情報通信産業・サービスの動向・ 国際比較に関する調査研究 - 総務省

情報通信産業・サービスの動向・
国際比較に関する調査研究
報告書
2012年3月
総務省 情報通信国際戦略局情報通信経済室
(委託先:株式会社 三菱総合研究所)
目次
1. 本調査
査の目的と概
概要 .............................. ....................................................................................... 1
1.1 本
本調査の背景
景 .................................. ....................................................................................... 1
1.2 本
本調査の概要
要 .................................. ....................................................................................... 1
2. 調査結
結果 ................................................. ....................................................................................... 2
2.1 グ
グローバルに
に展開する ICT 市場に関
関する分析 .................................................................... 2
2.1.1. グローバ
バルに広がる ICT 市場
場の潜在成長力 ............................................................. 2
2.1.2. 開発途上
上国の ICT の状況...... ..................................................................................... 12
2.2 IC
CT 国際展開
開がけん引す
する成長性に
に関する分析
析 ............................................................... 14
4
2.2.1. ICT 国際
際指標分析 ................. ..................................................................................... 14
4
2.2.2. 我が国 ICT 産業の
の競争力分析
析 .................................................................................. 31
2.2.3. ICT 国際
際展開事例 .................. ..................................................................................... 47
7
2.3 ス
スマートフォ
ォン・タブレ
レット等の普
普及による産
産業構造及び
び利用者の変
変化 ....................... 53
3
2.3.1. モバイル
ル産業にもたらす新た
たな競争と成
成長 .............................................................. 53
3
2.3.2. ICT ビジ
ジネスエコシ
システム間競
競争の到来とその展望
望 ................................................ 72
2.3.3. スマートフォン等の普及によ る ICT 利用
用者の利用行
行動の変化 ................................ 96
6
2.3.4. スマートフォン・タブレット 端末の普及
及に伴う経済
済波及効果 ............................... 107
7
2.3.5. スマート革命におけるその他
他動向 ............................................................................114
4
2.4 ス
スマートテレ
レビと放送・ソーシャル
ルの融合・連
連携の進展................................................ 121
2.4.1. スマートテレビの定義・分類
類 .................................................................................. 121
2.4.2. 国内外の
のスマートテレビ事例
例 .................................................................................. 122
2.4.3. 放送とソーシャルの融合・連
連携 ............................................................................... 131
2.4.4. インター
ーネットラジオの本格
格化 ............................................................................... 134
4
3. 参考資
資料 ................................................. ................................................................................... 136
6
1. 本調査
査の目的と概
概要
1.1 本調
調査の背景
ードバンド
我が国
国の情報通信
信分野におい
いて、地上デ
デジタル放送
送への完全移
移行、ブロー
ド・ゼロ地域
域
解消、ス
スマートフォ
ォンやワイヤ
ヤレス・ブロ
ロードバンド
ドの本格的な
な普及など世
世界最高水準のネット
ワークイ
インフラの構
構築が進展す
する一方、イ
インターネッ
ットの経済社
社会インフ ラ化を背景
景に、プラッ
トフォー
ームをはじめ
めとする関連
連サービスや
や企業のグローバルな展開が進展
展し、水平分業競争モデ
デ
ルや垂直
直統合競争モ
モデルの構造
造にも変化が
がみられるな
など、情報通
通信産業の構
構造的な変化が起こり
つつある
るとの指摘が
がある。
こうし
した変化は、情報通信分
分野における
るメガコンペ
ペティション
ンを引き起こ
こし、それに
に伴う映像、
音楽、新
新聞、書籍、物販等の流
流通構造の変
変化など、幅広い産業
業構造に大き
きな影響を与
与えている。
通信と放
放送の融合・
・連携も進展
展する中、メ
メディアの位
位置づけも含
含め従来の産
産業構造や競争環境の
の
在り方の
の変革が顕在
在化しつつあ
ある。さらに
には、これは
は日本のみな
ならず、欧米
米や韓国など海外主要
要
国を含ん
んだ情報通信
信産業全体の
の構造変化を
をもたらしつ
つつあるとの指摘もあ
ある。他方、本年5月の
の
G8 サミットにおい
いて「インタ
ターネットは
は、世界経済
済、その成長
長及びイノベ
ベーションの主要な推
推
進力とな
なっている。」と首脳宣
宣言にうたわ
われているよ
ように、情報
報通信産業及
及び情報通信
信の利活用
と成長に
について世界
界的に関心が
が高まってい
いる状況にあ
ある。
このよ
ように、情報
報通信分野に
におけるグロ
ローバルレベ
ベルでの産業
業の構造変化
化を捉えな
ながら、その
の
中で着実
実に進んでい
いるインター
ーネットの社
社会経済インフラ化(ス
スマート IC
CT ネットワ
ワーク)の進
進
展、ある
るいは広義の
のメディアの
の再構築の潮
潮流を把握す
することは、
、消費者便益
益、あるいは国際競争
争
力といっ
った様々な論
論点において
て、我が国情
情報通信分野
野の在り方や
や政策的なイ
インプリメンテーショ
ンに係る
る示唆を得る
る際に重要と
と考えられる
る。
1.2 本調
調査の概要
本調査
査では、新た
たな情報通信
信サービスの
の普及や利用
用者利便の向
向上等におい
いて重要性を増しつつ
つ
あるプラ
ラットフォー
ームレイヤー
ーやコンテン
ンツ・アプリケーションレイヤー を中心に、情報通信産
産
欧州、韓国等)との比
業の構造
造変化や利用
用者動向の変
変化について
て、日本及び
び海外主要国(米国、欧
比
較も含め
め、定性的・
・定量的に分
分析を行った
た。また、情
情報通信の普
普及や利活用
用について国際比較を
を
中心に現
現状把握を行
行うとともに
に、各国の情
情報通信分野
野の取組が社
社会経済の成
成長等に与える影響に
に
ついて分
分析する。な
なお、本調査
査研究結果に
については、
、平成24年
年情報通信 に関する現
現状報告(情
情
報通信白
白書)に掲載
載することを
を前提として
て、調査研究
究を行った。
。
1
2. 調査結
結果
2.1 グローバルに展
展開する ICT
T 市場に関す
する分析
この 10 年間で、グローバル市
グ
市場は開発途
途上国・新興
興国を中心として成長を
を遂げつつあ
ある。特に、
その中での
のインターネ
ネットや携帯
帯電話などの
の ICT 市場
場も拡大を続
続けており、
、潜在的な成長力に対
対
し、世界的
的な注目が集
集まっている
る。こうした
た背景の下、先進国、途
途上国問わず
ず、ICT に対する戦略
略
的な取組が
が進められて
ている。
ここでは
は、グローバ
バルに見た ICT 市場の
の状況を概観
観した上で、
、開発途上国
の
国において貧困からの
脱出に ICT が寄与し
している状況
況を分析する
る。そして、ICT の有す
する成長けん
ん引力を踏ま
まえ、各国・
各地域が IICT に対す
する戦略的取
取組を強化し
している状況
況を分析する
る。
グローバルに
に広がる IC
CT 市場の潜
潜在成長力
2.1.1. グ
新興国を
を中心とした
た経済成長を
を背景に、I CT 市場のグローバル
ル化が進んで
でいる。ここ
こでは、グロ
ーバル化の
の原動力とな
なっている経
経済成長の著
著しい各国を含め特徴を概観し、そ
その経済成長を支える
基盤となっ
っている IC
CT 市場の潜
潜在成長力に
について分析
析を行った。
具体的に
には、各国の
の ICT 市場
場を含む経済
済成長の潜在
在成長力を計
計る指標とし
人口、GDP
P
して世界の人
といった「
「(1)ファン
ンダメンタル
ルズ」
、
「(2)ICT 投資」、ICT 市場
場自体の潜在
在成長力を計る指標と
面から、関連する基本
して「
(3)ICT インフ
フラ整備・普
普及」及び「(4)ICT 利活用」の
の 4 つの側面
本
的な指標を
を調査し、IC
CT 市場の潜
潜在成長力 について分
分析を行った
た。
図
図表
2.1-1
1 ICT 市場
場の潜在成長
長力に関する分析フレー ム
2
(1) ファンダメンタルズ(世
世界の人口と
とGDP)
2011 年
年(平成 23 年)10 月 31 日、世
世界人口は 70
7 億人を超
超えたと予測
測1され、今後も増加が
が
予想されて
ている。世界
界人口のうち
ち 84.5%を
を占める中低
低所得国2にお
おいては、G
GDP 比率で
で 32.8%を
を
占めており
り、一人当た
たり GDP も最近 5 年
年間で年平均
均成長率二桁
桁を超えてい
いる勢いであるなど、
できない比率を占める
経済面にお
おいても成長
長が急速に進
進展しており
り、グローバ
バル市場にお
おいて無視で
に至ってい
いる(図表 2.1-2 及び図表
及
2..1-3参照)
。
図表 2.1-2
世界 の人口、GD
DP、一人当たり GDP
図表
図 2.1-3
3
GDP の所
所得水準別構
構成比
1 (参考)国連
連「世界人口白書 2011」(http
p://www.unfpa.oor.jp/publication
ns/index.php?eid=00031) を参
参照。
2 所得水準に係
係る基準及び本
本調査における該
該当国数は次のと
とおり(計 205 か国)である。
高所得国: 国民一人当たり GNI(国民総
総所得)11,906 ドル以上:43 か国
か
上位中所得
得国: 国民一人当
当たり GNI 3,856 ∼11,905 ド
ドル :53 か国
下位中所得
得国: 国民一人当
当たり GNI 976
6 ∼3,855 ドル
ル :46 か国
低所得国: 国民一人当たり GNI 975 ドル以下:63 か国
国 ※基準は世界銀行に基づく(2009 年 7 月公
公表)
3
(2) ICTT 投資
① イ
インフラ投資
資
情報通信
信インフラの
の投資の動向
向を見ても、
、低中所得国
国を中心に情
情報通信イン
ンフラの投資が急成長
長
しており、特にモバイルインフラ
ラへの投資拡
拡大が顕著と
となっている
る(図表 2..1-4)
。また
た、図表 2..
1-5のとお
おり、とりわ
わけ、近年では上位中 所得国や低
低所得国の投
投資に係る成
成長率が高い
い。
図表 2.1-4 社会インフラ
社
ラ整備におけ
ける情報通信
信インフラ投
投資の規模
図表 2..1-5
所得
得階層国別の
の情報通信イ
インフラ投資
資の動向(20010/2005 年)
)
4
(3) ICTT インフラ整備・普及
及
① 携
携帯電話の普
普及
開発途上
上国を中心と
として携帯電
電話の普及率
率の向上が顕
顕著であり、社会インフ
フラとしての重要性が
が
高まってい
いる。世界の
の携帯電話人
人口は、200
00 年(平成
成 12 年)の
の 7.2 億人
人から、2005 年(平成
成
17 年)には 21.9 億人
人、2010 年(平成
年
22
2 年)には 53.6 億人に
にまで伸びて
ている。特に、下位中
中
所得国にお
おいては 200
00 年(平成
成 12 年)の
の 3.4%から 2010 年(平成 22 年 )には 68.3
3%へ、低所
所
得国におい
いても、200
00 年(平成
成 12 年)の
の 0.4%から 2010 年(平
平成 22 年)
)には 49.2
2%と急速に
に
向上してい
いる(図表 2.1-6参照
照)
。
図表
表 2.1-6
世界の携帯
帯電話普及率
率の推移
5
② イ
インターネッ
ット・ブロー
ードバンドの
の普及
を背景に、携帯電話普
経済成長
長と情報通信
信インフラ投
投資の拡大を
普及率に比べ
べると依然低
低いものの、
インターネ
ネットの普及
及も急速に進
進んでいる。
。全世界のイ
インターネッ
ット人口は、2000 年(平
平成 12 年)
には 3.9 億
億人に過ぎな
なかったが、
、2005 年 (平成 17 年)には
年
10
0.1 億人、22010 年(平
平成 22 年)
には 20.3 億人に増加
加している。中でも、上
上位中所得国
国のインターネット普
普及率は、20
000 年(平
平
成 12 年)の 4.2%から
ら 2010 年(平成 22 年
年)の 37.2%
%へと伸びて
ており、既に
に世界のインターネッ
ト人口に占
占める中低所
所得国の割合
合は 61.2% にも及んでいる(図表
表 2.1-7参
参照)
。また、ブロード
ド
、上位中所得国におい
バンドにつ
ついては、現
現時点では、高所得国を
を中心とした
た普及が進ん
んでいるが、
い
ても、2005 年(平成
成 17 年)の 1.5%から、2010 年(平成 22 年)の
年
8.1%へ
へと普及が本格化して
て
きており、世界のブロ
ロードバンド
ド人口に占め
める中低所得
得国の割合は
は既に 45.11%に達して
ている(図表
表
2.1-8参照)
。
図表 2.1-7
世
世界のインタ
ターネット普
普及率の推移
移
6
図表 2.1-8
世
世界のブロー
ードバンド普
普及率の推移
移
(4) ICTT 利活用
① ソ
ソーシャルネ
ネットワーク
クの普及
中低所得
得国では IC
CT インフラ
ラの普及だけ
けでなく、情
情報通信産業
業の上位レイ
イヤーのコンテンツ・
サービスに
に相当するソ
ソーシャルネ
ネットワーク
クの普及が急
急速に進んでいる。例 えば、世界最大のソー
ー
ンターネット利用者数
シャルネッ
ットワークサ
サービスであ
ある Faceboook のアカウント率について、イン
数
に占める割
割合を見たと
ところ、イン
ンターネット
ト人口普及率
率については
は、依然と して所得階層による格
格
差が見られ
れるが、Faccebook につ
ついては、中
中低所得国に
においても普
普及が伸長 しつつある状況がみて
て
取れる(図
図表 2.1-9
9参照)。同
同様な傾向が
が、図表 2.1-10に示
示した Faceebook 等を含むソーシ
シ
ャルネット
トワーク利用
用度3全体についても見
見られる。
3 ソーシャルネ
ネットワーク利
利用度:世界経済
済フォーラム(W
WEF)が実施した独自アンケー
