WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1637号 2008年(平成20年)03月27日(木曜日) WING DAILY 【HEADLINE NEWS】 ★新型機材のメリット実現等今後の措置決める 航空局、第3回航空安全基準委員会を開催 航空局は26日、第3回航空安全基準検討委員会を開催し、 新型機材のメリットの早期実現や、将来にわたる運航乗務員 の確保育成など図るための航空安全基準アップデイトプロブ グラムの審議を行い、今後の方向づけについて了承を得た。 安全基準のアップデイトプログラムの策定は、航空輸送を 取り巻く環境が大きく変化し、航空事故やトラブルを契機に 航空の安全に関する社会的な関心も高まり、航空安全確保の ルールである航空安全基準について新たな技術技術進歩など 安全管理手法や新たな航空輸送サービスの展開といった社会 的ニーズを踏まえ迅速に効果的に見直しを進める必要があ り、このため的確に対応した航空安全基準への転換を図ると ともに、航空輸送サービスの競争力向上、外国航空機の安全 確保と国際標準への適合等事業者のニーズへの対応を図るこ とが目的。 検討委員会では、現行の航空安全基準を総合的に評価分析 するとともに、航空安全基準の見直を行い、基本方針につい て審議した。この結果、40項目についてそれぞれ定める時期 を目途に通達改正等の見直しを行うことになった。その見直 し項目の概要は次のとおり。 (1)新型機材のメリットの早期実現 ▼B787型機の操縦士技能証明試験の一部省略:B777型機 の型式限定を有する操縦士は、B787型機へ限定変更する場 合は、必要な技能訓練を終了したことを条件に国の試験官が 行う技能証明試験の実地試験を免除する。 ▼B787型機の機長認定審査及び査察操縦士指名審査の一 部省略:B777型機の機長認定を持つ操縦士に対して、B787 型機の機長審査はB777型機の実績勘案し、国の審査官によ る技能審査の実地審査及び路線審査の口延、実地審査を省略 する。査察操縦士も認定審査を省略する。 ▼B787型機のCATIII航行の機長経験要件の緩和:B777 型機での実績を勘案しB787型機の経験要件に定める経験と 見なす。以上は20年夏ごろ通達を改正する。 ▼長距離進出のETOPS承認のため運航・整備経験期間 短縮:従来型式の運航・整備経験を踏まえて審査してきた が、技術・設計の類似性の高い航空機を用いたETOPSの 運航・整備経験を考慮して審査を行うことにより承認に必要 な運航。整備経験期間を大幅に短縮可能とする。20年以降実 施。 ▼飛行点検の取扱いの見直し:飛行点検を行うこと無しに 耐空性を維持する整備プログラムが製造国で構築されている 航空機はその点検を省略可能とし、B787型機も設定しない 方向で検討中、また飛行間隔省略する場合の整備体制に関す る基準を策定する。20年夏頃通達改正。 (1) Airline & Aviation E-mail News 発行所 航空新聞社:W I N G 〒1 0 7 - 0 0 5 2 D A I L Y 編集部 東京都港区赤坂4 8 6 - 6 赤坂余湖ビル 3 階 TEL(03)3796-6646 FAX(03)3796-6645 URL=http://jwing.com [email protected] 購読料半年33,600円年間63,000円(消費税含む) (2)将来にわたる運航乗務員の確保等 ▼指定本邦航空運送事業者制度の充実強化:航空運送事業 者の経験及び能力に応じ、査察操縦士が行う審査の範囲を限 定した仕組みを構築し、航空運送事業者制度を活用による組 織認証を促進する。また国の監督を強化し安全性の向上を図 る。20年夏頃通達改正。 ▼機長審査のシミュレータによる技能審査に限定した査察 操縦士の新設:航空身体検査基準に適合しない者等を指名で きる仕組みを新設し、査察操縦士としての技量を有する者を 有効活用を図る。20年夏頃省令及び通達改正。 ▼機長の定期審査としてLOFT教官の要件の緩和:シ ミュレータにより行うLOFT教官として、航空身体検査基 準に適合しない者等を選任することができる仕組みを新設 し、この訓練の導入促進を図る。20年夏頃通達改正。 ▼査察操縦士が審査する機長の範囲の拡大:類似規定事業 者として指定された航空運送事業者間の移籍又は出向に伴い 機長認定の型式変更する機長は、査察操縦士が審査する範囲 内の機長とする。20年夏頃通達改正。 ▼査察操縦士の雇用形態変更時の柔軟な運用:定年後の再 雇用で変更しても査察操縦士の指名が引き続き効力が発揮で きるよう運用を改善する。