資料5 中小企業に対するNEXIの取組について(PDF形式 - 経済産業省

【資料5】
「中小企業に対するNEXIの取組について」
2013年4月30日(火)
独立行政法人 日本貿易保険
1. 日本貿易保険(NEXI)の概要
100%出資
保険契約
日本政府
(経済産業省)
推
輸出・
投資など
日本企業
外国
外国企業
再保険契約
○事務所:東京、大阪、パリ、ニューヨーク、シンガポール
○役職員数:139名(2012年4月1日現在)
○資本金額:約1,044億円(全額政府出資)
○国の信用力による保険金支払能力
○国の交渉力による回収体制
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2. 中小企業の海外事業展開
○積極的な海外事業展開を視野に入れている中小企業は多い。
一方、課題・リスクに直面している中小企業も存在。
輸出の今後(3年程度)の方針(全産業)
・輸出を行う中小企業が直面している
課題・リスクは、
→法制度等が複雑・不明瞭 ・・・ 30.0%
→取引先の信用不安
・・・ 23.0%
→政情不安・自然災害
・・・ 21.7%
出典:中小企業庁委託「海外展開による中小企業の競争力向上に関する調査」
(11年11月、三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
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3. 中小企業を取り巻くリスクと貿易保険
国の送金規制
戦争等
(カントリーリスク)
資金調達が出来ない
原料調達が出来ない
取引先倒産
売掛債権回収不能
(信用リスク)
製品の模造
商品価格・金利
為替等の相場変動
中小企業
PCウィルス
サーバ障害
オンライン障害等
P/L・税務・規制変化
環境問題・Reputation
ライバル出現等
事故災害発生
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4. 最近の信用危険事故の特色
○ 信用危険では、2008年後半の世界金融・経済危機の影響により、
2008年度下半期~2009年度上半期にバイヤーの不払い事故が急増。
→2010年度は減少に転じるが再び増加。
世界経済危機の影響が長引く中、決済不能リスクの顕在化を受けた
日本企業のリスク管理強化、損失防止・軽減への積極的な対応が機能。
○2011年度の事故発生金額(約40億円)を地域別に分類すると
アジア(中近東含む)が約52%、続いてヨーロッパが約36%という状況。
信用危険事故推移(金額ベース/2007年度~2011年度)
アフリカ
北・中米 17.0億円
62.4億円 1.3%
ヨーロッパ
4.7%
75.7億円
保険金支払
80
70
60
50
40
30
20
10
0
72
70
46
地域別事故発生金額(2007年度~2011年度※)
保険金支払
(単位:億円)
13
オセアニア
8.2億円
0.6%
5.7%
南米
154.2億円
11.6%
アジア
1,012.6億円
76.1%
3
2007
2008
2009
2010
2011
(年度)
※5ヵ年度の合計金額。
事故発生は、危険発生通知・損失発生通知に基づく計数。
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5. NEXI による中小企業支援施策
○バイヤーの信用調査無料化を実施
・中小企業を対象・・・1社あたり輸出取引先3社まで
○中小企業輸出代金保険の大幅改正
・保険料率の引下げ (25%の引下げ )
・引受金額の上限緩和(1,000万円→5,000万円/1契約あたり)
・利用対象企業の拡大(資本金10億円未満の中堅企業への適用拡大)
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6. バイヤー格付について
リスク
低
代金回収
不能リスク
引受可
高
バイヤー格付と信用危険の引受け
* 輸出不能リスクを引き受けられる格付
→Gグループ格付、EE~EC格
* 代金回収不能リスクを引き受けられる格付 →Gグループ格付、EE~EF格(EC格は不可)
但し、EE~EF格は、バイヤー与信枠の範囲内での引受けとなる。
尚、L/C決済案件や、上記に表示ない事故格付の場合は取り扱いが異なる。
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7. 国別の引受方針
2013年4月30日現在
国名
国カテゴリー
シンガポール
A
マレーシア
C
ASEAN諸国の国カテゴリー
ブルネイ
C
インドネシア
D
A
タイ
D
S
E
フィリピン
E
A
ベトナム
F
N
カンボジア
G
加
盟
国
そ
の
他
主
要
国
主な引受制限
特になし
特になし
特になし
特になし
特になし
特になし
<例>貿易一般保険(2年未満)では以下の条件を全て満たす場合のみ引受可
・ユーザンス制限(決済期間)12ヶ月以内
<例>貿易一般保険(2年未満)では以下の条件を全て満たす場合のみ引受可
・案件枠(輸出契約の上限額)10億円以下
・ユーザンス制限(決済期間)12ヶ月以内
・決済手段L/C
<例>貿易一般保険(2年未満)では以下の条件を全て満たす場合のみ引受可
・案件枠(輸出契約の上限額)5億円以下
・ユーザンス制限(決済期間)12ヶ月以内
・決済手段L/C