ート調査に基づく
く当該国におけるソーシャルネ
ネ
ットワークの利
利用度に関する主観評価。
7
図表 2.1-9
9 インター
ーネット利用
用率と Faceb
book アカウ ント率
8
図表 2.1-10 インターネッ
とソーシャル
ルネットワー
ークの利用度
度
ット利用率と
9
② モ
モバイルファ
ァイナンスの
の普及
中低所得
得国では、情
情報通信産業
業のコンテン
ンツ・サービ
ビスであるモ
モバイルバン
ンキングも普及が進ん
ん
でいる。世
世界銀行によ
よれば、世界
界の貧困層の
の 4 人に 3 人が銀行口
口座を持って
ていないが、その理由
は、貧しさ
さだけでなく
く、口座開設
設に伴う費用
用、手続、銀行までの
の距離にもあ
あるという4。一方で、
。
金融サービ
ビスへのアク
クセスは、貧
貧困層がより
り安定した将
将来を築くことで、生活
活の飛躍に役立つと考
考
えられる。このような
な中、中低所
所得国では、従来型の銀
銀行取引でな
ない、携帯電
電話を利用した銀行取
取
引の形態が
が急速に普及
及しつつある
る(図表 2
2.1-11参
参照)。新興国
国・途上国に
におけるモバイルマネ
ー事業者数
数は、2009 年(平成 21 年)1 月 の 19 から 2011 年(平成 23 年
年)5 月には
は 97 へと伸
伸
長しており
り、2012 年(平成
年
24 年)5 月に
には 124 となっている。
また、開
開発途上国に
におけるモバ
バイルファイ
イナンスのエ
エージェント密度と金融
融機関の AT
TM の普及
及
度とを比較
較すると、低
低所得国にお
おいては、金
金融機関の ATM
A
普及度
度が低い代 わりに、モバイルファ
イナンスの
のエージェン
ント密度が高
高くなってお
おり、モバイ
イルファイナ
ナンスが金融
融手段として有力にな
な
りつつある
ることをうか
かがわせる(図表 2.1
1-12参照)
)
。世界にお
おける第 3 世
世代携帯電話の普及率
率
は 2011 年
年(平成 23 年)に 45%に達したが
が、第 2 世代携帯電話
世
話は既に約 990%に達している。開
開
れている SM
発途上国に
におけるモバ
バイルファイ
イナンスでは
は、第 2 世代
代携帯電話に
にも実装され
MS 機能を
を
活用してい
いる事例が多
多く、第 2 世代携帯電
世
電話を核に、生活に密着
着した ICT サ
サービスの利活用が浸
浸
透しつつあ
あることがう
うかがえる。
図表 2.1-11 携帯電話人
人口カバー率
率と金融サー
ービス仲介機
機関利用率
4 世界銀行「世
世界の貧困層の
の 4 人に 3 人が「銀行口座持て
てず」- 新データ
タベース」
(http://web.woorldbank.org/W
WBSITE/EXTER
RNAL/COUNTR
RIES/EASTASIAPACIFICEX
XT/PACIFICISL
LANDSEXTN/0
0,,contentMDK
K
23175665~meenuPK:441893~
~pagePK:28650
066~piPK:2865
5079~theSitePK
K:441883,00.html)
10
図表 2.1-12
携帯電
電話とモバイ
イルファイナ
ナンスの普及
及状況
11
開発途上国の
の ICT の状
状況
2.1.2. 開
これまで
で見てきたと
とおり、開発
発途上国にお
おける ICT の普及は目
目覚ましい。 ICT は、開発途上国
国
。ここでは、開発途上
にとって「貧困からの
の脱出」にお
おいて、重要
要な手段とな
なり得ると考
考えられる。
上
国における
る ICT 事例を
を紹介し、そ
そのポテン シャルにつ
ついて検証す
する。
(1) ICTT を経済発展・課題解
解決に活用し
している事例
例
① 携
携帯電話を金
金融サービス
スインフラと
として活用(ケニア)
ケニアの
の携帯電話事
事業者である
る Safaricom
m は、2000
0 年(平成 12 年)に英
英国の携帯電話大手ボ
ボ
ーダフォン
ンが 40%の株
株式を取得し、Michaeel Joseph 氏が
氏 2010 年(平成
年
222 年)まで CEO をつ
つ
とめた。20
000 年(平
平成 12 年)、Joseph 氏
氏が CEO に就任した時
に
時点では、S
Safaricom の携帯電話
話
加入者は約
約 1.7 万人で
であり、また、ケニア の市場規模
模もせいぜい
い約 5 万人程
程度を想定していたと
いう5。しか
かし、2010
0 年(平成 22 年)には
は、Safariccom の加入
入者は約 1,2200 万人に、ケニアの
の
加入者数は
は約 2,500 万人(携帯電
万
電話普及率 61.6%)にまで達し、わずか 10 年
年間で環境が激変して
て
いる。また
た、Safaricoom では、2
2007 年(平
平成 19 年)3 月から「M-PESA」
」と呼ぶモバイルバン
ン
い一方で、携帯電話が
キングサー
ービスを提供
供している。ケニアは、多くの世帯
帯が銀行口座
座を持たない
が
非常に普及
及している特
特徴を有して
ているため、
、提供地域
域として選定
定された。M
M-PESA は、著しい普
普
ており、ケニアの個人
及を遂げ、2010 年(
(平成 22 年)には利用
年
用者数は約 1,400
1
万人ま
まで増加して
人
(成人)の
の約 40%が利
利用するアプ
プリケーシ ョンまでに成
成長した。これにより 、同社の全収入に占め
め
る M-PES
SA の割合は
は 12.4%にも
も及んでい る(図表 2.1-13参
2
参照)
。この ように、ケニアにおい
い
ては、携帯
帯電話の普及
及と金融サー
ービスインフ
フラの不備を
を背景に、携
携帯インフ ラが多目的ネットワー
ー
クとして活
活用されてい
いる。
5 The A
Aspen Institutee,“ Safaricom Liimited, Craftin
ng a Business and
a Marketing Strategy for a N
New Market”
(http://www
w.caseplace.org
g/d.asp?d=7)を参
参照。
12
(出所: S
Safaricom 公表資料)
図表 2.1
1-13
Saffaricom にお
おける M-PE
ESA の普及状
状況
13
2.2 ICT 国際展開が
がけん引する
る成長性に関
関する分析
ICT の有
有する成長け
けん引力に対
対する諸外
外国における期待は大き
きく、各国にお
おいて戦略的取組が進
進
められてい
いる。一方、我が国においては世界
界最先端の ICT
I
ネットワーク環境
境を有しなが
がらも、ICT
T
の普及・利
利活用面では
は課題を有し
していること
とは、これま
まで指摘され
れてきた点 である。また、我が国
国
経済をけん
ん引してきた
た ICT 産業
業を対象に見
見ても、近年
年その国際競
競争力が低下
下傾向にあると指摘さ
れている。
このよう
うな観点から
ら、本節では
は、まず、我
我が国の IC
CT 環境がイ
インフラ整備
備、普及・利活用など
ど
の観点でど
どのような状
状況にあるか
か、主要国際
際指標を基に
に分析を行う。次に、 我が国 ICT
T 産業の経
経
済成長への
の寄与を確認
認するととも
もに、ICT 産業におけ
ける変化を分
分析し、その
の上で、ICT
T 産業の競
競
争力につい
いて原因分析
析を行う。
標分析
2.2.1. IICT 国際指標
(1) ICTT インフラ普及
① 固
固定インフラ
ラ分野
図表 2..2-1のとお
おり、固定ブ
ブロードバン
ンド及び FTTH
F
に着目して各国に
における普及状況を基
基
お、ここでいう固定ブ
に 2007 年
年(平成 19 年)と 2010 年(平成
成 22 年)の
の状況を比較
較した。なお
ブ
ロードバン
ンドとは、IT
TU の定義に基づき、 上り回線又
又は下り回線
線のいずれか
か又は両方で
で 256kbpss
以上の通信
信速度を提供
供する高速回
回線6を指し
しており、我
我が国のブロ
ロードバン ド環境からすると、比
比
較的低速の
の回線につい
いてもブロー
ードバンドと
として含まれ
れる点には留意された
たい。
6 高速回線には、ケーブルモ
モデム、DSL、光
光ファイバ及び 衛星通信、固定
定無線アクセス、WiMAX 等が
が含まれ、移動体
体網(セルラー
したデータ通信の加入者数は含
含まれない。
方式)を利用し
14
図表 2.2-1
固定ブロード バンド/FTT
TH 比率/イン
ンターネット
ト人口普及率
率
15
おり、固定ブ
ブロードバン
ンド分野にお
おいて、我が
が国は、固定
定ブロードバンドの普
普
図表 2..2-2のとお
及率(26.9
9%(2010 年(平成 22
2 年))
)や
やインターネ
ネットの人口
口普及率(788.2%(2010 年(平成
成
22 年)))という面で
でみると、他
他国に追い抜
抜かれている
る状況にある
る。一方、固
固定インフラ分野にお
お
いても、現
現在の先端技
技術である FTTH (F
Fiber-To-Th
he-Home)の普及(622.5%(2010
0 年(平成
成
22 年)
)
)という側面では、依然として優位
位性を有して
ている。しか
かし、韓国は
は FTTH 比率が 58.9%
%
)と我が国並みに 高い水準となっており、スウェー
(2010 年
年(平成 22 年)
ーデンも 30
0.6%(2010
0
年(平成 2
22 年))となるなど、他国も FTT
TH 化を進めている状
状況にあり、 追いつかれ
れつつある。
図表
表 2.2-2 インターネ
ネット利用率
率・インター
ーネット世帯
帯普及率
一方、イ
インフラ分野
野における新
新技術適用の
の観点から、
、次世代イン
ンターネッ トプロトコルへの対応
応
について、IIPv6 プレフ
フィックスの
の割当状況 をみると、図表
図 2.2-3のとおり 、日本は米国
国(32.6%)、
ドイツ(8.6%)に次い
いで第 3 位の
位 6.5% と
となっており
り、米国と比
比べると対応
応の遅れがみられるも
のの、OEC
CD 諸国の中では比較
較的先行して
ていることが
がうかがえる
る。
16
図表
表 2.2-3
IPv6 割当率・固定 BB
B 普及率
ーネットの普
普及状況につ
ついて見てみ
みると、図表
表 2.2-4のとおり、我
我が国のインターネッ
インター
トの人口普
普及率は平成
成 23 年末で
で 79.1% で
である。平成 18 年末の 72.6% から
ら 5 年間で 6.5% の伸
伸
長にとどま
まっており、近年伸び悩
悩みの傾向が
が見られる。
。また、主要
要先進国と比
比較しても普及率が高
高
いとは言え
えない。この
の理由の一つ
つとして、特
特に高齢者層
層(55-64 歳あるいは
歳
665-74 歳)及び低所得
得
者層におけ
ける普及率の
の低さが要因
因となってい
いる7(図表
表 2.2-6参
参照)
。特にイ
インターネット人口普
普
及率が 80%
% 後半∼90
0% を超える
るノルウェー
ー、スウェー
ーデン、スイ
イス、オラ ンダとの比
比較で、その
の
傾向が顕著
著となってい
いる。
7 このほか、IITU のインター
ーネット普及率に
については、その
の多くは各国政
政府の統計調査等
等を原典としてお
おり、調査対象の
の年代など各国
国
で定義の異なる
る箇所があることも理由として
て挙げられる。
17
図表
表 2.2-4
図表 2.2
2-5
諸外国のインターネット普及率
諸外国
国のインター
ーネット普及
及率(年代別
別)
18
図表 2.2-6
諸外国
国のインター
ーネット普及
及率(所得層別
別)
19
② モ
モバイル分野
野
モバイル
ルインターネ
ネット普及率
率、3G 比率
率及び携帯電
電話普及率な
など、モバイ
イルインフラ分野につ
つ
いて見てみ
みると、3G 比率
比 (97.2%
%(2010 年(
(平成 22 年)
年 ))
、モバイ
イルインター
ーネット普及
及率(89.5%
%
(2010 年
年(平成 22 年))
)では
は、日本は世
世界各国と比
比較して先行
行している (図表 2.2
2-7参照)。
一方で、携帯電話普
普及率(95.4
4%(2010 年(平成 22
2 年))
)では調査対象
象国 27 か国
国中 23 位と
なっている
るのが実情で
である。同指
指標において
ても、韓国は
は、モバイル
ルインター
ーネット普及
及率(93.0%
%
))
、携帯
(2010 年
年(平成 22 年)
年 ))、3G 比率(81.3
3%(2010 年(平成
年
22 年)
帯電話普及率
率(105.4%
%
(2010 年
年(平成 22 年)
年 )
)と、我
我が国を上 回る水準で
である。また、2007 年(平成 19 年)と
年
2010
0
年(平成 2
22 年)を比
比較すると、オーストラ
ラリアに代表
表されるように、3G 比
比率とモバイルインタ
ーネット普
普及率ともに
に大きく伸ば
ばしている国
国も多数存在している。携帯電話
話の普及率に
については、
プリペイド
ド等の市場構
構造の違いは
はあるものの
の、固定、移
移動体の両分
分野で汎用的
的な技術の普及と利活
活
用面で課題
題が見られる
る。
図表 2.2-7
モバ イルインターネット普及
及率・3G 比
比率
20
(2) ICTT 利活用
① 個
個人のインタ
ターネット利
利活用
ここでは
は、「個人」のインター
ーネット利活
活用として、代表的なア
アプリケーシ
ションであるコミュニ
ニ
ケーション
ン(電子メー
ール等)、電
電子商取引、 インターネ
ネットバンキ
キングを取 り上げて各国を比較す
す
る。日本は
はこれらの 3 のサービス
スのうち、電
電子商取引の
の利用率では
は先行し、現
現在でも他国に追いつ
つ
かれつつあ
あるものの上
上位を維持し
している(図
図表 2.2--8参照)。し
しかし、コ ミュニケーションとイ
ンターネッ
ットバンキン
ングについて
ては、従来か
から他国に比
比べて利用率
率が低い。一方、北欧
欧諸国(ノル
ル
ウェー、ス
スウェーデン
ン、フィンラ
ランド等)は
は、コミュニ
ニケーション
ン、電子商取
取引及びインターネッ
トバンキン
ングいずれも
も上位に位置
置しており、
、これらの諸
諸国では、個
個人におけ るインターネット利活
活
用が進んで
でいることが
がうかがえる
る。
図表 2.2-8
電子商
商取引・イン
ンターネットバンキング利
利用
21
② 企
企業のインタ
ターネット利
利活用
「企業」のインター
ーネット利活
活用について
て、企業にお
おけるブロー
ードバンド利
利用率、企業における
電子商取引
引利用率(販
販売及び購入
入)を取り上
上げて各国を
を比較すると、日本企業
業のブロードバンド利
利
用率は、調
調査対象国中
中最も低い値
値(79.7%) である。企
企業における
る電子商取引
引利用率についても、
他国と比べ
べると中位か
から下位に位
位置している
る(図表 2.2-9参照
2
)
。
図表
表 2.2-9
企業 EC 購入率・販売
購
売利用率
22
③ 公
公共分野にお
おけるインタ
ターネット利
利活用
「公共分
分野」におけ
けるインター
ーネット利活
活用として、
、公的機関へ
への個人に よるインターネットア
クセス(利
利用率)、学
学校における
るインターネ
ネット環境の
の整備状況を
を取り上げて
て各国を比較すると、
日本は双方
方とも他国に
に比べて下位
位に位置して
ている(図表
表 2.2-10参照)。特
特に公的機関への個人
人
によるイン
ンターネット
トアクセスは
は 18.9% と
と、調査対象
象 18 か国の中で最下位
位となってい
いる。一方、
前項でもみ
みたように、北欧諸国に
については、全般的に高
高い値を示しており、公
公共分野における ICT
T
インターネ
ネット利活用
用が進用が進
進んでいるこ
ことがうかが
がえる。
図表 2.2-10
公的機関への個人イ
インターネッ
ットアクセス
スと学校イン
ンターネット
ト整備度
(3) ICTT 関連投資
① IC
CT 投資の経
経済成長への
の寄与
ICT 投資
資と経済成長
長の観点でみ
みると、OE
ECD 諸国の
の多くは、IC
CT 投資に よる経済成長への寄与
与
度が大きい
い。経済成長
長への ICT 投資と非 IICT 投資による寄与度
度分析を行う
うと、19 か国中、我が
が
国を含めた
た 12 か国に
において、経
経済成長への
の ICT 投資
資の方が寄与
与度が大き く、持続的な経済成長
長
を実現する
る上で ICT 投資の果た
たす役割が依
依然として重
重要であるこ
ことがうかが
がえる。特に、我が国
国
の場合は、IICT 投資の
の寄与が 0.4
4% であるの
のに対し、非 ICT 投資の寄与が 0..0%となって
ており、ICT
T
投資によっ
って経済成長
長を下支えし
している状況
況にあることがうかがえる(図表
表 2.2-11参照)
。
② IC
CT 関連投資
資と R&D 投資
投
我が国の
の情報通信市
市場を投資の
の観点から分
分析すると、
、テレコム投
投資と R&D
D 投資については、他
他
国に大きく
く先行してい
いる訳ではな
ないが、一定
定の投資を継
継続していることがう かがえる(
(図表 2.