20年度夏頃通達改正。 (3)ビジネスジェット事業運営の柔軟化 小型・中型ビジネスジェット機によるチャーター事業の基 準の見直し:20席未満のビジネスジェット機によるチャー ター事業について、承認を必要としない双発機のETOPS 範囲を欧米の基準を参考にし、現行の60分を180分超に拡大 する。その他の安全基準も欧米の基準を参考にし,順次見直 すことが適当か検討する。これらによって柔軟な路線設定が 可能となるよう措置する。20年6月頃通達改正。 ▼その他、諸外国との相互承認の推進で、米国とのBAS Aの締結の推進、米国以外の国との相互承認の推進、整備の 相互承認に推進により予備品証明なし制度の活用を図る。更 に外国航空機の安全確保で、航空局運航課に外国機安全対策 官を新設し、外国機に対し安全情報の収集など行うほか、ラ ンプ・インスぺクションを安全性を懸念する外国航空会社に 重点的に検査回数を増加させる。また国際的な基準の整合性 を確保するため、認定事業場に対する安全監理システム(S MS)導入の義務化を21年1月から施行する。事業者のニー ズに対応してヘリコプターが場外離着陸場を使用して、最低 安全高度の許可は、安全管理の要件を満たす前提で期間の延 長、再申請の簡略化等の合理化を図り20年6月頃に通達改正 を行うなどがあげられている。 【航空関連ニュース】 ★航空局総務課企画室長に馬場崎氏が内定 国交省4月1日付人事、航空交渉官に中山氏 国土交通省航空局の4月1日付人事異動で、航空局総務課企 画室長に馬場崎靖官房人事課付の就任が内定した。国際航空 WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1637号 2008年(平成20年)03月27日(木曜日) 課航空交渉官には、中山理映子海上保安庁警備救難部警備 課長補佐が内定。また、山腰俊博航空局管制技術課航空衛 星室長は首都高速道路に異動し、後任には岡野まさ子自動 車交通局旅客課課長補佐が内定した。 航空局の4月1日付人事異動は以下の通り。 ▼官房付(航空局総務課企画室長)松本年弘=3月17日 付▼航空局総務課企画室長(官房人事課付)馬場崎靖▼首 都高速道路料金企画グループ総括マネージャー(航空局管 制技術課航空衛星室長)山腰俊博▼航空局管制技術課航空 衛星室長(自動車交通局旅客課課長補佐)岡野まさ子▼航 空局国際航空課航空交渉官(海上保安庁警備救難部警備課 長補佐)中山理映子 ▼住宅生産課課長補佐(航空局総務課安全・危機管理監 察官・航空保安対策室併任)伊藤昌弘▼航空局総務課安 全・危機管理監察官・航空保安対策室併任(関東地方整備 局用地部用地企画課長)村川奏支▼関東地方整備局用地部 用地企画課長(航空局成田国際空港課)門元政治▼航空局 成田国際空港課(国土交通政策研究所研究官)西畑知明 観光資源課長補佐に川島氏、観光渉外官に竹原氏 一方、観光部門関係では、金子修久観光資源課課長補佐 が鉄道建設・運輸施設整備支援機構総務部総務課長に内定 し、後任の観光資源課課長補佐には、川島雄一郎佐渡市観 光部長が内定した。また、国際観光課観光渉外官には、竹 原勇一北海道局総務課課長補佐が内定。このポストは、前 任の榎本通也氏が異動した昨年11月以来空席となってい た。 瀬井威公観光政策課企画室課長補佐は、総合政策局総務 課課長補佐への異動が内定、後任には軽部努中国運輸局企 画観光部交通企画課長が内定した。また、高橋智一観光資 源課文化観光推進官は北海道開発局開発監理部広報室長補 佐・北海道局総務課併任への異動が内定した。 このほか、京都市産業観光局観光部観光振興担当課に、 柿沼宏明総合政策局政策課政策第一係長の就任が内定し た。新潟県産業労働観光部観光局長に坂巻健太中部地方整 備局企画部環境調整官が内定したことは既報の通り。 ★IBEX中計、2010年度までに新造機2機増機 ローカル−ローカル重視の路線展開検討 アイベックスエアラインズ(IBEX)が策定した中期事 業計画(2008−2010年度)によると、現在のCRJ100/ 200型4機に、新たに2010年度までに2機増機、全6機体制 とする。IBEXによると、中古機ではなく新造機を導入す る計画だという。また、路線展開については、他社が羽田 再拡張にあわせて羽田一極集中をしてくるなかで、地方路 線再編の動きがでることを想定し、あえて羽田から新たな 路線展開をするというよりは、ローカル−ローカル線で新 たな路線を展開、地方ネットワークを拡充して貢献を果た していきたい考え。