科学的根拠に基づく実践(EBP)・ サービス普及研究 - 大島巌研究室

支援環境開発論(精神保健福祉論Ⅲ)14
科学的根拠に基づく実践(EBP)・
サービス普及研究
精神保健福祉学分野 大島 巌
2007.7.13
きょうの到達目標
z
科学的根拠に基づく実践(Evidence-Based Practices;
EBP)とは何か、を説明できる
z
日本および世界のEBPの実施・普及状況を理解する
z
EBPサービス普及研究の意義を支援環境開発論的な
視点から理解する
z
EBPサービス普及のための実践的方法論として、ツー
ルキットプロジェクトについて理解する
1
「支援環境開発論」で取り上げてきた援助プログラム
【脱施設化/包括的生活支援】
z
z
直接対人ケアサービスが伴うケアマネジメント
退院促進支援事業
包括型ケアマネジメントACT (Assertive Community Treatment)
z
【住居プログラム/家族支援】
z
援助付き住居プログラム(「まずは住居を」プログラム)
家族心理教育プログラム
z
【就労支援プログラム】
z
援助付き雇用プログラムIPS (Individual Placement and Support)
社会的ひきこもりへの支援プログラム(メンタルフレンド、フリースペース等)
z
【ケアとサポートプログラム、他】
z
z
z
z
z
ピアサポート、当事者サービス提供者、セルフヘルプグループ
ストレングスモデル・ケアマネジメント
ホームヘルプサービス
疾病管理とリカバリープログラムIMR (Illness Management & Recovery)
その他
援助プログラムの種類
z
科学的根拠に基づく実践(Evidence-Based Practices;
EBP)プログラム
z
z
ベスト・プラクティス(Best Practices)プログラム
z
z
EBPほどは科学的な根拠はないが、臨床的な裏付けがある
エクスパート・コンセンサス(Expert Concensus)プログラム
z
z
十分な科学的根拠があるプログラム
専門領域のエキスパートの多くが推奨をする
根拠の明らかでないプログラム
2
科学的根拠に基づく実践(EBP)
プログラムの意義
サービスの信頼性
財源の確保
組織的なサポート
保健福祉関係者の実施に関する合意形成
サービスの安定的提供
保健福祉サービス提供組織の中での持続可能性
「科学的根拠に基づく実践」
(Evidence-Based Practice; EBP) とは
z
「科学的根拠に基づく実践(EBP)」は、利用者の援助効果
を向上させる一貫した科学的証拠のある心理社会的介
入プログラムのことである
z
これらのプログラムの多くは、有効性に関する十分な証
拠と合意がありながら、実践に移せなかったり、プログラ
ム基準を満たさない不十分な実践しか行えていない
z
利用者の自立やリカバリー、生活の質の向上を実現する
ために、利用者はEBPを活用する権利があり、限られた
資源の中でEBPを優先的に提供する必要がある
(Drakeら、2001を整理・改編)
3
代表的なEBP
z 包括型ケアマネジメント
(Assertive Community Treatment; ACT)
z 家族心理教育(Family
Psycho-Education; FPE)
z 援助付き雇用(Supported
z 援助付き住居
Employment; SE)
(Supported Housing)
z 疾病自己管理とリカバリー
(Illness Management and Recovery; IMR)
EBPの歴史と位置づけ
「科学的根拠に基づく医学(Evidence-Based
Medicine; EBM)」に対する注目から発展
z
EBMは、単なる直感やあやふやな経験に基づく医療で
はなく、明確な証拠に基づく医療の実践およびその証拠
を導き出す方法論として注目
z
1991年にカナダのマクマスター大学EBM ワーキンググ
ループが初めてこの用語を用いて、発展させた
z
EBMの結果を取りまとめ、疾患ごと・治療法ごとにメタ分
析を行う国際機関(コクラン共同計画)が組織される
z
EBP(心理社会的介入プログラム)について、同様の組
織として、キャンベル共同計画がある
4
EBPの歴史と位置づけ