2-12)
。特
特に R&D 投資につい
いては、他国 と比べても上位を維持
持しているこ
ことが分かる
る。しかし、
23
ウトプットと
として位置付
付けられる起
起業活動度8については
は、最下位の
のイタリア(2
2.3%(2010
0
投資のアウ
年(平成 2
22 年)
))に
に続いて 2 番目に低く
番
(3.3%(20
010 年(平
平成 22 年)))、新たな企
企業を生み
出す土壌と
としての基盤
盤の弱さが指
指摘される。
。一方、中国
国については、R&D 投
投資の水準は我が国に
に
比べて低い
いものの、テレコム投資
テ
資の水準が高
高く、また、企業活動度が 14.4(20010 年(平成
成 22 年)
)
と大きく対
対照的である
る。
図表 2.2-11
ICT 投資と非 IC
CT 投資の経
経済成長への 寄与9
8 グローバル・アントレプレ
レナーシップ・モ
モニター(GEM )において、①
①起業の準備を始
始めている人、②
②創業後 42 か月
月未満の企業を
を
人の合計が 18 ∼64
∼
歳人口 100 人当たり何人
人いるかを EEA
A(Early-Stage Entrepreneuria
ial Activity)と定義し、各国の
の
経営している人
起業活動の活発
発さを評価している。
9 R&D 投資の
の最新値は原則 2010 年の値を
を使用しているが
が、2010 年の値
値がない国につい
いては 2008 年以
以降の最新値を
を採用。また、テ
テ
レコム投資の最
最新値は 2009 年の値を採用。
年
24
図表 2.2-12
R&
&D 投資・テ
テレコム投資
資と起業活動
動度
また、各
各国の R&D 投資の中身
身を分析する
ると、対象国
国の産業構造
造に依存する
る面が強いが、ICT サ
ービス及び
び ICT 製造に関する R&D 投資比
比率が高い国
国は、
調査対象
象国 20 か国
国のうちそれ
れぞれ 50%
%
(10 か国)となっている(図表
表 2.2-13
3参照)
。我が国は、現在の産業構
構造を反映し
して、Nokia
a
を擁するフ
フィンランド
ド(ICT 製造
造投資比率
率 1.39%)や
や Samsung を擁する韓
韓国(ICT 製造投資比
比
率 1.18%)と同じく ICT
I
製造投
投資が中心で
であり、GD
DP に占める
る R&D 投資
資比率(ICT
T 製造投資
資
比率 0.58%
%)は両国の
の半分以下で
である。ICT
T 製造と IC
CT サービス
スの R&D 投
投資の相対性について
て
みると、ス
スイスを除く
く全対象国に
において、我
我が国と比べ
べて ICT サービス投資
サ
資の比率が高く、我が
が
国における
る ICT サービス投資へ
へのシフトの
の遅れが指摘
摘される。
25
図表 2.2
2-13
IC T 製造・サー
ービスに関す
する R&D 投 資
26
(4) ICTT 関連産業・市場
① ハ
ハードウェア
ア・サービス
ス別にみた IICT 輸出
世界にお
おける日本の
の ICT 関連
連の輸出状況
況について、
ハードウェ
ハ
ア及びサー ビスそれぞ
ぞれ GDP 比
でみると、日本は、前
前述した国内
内市場の存在
在が一因とな
なっているほ
ほか、製造業
業の国際的な工場の最
最
適配置の進
進展等から、ハードウェ
ェア・サービ
ビスともに輸
輸出比率が特
特に低い(図
図表 2.2-1
14参照)
。
ICT ハードウェアにつ
ついては、韓
韓国・中国・イスラエル
ル等のアジア
ア・中東勢の
のポジションが目立つ
つ
一方、ICT
T サービスに
については、
、欧州勢の ポジション
ンが目立つ。
図表
表 2.2-14
4 ハードウ
ウェア・サー
ービス別にみ
みた ICT 輸出
出の状況
27
② 移
移動体通信産
産業の規模と
と成長性
情報通信
信産業の売上
上規模を比較
較すると、日
日本は移動体
体通信産業の
の比率が圧倒
倒的に高く、加入者一
一
人当たり収
収入の大きさ
さも他国を抑
抑えて第 1 位となって
ている(図表 2.2-15 参照)。また
た、2007 年
(平成 19 年)∼200
09 年(平成
成 21 年)の
の 3 年間にお
おいて加入者
者当たり収入
入の年平均成長率がプ
プ
ラスであっ
ったのは、調
調査対象国の
のうち日本、
、米国及びス
スイスの 3 か国しか存
存在しない。
移動体通
通信産業の規
規模と成長性
性といった
た市場として
ての魅力度が
が日本の強み
みとなってい
いることが
が
うかがえる
る。
図表 2.2-15 移動体通信
信産業の売上
上比率と加入
入者当たり収入
入の成長率
③ 消
消費者洗練度
度・国内市場
場規模
国内で新
新たな産業を
を創造する基
基盤がどれほ
ほどのポテンシャルを
を有するのか
か評価する指
指標として、
自国内で得
得られる市場
場機会の大き
きさを表す 「国内市場規模」、新た
たな商品開発
発のニーズ等を引き出
出
し得るユー
ーザーの能力
力の高さを表
表す「消費者
者洗練度10」を取り上げ
げて分析を行
行った。各国の国内市
市
価されてお
場と消費者
者の特性を分
分析すると、日本の消費
費者洗練度は
は国際的に見
見て高く評価
おり、また国
国
内市場規模
模も米国、中
中国に次いで
で大きい(図
図表 2.2--16参照)。特に、後者
者の国内市場規模の大
大
を創出する際に有利な
きさは、日
日本の通信事
事業者や端末
末メーカーが
が競争力のあ
ある新サービス・機器を
な
環境となっ
っている。後
後述するイン
ンターネット
トサービスの
の市場化にお
おける我が 国の優位性
性も、このよ
うな国内の
の基盤が存在
在してはじめ
めて実現され
れたものと推
推察される。
10 「 消費者洗
洗練度」は、世界経
経済フォーラム(W
WEF) の The Gloobal Competitiveness Report 中、
「Buyer sophistiication ( 消費者洗
洗練度)」による。
「1」は
具体的には、世界
界経済フォーラムが実施した消費者
者の消費時の判断基
基準に関するアンケート調査結果に
に基づく。7段階で
で評価しており、
価格水準のみに基
基づく選択、「7」は機能に関する深
深い洞察に基づく 選択。
28
図表
表 2.2-16
6
消費者洗
洗練度と国内市場規模
29
④ イ
インターネッ
ットサービス
スの市場化
インター
ーネットサー
ービスの市場
場化の状況に
について、メ
メディア面の
の利用状況 をもとに、インターネ
の規模とを取り上げて
ット広告の
の規模、イン
ンターネット
ト音楽配信の
の規模及びオ
オンラインゲ
ゲーム市場の
て
各国を比較
較する。日本
本は他国に先
先駆けてイン
ンターネット広告やイン
ンターネッ ト音楽配信の市場の成
成
長で先行し
し、現在にお
おいても調査
査対象国中上
上位の規模を有する市
市場を維持し
しているもの
のの、英国、
。特定の市
韓国や米国
国など他国の
の追い上げを
を受けている
る状況がうかがえる(図表 2.2 -17参照)
市
を現在でも維持してい
場分野では
はあるがイン
ンターネット
トサービス産
産業を早期に
に成長させ、その規模を
い
る点は、日
日本の強みと
として一定の
の評価をする
ることができ
きるものの、
、市場の成長
長という意味では課題
題
が見られる
る。
図表 2
2.2-17
インターネット広告、イ
インターネッ
ット音楽配信
信及びオンラ
ラインゲーム
ム市場の状況
況
30
我が国 ICT 産業の競争
争力分析
2.2.2. 我
本項では
は、我が国 ICT 産業や
や企業の動向
向に着目し、売上や収益
益性などの財
財務状況に加え、今後
後
ローバル市場で生き残
の成長の鍵
鍵となる海外
外展開等への
の取組状況を
を把握し、我
我が国 ICT
T 産業がグロ
残
り、競争優
優位を確保し
していくため
めに必要な取
取組とその方
方向性について分析を
を行った。
具体的に
には、主に「
「企業価値(株式時価総
総額)
」、
「企業業績(売上)」
、
「海外
外展開(世界
界シェア)
」
という 3 つ
つの側面を着
着目し、国際
際競争力評価
価に資する各
各種指標を分析するこ とにより、我が国 ICT
T
産業の位置
置付けの変遷
遷と競争力分
分析を行った
た。
(1) ICTT 産業の企業価値(株
株式時価総額
額)
我が国の
の ICT 産業
業の置かれて
ている状況に
について、企
企業価値を見
見るため、I CT 企業の株式市場に
に
業のうち、我が国企業
おける評価
価の観点から
ら分析する。時価総額上
上位 100 社における
社
ICT 関連企業
業
の割合を見
見てみると、2011 年(平
平成 23 年)
)を除きおお
おむね 5∼10% を占め ている(図表
表 2.2-1
8)
。しかし、2003 年(平成
年
15
5 年)から 2012 年(
(平成 24 年)にかけて
年
て、日本の ICT
I
企業の
の
順位が大幅
幅に下落して
ている。一方
方、Apple や Google 等の米国 IC
CT 企業が伸
伸長するとともに、ア
ジアでも韓
韓国の Samssung 電子が
が地位を伸ば
ばしている(図表 2.2-19)。
図表 2..2-18 株式時価総額
株
額上位 100 社におけるI
社
CT関連日 本企業の動向
31
図表
表 2.2-19
株式時価
価総額上位 100 社におけ
けるICT関
関連企業
32
価総額上位 500
5
社における ICT 関
関連企業につ
ついて、それ
れぞれ通信事
事業者、メディア事業
業
株式時価
者、ネット
ト事業者及び
びベンダー事
事業者別に分
分析する11(図表 2.2-20参照
照)。通信事業者につい
い
ては、全体
体に占める日
日本の事業者
者の割合はお
おおむね 10
0% 前後を推
推移してい る。また、ベンダー事
事
年(平成 24 年)には
業者につい
いては、200
07 年(平成
成 19 年)に
に 13.8% であったもの
のの、2012 年
は
5.9%と減少
少傾向がみら
られる。一方
方、ネット事
事業者につい
いては、全体
体の時価総額
額が伸長傾向にあるも
のの、日本
本の事業者の
の割合は減少
少傾向にあり
り、2012 年(平成
年
24
4 年)では 2.8% に過ぎない。メ
ディア事業
業者では日本
本の事業者は
は上位 500 位にはラン
ンクインすら
らしていない
い状況にある。このよ
うに、株式
式時価総額か
からみると、我が国の通
通信事業者や
やベンダー事
事業者は、一
一定の規模を有してい
い
るが、ベン
ンダー事業者
者については
は減少傾向に
に見られ、一方、ネット事業者及
及びメディア
ア事業者は、
国際的に見
見て我が国企
企業の規模は
は小さい。
11 ここでは、ベ
ベンダー事業者を ICT ハードウェア
アやソフトウェアの
の製造・販売やシステム構築を手掛
掛ける事業者、メデ
ディア事業者を放送
送事業及び映画や
や
放送番組作成等の
のコンテンツ事業
業を手掛ける事業者
者、ネット事業者を
をインターネットをりようしたサー
ービスを行う事業者
者で通信事業者以外
外の者、通信事業
業
者を主に電話やデ
データ通信の固定
定電気通信及び移動
動電気通信サービス
スを提供する事業者として分類した
た。
33
図表
表 2.2-20
株式時価
価総額上位 500 社におけ
けるICT関
関連企業(世
世界・日本)の推移
(2) ICTT 産業の企業実績(売
売上)
① ハードウェア企
企業上位 100
0 社の本社国
国・地域別比
比較
ICT ハー
ードウェア企
企業について、売上上
上位 100 社の
のハードウェ
ェア売上比率
率及び売上成長率をみ
み
ると、2010
0 年(平成 22 年)にお
おいて韓国 や台湾の IC
CT 関連ハー
ードウェア企
企業がプラス成長を維
維
はマイナス成長となっ
持している
るのに対し、米国、欧州
州、中国及び
び日本の IC
CT ハードウ
ウェア企業は
にもかかわらず、2010
ている。特
特に、日本のハードウェア企業は、2
2009 年(平
平成 21 年)は 13.5% に
0
年(平成 2
22 年)は-1
18.4% となっておりそ の売上の落
落ち込みは大
大きい(図表
表 2.2-21
1参照)。な
な
お、台湾、中国や韓国
国企業はハー
ードウェア売
売上比率が高
高いのに対し、日本企業
業、欧州企業や米国企
企
34
比率は 50% 未満であり
未
、その中でも
も日本企業の
のハードウェ
ェア売上比率は低い。
業は、ハードウェア比
また、我が
が国のハード
ドウェア企業
業の規模は米
米国企業に次
次いで大きい(図表 2
2.2-21)
。
図表 2.2-21 ハードウェ
ェア企業上位
位 100 社(本
本社国・地域
域別比較)
35
② ソフトウェア企
企業上位 100
0 社の本社国
国・地域別比
比較
ソフトウ
ウェア企業に
についても同
同様に、売上
上上位 100
0 社の本社国
国・地域別に
にソフトウェア売上比
比
率及び売上
上成長率を比
比較すると、2011 年 (平成 23 年)には米国
年
国、欧州、韓
韓国の企業がいずれも
プラス成長
長か横ばいを
を維持してい
いるのに対し
し、日本企業
業はマイナス
ス成長(-3.88%)となっ
っている(図
図
表 2.2-2
22参照)。なお、ハー
ードウェア企
企業について
ては、米国企
企業と比べて
ても一定の規模感を有
有
しているこ
ことと比較す
すると、日本
本のソフトウ
ウェア企業の
の売上規模は小さい。
図表 2.2-22 ソフトウェ
ェア企業上位
位 100 社(本
本社国・地域
域別比較)
36
③ ICT サービス企
企業上位 100
0 社の本社国
国・地域別比較
ICT サー
ービス企業売
売上上位 10
00 社につい
いて、本社国
国・地域別に
に比較する と、米国、欧州及び中
中
国の企業が
がプラス成長
長を遂げてい
いる中、日本
本企業の売上成長率は
は対前年マイ
イナス成長(-3.0%)と
なっている
る(図表 2.2-23参照
照)。特に、ICT サービ
ビス市場につ
ついては、米
米国企業が優位な市場
場
であり、日
日本企業のシ
シェアは欧州
州企業の合計
計と同程度で
である。しか
かし、ローカ
カライズの問題等も存
存
在し、必ず
ずしもすべて
ての米国 IC
CT ベンダー
ーが海外市場
場に進出し、
、市場を獲得
得できている訳ではな
な
い。
図表 2.2-23 ICT サービ
ビス企業上位
位 100 社(本
本社国・地域
域別比較)
(3) ICTT 産業の海外展開(世
世界シェア)
① 通信事業者の海
海外展開状況
況
日本の通
通信事業者に
についても、近年は海外
外で積極的な
な事業展開を行ってい る事例もあるが、全体
体
の事業規模
模に比べると
と海外での事
事業規模は大
大きくない(図表 2.2-24参照
照)。しかし、世界では
は
売上規模上
上位の欧州系
系の通信事業
業者を中心に
にグローバル
ル展開を積極
極的に行い
い、海外に市場を求めて
て
いる企業の
の多いことが
がわかる。各
各国事業者の
の売上高の対
対自国 GDP
P 比率をみ ると、日本や米国の通
通
信事業者に
に比べて、欧
欧州系通信事
事業者が比較
較的高い。こ
これらの国々
々について は、国内市場が我が国
国
と比較して
ても必ずしも
も大きくない
いこともあり
り、通信市場
場の規模が各
各国とも G
GDP にほぼ
ぼ比例する122
と考えると
と、これら通
通信事業者が
が自国市場内
内にとどまら
らず、国外市
市場へも積極
極的な事業展開を進め
め
の際に単なる出資によ
ていること
とを示唆して
ている。また
た、欧州系通
通信事業者に
については、
、海外展開の
が現地会社に対する経
る系列会社
社化にとどま
まらず、子会
会社化をして
ているものが
が多い。これ
れらの会社が
経
12 OECD Com
mmunications Outtlook 2011 によれ
れば GDP に占める
る電気通信の収入は OECD 各国平均で 2.81% と計算
算されている
37
り強く取得し
している傾向
向がうかがえ
える。なお、
、America Movil(メキ
キシコ)社のように、
営権をより
メキシコの
の国内市場が
が頭打ちとな
なりつつある
ること等から、近年積極
極的に中南米
米諸国に進出を図って
て
いる例もあ
ある。
図表
表 2.2-24
4
通信事業
業者の海外展
展開の状況
GDP に
に占める売上
上高と海外子
子会社数の関
関係について
て見てみても
も、欧州、中
ジ
中東・アフリカ、アジ
アの主要通
向が強いことが確認で
通信業者は売
売上対自国 GDP
G
比が高
高く、海外展
展開を指向し
している傾向
で
きる。特に
に欧州の通信
信事業者は、海外子会社
社化により世
世界的な売上
上規模を拡大
大している傾向がうか
か
がえる(図
図表 2.2-2
25参照)
。
38
図表 2.2
2-25
主要
要通信事業者
者と海外展開