なお、IBEXでは、中期計画の最終年 度となる2010年度には、新路線展開による増収効果を含 めて売上高95億円(2007年度比:58%増)を目指してお り、営業利益率は5%程度を見込んでいる。 IBEXによると、増機は2009年度に1機、2010年度に1機 づつ計画、機種については選定中とのことで「ターボプ (2) ロップは検討していない」としており、増機分にはジェット機が 導入されることになる。そうなると、100席以下クラスの機体で 候補にあがってくるのが、現在IBEXで運航しているボンバルディ アのCRJシリーズか、エンブラエルのE-JETとなる。 ジェット機では、ボンバルディアではCRJ100/200型と同等ク ラスの機体がない。とくにCRJ100型は製造を中止しており、 CRJ200も古い機体だ。サイズアップすることが考えられるが、 「機体サイズも含めて現在検討中」(IBEX)としている。そこで 現在の機体サイズよりもやや大きめとはなるが、ボンバルディア ではCRJ700/705、そしてより大きな機体ではCRJ900が候補。 一方、エンブラエルでは、E170/175、そしてE190/195クラス といったラインナップがある。 新路線展開や増機を想定した人員の確保にも踏み切ることにな るが、具体的な数字は明らかにされていない。しかし、IBEXはパ イロット、整備士、客室乗務員、そして地上職も含めて増員を計 画しているとしており、とくに本業である旅客運送業にリソース を注力しつつ、社内体制のスリム化を目指す考えだ。 また、全日空(ANA)とコードシェアを展開し強固な関係を築 いている同社は、新路線展開時にコードシェア、もしくはANAか ら路線を引き継ぐことになるのか、との問いには「検討中」とし ながらも「引き続き良好な関係を維持していきたい」とコメント している。 ★外航夏期スケジュール、アジア−地方路線が充実 ガルーダの中部、ロイヤルネパールの関西線が再開 海外航空会社の2008年夏期スケジュール(3月30日〜)が、申 請ベースでこのほどまとまった。それによると、エバー航空が台 北−宮崎、台北−小松を6月1日からエアバスA330-200型機で各 週2便運航するほか、台北−仙台も週2便から週3便に増便するな ど地方路線を充実させる。また、新たに香港エクスプレスが香港 −那覇線を4月3日から週2便運航開始する。 さらに、中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空の中国航 空各社も地方路線を増便、大韓航空が仁川−福岡、アシアナ航空 が仁川−福島・旭川・富山各路線を増便する。アジアと結ぶ地方 路線が拡充する。 一方で、ガルーダインドネシア航空がデンパサール−中部を6 月2日から週3便、ロイヤルネパール航空がカトマンズ−上海−関 西を7月15日から週2便で運航を再開する。ガルーダの中部路線は 06年ウインタースケジュール以来、ロイヤルネパールの関西路線 は昨年5月14日以来の再開となる。 路線変更では、コンチネンタル・ミクロネシア航空がホノルル −中部に代わりグアム−関西をデイリーで運航再開。中国国際航 空は成都−大連−関西、中国南方航空は広州−上海−中部、廈門 航空は桂林−杭州−関西線をそれぞれ開設。アリタリア航空はミ ラノ−成田を減便してローマ−成田を増便してデイリー運航にす る。 コンチネンタルがホノルル−中部を運休、グアム−関西を再開 することが影響して、07年冬期スケジュールと比べて、国際線便 数は中部が減少し、関西は増加した。 なお、アロハ航空はユナイテッド航空が運航するホノルル−成 田線を4月1日からコードシェアを行うことで、国土交通省から新 規経営許可を受けた。 貨物では、中国国際貨運航空が3月30日から天津−大連−関西 線をボーイングB747F型機で週3便運航を開始する。 海外航空各社の2008年夏期スケジュールは以下の通り。