「科学的根拠に基づく医学(Evidence-Based
Medicine; EBM)」に対する注目の背景
◆背景:
z医療者側が、適切な科学的意思決定を行うことが可能
になる
z患者・家族が、専門的知識に基づく決定を選択すること
が可能になる
z医療の質を高め医療資源を適正配置するとともに、医
療費を適正化する
z保健当局、医療者が社会に対して説明責任を果たすこ
とが容易になる
図 Evidence-Based Practices関連論文(タイトルに使用)の
年次別出現頻度(Medline)
論文件数
250
200
150
100
50
0
1992
1993
1994
1995
1996
Evidence-Based Practices
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
Evidence-Based Medicine
5
Evidence-Based Practices Project の歴史
1989 脳の10年 (国立精神保健研究所)、統合失調症研究国家プラン
1991 国立精神保健研究所・サービス改善のための国家研究計画
1992 統合失調症 PORT (Patient Outcomes Research Team)プロジェクト開始
1995 統合失調症 PORT報告書 No. 1:
Evidence-Based Practices (EBP)に関する文献研究のまとめと政策提
言
1997 アメリカ精神医学会、統合失調症治療ガイドライン
1998
統合失調症 PORT報告書 No. 2:
治療・介入の勧告と勧告実施状況に関する利用者調査
1999
精神保健に関する連邦公衆衛生長官レポート
連邦 EBPツールキット・プロジェクトのスタート
2002 国立精研、全州精神保健プログラム責任者全国協会(NASMHPD)、
専門学会など各種機関・団体がEBPの全国集会、シンポジウムを開催
する
2003 精神保健に関する大統領ニューフリーダム委員会報告
統合失調症PORT 勧告改訂版(2003)
【推奨15】家族介入プログラム
互いに継続的なコンタクトをもつ統合失調症をもつ人たち
およびその家族は、家族介入プログラムを提供される必
要がある。
その主要な要素は、少なくとも9ヶ月の期間継続すること、
そして疾病教育と、危機介入、情緒的サポート、病気の症
状およびそれに関連した問題への対処方法を練習するこ
とからなっている。
※勧告全20項目の第15項目。第14項目までは薬物療法に関するもの。
6
各ガイドラインにおける推奨のグレード
エキスパート
APA:統合失調 統合失調症 NICE:統合失
コンセンサス
症治療ガイドラ PORT改訂版 調症臨床ガイ
ガイドライン
イン(2004)
(2004)
ドライン(2003)
(1999)
家族心理教育
◎
◎
◎
○
包括型地域生活支援プログラムACT
◎
◎
◎
○
○/△
-
△
○
ピアサポートプログラム
○
-
-
○
援助付き就労プログラム
◎
◎
○
○
援助付き住居プログラム
△
-
-
○
集中型ケースマネジメント
注: ◎エビデンスに基づく推奨、○委員会・エキスパートの推奨
△委員会・エキスパートの限定的な推奨
表 治療・援助プログラムのガイドライン(勧告)の実施率
アメリカ統合失調症PORT研究、1998、n=719
ガイドライン(勧告)
入院
通院
%
%
急性期向精神薬の使用
89.2
-
維持的向精神薬の使用
-
92.3
家族介入、家族心理教育
31.6
9.6
職業リハビリテーション
30.4
22.5
ACT、積極的ケースマネジメント
8.6
10.1
7
EBPのサービスキャップ
z EBPの援助プログラムが、ニーズをもつ人たちに行き届
いていない不適切な状態
z サービスギャップを改善するための取り組み
z効果的なプログラムモデルの定式化・標準化を行い、そ
の有効な実施体制・サービス提供体制を明らかにし、組
織的な実施・普及体制を整える取り組み
zアメリカ連邦政府のEBPツールキットプロジェクトなど
zサービス普及研究
表 主な州の家族心理教育への取り組み状況(2002)
州
家族心理教育 家族心理教育 家族心理教育を
家族心理教育財源
の利用可能性 プログラム数 受けた対象数
アリゾナ
州一部
州全体予定