開に関する特
特徴
② 世界生産シェアと EMS 活用
活
ICT 国際
際競争力指標
標による分析
析では、アジ
ジアが「世界
界の工場」と
として輸出競
競争力を有している状
状
況が見て取
取れるが、そ
その背景の一
一つとして、製造業にお
おいては、そ
その製造過程
程をアウトソースする
事例が近年
年増加してい
いることがあ
ある。例えば
ば、台湾のパ
パソコン製造
造大手 Acerr 創立者のスタン・シ
シ
ーは、製品
品の企画開発
発から販売、アフターサ
サービスまで
での流れと、
、製品の付加
加価値との関係につい
い
て、
「スマイ
イルカーブ」というコンセプトを
を提唱した(
(図表 2.2-26参照)。これは、製品企画・
開発から、部品調達、機器の製造
造、販売、販
販売後のアフ
フターサービスまで、最
最終顧客に価値を提供
供
する一連の
の流れの中で
で、両側にあ
ある製品企画
画・開発やア
アフターサー
ービス部門 よりも、中央に位置す
す
すると、両側が持ち上
る機器の製
製造などの方
方が付加価値
値(収益性)は低いとの
の考え方であ
ある。図示す
上
がった曲線
線を描き、人
人が笑ったと
ときの口のよ
ような形であ
あるため「スマイルカ ーブ」と呼
呼ばれる。
先進諸国
国の製造業に
においては、収益性の低
低い部門につ
ついて、製品設計・試作
作・生産・発送等を一
一
括して受託
託する EMS
S(Electroniccs Manufaccturing Serrvice) により海外にア ウトソーシングする一
一
方、経営資
資源を製品企
企画・開発や
やアフターサ
サービスなど
ど、自社の重
重点分野や得
得意分野に経営資源を
を
集中させる
る例が増加し
していると言
言われる。
39
図表 2.2 -26
マイルカーブ
ブ
スマ
液晶テレ
レビと携帯電
電話の世界生
生産シェアと
と EMS 活用
用比率をみると、韓国企
企業が自社大量生産に
に
より大きな
なシェアを獲
獲得している
るのに対し、
、米国企業は
は、シェアは
は小さいもの
のの EMS を積極的に
に
活用し、国
国際分業によ
よる効率的な
な生産を行っ
っていることがわかる(図表 2. 2-29参照
照)。一方、
我が国企業
業は、EMS 生産比率が
が液晶テレビ
ビの場合 44
4.9%、携帯電話は 20. 1% となっている。携
携
を推し進めているのに
帯電話につ
ついて 2002 年(平成 14
1 年)との
の比較でみる
ると、韓国は
は自社生産を
に
対し、米国
国は EMS 活用による国
活
国際分業を推
推し進めたことがわか
かる。特に A
Apple の徹底した選択
択
と集中が注
注目される。
40
図表 2.2--27
主要
要 ICT ベンダ
ダーの売上高
高と海外売上
上比率
図表 2.2--28
主要
要 ICT ベンダ
ダーの売上高
高と海外売上
上比率
41
図表 2.2-29 液晶テレビ と携帯電話の
の世界生産シ
シェアと EM
MS 活用比率
率
42
パソコンとタ
タブレット端
端末について
ても、世界生
生産シェアと EMS 活 用比率をみ
みると、米国
国
ノートパ
企業が EM
MS を活用し
した大量生産
産(国際分業
業)により大
大きなシェア
アを獲得して
ていることが
がわかる(図
図
表 2.2-3
30参照)。一方、韓国
国企業につい
いては、自社
社製造を進め
めている点で
で、液晶テレビや携帯
帯
も EMS の積極的活用
電話と傾向
向が類似して
ている。また
た、ノートパ
パソコンにつ
ついては、我
我が国企業も
を図ってい
いることがう
うかがえる。
図
図表 2.2-3
30
ノート
トパソコン・
・タブレット
ト端末の世界
界生産シェア
アと EMS 活用
用比率
43
③ 製品セグメント数、生産数
数量、研究開
開発効率
企業活動
動の規模の大
大きさと効率
率性、イノベ
ベーションの
の効率性を評
評価する観 点から、対象製品の全
全
生産数量、製品セグメ
メント数、売
売上高研究開
開発費比率と
という 3 つの指標を取
取り上げ、分析を行った
た
(図表 2..2-31参照
照)。
日本の主
主要企業と Apple
A
を比較すると、全生産数量
量の大きさ(大量生産、 少量多品種
種生産)
、製
製
品セグメン
ント数の少な
なさ(選択と
と集中の追及
及)
、研究開
開発効率の高
高さ(売上高
高研究開発費
費比率の低
さ)の観点
点で大きな違
違いが生じて
ている。App
ple について
ては、少数の
の製品セグ メントによって、大量
量
生産を図る
ることで成功
功していると
と考えられる
る。
一方、Samsung については、
に
多数の製品
品セグメント
トにおいて多
多額の研究開
の
開発を投じているもの
の、大量生
生産を行うこ
ことで成功し
しており、A
Apple とも我が国企業
業とも異なる
るモデルとな
なっている。
我が国企
企業が海外展
展開を進める
る上で、海外
外企業の成功
功事例も踏ま
まえつつ、グ
グローバル市場に適し
し
たビジネス
スモデルへの
の転換が必要
要になると推
推察される。
。
※バブル
ルの大きさは
は全生産合計
計
図表 2.2-31
日米韓
韓主要企業の
の製品セグメ
メント数、生
生産数量、研
研究開発効率
率
44
ル ICT 企業の
の研究開発投
投資額
(参考)グローバル
図表 2.2-32にグ
グローバル ICT 企業の研
研究開発投資
資額を示す。研究開発
発投資額を 2010
2
年の実
実
績に基づい
いて順位づけ
けを行ってい
いる。とりわ
わけ、絶対額
額でみると、韓国 Sam
msung が圧倒的な規模
模
である。米 Apple につ
の投資を行
行っており、またその金
金額が直近 4 年間で大き
きく拡大して
ている状況で
つ
いては、製
製品数や規模
模は下表に並
並ぶ ICT 企業
業と比べると少ないものの、同水準
準の投資を行っている
ことがわか
かる。そのた
ため、投資額
額の拡大の一
一方、その効率性(対
対 売上高)が
が高まっている傾向が
が
見られる。戦略性の高
高い製品や領
領域を絞り込
込んで行う高
高水準な研究
究開発投資 が、同社の現在のポジ
ジ
ションを勝
勝ち得た要因
因の一つと言
言えよう。
図表 2.2-33にグ
グローバル ICT 企業の設
設備投資額を
を示す。200
09 年∼20100 年の設備投
投資額では、
ICT・機器
器製造産業の
の中でも、韓
韓国 Samsun
ng や LG の規模が最も
の
も大きいこと
とが分かる。
。
図表 2.2--32
グロ ーバル ICT
T 企業の研究
究開発投資額
額
出所)
:EU 委
委員会 JRC “T
The 2011 EU Industrial R&
&D Investmen
nt Scoreboard”” 、“R&D rank
king of the to
op 1400 World
d
companiies”より ICT 産
産業企業の研究
究開発投資額上位 25 位(22010 年実績)を抽出・推計
計
45
図表
表 2.2-33 グローバ
バル ICT 企業
業(機器製造
造)の設備投
投資額
出所)
:EU 委
委員会 JRC “T
The 2011 EU Industrial
I
R&
&D Investmen
nt Scoreboard”の“R&D rank
king of the to
op 1400 World
d
coompanies”より
り ICT 産業企業
業のうち機器製
製造産業企業の設備投資額上位 25 位(22010 年実績)を抽出・推計
計
46
開事例
2.2.3. ICT 国際展開
国内市場
場が飽和し少
少子化が進展
展する我が国
国にとって、
、経済成長の
の機軸を海外
外成長市場
場に向け、グ
グ
ローバル市
市場における
る経済成長を
を取り込んで
でいくことは
は重要である。一方、諸
諸外国の ICT
T 企業は、
アジア・太
太平洋市場等
等新興国市場
場のポテンシ
シャルに着目して進出が
が進みつつ ある状況に
にある。我が
が
国産業の技
技術的なポテ
テンシャルは
は国際的に見
見ても非常に高く、このポテンシ
シャルをも生
生かしつつ、
海外進出・国際展開を
を図っていく
くことが求め
められる。既に、
既
我が国
国をはじめ各
各国の ICT 企業が様々
な形で海外
外進出に取り
り組んでいる
るが、それら
らグローバル
ル展開に関する取組を
を紹介する。
(1) ICTT 国際展開事例
我が国 IICT 企業は
は他国に比べ
べると、海外
外展開におい
いて遅れを取
取っている ように見られるが、昨
昨
開の事例がみられるよ
今、我が国
国企業におい
いても、様々
々な分野にお
おいて市場拡
拡大を目指し
した海外展開
うになって
てきている。ここでは、コンテンツ
ツ/ サービス
ス、プラットフォーム 、システム
ム/ ネットワ
ーク分野の
のそれぞれに
における海外
外展開事例の
の概要を紹介
介しているが、自社リ ソースを中心とした海
海
外展開だけ
けでなく、同
同業種や異業
業種のパート
トナーと連携
携・協業することによ り、お互いの強みを活
活
。
かした海外
外展開を指向
向している点
点に特徴があ
ある(図表 2.2-34)
図表
図 2.2-3
34 ICT 国際展開の事
国
例
レイヤ
ヤー
コンテンツ/
/サービス
海外展開の概要
海
【モ
モバイルコンテン
ンツ市場拡大の取
取り込み】
・ サイバーエージ
ジェントは、北京、 上海、ベトナムに
に拠点を設立して
ている。インターネ
ネットユーザーの増加やオンライ
ンコンテンツに対するプリペイド
ドカード課金システ
テムの普及など基
基礎的なビジネス
スインフラが整って
ていることを海
の評価軸としてい
いる。ベトナムでは
は、スマートフォン
ンの普及によるモ
モバイルコンテンツ市場の拡大を
外展開の一つの
睨み、2009 年(平成21
年
年)より
り延べ10 社の地
地場大手ICT 企業
業に出資している
る。
【電
電子出版市場拡
拡大の取り込み】
・ 小学館、集英社
社、小学館集英社
社プロダクションが
が出資した米国漫
漫画出版社VIZ メ
メディアは、電子書
書籍版「週刊少
年ジャンプ」を2
2012 年(平成244 年)1 月に「Weekly Shonen Jum
mp Alpha」として創
創刊した。レンタル
ルモデルで年間
25.99 ドル(約2
2,100 円)、1 冊 毎で4 週間閲覧
覧可能0.99 ドル(約
約80 円)の価格
格設定である。
【海
海外異業種との連
連携による新たな
なメディア市場拡
拡大の取り込み】
・ テレビ東京では
は、2009 年(平成
成21 年)1 月から
らアニメソーシャル
ルネットワークを運
運営する米クラン
ンチロールをパ
ートナーとして、
、同局アニメ作品
品の正規配信を有
有料会員向けサー
ービスと無料広告
告サービスで展開
開している。2011
年(平成23 年)12 月には、中国
国大手動画配信
信サイト「土豆」とパ
パートナーシップを
を締結し、同様の
のサービスを始
めている。
【中
中小企業とインフ
フラ企業の連携に
による海外展開】
・ 2012 年(平成2
24 年)5 月、産業
業革新機構とニフ
フティは、ファッシ
ション、アニメ等の
のコンテンツや物品
品をインターネッ
トで提供する国
国内企業の海外展
展開を支援する新
新会社「グロザス」を共同設立した
た。当該分野の制
制作・販売会社は
は
中小企業が多く、自身での海外
外展開をためらうことが多いため、課金回収等を含
含め海外展開に必
必要な業務に対
ステムを提供する
る。
応した共通シス
【イ
インターネット活用
用した中小企業の
の海外展開】
・ 携帯ストラップや
や携帯カバー等を
を中心にネット販
販売しているストラ
ラップヤネクスト(S
StrapyaNext、19
997 年(平成9
年)創業)は、2
2000 年(平成12 年)から11 期連
連続で売り上げを
を伸ばしており、海
海外向けネット通
通販は5 年で年
商2 億∼ 3 億円(売上の約1
億
割)を達成してい
いる。米国、カナダ
ダの比率が7 割を
を超える。スマー
ートフォン向けの
アクセサリーが
が順調に伸びてい
いるFacebook を使
使って、新製品の
の告知や紹介を行
行っている。
プラットフォー
ーム
【国
国内プラットフォー
ーム事業者の買 収による海外展開】
・ 楽天、グリー、D
DeNA 等の国内プ
事業者が買収や
や子会社設立等に
により海外展開を
を進めている。楽
プラットフォーム事
47
天は、ドイツ、中
中国、インドネシア
ア等に進出してい
いるが、インドネシ
シアでは、ジャカル
ルタを中心に商品
品配達の手渡し
時に決済するC
COD(キャッシュ・・オン・デリバリー
ー)を展開し、2011
1 年(平成23 年
年)8 月に現地大手
手銀行と提携し
て商品手渡し時
時にクレジットカー
ード決済できるサ
サービスも始めてい
いる。
ネットワーク
【同
同業他社の買収
収による海外展開 】
(システムを含む)
・ NTT データでは
は、2013 年(平成
成25 年)3 月まで
での中期経営計画において、海外
外売上高を3,000 億円、約20%
に引き上げる目
目標を掲げており
り、海外ベンダーの買収により、海
海外拠点数30 か
か国、128 都市(2
2011 年(平成23
年)3 月末現在
在)に拡げている。
。また、2013 年(
(平成25 年)3 月までに、北米、欧
月
欧州、インド等に
にあるグループ会
社の再編、サー
ービス内容・品質
質・開発方法論等の
の標準化、ブラン
ンド統一、システム
ム統合によるコス
スト削減や業務
効率化を図る。
。
、2010 年(平成222 年)12 月にIC
CT サービス会社
社である米シエラ
ラ・アトランティック
クを買収し、運用
・ 日立製作所は、
サービスのノウ
ウハウと拠点を獲
獲得した。従来から
ら買収により獲得
得してきたコンサル
ルティング事業と
とERP 導入事業
に加えて一貫サ
サービスの提供を
を目指す。
【グ
グループ会社との
の連携による海外
外展開】
・ NTT 東日本は
はベトナム郵電公社
社とハノイ市内の
のタンロン工業団地(住友商事とベ
ベトナム建設省傘
傘下企業との合
弁プロジェクト)
)に光回線(専用 線)を引き込み、2009 年(平成21 年)から商用サ
サービスを開始し
している。また、タ
ンロン工業団地
地では、GDS(NT
TT コミュニケーシ
ションズ子会社)が
がデータセンター
ーを運営し、NTT データもソフト開
発において現地
地化を進めている
る。NTT ドコモも現地事務所を開設している。
【通
通信事業者との連
連携による海外展
展開】
・ 2012 年(平成2
24 年)5 月、光フ
ファイバインフラ会
会社である英City
yFibre と富士通
通は、英国のセカン
ンド・ティア・シテ
ィを結ぶギガビ
ビットクラスの光フ
ファイバネットワー
ークの敷設につい
いて、5,000 万ポン
ンド(約60 億円)相当のエンジニ
アリング契約に
に合意した。
(2) 世界
界的なインフラ市場拡
拡大の取込み
み
① 無線通信インフラ
●ア
アウトソーシ
シングの一括
括請負
海外イン
ンフラ市場で
では、単なる
る製品売りで
ではなく、オ
オペレータの
のスタートア
アップ支援や運用コス
ト・負荷の
の軽減等を図
図るため、サ
サービス開始
始までの全プ
プロセスやシ
システム運用
用のアウトソーシング
グ
を一括請負
負する契約方
方式が増加し
している。特
特に、インフ
フラの整備・運用に人的
的リソースを担保でき
ない国では
はニーズが高
高く、システ
テムを提供す
する事業者にとってもビジネス規
規模を拡大で
できるほか、
運用までの
のサプライチ
チェーンを対
対象とするこ
ことで長期的
的な収益を確
確保するこ とが可能と、双方にメ
リットがあ
あり、海外ベ
ベンダーを中
中心に取組が
が増加してい
いる。
アウトソ
ソーシングの
の一括請負に
には、「フル
ル・ターンキ
キー契約」と
と「マネージ
ジド・サービス契約」
の 2 種類が
がある。この
のうち、フル
ル・ターンキ
キー契約は、サービス提
提供開始まで
での全プロセス(シス
テム設計、設備構築、試験運用等
等)を一括請
請負する契約
約方式であり、ベンダー
ーにとって自らのセー
ー
ルスポイン
ントを中心に
にプロジェク
クトの座組を
を行うことが可能とな
なるなどのメ
メリットがあ
ある。また、
マネージド
ド・サービス
ス契約は、サ
サーバーやネ
ネットワーク
ク機器等の管
管理・運営に
に限定してベンダーが
が
請け負うも
ものであり、オペレータ
タはそれらを
をアウトソー
ーシングすることで、運
運用コストや運用負荷
荷
の軽減が可
可能となる。それぞれの
の主な事例は
は以下のとお
おりである(図表 2.2
2-35∼図表
表 2.2-3
8)
。
48
図表 2.2-35
フル・ターンキー契約の事例(無線通信分野)
出所)各種資料より作成
国・地域
ナイジェリア
ベンダー
Ceragon Networks
Ltd.