(会社 WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1637号 2008年(平成20年)03月27日(木曜日) 名=路線/機材/便数/運航開始日の順) 【新規路線】 ▼エバー航空=台北−宮崎/A330−200/週2便/6月1日 ▼エバー航空=台北−小松/A330-200/週2便/6月1日 ▼中国国際貨運航空=天津−大連−関西/B747F/週3便/ 当初 【増便/07冬期比】 ▼中国国際航空=北京−福岡/B737-300/週3→5便/7月1 日 ▼中国国際航空=北京−上海−仙台/B737-800/週4→5便 /当初 ▼中国東方航空=北京−青島−中部/B737-300/週6→7便 /当初 ▼中国東方航空=北京−大連−岡山/B737-300/週2→3便 /5月1日 ▼中国東方航空=上海−小松/A320-200、A319/週3→4便 /当初 ▼中国南方航空=大連−関西/A321/週3→5便/当初 ▼中国南方航空=瀋陽−中部/A319/週1→2便/当初 ▼中国南方航空=大連−福岡/A319/週6→7便/当初 ▼大韓航空=仁川−福岡/A330-300/週18→21便/7月19 〜8月31日 ▼アシアナ航空=仁川−福島/A320-200、B767-300/週3 →5便/5月21日 ▼アシアナ航空=仁川−旭川/A320-200、A320/週4→5便 /6月23〜8月31日 ▼アシアナ航空=仁川−富山/A320-200、A320/週3→5便 /4月18日 ▼エバー航空=台北−仙台/A330-200、MD90/週2→5便/ 7月1日 ▼エア・マカオ=マカオ−関西/A321/週3→5便/4月25日 ▼タイ航空=バンコク−中部/B777-200/週7→10便/5月 16日 ▼バンコクエアウェイズ=バンコク−広島/A319、A320/週 2→3便/当初 ▼バンコクエアウェイズ=バンコク−福岡/A319、A320/週 3→4便/当初 ▼カタール航空=ドーハ−関西−仁川/A330/以遠を週6→ 7便/当初 ▼ウラジオストク航空=ウラジオストク−富山/YK40/週3 →4便/6月1〜9月14日 【運航再開】 ▼ガルーダインドネシア航空=デンパサール−中部/A330300/週3便/6月2日 ▼ロイヤルネパール航空=カトマンズ−上海−関西/B757/ 週2便/7月15日 【減便/07冬期比】 ▼中国南方航空=広州−中部/A319/週2→0便/当初 ▼キャセイパシフィック航空=香港−新千歳/B777-300、 B747-400/週5→3便/3月30〜5月31日 ▼アリタリア航空=ミラノ−関西/B777-200/週5→4便/ 当初 ▼大韓航空=仁川−長崎/B737-800/週3→0便/当初(季 節運航へ) ▼香港ドラゴン航空=香港−仙台/A320/週3→0便/当初 (季節運航へ) (3) 【新規経営許可】 ▼香港エクスプレス=香港=那覇/B737-800/週2便/4月3 日 ▼アロハ航空=ホノルル−成田(UAL便へのコードシェア) /B777-200/週7便/4月1日 【路線変更等(便数増減なし】 ▼コンチネンタル・ミクロネシア航空=ホノルル−中部(週 7→0便)→グアム−関西(週0→7便)/当初/運航再開 ▼中国国際航空=大連→関西→大連→北京(週3→0便)→成 都−大連−関西(週0→3便)/当初/新規路線 ▼中国国際航空=北京−大連−福岡(週7→4便)→北京−福 岡(週0→3便)/当初 ▼中国東方航空=西安−上海−成田(週7→6便)→北京−上 海−成田(週6→7便)/当初 ▼中国南方航空=深セン−上海−中部(週7→0便)→広州− 上海−中部(週0→7便)/当初 ▼廈門航空=杭州−関西(週4→0便)→桂林−杭州−関西 (週0→4便)/当初/新規路線 ▼アリタリア航空=ミラノ−成田(週7→3便)→ローマ−成 田(週3→7便)/当初 ▼エアブリッッジ・カーゴ=クラスノヤルスク−中部(週2→ 0便)→サンクトペテルブルグ−中部(週0→2便)/当初/ 新規路線 ▼ニュージーランド航空=オークランド−成田(週4→2 便)、オークランド→関西→クライストチャーチ→オークラ ンド(週3→0便)→オークランド→成田→関西→オークラン ド(週0→2便)、オークランド−関西(週1→2便)/当初 ★関空は35便増便も、中部苦しい計画便数に 08夏スケジュール計画便数、中部は51便の減便 関西国際空港と中部国際空港の2008年国際定期便夏ダイヤ (3月30日〜10月25日)がまとまった。関空会社によると、 関空では08夏期国際線スケジュールではピーク時で814便/週 が計画されているという。一方、中部空港会社によると、中 部空港の08夏期国際線スケジュールの計画便数は、ピーク時 で354便を計画している。関空が夏期スケジュール比35便増 となるのに対して、中部は51便の減少。2本目の滑走路実現 に向け、国への説得材料としてニーズを強調したい中部会 社、地元自治体そして経済界は積極的な路線・増便誘致を 図っているが、苦しい現状がうかがえる。 関空、中国方面の顕著な増便が牽引して増便 エバー航空、関空待望の北米線新規開設も 関西国際空港会社(関空会社)によると、08年夏スケ ジュールでは、ピーク時で814便/週となり、昨年夏ダイヤの 782便/週を32便上回る計画。