カリフォルニア
州一部
ジョージア
州全体
ハワイ
州一部
州全体予定
2
N/A
州一般予算
マサチュー
セッツ
州全体
26
1426
メリーランド
州一部
2
メイン
ニュー
ジャージー
州一部
3
0 Just began
selection
11
州全体
21
3496
州一般予算、連邦ブ
ロック補助金
州一般予算、連邦ブ
ロック補助金、メディケイド
州一般予算、メディケイド
州一般予算、連邦ブ
ロック補助金
ニューヨー
ク
州一部
州全体予定
6
800
州一般予算、メディケイド
12,382
州一般予算、メディケイ
ド、地方予算
州一般予算、連邦ブ
ロック補助金
州政府が家族心理教
使用しているフィ
育のフィデリティ評価
デリティ尺度
をしているか
Yes
連邦ブロック補助金、メ
ディケイド
オハイオ
州全体
50
1500
ペンシルバ
ニア
州全体
67
Unknown
テキサス
州全体
40
not tracked
バーモント
ワシントン
州一部
州一部
10
1
220
97
州一般予算、連邦ブ
ロック補助金、地方予算
州一般予算、地方予
算、その他
州一般予算、連邦ブ
ロック補助金、メディケイ
ド、地方予算
州一般予算、メディケイド
メディケイド、他
EBPツールキット
EBPツールキット
Yes
Fidelity scales
Yes
PRC scale
EBPツールキット
NASMHPD(全国州政府精神保健施策責任者協議会)のホームページより
8
家族心理教育を実施する医療機関数と実施率(日本)
病院数
%
40.0
400
34.1
35.9
N of Hps
rate
30.0
300
20.0
200
339
14.5
259
10.0
100
64
0.0
0
精神病院調査(1995)
Hospital survey (1995) 精神病院調査(2001)
Hospital survey (2001) Free-standing
clinic
精神科診療所
調査(2001)
survey (2001)
あなたは、「家族心理教育」が薬物療法と同程度の
再発予防効果があることを聞いたことがありますか
(全国8病院スタッフ、n=1001)
あなたは、「家族心理教育」についてどの程度
ご存知ですか(全国8病院スタッフ、n=1001)
3.4
よく知っている
よく知っている
3.6
27.4
少し知っている
20.5
聞いたことがある
ある 程度知っている
24.6
聞いたことがあるような気がする
41.1
まった く知 らない
聞いたことがない
3.6
無回答
0
22.7
47.2
無回答
20
40
%
6.0
0
60
20
40
60
あ な たは 、上 記 の 内 容 を 信 じる ことが で きますか
(全 国 8病 院 ス タッ フ、n=1001)
信 じる こ とが でき る
家族心理教育に対する
病院スタッフの認識
21.3
そ うか も しれ ない と思 う
57.2
あ まり 信 じら れ ない
11.3
信 じら れ ない
1.7
無回答
8.5
0
20
40
60
%
9
あなたは、将来「家族心理教育」に取り組んで
見たいと思いますか(全国8病院スタッフ、n=1001)
非常にそう思う
10.1
そう思う
60.5
あまりそう思わない
病院スタッフの今後
の取り組み姿勢
19.4
そう思わない
2.8
無回答
7.2
0
20
40
60
80
%
病 院 内 に 「家 族 心 理 教 育 」が 導 入され た 場 合 、 あ な た は ス
タッ フとして 参 加 す る こ とに ど の程 度 自 信 が あ り ます か
(全 国 8病 院 ス タッ フ 、 n=1001)
自信 を 持っ て参加 でき る
1 .7
ま あ ま あ 自 信が あ る
2 1 .6
あ ま り 自 信が な い
5 7 .0
まっ た く自 信 が ない
1 3 .6
無回答
6 .1
0
20
40
60
%
図 1 精 神 科 医 療 機 関 に 期 待 す る こ と (複 数 回 答 )
薬の効き目や副作用について説明してほしい★
病気の経過や見通しについて説明してほしい★
医 師 等 病 院 スタッフが き ち ん と 話 を 聞 い て ほ し い ◇
福祉制度や地域で生活するための情報ほしい★