時期
2012年(平成24年)3
月
モロッコ
Mobiserve Holding
モザンビー
ク
Ceragon Networks
2011 年(平成 23 年)
5月
2010 年(平成 22 年)
10 月
内容
携帯事業者 Globacom Nigeria と 2G/3G 携帯電話網
のバックホール回線13敷設においてターンキー契約を
締結。
携帯事業者INWI のGSM モバイルネットワークの拡張
においてフル・ターンキー契約を締結。
携帯事業者 mcel とバックボーン網等のネットワーク敷
設においてターンキー契約を締結。
ボスニア・
ヘルツェゴ
ビナ
インド
Ericsson Nikola
Tesla
2010 年(平成 22 年)
6月
通信事業者BH Telecom の2G 及び3G モバイルネッ
トワークの拡張についてフル・ターンキー契約を締結。
Nokia Siemens
2009 年(平成 21 年)
12 月
マカオ
Nokia Siemens
2009 年(平成 21 年)
12 月
通信事業者Tata Teleservice の携帯電話網のバック
ホール回線敷設においてフル・ターンキー契約を締
結。
携帯事業者 SmarTone とネットワーク敷設においてフ
ル・ターンキー契約を締結。
カナダ
ノキア・シーメンス
2009 年 7 月
3G 網の敷設において Globalive Wireless 社とターンキ
ー契約を締結。契約は BOT(built-operate-transfer)ベ
ースとすることで、Globalive 社がより早くサービスイン
可能となる。
カンボジア
アルカテル・ルーセ
2009 年 2 月
WiMAX Rev-e ソリューションをターンキー契約で Chuan
ント
コンゴ
Alvarion
Wei 社へ提供。
2009 年 2 月
Cielux Telecom へフルターキー契約で同社の WiMAX
プラットフォームを提供。プロジェクト予算は 4,500 万ド
ル。
図表 2.2-36
マネージド・サービス契約の事例(無線通信分野)
出所)各種資料より作成
国・地域
オマーン
ベンダー
Huawei.
時期
2012年(平成24年)4
月
インド
NSN
2010 年(平成 22 年)
10 月
マレーシア
Huawei
2010 年(平成 22 年)
9月
内容
通信事業者Nawras は固定及び無線通信ネットワーク
の更新プロジェクトとマネージド・サービスのパートナー
としてHuawei を選定。
携帯事業者Vodafone Essar とオペレーションの容易
化、ネットワーク効率の改善、一貫サービスの提供等
を前提としたマネージド・サービス契約を締結。
携帯事業者Maxsis と次世代インターネット網の構築に
おいてマネージド・サービス契約を締結。
インド
アルカテル・ルーセ
2009 年 4 月
Bharti Airtel の GSM 網の管理契約を締結する方向で
ント
交渉。
13 携帯電話網の基地局等のアクセスポイントと交換局等が収容されている基幹回線を結ぶための専用回線。
49
図表 2.2-37 フル・ターンキー契約の事例(固定通信分野)
出所)各種資料より作成
国・地域
中東
ベンダー
Xtera
時期
内容
2011 年 10 月
中東通信事業者 Gulf Bridge International と欧州・中
Communications
東・北アフリカの地上及び海底ケーブルのルートにお
いて、100G ネットワークへの更新に際し、フルターンキ
ーを前提とした複数年の独占契約を締結。
リビア
Huawei
2010 年 10 月
国際通信事業者 LITC と北アフリカと欧州を結ぶ海底
光ファイバーケーブル網の敷設においてエンド・トゥ・エ
ンドのターンキー契約を締結。
シンガポー
Huawei
2009 年 9 月
Nucleus Connect 社と次世代 NBN について、
ル
end-to-end フルターンキーアクティブネットワークソリ
ューションの提供とプロフェッショナル EOT(Establish,
Operate, Transfer) サービスの契約を締結。
モザンビー
アルカテルルーセ
ク
ント
インドネシア
NEC
2009 年 9 月
光ファイバーバックボーン網の敷設において TdM 社と
ターンキー契約を締結。
2009 年 7 月
BakrieTelecom と IP 網の拡張についてフルターキー契
約を締結。
インド
富士通
2009 年 5 月
ドイツの NSW GmBH と協力し Telekom Indonesia と契
約した海底光ファイバーケーブル網の敷設が完成。フ
ルターンキーソリューションを提供している。
西アフリカ
アルカテル・ルーセ
諸国
ント
アジア
NEC
2009 年 4 月
West African Cable System と海底ケーブル新規構築
に関するフルターンキー契約を締結。
2009 年 3 月
FIC 社及び TPI 社と、東南アジア地域の国々を結ぶ新
しい intra-Asian Submarine Cable Asia Network(SCAN)
ケーブルシステムのフルターンキー契約を締結。
図表 2.2-38 マネージド・サービス契約の事例(固定通信分野)
出所)各種資料より作成
国・地域
インド
ベンダー
Ericsson
時期
内容
2011 年 11 月
通信事業者 Bharti Airtel s India とマルチベンダー、マ
ルチテクノロジーによる 5 年間のマネージドサービス契
約を締結。
ネパール
ZTE Corporation
2011 年 3 月
通信事業者 Ncell と既存ネットワークの保守、マルチベ
ンダー伝送装置の管理、運用コスト最適化等において
マネージドサービス契約を締結。
50
中国
Ericsson
2010
2
年 11 月
中国
国聯通と基地
地局、固定ネッ
ットワーク、伝送
送装置にお
いて
てマネージドサ
サービス契約を
を締結。
スペイン
ロシア
Avanti
2010
2
年 11 月
スペ
ペインのサービ
ビスプロバイダ
ダーNASSAT
T(Network &
Communiccations
Sattellite System
ms de España))とマネージド
ドサービス契
Group
約を
を締結。
Nokia Siem
mens
2010
2
年5月
ロシ
シアの通信キャリア MTS と
とフルネットワークアウトソ
Networks
ース
ス契約を締結
結。
② スマートインフラの整備
先進国及
及び新興国・
・開発途上国
国では、スマ
マートシティ/ スマートコミュニテ
ティをキーワードに、
ICT を組み
み込んだ社会
会インフラ(電力、ガス
ス、水道、鉄
鉄道等)の整
整備が進め られており、世界各国
国
が官民一体
体となって ICT を組み
み込んだパッ
ッケージでの
の社会インフ
フラ輸出に取
取り組んでいる。社会
会
インフラに
に組み込まれ
れた ICT 関連の世界市
関
市場規模は 2020
2
年(平
平成 32 年) に約 1.3 兆円になる
2.2-39)
。当該分野
と予測され
れており、特
特にアジア太
太平洋市場の
の成長が期待
待されている(図表 2
野
は、ICT 市
市場の新たな
な潜在性を示
示すもので あり、多様
様な事業者が
が参入してき
きている。
例えば、2012 年(
(平成 24 年)2
年
月に富
富士通、富士
士電機、メタ
タウォーター
ーが連携して、サウジ
ジ
アラビア工
ィ事業の推進に基本合
工業用地公団
団(MODON
N)と工業団
団地における
るスマートコ
コミュニティ
合
意している
る。我が国企
企業の ICT と環境・省
省エネ技術を
を組み合わせ
せて、同団地
地の環境情報を一元管
管
理できる集
集中管理の仕
仕組や常時環
環境監視シス
ステムの設計
計と導入に着
着手すると いう。
図表 2.2-39 スマートイ
インフラ投資
資に関する ICT
I
関連世界
界市場
51
ートフォンの
の市場
(参考)LTE スマー
ここでは
は、参考とし
して、スマー
ートフォン端
端末の市場シ
シェアについ
いてみてみ る。次世代携帯電話規
規
格である L
LTE(Long
g Term Evo
olution)の 世界市場の
の動向を見て
てみると、20011 年第 4 四半期の世
世
界における
る LTE スマートフォン
ン市場では、サムスン、LG 電子、パ
パンテックの
の韓国 3 社が約 7 割の
の
シェアを占
占めている状
状況である。韓国は、通
通信事業者に
についても、LTE への移
移行を急速に進めてお
お
り、既に大
大手 3 社(K
KT/SKT/LG U+)は商用
用サービスを
を開始してい
いるように 、ネットワークインフ
に図る戦略を展開して
ラと端末の
の両輪で LT
TE への移行
行を進めてい
いる。国内普
普及と世界進
進出を同時に
て
いる。
出所)Stra
出
tegy Analyt
ytics 社資料により作成
成
52
2.3 スマ
マートフォン
ン・タブレッ
ット等の普及
及による産業
業構造及び利
利用者の変化
化
場としての魅力が、他
我が国の
の移動体通信
信事業におい
いては、当該
該産業の規模
模と成長性、
、そして市場
他
国と比して
て、我が国の
の強みの重要
要な構成要素
素となってい
いる。一方、
、近年のスマ
マートフォン等の急速
速
な普及や、それに伴う
う海外メーカ
カーの我が国
国のマーケッ
ットにおけるシェアの 上昇、従来型のキャリ
ア主導型携
携帯電話イン
ンターネット
トの後退が認
認識されてい
いる中、我が
が国の移動体
体通信事業を中心とす
す
る「モバイ
イル産業」の
の方向性が注
注目されると
ところである。
本節では
は、こうした
たスマートフ
フォン等の急
急速な普及が
が、ICT 産業
業、とりわけ
成
けモバイル産業を構成
する各事業
業分野に与え
える影響を分
分析する。と
とりわけ、新
新たな情報通
通信サービス
スの普及や利用者利便
便
の向上等に
において重要
要性を増しつ
つつあるプラ
ラットフォー
ームレイヤーやコンテ ンツ・アプリケーショ
の主要企業の売上高や
ンレイヤー
ーを中心に、情報通信産
産業及び関連
連市場をグロ
ローバルに捉
捉え、各国の
や
利用者数、サービスの
の利用状況や
やシェア等の
のデータを収集・分析
析し、その構
構造変化を示
示す。他方、
スマートフ
フォン等の普
普及が利用者
者の電子商
商取引などイ
インターネッ
ット利用動向
向に与える影
影響やそれ
れ
が他産業に
に与える影響
響についても
も分析し、ス
スマートフォ
ォン等の普及
及が我が国の
の成長に与える可能性
性
を、経済波
波及効果の推
推計を行いつ
つつ、展望す
する。
モバイル産業
業にもたらす新たな競
競争と成長
2.3.1. モ
(1) レイ
イヤー別で見た近年の
の環境変化
通信レイ
イヤーを起点
点に見た情報
報通信分野は
は、IP 化・
・ブロードバ
バンド化とい
いう技術的な進展を背
背
景に、総体
体的に水平統
統合化が進む
む一方、サー
ービスやビジ
ジネスモデル
ルの多様化 により、世界的にも垂
垂
直統合モデ
デルと水平統
統合モデルが
が競合・並存
存する複雑な
な産業構造が形成され つつある。特に、水平
平
況である。このような
統合は産業
業のグローバ
バル化を加速
速させ、国内
内外のプレー
ーヤが参入している状況
な
トレンドを
を背景に、情
情報通信産業
業をレイヤー
ー区分で捉え
えるアプロー
ーチは定着 しつつあり、レイヤー
ー
に分けて整
整理すると、とりわけプ
プラットフォ
ォームレイヤ
ヤーにおける動きが、情
情報通信分野の産業構
構
造の変化に
に大きな影響
響を与えてい
いるのが現状
状である。産
産業の具体的
的な変化に ついてみると、通信レ
レ
イヤーより
り上位のレイ
イヤーの市場
場規模が拡大
大する傾向が
が指摘される。この傾向
向は、過去の
の総務省「情
情
報通信白書
書」において
て取り上げて
ていたように
に、我が国の
のレイヤー別
別市場規模の
の変遷から見
見て取れる。
こうした
た変化の中に
には、複数の
の競争上の問
問題が内在し
していると考
考えられ、今
今後は通信市場に閉じ
じ
た水平な公
公正競争(主
主にボトルネ
ネック設備の
のオープン化
化)だけでな
なく、上位下
下位レイヤーを含めた
た
垂直方向の
の競争の在り
り方等が重要
要な論点にな
なると考えられる。他方
方、従来のテ
テレコム産業に関わる
規制・制度
度は、基本的
的には電話(音声)を起
起点とした発
発信・アクセ
セス市場やイ
インターネット接続市
市
場等の、ネ
ネットワーク
クレイヤーを
を対象とした
た評価枠組み
みとなってい
いる。した がって、今後は、産業
業
構造の変化
化や市場のト
トレンドを見
見据え、国内
内産業の在り方を検討していくと ともに(産業政策の観
観
点)、とりわけ上位下
下位レイヤー
ーも含めた垂
垂直方向の競
競争環境の在
在り方を検討
討していくことが重要
要
になると考
考えられる(競争政策の
の観点)。さ
さらには、グ
グローバルプ
プラットフォ
ォーム事業者
者の出現に
に
より、ICT
T 産業全体の
の利益が特定
定の寡占化さ
された海外企
企業に集中す
する可能性
性が指摘され
れており、我
我
が国にとっ
っては富の海
海外への流失
失が懸念され
れるところで
である。
53
(2) スマ
マートフォンの普及に
に伴う移動体
体事業の戦略
略変化
ここでは
は、移動体事
事業(移動体
体通信事業及
及び関連事業
業)について、NTT ド
ドコモ、KD
DDI 及びソ
フトバンク
クモバイルを
を中心にその
の動向を整理
理する。
① 移動体
体事業の市
市場動向
電気通信
信事業以外の
の売上高を含
含む移動体事
事業について
て、NTT ドコモ、KDD
ド
DI、ソフトバンクモバ
バ
イルの主要
要 3 社を比
比較した。図
図表 2.3-1
1及び図表 2.3-2のと
とおり、契約
約者数、売上高とも堅
堅
調に拡大し
しており、ソ
ソフトバンク
クモバイルの
のシェアの拡
拡大が顕著である。
※携帯電話サービ
ビス(ドコモ、KD
DDI、ソフトバン
ンク、イー・アクセ
セス)及び BWA サービス(UQ)に
サ
について集計した結
結果
※ドコモ、KDD
DI 及びソフトバン
ンク I は、モジュー
ール及び携帯インタ
ターネット接続サー
ービス契約数の合
合計で、データカー
ード・モバイルルー
ータ等契約を含ま
ま
ず。イー・アクセ
セスは、契約数全
全数をデータ通信契
契約ありとして推計
計。
出所)電
電気通信事業者
者協会公表資
資料より作成
成
図表 2.3-1 我が国の移動
動体通信事業
業の契約者数
数シェアの変
変化14
14 HHI(ハー
ーフィンダール指
指数)は、個別事
事業者ごとに当該
該事業者のシェ
ェア(%)を二乗
乗した値を計算し
し、これに係る全
全事業者につい
い
て合計。
54
※携帯電話サービ
ビス(ドコモ、KDDDI、ソフトバンク
ク及びイー・アクセ
セス)及び BWA サービス(UQ)につ
ついて集計した結果
果。
※ドコモ及び KDDI は、公表されて
ている ARPU(デー
ータ)及び契約数よ
より推計。イー・ア
アクセスは、無線
線事業の売上をデー
ータ売上とみなして
て推計。
UQ は、年度売上を各四半期の契約
約者数に応じて配分
分、また 2011 年度
度第 3 四半期につい
いては、前年同四半期売上を基に契
契約数に比例して推
推計。
出所)電
電気通信事業者
者協会公表資
資料より作成
成
図表
表 2.3-2 我が国の移
移動体通信事
事業の売上高
高シェアの変
変化
図表 2.3-3
3のとおり、NTT ドコモ
モ及び KD
DDI は、デー
ータ通信売上
上高の増加が電気通信
信
また、図
事業売上高
高の減少幅を
を抑えている
る一方で、ソ
ソフトバンク
クにおいては
は、特にデー
ータ通信売上高が電気
気
通信事業売
売上高全体の
の伸びを後押
押ししている
る状況である。他方、各
各社とも、電
電気通信事業売上高以
以
外の移動体
体事業売上高
高(コンテン
ンツ配信や課
課金手数料収
収入、端末販売収入など
ど)が伸びてお
おり、KDDII
とソフトバ
バンクは 5 割以上の伸
伸びを示して
ている。
55
NTT ドコモ
KDD
DI
ソフトバンク
出所)
)各種公表資
資料より作成
成
図表
表 2.3-3 我が国の移
移動体通信事
事業の売上高
高シェアの変
変化
② 異業種
種連携の状
状況
各社の近
近年の他社(異業種含む
む)との連携
携状況を図表
表 2.3-4に示す。な お、本データは、過去
去
3 年程度の
の各社の報道
道情報より整
整理したもの
のであり、連
連携の現状や
や注力度合い
い等の実態については
は
変化が生じ
じている可能
能性について
ては留意され
れたい。
各社とも
も、移動体事
事業を軸に全
全方位的に業
業務提携を進
進めている様
様子がうかが
がえる。例え
えば、KDDII
では、広告
告や SNS の領域に着目している状
状況がうかが
がえる。また
た、同社は「
「au スマー
ートパス」と
呼ばれるス
スマートフォ
ォンのアプリ
リケーション
ン定額課金サ
サービスを通してコン
ンテンツ領域
域の売上の
拡大を図っ
っている。今
今後も、新た
たなコンテン
ンツの継続投
投入と、PC
C、TV、タブ
ブレットなどのマルチ
チ
一方、ソフトバンクの
デバイス展
展開を通して
て、同サービ
ビスの契約者
者を拡大させ
せると表明している。一
の
のある他社との連携を
連携状況を
をについては
は、とりわけ
けコンテンツ
ツ領域におい
いて、同社と
と出資関係の
を
強化してい
いる状況であ
ある。俯瞰す
すると、同社
社が様々な分
分野に出資している状況
況がうかがえる。今後
後
の成長にお
おいては、既
既に資本関係
係のある Ya
ahoo! JAPA
AN において
ても「スマー
ートフォン時
時代をにら
んだサービ
ビス」を展開
開し、更なる
るシナジーを
を創出してい
いくと表明している。
3 社の今
今後に向けた
た方向性をみ
みると、ドコ
コモはその総
総合力を生か
かして拡大を
を推進、KDDI は 1 社
で複数のネ
ネットワーク
クを提供でき
きるマルチネ
ネットワークを生かしての成長、ソフトバンクは通信も
現が異なるものの、通
付加価値サ
サービスも含
含めた複合技
技での利益拡
拡大を進めるとしているなど、表現
通
信事業を核
核にしつつ付
付加価値領域
域へ拡大を図
図っていることがわかる。
56
出所)
)各社報道記
記事より作成
成
図表 2.3
3-4
携帯電
電話事業者の
の主な出資・連携状況
③ 海外の動向(米
米国の事例)
ここでは
は、海外の動
動向に関し、スマートフ
フォンの普及
及が進んでいる米国の
の状況を概観
観する。
米国の移
移動体通信事
事業の動向を
をみると、携
携帯電話契約
約者数は堅調
調に増加し ているが、市場規模は
は
ほぼ横ばい
いとなってい
いる。また、それぞれの
のシェア構成
成も、大きな変化は認
認められない
い(図表 2..