昨年冬ダイヤ779便/週と比べ た場合は、35便上回る便数となる。なかでも、関空会社待望 の北米線としてエバー航空が台北−関空−ロサンゼルス線を 開設、さらに中国国際航空が成都線、廈門航空が桂林線を開 設するほか、日系航空会社の青島、大連線の充実、さらにマ カオ線が増便されることになっている。 日系航空会社関連では、日本航空(JAL)が07年夏期100 便のところ、08夏期では旅客便102便、貨物便18便の計120 便とする。これは日本アジア航空からの移管によるものが14 WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1637号 2008年(平成20年)03月27日(木曜日) 便増、青島線1便増として4便/週、貨物便5便増なっている。 ジャルウェイズは28便で変更はないものの、日本アジア航空 は15便から、上述の通り台北線をJALに14便移管し、かつ貨 物便を1便減便するため、0便となる。 全日空(ANA)は07夏ダイヤで83.5便を運航したが、08夏 期の計画では旅客便63便、貨物便37.5便、計100.5便を計画 しているという。増便分の内訳は大連線が3便増の7便/週 に、青島線は4便増して7便/週、貨物便10便増となってい る。エアーニッポンは貨物便を2便減便するほか、また、貨物 会社のANA&JPエクスプレスが07夏期の2.5便から08夏期で は5.5便と増便しており、台北との貨物輸送を強化する。日本 貨物航空(NCA)は07夏期の15便から08夏期で16便に増便 する。シカゴ、ニューヨークに関空からB747F型を投入す る。 既報の通り、エバー航空はロサンゼルス線に3便/週で就航 することになり、台北−関空−ロサンゼルス線が実現。台北 線も7便/週から10便/週に増便される。 さらに中国南方航空が大連線を5便/週に、マカオ航空が4 月25日より5便/週に増便する計画だ。 旅客便は25便減、貨物便も26便減少 中部、貨物便の半数が減便で (4) 87便から08上期では81便に減便されている。なお、07下期は 81便。また、貨物便ではANAの佐賀線が1月より運休されて いる。 旅客便は、ANAの秋田線が08上期より2便/週に1便増便さ れている一方、福島線がすでに昨年12月より運休となってい る。 ★アロハ航空、ホノルル−成田に4月1日就航 ユナイテッドとのコードシェア便 航空局は26日、アロハ航空がユナイテッド航空とコード シェアをして、ホノルル−成田線の旅客運送事業を行うこと について経営許可申請を認可した。事業開始予定は4月1日か ら。 アロハ航空では、ユナイテッド航空とのコードシェア便と してB777-200型を7便/週で事業を開始する。機材はユナイ テッド航空の機材が使用される。 アロハ航空はホノルルを起点に、サクラメント、オークラ ンド、サンディエゴ、そしてコナなど米国本土とハワイ諸島 を結ぶ路線を展開している。保有機材はB737-700型8機、 B737-800型1機など計24機。 ★鹿児島空港核の地域活性、28日に取りまとめへ 中部国際空港会社によると、中部空港の08夏期スケジュー ルにおける国際線計画便数は354便で、そのうち旅客便は329 便、貨物便は25便となる。旅客便は前年同期は354便となっ ており25便の減便、貨物便は26便減少となっており、半分以 上の貨物便が撤退した計算だ。中部空港会社では、フライ・ セントレアCARGOを昨年11月に発表しており、大韓航空に よる仁川線が好調、今年になって臨時便が設定されている が、ANAが貨物便を関空へシフト、JALも減便、NCAも運休 するなど、明るい材料が乏しい。しかし、今年5月にはユナイ テッド・パーセル・サービスが新規に就航を計画している。 国際旅客便では、日系航空会社関連では、JALが日本アジ ア航空からの移管で4月1日より台北線を7便/週を引き継ぐ。 同様にANAもエアーニッポンから、台北線7便/週を引き継ぐ ことになる。 また、中国方面では中国南方航空が上海−広州線7便/週で 運航する。かわりに同社は上海−深センの7便/週を運休す る。さらに瀋陽線は期初から2便/週とする。同線は、07夏期 では4便/週を運航、しかし、07冬スケジュールで1便/週とし ていた。また、中国東方航空は青島−北京線を期初より7便/ 週に増便する計画だ。同線は、07夏期スケジュールでは4便/ 週、冬スケジュールでも6便/週としており、順調に伸びてい る。 東南アジア方面をみると、タイ国際航空がバンコク線を5月 17日より期初の7便/週から10便/週とする。