Cerebral Effect of Acute Normovolemic Hemodilution - Biglobe

【最近の論文から】 #397(2011)
Cerebral Effect of Acute Normovolemic Hemodilution During Brain Tumor
Resection
Journal of Neurosurgical Anesthesiology: January 2012 - Volume 24 - Issue 1 - p 19-24
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急性等量血液希釈(ANH)は、大量出血を伴うと予測される大手術で使用される。ヘモグロビン量の低下は脳の酸素需給バ
ランスを障害するかもしれない。本研究の目的は、脳腫瘍切除術を受ける患者でANHが脳酸素需給バランスに及ぼす効果を
評価することであった。
40人の患者は無作為に2群に割り当てられた(血液希釈群と対照群)。血液希釈群(HG)では、1000mlの血液を採取し
て等量のHES 130/0.4(6%、Voluven)膠質液で置換した。対照群(CG)では、血液採取は行わずに、同種血が必要と
なるまで血行動態は生理食塩水を使って安定化された。動脈と頚静脈球血液検体を導入後(前値、検体1)、導入40分後
(あるいは血液希釈終了次第、検体2)、外科的止血後(検体3)、抜管直前(検体4)に採取し、それを使用して、動脈-頸
静脈酸素含量較差「Ca-jO2」、脳酸素抽出率「CEO2」、推定脳酸素代謝率「eCMRO2」、脳血流相当量「CBFe」、頚
静脈-動脈乳酸較差「J-ALD」を両群で計算した。
2群を対応する時点で比較した場合と、別の時点で得られた値を同じ群で前値と比較した場合には、頚静脈酸素飽和度
「SjvO2」、CEO2、J-ALDに有意差はなかった。CGでは、「Ca-jO2」は手術終了時点と抜管前に有意に低下した(それ
ぞれ、P<0.003 と 0.002)。HGでは、希釈後に低下し P<0.032 であった。eCMRO2 は CG で、麻酔導入40分後、
手術終了時、抜管前に有意に低下した(それぞれ、P<0.021、0.001、0.001)。HG では、eCMRO2 は血液希釈終了
時と手術終了時に有意に低下した(それぞれ、P<0.005、<0.034)。CBFe は手術終了時と抜管前に CG 群で有意に増
加した(それぞれ、P<0.005 と 0.022)。それはまた HG では血液希釈後に増加した(P<0.042)。Ca-jvO2、
eCMRO2、CBFe については2群間に有意差はなかった。
本研究デザインで使用された ANH と同種血輸血は脳腫瘍切除を受けた患者で、同様な酸素化パラメータを伴っていた。
Cerebral Perfusion Pressure Below 60 mmHg is Common in the Intraoperative
Setting
Journal of Neurosurgical Anesthesiology: January 2012 - Volume 24 - Issue 1 - p 58-62
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神経損傷のある患者で適切な脳灌流圧(CPP)を維持するのは臨床的関心事である。ICU領域でのCPPに関しては広範なデ
ータが存在するが、術中という条件下でのCPPについての定量的研究はほとんどない。
我々は、頭蓋内圧と動脈圧の同時モニター器を付け、CPP(=平均動脈圧-頭蓋内圧)を計算するために45分以上持続使用
した脳外科と外傷患者の術中の電子記録を後ろ向きに分析した。CPPの中央値<60mmHgであった合計時間(分)と5分持
続の頻度と、関連する危険因子を評価した。
合計155人の外傷および脳外科患者が研究対象となった。脳外科患者群(n=88)では、74%の患者は、CPP中央値が<
60mmHgとなる5分間を少なくとも1回は有しており、CPP<60mmHgの総時間の中央値は、39分[IQR(67)、手術
時間は 274(300)分]であった。外傷患者群(n=67)では、82%の患者が<60mmHg となる 5分間が少なくとも 1
回あり、CPP<60mmHgとなる総時間の中央値は 35[(59)、手術時間159(160)分]であった。全患者集団
(n=155)では、CPP<60mmHg の患者は CPP≧60mmHg の患者群よりも高い頭蓋内圧を有することが分かった(P
<0.001)。脳外科患者群と異なり、CPP<60mmHg の外傷患者群では平均動脈圧<70mmHgとなるエピソードの頻度
が高かった。
頭蓋内疾患のある2つの異なる外科患者集団で、CPP<60mmHg は、三次医療センターでの術中という状況ではよくある
ことである。術中のCPPと神経学的転帰に関する前向きの研究が行われるべきである。
Standard clinical risk factors for difficult laryngoscopy are not independent
predictors of intubation success with the GlideScope
Journal of Clinical Anesthesia Volume 23, Issue 8 , Pages 603-610, December 2011
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喉頭展開困難のリスクが高いと予想された患者で、GlideScope ビデオ喉頭鏡を使用した場合、初回試技で気管挿管できる
ことが多いかどうか、先験的に定義された標準的な他の危険因子の初回試技での挿管成功予測能を、全体として、スコア計
算して評価することを目的とした。
三次大学関連施設の手術室での前向き研究で、定時手術の全身麻酔に際して GlideScope で気管挿管した患者 357 人を対
象とした。Mallampati 気道分類を使用して患者群を 2 群に分けた:喉頭展開が困難な可能性の高い群と低い群(ぞれぞ
れ、Mallampati 分類 3-4、1-2)。GlideScope ビデオ喉頭鏡を使用した場合の初回試技での挿管成功数を、Mallampati
分類 3-4群と1-2群患者で検定した。また、Mallampati 分類(1・2 vs 3・4)とともに 9つの他の初回試技での挿管成功
の潜在的予測因子(性別、年齢、BMI、当麻酔科研修プログラムでのトレーニング・レベル(Clinical Anesthesia Resident
年数 1、2、3)、ASA-PS、開口度、甲状頤間距離、頸部屈曲、頸部伸展)の予測能を評価した。
挿管困難の標準的な予測因子は、いずれも他の予測因子で補正後、転帰とは有意に関係しなかった。変数セットの集計を含
む多変量モデルでは、10個の予測因子の合計として作成したリスクスコア(リスク10)よりも有意に転帰を予測した
(P=0.0176)。
GlideScope を使用した気管挿管では、Mallampati 気道分類は挿管困難の独立危険因子ではなかった。直接喉頭鏡での挿管
困難の他の標準的な臨床的危険因子も単独では、初回試技での気管挿管成功を予測しないようだ。
[!]:トラキライトもそうだが、ビデオ喉頭鏡も、従来の挿管困難予測因子は役立たない。「従来の挿管困難≒声門直視
困難」だからビデオ喉頭鏡を使えば、間接的には声門を視認できることがほとんどだ。