3-5参照)
)
。
57
出所)
)
:Telegeogrraphy より集
集計
図表 2.3-5
米
米国の携帯電
電話事業者のシェア変化
他方、主
主要事業者の
の契約純増数
数や、売上高
高・営業利益
益についてみ
みると、スマ
マートフォン普及の影
影
響が見て取
取れる。米国
国においては
は、特定の端
端末(iPhon
ne)の販売権
権を有する大
大手キャリアの純増が
が
拡大する傾
傾向にあり、収益拡大に
に特定の端末
末の与える影
影響が明確に表れてい
いる。iPhone
e は現在
AT&T(20
007 年(平成
成 19 年)7
7 月∼)
、Veerizon( 20
011 年(平成
成 23 年)2 月∼)
、Sprrint Nextell
( 2011 年(平成 23 年)10 月∼
∼)の 3 社
社が販売権を
をもっている
るが、2011 年
年の純増数をみると、
この 3 社と
と他社との格
格差が明確である。この
のため、今後
後市場動向に
についても変
変化をもたらす可能性
性
がある。他
他方、特定の
の端末の販売
売権に伴う多
多額の販売奨励金が収
収益を圧迫し
しているとさ
されている。
58
出所) 各社公表資
資料
図表 2.3-6
過去
去 6 年間の主
主要キャリアの純増の推
推移
出所) 各社公表資
資料
図表 2.3
3-7
主要 3 キャリアの
の直近の売上
上高・営業利
利益
59
(3) インターネット関連事業
業の成長
スマート
トフォン等の
の普及は、前
前述の項の分
分析に示した
たように、電
電子商取引な
などインターネットを
を
通じた購買
買行動の拡大
大や、ソーシ
シャルメディ
ィア、電子書
書籍、動画配
配信などメデ
ディア利用の拡大など
ど
を通じて、インターネ
ネット関連事
事業のさらな
なる成長を促
促進する可能
能性を有し ている。既
既に、社会基
基
盤化しつつ
つあるインタ
ターネットに
により、様々
々な ICT 関連企業の成
関
成長もみられ
れるところで
であるが、
今後、どの
のような分野
野に高い成長
長性が見込ま
まれるのか、
、ソーシャル
ルコミュニケ
ケーション
ンや検索、商
商
品販売やデ
デジタルコン
ンテンツ配信
信など、イン
ンターネット上の様々な
なサービス提
提供の共通基盤を提供
供
する、プラ
ラットフォー
ーム事業に着
着目して、そ
その成長性に
について分析
析するとと もに、我が国のプラッ
トフォーム
ム事業のうち
ち高い成長性
性を示してい
いるソーシャルゲームの海外展開
開の可能性に
について分
析する。さ
さらに、スマ
マートフォン
ンの普及に直
直接影響を受
受ける、スマ
マートフォン
ン上で動作するアプリ
ケーション
ンの成長性等
等について分
分析する。
① インターネット・プラット
トフォーム事
事業の成長
● 代表
表的グローバ
バル ICT 企業の分析
次のデー
ータは、
代表的なグロー
ーバル ICT 企
企業15の成長
長性について
て示したもの
のである。
売上高
売 (2011
1
年(平成 2
23 年)
)をバ
バブルの大きさ、売上
上高成長率(
(2009 年− 2011
2
年)を
を横軸にとり、営業利
、従業員一
益率(同期
期間の平均)
一人当たり売
売上高(2011 年(平成
成 23 年)
)の
の関係をグラ
ラフ化して
いる(図表
表 2.3-8参
参照)
。
ここから
らは、プラッ
ットフォーム
ム事業者の成
成長率と利益
益率の高さが
が指摘され る。特に、以前から米
米
国 IT 業界
界の中核企業
業である Miccrosoft 社に
に加え、米国
国のネット系
系事業者であ
ある Google
e 社、Applee
社、Faceb
book 社が、売上高規模
模も大きく、 成長率、利
利益率も高い
いことが見て
てとれる。他方、電子
子
書籍や電子
子商取引の分
分野でグロー
ーバル展開に
に成功してい
いる Amazo
on 社は、成
成長率は高い
いが、利益
率の面では
は通信事業者
者やメーカー
ーと同程度で
であり、物流
流やタブレット端末販
販売などイン
ンターネッ
ト・プラッ
ットフォーム
ム以外の事業
業を統合的に
に実施するな
なかで、それ
れらへの投資
資等の負担により必ず
ず
関係のプラットフォー
しも利益率
率の向上につ
つながってい
いない。我が
が国企業では
は、ソーシャ
ャルゲーム関
ー
ム事業者が
が、規模は米
米国のネット
ト系事業者に
には及ばない
いものの、成
成長率、利益
益率とも遜色ない位置
置
にいること
とがわかる。
他方、ネ
ネットワーク
クレイヤーや
や端末レイヤ
ヤー(音楽配
配信やアプリストアな どプラットフォーム事
事
業も展開す
する Apple 社を除く)
社
の事業者は
は相対的に成
成長性が低く
く、安定的な
な位置にあり
り、上下レ
イヤーの事
事業者には、戦略の違い
いで成長性に
に違いがあることがうかがえる。
15 ここでの代
代表的 ICT 企業
業の分析にあたっ
っては、グローバ
バル市場における各レイヤーの
の収益性に着目す
するため、売上規
規模や市場シェ
アを踏まえ、各
各レイヤ−の代表
表的企業を選定し
した。なお、上位
位レイヤーにつ
ついては、成長性
性が期待されてい
いる我が国のソー
ーシャルゲーム
ム
プラットフォー
ーム事業者を分析
析対象として加
加えた。
60
図表 2.3
3-8
代表的
的グローバル
ルICT企業
業の収益性分
分析
● ソー
ーシャルゲー
ームの海外展
展開の可能性
性
ソーシャ
ャルゲーム業
業界は、国内
内での成長に
に続き、国際
際展開を始め
めつつある が、グローバル市場で
で
も成功を収
収めることが
ができるのか
か、国内のゲ
ゲーム市場の
の市場規模をみると、規
規模の面ではパッケー
ー
ジソフト(ゲーム機、パソコン向
向け)が大き
きいが、成長
長率はソーシ
シャルゲー ム(携帯電話向けアバ
バ
ター/アイテ
テム販売)が
が特に高い成
成長を続け ている。
出所)
)デジタルコ
コンテンツ白書
図表
図 2.3-9
9
国内のコ
コンテンツ市
市場規模
61
出所)
)デジタルコ
コンテンツ白書
図表
表 2.3-10
0
国内のゲ
ゲーム市場の市場規模
出
出所)各社資
資料
図表 2.3-11
ソ
ソーシャルゲ
ゲーム 3 社の
の売上高推移
移
ーシャルゲー
ーム市場はモ
モバイル向け
けを中心に提
提供され、急成長してき
急
きた。背景に
については、
国内ソー
①家庭用ゲ
ゲーム機によ
よるゲーム市
市場など、ゲ
ゲーム文化が
が根付いてい
いた、②携帯
帯電話による高品質な
な
データ通信
信インフラが
が普及してい
いた、③キャ
ャリアによる
る決済サービスが普及 しており、かつ決済手
手
数料が高く
くなかった(利用者にと
とって身近で
であると同時
時に、事業者
者にとって リーズナブルな決済手
手
段が使えた
た。
)、などが
が指摘されて
ている。
また、ソ
ソーシャルゲ
ゲームの特徴
徴として、使
使い始める上
上での障壁を
を小さくす る一方で、有料課金を
を
、家庭用ゲーム機でゲ
効果的に組
組み込んだマ
マネタイズ(収益化)に
に成功したこ
ことも大きい
い。例えば、
ゲ
ームをする
る場合、ゲー
ーム機(数万
万円)を購入
入し、次いで
でゲームソフト(数千 円)を購入して、数ヶ
62
用する、とい
いうのが標準
準的な姿であ
あり、初期費
費用を払うに
に値すると思
思ってもらえるか、が
が
月間間使用
ポイントに
になる。他方
方、ソーシャ
ャルゲームは
は多くの場合
合、ゲーム自体の使用 は無料であり、事業者
者
側にゲーム
ムそのものを
を認知しても
もらうための
のマーケティングコストは発生す
するが、利用者の負担と
いう面では
は極めて低い
い。ただし、
「コンプガ
ガチャ」とい
いわれる有料
料課金方式に
については、
、先般の消
費者庁から
らの景品表示
示法に抵触す
する可能性が
があるとの指摘を踏まえ、各社が
が廃止を表明
明しており、
マネタイズ
ズ化は健全性
性との両立を
をどう図るか
かという重大
大な課題に直面してい
いる。
ゲームの
の性格の面で
では、ゲーム
ム機向けの場
場合にはある
る程度集中し
して使用す るゲームが多いのに対
対
し、ソーシ
シャルゲーム
ムの場合には
は通勤・通学
学電車でなど
ど、すき間時
時間を利用す
する形態が主であると
に近づきつつあるとも
いわれてい
いる。ただし
し、ソーシャ
ャルゲーム市
市場の拡大に
に伴って、両
両者は互いに
指摘されて
ている。
出
出所)各社資
資料
図
図表
2.3-12
ソーシ
シャルゲーム
ム 3 社の営業
業利益の推移
移
出
出所)各社資
資料
図
図表
2.3-1
13
ソーシ
シャルゲーム
ム 3 社の営業
業利益率の推
推移
63
海外におけるソーシャルゲームは 2007 年(平成 19 年)に Facebook がアプリ開発のための
API として Facebook Platform を公開したことにより始まったとされる。当初はツールと呼ばれ
る簡単なアプリから始まり、ミニゲームの時期を経て現在に至る。海外のソーシャルゲームのプラ
ットフォームとしては Facebook が圧倒的な地位を占めているが、ゲーム提供事業者として最も有
力なのは Zynga で、世界 175 か国にてゲームを提供し、売上は約 900 億円である。
他方、日本では同じく 2007 年(平成 19 年)にグリーが「釣り★スタ」を提供し、ディー・エ
ヌ・エーが運営するモバゲータウンで提供された「怪盗ロワイヤル」のヒットやミクシィによる
「mixi アプリ」の開始などもあり、市場が大きく成長した。
国内と海外(主に米国)とを比較した場合、いくつか異なる点がある。
まず、海外の場合にはパソコン向けを主として始まっている。また、Facebook 自体はゲームを
提供せず、Zynga に代表されるサードパーティがゲームを提供する構造である。他方、国内の場
合には、携帯電話向けに始まっており、また、自身がゲーム提供者であると同時にソーシャルメデ
ィア・プラットフォーム事業者でもある、という構造になっている。現在は、国内、海外ともに利
用端末が急速にスマートフォンにシフトしてきており、グローバルに展開するインターネット経由
でのサービス提供が可能になるため、今後は国内、海外が一つの枠組になった競争になる(国内の
サイトからでも海外への提供が可能)との指摘もあり、海外展開戦略は必須の状況となりつつある。
ディー・エヌ・エー、グリーともに前述のとおり国内市場では急成長を遂げてきており、国内会
員数も 3,000 万人∼4,000 万人近くに達しているが、収益のほとんどは国内での売上によるもので
あり、今後はグローバル展開がポイントとなってきている。両社ともに、経営戦略における今後の
最重要課題の一つとしてグローバル展開を挙げており、海外での会員数の拡大、パートナーを含む
事業体制の強化、および収益化を目指している。
グローバル展開では Zynga との競争も想定されるが、3 社の経営状況を比較すると以下のとお
りである。売上高をみると、国内大手 2 社と米国の大手事業者とで成長の勢いに違いがあることが
わかる。利益についてみるとさらに違いが明確で、国内大手 2 社は高い利益率を維持している一方、
Zynga の利益率は低下傾向にあり、直近の 2 期連続では損失(利益率で数十∼数百%)を出して
いる。
単純な比較は難しいが、9 億人ともいわれる会員数の Facebook 上において世界 175 か国で提
供される Zynga を、実質的にほぼすべての収益を日本国内で上げている 2 社(会員数は約 3,000 ∼
4,000 万人)のいずれもが売上、利益で上回っているということは、それだけ国内 2 社の収益力が
高いことを示しているとも考えられる16。
このように、日本の 2 大ソーシャルゲーム・プラットフォームの収益力はグローバルにみても高
い水準にあるが、サービスの面でもグローバルなプラットフォームに転じていけるのか分析する。
2 社が成功した要因としては、前述のとおり、①ゲーム文化が根付いていた、②携帯電話による
高品質なデータ通信インフラが普及し、携帯電話によるインターネット接続が利用者に定着してい
た、③キャリアによる決済サービスが利用できた、という点に加えて、④比較的処理能力の高い携
帯電話端末が広範に普及していた、⑤魅力的なゲームが提供されていた、⑥会員数が増えるにつれ
16 ディー・エヌ・エーの試算では、Mobage と Zynga の ARPU を比較すると、Mobage の方が約 18 倍高くなった(Mobage:12.06
ドル/ 月、Zynga:0.66 ドル/ 月)
。(2011 年度第一四半期決算説明会資料)
64
獲得コストが
が相対的に下
下がることで
で優位性を発
発揮できた、
、といった点
点も挙げられよう。し
し
て、会員獲
の問いにおける一つの
たがって、こうした要
要因がグロー
ーバル市場で
ではどうなる
るか、という点が上記の
の
ポイントに
になる。
れるモバイル・データ
以上のう
うち、スマー
ートフォンの
の普及状況、一定以上の
のトラヒック
クに耐えられ
ネットワー
ーク、キャリ
リア決済手段
段、といった
た点はグローバル展開の前提条件
件になると考
考えられる。
決済手段に
については Facebook
F
も重視してお
も
おり、モバイ
イルウェブア
アプリのキャ
ャリア決済について世
世
界の主要移
移動体通信事
事業者17との
の協力を発表
表している。
今後はそ
そうした条件
件の揃った比
比較的先進的
的な地域での競争が激
激しくなって
ていくと考え
えられるが、
そこでの国
国内 2 社の強
強みとしては
は、①ゲーム
ム開発(既存
存ゲームのソーシャル ゲーム化も含む)のノ
ウハウとス
スピード、②
②ゲーム・プ
プラットフォ
ォームとしてのノウハウとブラン
ンド、が挙げ
げられよう。
これらを駆
駆使して、国
国内と同様の
の収益性を海
海外市場でも
も獲得できるか、とい う点がポイントになる
のではない
いか。
ソーシャ
ャルメディア
アやソーシャ
ャルゲームは
はスイッチングコストが低く、利
利用者をロッ
ックイン18す
る仕組みと
としては緩い
いが、
「何気
気なくプレイ
イする」だけ
けに、習慣に
によるロック
クインが強力
力に働く市
場でもあり
り、その意味
味では継続的
的な新しいゲ
ゲームの提供
供が欠かせな
ない。プラ ットフォーム事業だけ
け
でなく、ゲ
ゲーム開発と
との相乗効果
果の確保が重
重要と考gれ
れ、各社とも
もパートナー
ー事業者との連携強化
化
(=国内ゲ
ゲーム事業者
者の海外展開
開)と海外の
のパートナー
ー事業者との
の連携関係構
構築を両輪で進める戦
戦
略を指向し
している。
「コンプガチ
チャ」問題を
を乗り越え、日本発グロ
ローバル・プ
プラットフォ
ォームを展
開できるか
か、ICT 産業
業全般の国際展開を考
考える上でも、今後の推
推移が注目さ
される。
② アプリケーション事業への
の波及
̶アプ
プ・エコノミー
スマート
トフォン等の
の普及により
り、モバイル
ル産業の中で
で、スマートフォン上で
で動作するアプリケー
ー
ション、い
いわゆる「ア
アプリ」の重
重要性が急速
速に高まって
ている。既に
に、アプリは
は全世界で 2011
2
年(平
平
成 23 年)に総計 382
2 億本がダウ
ウンロード されており、2015 年(平成 27 年
年)には 1,8
827 億本に
に
増加すると
と予測されて
ている19。ア
アプリは、ゲ
ゲーム、メデ
ディア、ビジ
ジネス用途か
から、ソーシャルメデ