さらにガルー ダ・インドネシア航空がデンパサール線は6月2日より3便/週 を計画している。 リゾート路線では、コンチネンタル航空が4月1日よりホノ ルル線は運休する。 貨物便関連では、大幅な減便がみられ、25便/週減とな る。とくに大きいのが、ANAが運休する。さらにNCAも期初 より運休、JALも期初より4便/週とする。JALは07夏期で5 便/週、07冬で6便/週としていた。 国内線関連では、上期スケジュール比でみると、07上期の 鹿児島空港を核とした地域活性化策検討会の第2回目の検討 会が、明日28日に開催される。この2回目の委員会のなか で、空港を核とした地域活性化策が取りまとめられる予定 だ。 去る3月3日には、第1回目の検討会が開催されており、そ のなかで、鹿児島空港を核とした地域活性化のため、3月中旬 に利用者や地域住民、そして地元事業者に対するアンケート 調査を実施することにしていた。そのアンケート調査では、 空港に求められる設備やサービス、アクセスなど多岐に亘る 調査が項目としてあげられている。 ★JALマイレージバンク「旅プラス」会員募集開始 4月1日サービス開始、専用ページで限定ツアーも 日本航空(JAL)は、JALマイレージバンク「旅+(プラ ス)」会員の募集を3月24日より開始し、4月1日よりサービ スを開始する。これは、JALホームページ上の会員専用ペー ジやeメールで、旅に関するお得な情報を提供するもの。全日 空(ANA)は一足早く、ANAマイレージバンク「旅達(たび だち)」会員を立ち上げ、専用サイトや限定ツアーの提供を 開始しており、日系航空会社によるマイレージ会員の囲い込 みと旅行サービスの提供が本格化しつつある。 JALマイレージバンク「旅プラス」では、JALホームペー ジに「旅プラス」会員の専用ページをオープン。新たに会員 限定ツアー「旅の競演」を立ち上げ、テーマに合わせた国内 旅行と海外旅行を毎月紹介する。 また、専用ページでは、JAL客室乗務員による「JALCAの 知っ得!耳より情報」や、「ツアーコンダクターのなるほ ど!ノート」、世界中のJALグループ支店からの「世界再発 見!特派員リポート」、旅行商品開発者の「こだわりツアー 裏話」など、ツアーに関するおトクな情報を提供する。 さらに、「旅プラス」会員になると、フライトマイルに加 WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1637号 2008年(平成20年)03月27日(木曜日) えて、JALツアーマイルが国内ツアーで往復500マイル、海外 ツアーで往復1000マイルを提供(9月30日まで、10月1日以 降マイル数変更)。海外ツアーの場合、「旅の競演」、JMB ツアー、ジャルパックのアイル・アヴァ、びゅうワールド全 商品がJALツアーマイルの対象商品となる。 また、国内線の「バーゲンフェア」「先得割引」、国際線 の「JAL悟空運賃」をJALホームページで予約・購入して搭 乗すると、フライトマイルに加えてボーナスマイル(国内線 で往復300マイル、国際線で往復500マイル)を提供する。 たまったマイルは1000マイルから利用可能で、「JALeト ラベルプラザ」で国内・海外パッケージツアーを購入する場 合、1000マイル=1000円として利用できる。 ★ANACARGO、ロゴデザイン刷新 ANAグループは4月1日より、ANAカーゴのロゴデザインを リニューアルする。 ANAグループは「2008〜2011年度中期経営戦略」の開 始、エクスプレス事業会社 の設立、世界初となるボーイング767-300型旅客機改造型フ レイターの導入など貨物専用機の拡充、沖縄ハブ基地の展開 など新たなサービス展開にあわせて20年以上親しまれてきた ANACARGOの貨物事業ロゴを刷新した。 新しいロゴには、ANAのコーポレートブランドと調和しつ つANACARGOが目指す躍動感、規模感、信頼感をイメージ し、「過去の延長線上ではなく、躍動感をもって事業を推進 していく」という意味を込められている。 (5) ★東京都、赤坂プレスセンターの救急搬送4月開始へ 東京ヘリポート使用比20分程度時短可能に 東京都では、赤坂プレスセンターを使用した救急患者搬送 を、4月1日より開始する。東京都では、昨年1月12日に公表 した「赤坂プレスセンター臨時ヘリポート問題の解決につい て」により、災害時のヘリポート使用などの調整を進めると ともに、今後も引き続き赤坂プレスセンターの返還を国に求 めていく、としている。 