医 師 等 病 院 スタッフが 温 か い 態 度 で 接 し て ほ し い ◇
デイケアや 作 業 療 法 等 リハビリ活 動 を 充 実 し て ほ し い ◆
勉強会や懇談会等を開いて家族を支えてほしい◆
病院全体が明るく清潔であってほしい※
一般人が行事に参加する等地域にとけ込んでほしい
面 会 室 や 憩 い の 場 等 、設 備 を 整 え て ほ し い ※
本 人調査 (n=726)
家 族調査 (n=2210)
病院便り等で内部の様子がわかるようにしてほしい
ボランティアにかかわってほしい 特に期待することはない
その他 0
20
40
%
60
注 : ★ 治療 や 援 助 計 画 につ いて の説 明 ◆ リハ ビ リプロ グラムの実 施
※ 病 院 環 境 の整 備 ◇ スタ ッフ の対 応 の改 善
10
Thinking Timeです。
z
優れた効果をもつ援助サービス・プログラムが、
ニーズをもつ人たちに行きわたらない理由を考えて
みましょう
z
優れた効果をもつ援助サービス・プログラムを、どの
ようにすれば、多くの援助を必要としている人たちが
使えるようになるか、考えて見ましょう
精神保健福祉における
ソーシャルワークの援助目標【総論の再掲】
z
【目標1】精神障害をもつ人たちの当たり前の地域生
活を実現し、その生活を支援して、自立的で質の高
い生活を具現し、それを維持すること
z
【目標2】精神障害をもつ人たちの長所(ストレングス)
を最大限に伸ばし、エンパワメントを促進して、その
リカバリーを実現すること
z
【目標3】国民や社会に働きかけて、精神障害をもつ
人たちやその施策への理解を促し、彼らの人権を擁
護(アドボカシー)するとともに、公私の支援環境を開
発すること
11
国民・社会
への働きかけ
ソーシャル
ワーカー
社会資源・
プログラムの
利用・援助
精神障害者への
理解・施策へ
の理解
エンパワーメント・
リカバリーを目標に
した援助・介入
国民・社会へ
の働きかけ
国民の理解
と参加
公私の社会資源・
援助プログラム
社会資源への
働きかけ
精神障害を
もつ人本人
図 精神保健福祉におけるソーシャルワークの援助・介入【総論の再掲】
Evidence-Based Practices Project の歴史
1989 脳の10年 (国立精神保健研究所)、統合失調症研究国家プラン
1991 国立精神保健研究所・サービス改善のための国家研究計画
1992 統合失調症 PORT (Patient Outcomes Research Team)プロジェクト開始
1995 統合失調症 PORT報告書 No. 1:
Evidence-Based Practices (EBP)に関する文献研究のまとめと政策提
言
1997 アメリカ精神医学会、統合失調症治療ガイドライン
1998
統合失調症 PORT報告書 No. 2:
治療・介入の勧告と勧告実施状況に関する利用者調査
1999
精神保健に関する連邦公衆衛生長官レポート
連邦 EBPツールキット・プロジェクトのスタート
2002 国立精研、全州精神保健プログラム責任者全国協会(NASMHPD)、
専門学会など各種機関・団体がEBPの全国集会、シンポジウムを開催
する
2003 精神保健に関する大統領ニューフリーダム委員会報告
12
EBPツールキットプロジェクト
・包括型ケアマネジメント
(Assertive Community Treatment: ACT)
・家族心理教育(Family Psychoeducation: FPE)
・援助付き雇用プログラム(Supported Employment)
・疾病管理(Illness Management and Recovery: IMR)
・統合的重複障害治療
(Integrated Dual Disorders Treatment: IDDT)
・薬物療法(Medication Manegement Approaches in
Psychiatry: MedMAP)
※アメリカ連邦保健省薬物依存精神保健サービス部(SAHMSA) 精神
保健サービスセンターとの委託契約とRobert Wood Johnson
Foundationの補助金によって実施されている
13
EBP ツールキットの目次構成
z利用者ガイド
z情報提供