<例>貿易一般保険(2年未満)では以下の条件を全て満たす場合のみ引受可
・案件枠(輸出契約の上限額)5億円以下
・ユーザンス制限(決済期間)12ヶ月以内
・決済手段L/C
ラオス
H
ミャンマー
H
アメリカ合衆国
A
特になし
大韓民国
B
特になし
中華人民共和国
C
特になし
ロシア
D
特になし
※本一覧表は「国・地域カテゴリー表」からの抜粋です。なお、国・地域カテゴリーは
随時変更されますので、最新の情報はNEXIウェブサイトでご確認ください。
引受制限
あり
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8. 貿易保険の利用を検討頂きたいケース
①初めての海外取引
又は新たな取引先
との新規取引
・新規取引に対する不安を低減できます。
・NEXIの取引先与信審査結果(格付)を見て
取引先の信用力を確認し取引の可否が判断
できます。
・保険検討に際して輸出契約の不備等が確認
できる場合もあります。
②既存取引の拡大
・取引量が拡大すると、リスクの量も拡大し
財務へのインパクトが強くなります。
③決済条件の変更
・L/C取引→T/T送金
・前金決済→後払い決済
・取引金額は同じでもリスクが新たに発生
します。
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9. 輸出契約の流れと貿易保険の事故例
貿易保険付保
・保険種毎に申込期限あり
・船積前の付保が必要
決済
・客先が倒産したため、船積出来ない。
(信用危険)
貨物到着
・国連制裁で取引ができなくなった。
(非常危険)
・相手国が、自国品保護政策と思われる
高関税措置を発動したため、契約を
進められなくなった。
・新たな輸入規制や輸入禁止措置が
発動された
(非常危険)
船積
契約調印
成約
商談開始
貿易保険の責任期間(貿易一般保険個別保険の例)
洋上
貨物の製造・調達
・船積した後、仕向国で戦争が勃発して
船が行けなくなり戻ってきた。
・出荷時に必要のなかった放射能汚染の
検査証明書を要求され、輸入通関出来
なかった。(非常危険)
・船が無事到着し、客先が支払い手続きを行ったとこ
ろ、支払国の外貨事情悪化で日本への送金が行われ
ない。(非常危険)
・客先の経営状況悪化で、代金が支払われない。
・貨物到着後に、貨物の引き取り拒否を受けた。
(輸出者の責に帰さない場合に限る)
(信用危険)
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10. 中小企業輸出代金保険のポイント
中小企業輸出代金保険3つのポイント
① 中小企業基本法に定める中小企業及び資本金10億円
未満の中堅企業が対象の申込手続が簡単な保険です。
② 迅速に保険金をお支払いします(原則として保険金
請求後1ヶ月以内に保険金を支払います)。
③ 保険金支払い後の回収は、原則サービサー(債権
回収専門業者)が行います。
<注意事項>
• 契約金額 :5千万円以下の輸出契約に限定
• 決済期間 :180日以内に限定
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11. 保険料の目安
輸出契約額 : ¥1,000,000.支 払 条 件 : 60days after B/L date(船積前期間30日、船積後期間60日)
取 引 相 手 :NEXIの与信審査の結果「EF」格となった場合
アメリカ向け
(Aカテゴリ)
中国向け
(Cカテゴリ)
タイ向け
(Dカテゴリ)
フィリピン向け
(Eカテゴリ)
最低保険料
中小企業輸出
代金保険
¥6,340.-
¥8,240.-
¥9,230.-
¥10,450.-
¥3,000.-
貿易一般保険
個別保険
¥9,610.-(注)
¥12,930.-
¥14,460.-
¥17,370.-
¥10,000.-
(注)最低保険料¥10,000が適用されますのでご注意下さい。
(2013.2.27現在)
※上記はあくまでモデルケースであり、保険料は以下の要因等により変動します。
詳しくは、お問い合わせ下さい。
・取引先に対するNEXIの与信審査結果、取引相手国のカテゴリ、
支払条件・日数、L/Cの有無、 ・・・等々
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12. NEXI ホームページのご紹介
http://nexi.go.jp/
初期手続など
中小企業向け説明
貿易保険の
基本概要
Webサービスの利用申込
により、海外商社名簿の
閲覧が可能。
保険料試算ソフト
商品パンフレット
各国の引受方針
国カテゴリー表
保険商品説明
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13. 中小企業支援専門部署の創設
2012年7月
中小企業等へのきめ細やかな対応を図る専門部署として、
「中小企業支援チーム」を設置
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14. NEXI 問い合わせ先
本資料のご説明内容について
営業第一部 営業企画グループ
中小企業支援チーム
電話番号 03-3512-7563
FAX番号
03-3512-7687
E-mail
[email protected]
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