現在、島しょ地域からの患者を、東京ヘリポート(江東 区)経由で都立広尾病院などに搬送していたが、赤坂プレス センター・ヘリポートを使用することで、搬送時間は20分程 度短縮できる見込みだ。ただ、使用日時は月〜金曜日までの 日の出から日没までに限られている。 月〜金曜日の日没までと限定的になってはいるが、赤坂プ レスセンターの使用が実現したのは、昨年4月に締結し在日米 陸軍と締結した緊急時のヘリポート使用にっかる限定的かつ 人道的立入のための現地協定を根拠にしている。 また、すでに去る24日〜28日までの間、東京消防庁により 訓練を実施しているという。 赤坂プレスセンター臨時ヘリポートは、昭和59年の環状三 号線建設工事のため、青山公園の一部をつかって移設された 米軍ヘリポート。平成5年の道路完成後もそのままとなってお り、東京都では国と在日米陸軍と折衝し問題の解決を図って いる。返還に際して東京都は、臨時ヘリポートに提供した 4300平方メートルを上回る約4700平方メートルの返還を受け ることや、災害・緊急時のヘリポート使用などを求めてい る。 ★関空、貨物50万トン-100トンの第1位に 2年連続の受賞、羽田は第3位に 4月1日から刷新されるANACARGOのロゴデザイン ★愛知県、中部の天然ガス車普及2年間延長 中部経済産業局が普及促進協議会に参画 愛知県では国土交通省が推進している天然ガス自動車 (CNG車)普及促進モデル事業を平成20年度から21年度まで 2年間延長するとともに、中部国際空港においてCNG自動車 の普及を引き続き推進する。 今回、延長するにあたり、中部国際空港CNG車普及促進協議 会(会長:愛知県環境部長)のメンバーに中部経済産業局資 源エネルギー環境部を加え、CNG車両の普及を推進し、「地 球にやさしいセントレア」を目指す。 これまで、同協議会では、CNG車24台を導入しており、 CNGスタンドを平成17年2月に設置、18年12月から土日祝 日の一般車両への営業を開始していた。 関西国際空港会社(関空会社)では、『AirCargoWorld』 紙が行った「2008 AirCargoExcellenceSurvey」におい て、アジア・中近東地域における年間貨物量50万トン以上 100万トン未満部門において、第1位となった。関空は昨年に 引き続き、2年連続で受賞している。 また、同部門で羽田空港が第3位に入っている。羽田は前回 2位だったが、今年は深セン宝安国際空港に2位の座を明け渡 した。 なお、50万トン以上100万トン未満部門の順位と評価点数 は、1位の関空が109点、2位が僅差で深セン宝安国際空港の 108点、3位に羽田空港が101点、4位がクアラルンプールが 98点、そして5位が広州白雲国際空港が92点、同率で北京首 都国際空港となっている。 ★関空、島内従業員向け深夜バス運行開始 関西国際空港では4月1日より、第2滑走路のオープンによ り完全24時間空港化し たことを受け、島内の深夜時間内におけるアクセス向上を目 指し深夜バスを運行する。運航会社は南海バス株式会社。運 行系統は関西空港〜りんくうタウン駅前〜南海泉佐野駅前〜 上町1丁目〜市場〜上市場〜俵屋〜JR日根野駅前。片道約40 分で 往路(JR日根野駅前行き)が日に3便、復路(関西空港行 WING DAILY(毎週月−金曜発行、祝日休刊) 第1637号 2008年(平成20年)03月27日(木曜日) き)が1便、毎日運行する。 運賃は以下の通り。 ▼関西空港〜りんかいタウン駅前:500円 ▼関西空港〜南海泉佐野駅前・上町1丁目・市場・上市場・ 俵屋:650円 ▼関西空港〜JR日根野駅前:800円 ★関空、空港連絡鉄道の橋梁防風柵完成 強風時の運休解消に期待 関西国際空港では、空港連絡鉄道の連絡橋における強風対 策として一部区間に設置されていた防風柵を連絡橋全線に延 長する工事を4月4日に完成し、式典を行う予定だ。 この防風柵の完成により西日本旅客鉄道、南海電気鉄道の 列車運転規制値が緩和され列車の運休回数が減少することが 期待される。 運転規制値が見直されることにより、従来秒速26メートル で運転規制を行うようにしていたのを秒速30メートルまで引 き上げることが出来る。それにより運転規制回数が現在年平 均11.3回、27.2時間だったのが完成後は年3.3回、3.9時間に なると予想される。 2種鉄道事業者による列車運転規制値の変更は4月5日の始 発からとなる。防風柵の総施行延長はトラス橋部が5400メー トル、箱桁橋部が1288メートル、高架橋部が914メートルの 計7602メートル。 