ィアやウェ
ェブ閲覧を快
快適に利用す
するものなど
ど、多岐にわ
わたっている。このよ うなアプリは、スマー
ー
トフォン等
等の普及をさ
さらに促進し
し、携帯電話
話からのデー
ータ通信利用
用の拡大や新
新たな付加価値領域の
の
創出、携帯
帯電話端末の
の新たな利用
用法の開拓に
につながると
と同時に、IC
CT 産業にお
おいて新たな事業分野
野
を生み出し
しつつある。
17 AT&T、DT
T、Orange、Telefonica、T-M
Mobile USA、Veerizon、KDDI、
、ソフトバンクモバイルの 8 社
18 ロックイン
ン(効果)とは、ユーザーがある
る商品やサービ スを購入・利用
用する場合に、当
当該商品・サービ
ビスから他社のものへ乗り換え
え
が困難になる効
効果のことであり、商品やサー
ービス利用の習慣
慣化により、その
の他の商品・サービスに移行す
することに手間や
やコストがかか
り、その結果当
当該商品・サービスに囲い込ま
まれてしまうこと
とを指す。
19
IDC Forrecasts Nearly 183 Billion Ann
nual Mobile Ap
pp Downloads by
b 2015
//www.idc.com
m/getdoc.jsp?con
ntainerId=prUS
S22917111)
65
IDC プレスリリース
ス、2011 年 6 月 (http:
スマートフォン等の普及で先行している米国においては、スマートフォン等のアプリに関連する
産業を「アプ・エコノミー」
(App-Economy)20 と称し、その急速な新市場創出効果や雇用創出効
果について議論されているところである。アプ・エコノミーの成長けん引力について考える。
米国の専門家が実施した調査では、アプ・エコノミーの雇用創出効果について、技術職の求人状
況から推計している21。本調査では、2007 年(平成 19 年)の iPhone 登場前はゼロだったのに対
し、2011 年(平成 23 年)12 月現在で、米国全体で、アプ・エコノミー本体で約 31.1 万人、周
辺産業への波及を含めると、約 46.6 万人の雇用を創出していると推計している。なお、この数値
は、ソフトウェア出版や移動体通信事業、電子ショッピング、インターネット出版・ウェブ検索ポ
ータルの雇用を上回るとしている。このほか、アプ・エコノミーは、2011 年(平成 23 年)に米
国内で 200 億ドル近い市場規模を有しており、2015 年(平成 27 年)には 760 億ドルにまで達
するとの推計もある22。このように、米国では、アプリ関連産業が成長産業として関心を高めてい
る。
また、国内においては、インターネット専門職の求人が増加する傾向にある。図表 2.3-14は、
2010 年(平成 22 年)6 月から 2012 年(平成 24 年)3 月までのリクルートエージェント社内
の職種別の求人人数について、アプリケーションに関連する職種(SE、インターネット専門職(ウ
ェブエンジニア含む)
)と組込・制御ソフトウェア等を比較したものである。これをみると、特に
インターネット専門職の伸びが顕著であり、2010 年(平成 22 年)6 月を 100 とした場合の 2012
年(平成 24 年)3 月の状況をみると、インターネット専門職は 326 と、全体平均(161)の約 2
倍に達している。また、SE と比較してもその伸びは大きく、インターネット上のアプリケーショ
ン・コンテンツの重要性が急速に高まっている状況がここでもうかがえる。
20 アプ・エコノミー(App Economy)は、米 Business Week 誌が 2009 年(平成 21 年)に使い始めた用語である。スマートフォン
などモバイル機器のアプリケーションに関連する事業を対象としており、アプリ開発だけでなく、アプリストア、ソーシャルネットワ
ークのアプリ等を含んでいる。
21
Where the Jobs Are
THE APP ECONOMY
TechNet Researched by Dr.Michael Mandel South Mountain
Economics, LLC
2012 年(平成 24 年)2 月。TechNet は、シリコンバレーに本拠を置くハイテク企業のロビー団体であり、本
調査研究は同組織の委託により実施されたものである。
22
How Big is the US App Economy? Estimates and Forecasts 2011-2015
成 23 年)11 月
66
Appnation and Rubinson Partners Inc, 2011 年(平
出所)リクル
出
ルートエージェ
ェント公表資
資料より作成
成
図表 2.3
3-14
イン
ンターネット専門職等の
の求人人数
出所)リクル
出
ルートエージェ
ェント公表資
資料より作成
成
図表 2.3-15
職種毎の求人推移比
比較(平成 22 年 6 月を
を 100 とした
た場合の指数
数)
67
(4) ICTT 産業のレイヤーごとの市場規模
模と成長性
ICT 産業
業について、
、特にインタ
ターネットに
に関連する産
産業に着目しつつ、レイ
イヤーごとの市場の規
規
模と成長性
性を分析した
たのが、図表
表 2.3-1 6(グローバル市場)及び図表 2
2.3-17(日米比較)
である。
過去の総
総務省情報通
通信白書では
は、平成 21
1 年より情報
報通信産業を
を、
「コンテ
テンツ・アプ
プリケーシ
ョンレイヤ
ヤー」、
「プラ
ラットフォー
ームレイヤー
ー」
、
「ネット
トワークレイ
イヤー」、
「端
端末レイヤー
ー」23の 4 つ
のレイヤー
ーに分類し、レイヤー毎
毎の主要市場
場の規模を算
算出してきた
たが、ここで
ではインターネットに
に
関連する産
産業として対
対象市場を絞
絞り込み24、 各レイヤー
ーにおける主
主要な市場を
を定義した上
上で、規模
模
の実績と予
予測等に関す
する国内外の
の民間調査等
等の公表デー
ータを収集し、推計を行
行った。一部プラット
フォームレ
レイヤーの市
市場(広告等
等)を除き、
、基本的には
は B2C 市場
場を集計範囲
囲としている。各レイ
ヤー内の市
市場規模を積
積み上げるこ
ことでレイヤ
ヤー全体並び
びに総額の規模を算出
出した25。
グローバ
バル市場でみ
みると、対象
象市場の市場
場規模(横軸
軸)は、総額
額が 9,163 億ドル(20
010 年(平
平
成 22 年)時点)であ
あるのに対し
し、端末レイ
イヤーが 5,0
022 億ドル
ル(総額の 5 4.8%)
、ネットワーク
レイヤーが
が 2,699 億ドル(総額の
の 29.5%)と
と、規模の面
面では下位レ
レイヤーの 占める比率が高いが、
上位レイヤ
ヤー(プラッ
ットフォーム
ムレイヤーと
とコンテンツ
ツ・アプリケ
ケーション レイヤーの合計(以下
下
同じ)
)も 1,442 億ド
ドル(総額の
の 15.7%)と
と、ネットワ
ワークレイヤ
ヤーの 5 割以
以上の数値となってい
い
る。他方、2010 年(
(平成 22 年)から
年
201
14 年(平成
成 26 年)の
の成長性予測
測(縦軸)を
をみると、
上位レイヤ
ヤーの成長性
性が 13.4%と最も高く、
、端末レイヤーとネットワークレ
レイヤーはそ
それぞれ
9.0%、8.9
9%とほぼ同
同水準となっ
っている。な
なお、上位レ
レイヤーのコ
コンテンツ ・アプリケーションレ
レ
イヤーとプ
プラットフォ
ォームレイヤ
ヤーを比較す
すると、前者
者が市場規模
模 451 億ド
ドル(総額の
の 4.3%)
・
成長性 9.3%、後者が
が 991 億ドル
ル(総額の 9.6%)
、成長性 15.2%
%となってお
おり、特にプ
プラットフ
ォームレイ
イヤーの今後
後の伸びが期
期待される。
。グローバル
ル市場で、成
成長性と規模
模を考えれ
れば、端末市
市
場と上位レ
レイヤーの重
重要性が高い
いとみること
とができる。
。
23
コンテンツ
ツ・アプリケーションレイヤー
ーを過去の情報通
通信白書に倣い「情報通信に関わるサービスや
やコンテンツの制
制作及び供給に
関わる事業、情
情報通信システム
ムに関するアプ
プリケーションや
やソフトウェアの
の開発・運用等に関わる事業に
に該当するレイヤ
ヤー」
、プラット
フォームレイヤ
ヤーを「ユーザー認証、機器(
(端末)認証、コ
コンテンツ認証な
などの各種認証機能、ユーザー
ー認証機能、課金
金機能、著作権
管理機能、サー
ービス品質管理機
機能などを提供
供するレイヤー」、
、ネットワークレイヤーを「通
通信と放送を含む
むネットワークを経由した伝送
送
業に関するレイ
事業に該当する
るレイヤー」
、端
端末レイヤーを「ユーザーが利 用する情報通信
信端末や機器・装
装置等の製造事業
イヤー」とした。
なお、プラット
トフォームレイヤ
ヤーについては
は、下記「2. ICT
T ビジネスエコシステム間競争
争の到来とその展
展望」で言及して
ている OS 機能
能
も含むサービス
ス等提供のための共有機能・能
能力を意味する 「プラットフォー
ーム」とは必ずしも同一ではな
ない点留意を要す
する。また、コ
ンテンツ・アプ
プリケーション関連の事業者が
がプラットフォー
ームに係る機能を
を提供している例や、コンテン
ンツ・アプリケー
ーション提供事
業者が大規模化
化してプラットフォーム機能を
を第三者に提供す
する例もあり、コ
コンテンツ・アプリケーション
ンレイヤーとプラ
ラットフォーム
レイヤーの切り
り分けは相対的である点留意を
を要する。
24 対象市場は
は、インターネッ
ット関連市場のうち、グローバル
ルレベルで今後
後の有望市場とし
して期待される市
市場区分を中心に、当該市場デ
デ
ータの参照可否
否を踏まえ抽出した。
25 プラットフ
フォームレイヤー
ーの市場規模には
は、当該プラッ トフォームを通
通じて流通するコ
コンテンツ等の売
売上は原則含まない(電子商取
取
引市場について
ても取扱高は除外
外している。)
。算出方法の詳細
細については参考
考資料を参照されたい。
68
図表
表 2.3-16
6
ICT 産業
業を構成する
る各レイヤー
ーの市場規模
模及び成長性
性(グローバル
ル市場)
(算出方法及
及び数値は参
参考資料参照
照)
日米の市場に
について同様
様に比較する
ると、日本の
の ICT 産業
業については
は、対象市場
場の市場規
他方、日
模総額が 1
1,078 億ドル
ル、米国につ
ついては 1,9
917 億ドル
ル(いずれも 2010 年(
(平成 22 年)時点)と
年
なっており
り、米国が日
日本の約 2 倍の規模を有
倍
有する。レイ
イヤー別にみ
みると、日本
本の場合、上位レイヤ
ヤ
ーが 168 億
億ドル(総額
額の 15.6%)
、ネットワ
ワークレイヤ
ヤーが 585 億ドル(総
総額の 54.3%
%)
、端末レ
レ
イヤーが 3
325 億ドル(総額の 30
0.2%)とな
なっており、ネットワー
ークレイヤー
ーが産業規模
模の半分以
上を占めて
ている。他方
方、米国につ
ついては、総
総額に対する
る構成比はそ
それぞれ 255.5%、22.6
6%、51.9%
%
と端末レイ
イヤーが産業
業規模の半分
分以上を占め
め、上位レイ
イヤーがネットワーク レイヤーを
を上回る。
成長性で
では、上位レ
レイヤーが両
両国とも高い
い傾向(日本
本:12.8%、
、米国:133.6%)にある一方、ネ
の構造は両国で大きく
ットワーク
クレイヤー、端末レイヤ
ヤーでは米国
国が高い。こ
このように、ICT 産業の
異なってい
いる。また、米国は各種
種端末、モバ
バイルインタ
ターネット、
、アプリ・マ
マーケットや電子書籍
籍
など幅広い
いレイヤーで
で高い成長性
性が見込まれ
れるのに対し、我が国で
では、モバイ
イルインターネットが
が
既に大きな
な市場を形成
成しており、アプリ・マ
マーケットを
を除き比較的
的成長率が低
低めであることが見て
て
とれる。
69
図表 2.3-17
ICT 産業を構成す
産
する各レイヤ
ヤーの市場規
規模及び成長
長性(日米比
比較)
(算出方法及
及び数値は参
参考資料参照
照)
世界、日米に
における ICT
T 産業(イ ンターネット関連)の市場規模・レイヤー別構成比と、
上記の世
レイヤー別
別の成長性予
予測を一覧に
にしたのが図
図表 2.3-18及び図表 2.3-1
19である。市場規模に
に
ついては、日本のネッ
ットワークレ
レイヤーの比
比率の高さが
が特徴的である。また 、成長性予
予測では、上
上
位レイヤー
ーはいずれの
の市場でも高
高く、その他
他のレイヤー
ーでは日本が
が全体的に低
低い数値となっている。
図
図表 2.3-1
18
ICT 産業(インタ
産
ターネット関
関連)の市場
場規模・レイ ヤー別構成比
比
70
図表
表 2.3-19
9
ICT 産業
業(インター
ーネット関連
連)の市場規
規模・レイヤ ー別成長性予測
71
スエコシステ
テム間競争 の到来とそ
その展望
2.3.2. ICT ビジネス
スマート
トフォン等の
の普及が、世
世界の携帯端
端末市場、ネ
ネットワーク・サービ スの成長や
や、アプ・エ
エ
コノミーな
など上位レイ
イヤーの新た
たな市場形成
成につながる姿をこれまでみてき たが、スマートフォン
ン
等は、競争
争や成長を促
促す一方で、ネット系事
事業者が主導
導するプラットフォー ムの構築により、従来
来
のモバイル
ル産業の仕組
組を大きく変
変える可能性
性がある。
近年、IC
CT 産業が、ネットワー
ーク・サービ
ビスや端末の
のみならず、
、アプリ等多
多種多様な第三者とし
し
ての企業が
が供給する補
補完的な財・
・サービスを
を巻き込んで
で成長してい
いく点を、自然界の生態系になぞ
ぞ
らえて表現
現する「エコ
コシステム」との言葉が
がよく使用さ
されている。
。その上で、
、ICT 産業
業が「エコシ
シ
ステム」間
間の競争とな
なり、それぞ
ぞれのエコシ
システムにお
おけるサービ
ビス等の提供
供に必ず必要となる共
共
通基盤(例
例:スマート
トフォンにお
おける OS や
やアプリストア)として
てのプラッ トフォームがその各エ
エ
コシステム
ムの競争戦略
略上重要であ
あるとの議論
論がなされて
ている26。
てネット系事業者の立
スマート
トフォン等の
の普及により
り、そのエコ
コシステムの
の中核を担う主体として
立
場が強まる
るという見方
方がある一方
方、従来型携
携帯電話において、いわゆる「ガ
ガラケー」と
と呼ばれた、
通信事業者
者が主導、ユ
ユーザーごと
との使いやす
すさに配慮し
したサービス
スモデルをス
スマートフォンで実現
現
することも
も、高齢者の
のインターネ
ネット利用の
の促進など、ユーザーニ
ニーズを喚起
起するとの意
意見もある。
このよう
うな問題意識
識を持ちつつ
つ、本項では
は、スマートフォン・タ
タブレット端
端末の登場
場が、モバイ
ル産業の構
構造にどう影
影響を与えて
ているのか、
、エコシステ
テムの視点も踏まえつ
つつ分析する
る。
(1) ICTT ビジネスエコシステ
テム間競争
① インターネットを巡る従来
来のエコシス
ステム
ICT 産業
業は、従来か
から、水平分
分業型、いわ
わゆるレイヤ
ヤー型の産業
業構造、事業
業構造が主流であると
合、例えば電子商取引
されている
る。現在、パ
パソコンでイ
インターネッ
ットの各種サ
サービスを利
利用する場合
サイトやコ
コンテンツ配
配信サイトを
を利用する場