利用者に/家族と他の支援者に
実践家と臨床指導者に
精神保健プログラムのリーダーに
z実施方法
精神保健プログラムリーダーの工夫
精神保健行政担当者の工夫
文化的な適用
フィデリティ評価法・尺度
利用者のアウトカムモニタリング法・尺度
z実践家と臨床指導者のためのワークブック
zビデオ
紹介ビデオ/実践紹介ビデオ
日本版心理教育普及ツールキットの内容
z
実施・普及ガイドライン
「心理社会的援助プログラムガイドライン」の増補版として、「効果
的な実施・普及促進の方法」を追加
z
ツールキット(普及ガイドラインの付属資料の位置づけ)
Ⅰ. システムづくりに関するツールキット
Ⅱ. プログラムモデル・その研修に関するツールキット
Ⅲ. 広報・普及活動に関するツールキット
Ⅳ. プログラム評価に関するツールキット
Ⅴ. その他
14
表 心理教育普及ガイドライン・ツールキット(暫定版)の構成
大道具
Ⅰ. システムづくり
1) 障壁・困難への対処方法
2) ニーズ調査の実施方法
3) コンサルテーションの進め方
4) フォーカスグループの進め方
Ⅱ. プログラムモデル・その研修
1) 心理社会的援助プログラムガイドライン
2) 研修の進め方・方法
3) スタッフ研修テキスト(加除式)
4) 研修ビデオ(グループワークの実際)
Ⅲ. 広報・普及活動
1) 広報活動の進め方
Ⅳ. プログラム評価
1) ニーズ調査の実施方法
2) フィデリティ評価の実施方法
小道具
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
システム作りチェックリスト
障壁・困難への対処チェックリスト
問題解決アプローチを用いた議論の実例
当初プラン様式
実施プラン様式
実施マニュアル例 (国府台病院)
クリニカルパスの実例集
研修教材1:
研修教材2:
研修教材3:
研修教材4:
研修教材5:
研修教材6:
研修教材7:
全家連版テキスト (本人用)
全家連版テキスト (家族用) 教育セッション用モデルパワーポイント
バーチャルハルシネーション CD-R
バーチャルハルシネーション 解説冊子
正体不明の声 ハンドブック
マンガで病気の症状を学ぼう
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
モデル広報パンフレット(本人用)
モデル広報パンフレット(家族用)
モデル広報パンフレット(スタッフ用)
モデル広報パンフレット(管理者用)
モデル広報パワーポイント(スタッフ、管理者用)
モデルポスター(パワーポイントテンプレート)
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
利用対象者エントリー基準
ニーズ調査法のモデル調査票、
アウトカム評価モデル調査票
フィデリティ評価モデル調査票
クリニカルパスの実例集
科学的事実に基づくアプローチ
z
z
z
z
当事者・家族が抱えているニーズの状況を科学
的に明らかにして、広く社会にその実態を明らか
にする
日常的な援助プロセスの中から、効果的な援助
方法・援助要素を整理する
効果的なプログラムモデルを明らかにする(科学
的に証明する)
効果的な優れたプログラムモデルを普及する道
具(ツールキット)を作成して、普及する
15
EBPに基づくサービス普及研究の方向
サービス普及研究の研究領域
z 効果的プログラムモデル構築に関する実証研究
z 効果的な援助要素(critical ingredients)の抽出
z 効果のある援助対象者の明確化
z 実施可能な援助プロセスの解明
z 普及のための効果的プログラムモデルの構築
→フィデリティ尺度の構築
z 行政組織に関する研究、医療経済研究・財政分析
z サービス組織のスタッフ・指導者の知識・技能・教育に関
する研究
z 組織過程に関する研究
z 合意形成に関する関係者の意識に関する研究
z 実施・普及ツールキット研究
Thinking Timeです。
z
優れた効果をもつ援助サービス・プログラムが、多くの援
助を必要としている人たちに使えるようにするための(ツー
ルキット以外の)いろいろな方法を考えて見ましょう
z
優れた効果をもつ援助サービス・プログラムの実施・普及
に果たすソーシャルワーカーの役割を考えて見ましょう
16