完成式典は関西空港駅横北イベント広場にて10時から開 催、国土交通省近畿運輸局各務局長、西日本旅客鉄道山崎取 締役、南海電気鉄道亘取締役、関西国際空港会社 村山取締 役が出席予定。 【旅行関連ニュース】 ★JTB、北京オリンピック観戦ツアーを追加販売 北京五輪関係で合計6000名以上の取扱予定 JTBは、2月より北京オリンピックの「女子ソフトボール応 援ツアー」を発売しているが、東京発および名古屋発のツ アーを3月31日9時30分より追加発売する。 今回は、体操、バドミントン、サッカー、ウェイトリフ ティング、野球、柔道、卓球、レスリング、女子マラソンな ど、日本人選手の活躍が期待されている種目を中心に発売。 東京発で15コース250名、名古屋発で7コース110名分を発売 する。なお、大阪発については、JTB西日本が3月24日より 28コース約330名分を発売開始している。 JTBグループは、北京オリンピック関連で、スポンサー、 応援ツアーなどを合わせて計6000人以上の取扱いを予定。応 援ツアーは今回発売するツアーがメインとなるが、今後チ ケットを新たに入手できる可能性もあるとして、入手出来次 第商品としてその都度発表していく予定だ。また、既にチ ケットを保持している方向けに、航空+宿泊、宿泊のみ等の 手配も受け付けている。 今回発売した観戦ツアーでは、例えば東京発の場合、サッ カー男女決勝を観戦する5日間コースが41万8000円(募集人 員30名)、野球予選を観戦する5日間コースが42万5000円 (同25名)、柔道予選(女子63kg級・男子81kg級)+卓球 男女団体予選を観戦する4日間コースが39万5000円(同15 (6) 名)、女子マラソンを沿道観戦する4日間コースが37万5000 円(同30名)など。 なお、各ツアーの詳細については、3月27日よりJTBホーム ページのトップページからリンクする北京オリンピック専用 サイト(http://www.jtb.co.jp/events/2008olympic/)に掲 載する。申込みは、東京、名古屋が専用電話、大阪はFAXま たは郵送での受付となる。 ★トップツアー、北京五輪観戦ツアー第1弾発売 トップツアーは、個人客向けの北京オリンピック観戦ツ アーの第一弾として、3コースを3月26日14時より同社ホーム ページ(http://toptour.jp/)で発売開始した。出発地は、東 京・関西をはじめ、札幌・仙台・中部・広島・福岡の各地発 に対応。宿泊は4星ホテルを基本とし、5星ホテルのメゾネッ ト(中2階付き客室)タイプを利用したコースも設定。ワンラ ンク上の高品質な旅行を希望する顧客にも対応できる内容と した。 例えば、柔道(女子48kg級予選と男子60kg級予選)と、体 操女子予選またはバスケットボール男子予選を観戦する4日間 コースが39万8000円(東京発)。このコースでは、2008年5 月オープンの最新5星ホテル「ノボテル・ウェスト」の客室 (1階リビング+中2階ベッドルーム50平方メートル)に宿泊 する。 今回発売したのは、開会直後およびお盆のピーク時に行わ れる柔道・陸上の観戦を含むコースで、続く4月2日には第二 弾として、女子ソフトボールの観戦ツアー3本を発売する。そ れ以降も順次ホームページで発表する予定。 【組織・人事】 ★新明和、井手会長が6月退任へ 井手会長、相談役に退く 新明和工業は26日の取締役会で、代表取締役会長の井手寿 之(いで・じゅし)氏が6月26日付で退任することを決議し た。井手氏は退任後、相談役に就任する予定だ。 ★KWE、取締役担当業務が一部変更 近鉄エクスプレス(KWE)は26日行われた取締役会におい て、取締役の担当業務を一部変更する。 変更内容は以下の通り。 (4月1日付) ▼専務取締役=ロジスティクス営業部担当兼東アジア・オセアニ ア本部分担(フォワーディング営業部担当兼開場営業部担当兼東ア ジア・オセアニア担当)田中洋一 ▼専務取締役=フォワーディング営業部担任兼海上営業部担当兼 米州本部分担(ロジスティクス営業部担当兼米州本部分担)石崎哲 ▼常務取締役=グローバル・ストラテジック・カスタマーズ副本 部長兼近鉄エアロスペースロジスティクス社長(グローバル・スト ラテジック・カスタマーズ本部長兼近鉄エアロスペースロジスティ クス社長)藤田則大 ▼取締役=グローバル・ストラテジック・カスタマーズ本部長兼 欧州・アフリカ本部分担(グローバル・ストラテジック・カスタ マーズ副本部長兼欧州・アフリカ本部 分担)服部雅一
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