開発 地震発生時やスロースリップ等の異常な地殻変動の即時的な把握や、長期的かつ連続 的なデータの取得を目的として、将来的な海底地殻変動のセミリアルタイム連続観測に 向けて技術開発を行う。 当面、5年以内程度を目途として、海底地殻変動の長期連続観測が可能な観測形態と、 それに最適な解析が可能なシステムの開発を行う。 予知協・資料 22-1-1-4 地球規模課題対応国際科学技術協力事業(防災分野) 地震火山関連 平成20年採択 ○インドネシアにおける地震火山の総合防災策 研究代表者:佐竹 健治(東京大学地震研究所) 4年間 インドネシア 平成21年採択 ○フィリピン地震火山監視強化と防災情報の利活用推進 研究代表者:井上 公(防災科学技術研究所) 5年間 フィリピン ○鉱山での地震被害低減のための観測研究 研究代表者:小笠原 宏(立命館大学) 南アフリカ 5年間 ○ペルーにおける地震・津波減災技術の向上に関する研究 研究代表者:山崎 文雄(千葉大学) 5年間 ペルー 平成22年採択 ○カメルーン火口湖ガス災害防止の総合対策と人材育成 研究代表者:大場 武(東海大学) 5年間 カメルーン 地球規模課題対応国際科学技術協力事業(科学技術振興機構ホームページより) 本事業では、科学技術振興機構(JST)と独立行政法人国際協力機構(JICA)が連携して地球 規模課題を対象とする開発途上国との国際共同研究を推進することにより、地球規模課題の解 決および科学技術水準の向上につながる新たな知見を相手国研究機関と共同で獲得することを 目指します。 (環境・エネルギー分野、防災分野、感染症分野)
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