場合には、パ
パソコンを自ら購入し 、通信事業者と契約し
し
択、クレジットカード
てインター
ーネットに接
接続しサイト
トを閲覧、購
購入したい商
商品やコンテ
テンツを選択
ド
売、通信事
決済や代金
金引換で商品
品を購入する
るという流れ
れになるが、
、パソコンの製造・販売
事業者、電子
子
商取引サイ
イトはそれぞ
ぞれ関連なく
く行われるケ
ケースが大半
半である。
他方、我
我が国で多数
数の利用者が
が存在する携
携帯インター
ーネットにお
おける電子商
商取引やコンテンツ配
配
で行うことができ(例
信では、端
端末購入も、サイトへの
のアクセスも
も、代金支払
払いも通信事
事業者経由で
例
外もある)、「垂直統合
合型」と呼ば
ばれるサービ
ビスの提供確
確認が主流となってい
いる。
構造は、大
このよう
うに、我が国
国のインター
ーネットを通
通じた財・サ
サービスの提
提供に係る構
大きくは、パ
パ
ソコン・イ
インターネッ
ットの「レイ
イヤー完全分
分離」と、従
従来型携帯イ
インターネ ットの「キャリア主導
導
型垂直統合
合」
、2 つの「エコシステム」の並
並立状況であ
あったといえ
える。
26 例として、マルコ・イアン
ンシティ(ハーバ
バード・ビジネ
ネス・スクール教
教授)は、
「エコシステムの原理
理:クライアントからウェブへ
へ
トウェア・イノベ
ベーション」において、
「インタ
ターネット−或い
いはクラウドコン
ンピューティン
ング−を介してソフトウェア・サ
サ
の持続的ソフト
ービスを提供す
する企業群で構成
成される成長し
しているエコシス
ステムにおいては
は、製品とサービス間の相互依
依存性の大きな増
増大が機会とリ
スクをもたらす
す。このことは、競争がますま
ますプラットフォ
ォーム(新製品とサービスを作り出すためにエ
エコシステムのメ
メンバー間で共
有される技術と
と能力)によって引き起こされ
れるということを
を意味する。Am
mazon や Faceb
book のように、 ソフトウェア・サービスを提
提
供するためにイ
インターネットのプラットフォ
ォームを立ち上げ
げた企業は、先例
例のない採用率を達成しただけ
けでなく、非常に
に短い間に競争
相手に対して強
強力なアドバンテージを作り上
上げた。現在、イ
インターネット・ソフトウェア製品とサービス
スが多数存在して
ているにもかか
わらず、この領
領域における継続
続的なイノベー
ーションは保証さ
されていない。持
持続的なイノベーションの成否
否は競争状況に大
大きな影響力を
持つ複数企業の
の活動にかかっているだろう。」と述べている。
。(組織科学 Vol.45
V
No.1p.17
7)
72
ア主導型垂直
直統合のエコ
コシステム は、2G 携帯の時代に既に形成さ
されていたも
ものであり、
キャリア
我が国には
は多くの端末
末メーカーの
の参入を促し
し、ICT 産業の拡大に
産
に貢献した。その後、3G
G 携帯の普
普
及と i- モー
ード等の提供
供により、上位レイヤ
ヤーにおける
る多様なコン
ンテンツ・ア
アプリ開発を
を促進し、
携帯電話を
を中心とした
た ICT 産業
業の拡大を更
更に加速する
ることとなっ
った。一方、 海外では、
、Nokia を
中心とした
たベンダー主
主導型水平分
分業エコシス
ステムが形成
成され、その後 Vodafo
fone Live! 等のプラッ
等
トフォーム
ム構築の動き
きはあったが
が、我が国に
にみられる上
上位レイヤー
ーでの高い成
成長性を有する産業の
の
形成には至
至っていない
い。その後、海外では、Wi-Fi 整備
備の進展と共
共にキャリ ア・ネットワークを介
介
さないパソ
ソコン・イン
ンターネット
トをベースと
としたスマー
ートフォンや
やタブレッ ト端末が普
普及し、イン
ン
ターネット
ト上のコンテ
テンツやアプ
プリケーショ
ョンをそれらの携帯で楽しむスタ イルが確立
立しつつあ
る。
図表 2.3-20 国内外のモ
モバイル産業
業における産
産業構造変化 の変遷
73
② スマートフォン
ン等の普及に
によるエコシ
システムの多
多様化
スマート
トフォン等の
の普及は、イ
インターネッ
ット上のエコ
コシステムの
の多様化を もたらしつ
つつある。例
例
えば、App
ple 社の場合
合、もともと
との事業基盤
盤としてはメ
メーカーとしての色彩が
が強く、収益も端末販
販
売が主であ
あるといわれ
れているが、コンテンツ
ツやアプリの
のプラットフ
フォーム(iT
Tunes や App
A Store)
を Apple 社
社が運営し、全体として
てのユーザ ーサービスの向上を目指している
る。iPhone にダウンロ
プラットフォームを経
ードするコ
コンテンツや
やアプリは、ウェブ経由
由で入手する
る場合を除き、同社のプ
経
由する必要
要がある。ま
また、加入者
者の ID 管理
理や課金は Apple 社自
自身が行い、 我が国にお
おいても移
動体通信事
事業者は経由
由していない
い。
Google 社の提供す
する Android
d 端末の場合
合、同社は検
検索システムの提供を 中心に、それに伴うイ
ンターネッ
ット広告に収
収益基盤を置
置いていると
といわれるが
が、Android OS を携帯
帯端末メーカー各社に
に
アの運営による収益増
提供し、当
当該 OS を搭
搭載した端末
末からの検索
索アクセスの
の増加や、ア
アプリストア
増
アプリの使用も可能で
を目指して
ている。なお
お、同端末に
においては、アプリストア以外から
ら入手したア
で
あり、課金
金についても
も我が国にお
おいては移動
動体通信事業者による料金回収代
代行も提供さ
されている。
その他、Microsoft や Nokia、RIM など
ど、他のスマ
マートフォン
ンやスマート
トフォン向け
け OS 提供
事業者も、それぞれ特
特徴のあるエ
エコシステム
ム構築を目指
指しており、
、特に多く のケースで
で、魅力的な
な
ユーザーイ
インターフェ
ェースを実現
現する基礎と
となる OS と、アプリス
ストア等を利
利用する場
場合の ID 登
録・有料課
課金システム
ム利用を中核
核にしたエコ
コシステムの
の構築を図る
る一方で、ネ
ネットワークは 3G 回
線でも Wi--Fi でもアク
クセス可能となるなど
ど、水平分離
離か垂直統合
合か単純には
は捉えられな
ない状況が
生じつつあ
ある。
※赤字は、
、当該事業者
者の中核サー
ービス、製品。
。
※ただし、
、Google の Android
A
端末
末では、我が国
国ではキャリアの課金・回収代行システ
回
テムの利用が
が可能だが、
Apple の iPhone は独自決済のみ
は
みであるなど
ど、各社でエコシステムの
の内容は違い
いもある。
図表 2.3-21
スマ
マートフォン
ン市場におけ
ける多様なエコシステム形
形成の動向
74
③ 米国の主なネット系事業者
者の「エコシ
システム」比
比較
スマート
トフォン、タ
タブレット端
端末の登場に
により、各企
企業は、どの
のようにそれ
れぞれのエコシステム
を構築しよ
ようとしてい
いるのか、米
米国の主なネ
ネット系事業
業者のうち、
、スマート フォン、タブレット端
端
末の普及の
の関連の深い
い Apple、G
Google、Am
mazon の 3 社を取り上
上げ、その戦
戦略を概観す
する。
ple のエコシ
システム
● App
iPhone、iPad の浸
浸透により、株式時価総
総額 1 位にな
なるなど、ス
スマートフ ォン・タブレット端末
末
普及により
り企業価値が
が高まってい
いる Apple 社であるが
が、同社の現
現在の主要な
な収益源は、iPhone、
iPad をはじめとする主力端末製
製品の販売で
であるといわ
われる。しか
かし、各製品
品の販売と同
同時または
その間の期
期間で、iTu
unes(音楽・動画配信)
)
、iBooks(電子書籍配
配信)や Ap
pp Store(ア
アプリスト
ア)といっ
ったプラット
トフォームや
や関連コンテ
テンツの提供
供を開始して
ている。端末
末に搭載されるアプリ
とマーケッ
ットとの間の
の連携性を確
確立し、対象
象コンテンツ
ツの範囲を音
音楽、動画 、電子書籍
籍と広げ、端
端
末利用を通
通じて得られ
れるユーザー
ーの便益全体
体を向上させ
せるとともに、事業と しての収益性も同時に
に
高めている
るところであ
ある(図表 2.3-22参
参照)
。
なお、A
App Store の運営につい
の
いては、iPh
hone、iPad
d 端末の魅力
力を高めて、
を
、ユーザーや開発者を
述したように、マーケ
そのエコシ
システムの中
中に取り込む
むことが主目
目的ともいわ
われている。なお、前述
ケ
同社を通じた決済を行
ットを通じ
じてアプリや
やコンテンツ
ツを購入する
るためには、
、Apple 社に登録し、同
行
う必要があ
ある。
図表 2
2.3-22
75
Apple の例
● Google のエコシステム
Google 社は、検索
索、地図、メールなどウ
ウェブ上で各
各種サービス
スを提供し、
、それをグローバルに
広がるイン
ンターネット
ト利用者に無
無料で提供し
している。主
主要な収益源
源は、各サー
ービスへのユーザート
リ等がユーザ
ラヒックに
に基づく広告
告収入(AdW
Words 等) であり、多
多様なサービ
ビスやアプリ
ザーにとっ
ての魅力に
になっている
る。近年は、パソコン、スマートフ
フォン・タブ
ブレット端末
末、テレビなどの各種
種
を提供可能とする戦略
端末でオー
ープン OS プラットフォ
プ
ォームを横断
断的に構築し、多様なコ
コンテンツを
略
など、Apple 社と比較
を指向して
ており、同社
社のアプリス
ストアを経由
由しないアプ
プリ配信を可
可能とするな
較
してオープ
プンな仕組で
であるといわ
われている。
。なお、同社
社のストア等
等を通じて アプリ、コンテンツを
を
購入する場
場合には、基
基本的には同
同社に登録し
し課金システ
テムを利用す
する必要が あるが、我が国の移動
動
体通信事業
業者が提供す
する Android 端末にお
おいては、通
通信事業者が
が提供する料
料金課金・回
回収代行を
使用するこ
ことも可能と
となっている
る(図表 2 .3-23参照)。
図表 2
2.3-23
Google の例
例
azon のエコ
コシステム
● Ama
Amazon
n 社は、電子
子商取引、電
電子書籍、ク
クラウドサー
ービスが主力
力事業であ り、これらのサービス
を提供する
るプラットフ
フォームの強
強化を指向 している。当初、事業
業の収益性は
は低かったが
が、現在は、
全般的に利
利益率が低い
いといわれる
る小売・流通
通業界におい
いて一定の利
利益率を維持
持している。
。最近では、
インターネ
ネットによる
るコンテンツ
ツ配信機能の
の強化を図りつつ、電子書籍端末
末の Kindle の開発・販
販
売も手がけ
けており、同
同端末は競合
合する iPad
d 等に比べて
て、機能を絞
絞り込み価格
格を抑える一方、米国
国
国内ではタブレット端
内では通信
信コストは同
同社が負担す
するなど普及
及に向けた取
取組を進めており、米国
端
では、レイヤーの枠を
末で iPad に次ぐシェ
ェアを確保し
しているとい
いわれている
る。このように、同社で
を
超えたエコ
コシステム構
構築を図る事
事業展開を進
進めている(図表 2.3-24参照
照)
。
76
図表 2 .3-24
Amazon
A
の例
例
(2) スマ
マートフォン・タブレ
レット端末へ
への移行とア
アプリ等への
の影響
スマート
トフォン等の
の普及により
り、携帯端末
末の各社のシ
シェアが大きく変化す るなど、活性化をみせ
せ
るモバイル
ル産業だが、スマートフ
フォン等の普
普及は、その
の OS 上で展
展開するサー
ードパーティを含むア
プリの豊富
富さにより左
左右され、ア
アプリ開発者
者への戦略が
がエコシステ
テム成長の成
成否を握るといわれる。
また、検索
索サイトや動
動画サイト、音楽配信サ
サイトなど各
各種ネット上
上で提供され
れるサービスの利用対
対
象が、スマ
マートフォン
ンへの移行に
により影響を
を受けている
るともいわれ
れる。ここ では、アプリストアそ
そ
の他上位レ
レイヤーのサ
サービス(プ
プラットフォ
ォーム)とス
スマートフォン(OS、 端末)との
の関連性に
ついて分析
析する。
① アプリストア動
動向分析
スマート
トフォン市場
場では、先に
にみたように
に、Nokia、RIM、Applle、Samsun
ng、Google、
、Microsoftt
など多様な
な事業レイヤ
ヤーに収益基
基盤を有する
る企業が独自にエコシステムの形
形成を競って
ている状況
にある。各
各社の基盤は
は異なるもの
のの、基本的
的な仕組とし
しては、アプ
プリストア を運営しつつ、アプリ
開発基盤を
を開発者に提
提供すること
とで、サード
ドパーティに
によるアプリケーショ ン開発を誘
誘引し、その
の
販売収入か
から開発者に
に利益配分を
を行う仕組が
が構築されて
ている。
企業だけ
けでなく個人
人も含めて、多くのアプ
プリケーション開発者を取り込む ことが、それぞれのエ
エ
ション開発者にとって
コシステム
ムの競争力を
を左右する鍵
鍵を握ってい
いるといわれ
れている。ア
アプリケーシ
て
は、ユーザ
ザーに魅力的
的なアプリケ
ケーションを
を提供できる
る環境が重要
要となるた め、各社とも自社プラ
(図表 2.3-25参照)
ットフォー
ームの魅力を
を訴求し、アプリケーシ
ア
ション市場の
の活性化を図
図っている(
。
77
トフォンに関
関するアプリ
リストアの状
状況をみると、アプリス
ストアの数 は拡大して
ており、先行
行
スマート
的に開始し
した Apple のシェア(ダウンロー
ード数)は開
開始当初より
り低下しつつ
つあるが、依
依然 6 割近
近
くに達して
ている。OS のシェアと
とアプリスト
トアの売上げ
げシェアの関
関係をみる と、Apple と Android
d
Market27 その他のア
アプリストア
アの売上格差
差が大きいが
が、OS シェ
ェアでは An
ndroid が iO
OS を上回
るなど、関
関連性はみら
られない(図
図表 2.3- 26参照)
。
図表 2.3-25
2
各
各社のアプリ
リ・マーケッ
ット展開状況
況
図表 2.3-26
2
各
各社のアプリ
リ・マーケッ
ット展開状況
況
27 Google は、2012 年(平成
成 24 年)3 月にアプリストア
ア(Android Ma
arket)、音楽サービス(Googlee Music)、電子
子書籍ストア
)を Google Pla
ay に統合したが
が、本節ではアプ
プリストアの呼
呼称として便宜上
上 Android Mark
ket の表記を使
使用している。
(eBookstore)
78
アプリ供給側
側の視点でみ
みると、特に
に Apple App Store (iOS)、Andrroid Market(Android
d
次に、ア
OS)向けへ
への提供の意
意向が高い傾向がみら れる。なお
お、OS 上で
で動作するネ
ネイティブア
アプリケー
ション28に
に加え、HTM
ML5 による
るウェブアプ
プリケーショ
ョン29の開発
発を志向する
るデベロッパ
パーが増加
し、Androoid
タブレ
レット端末を
を上回ってい
いる点も注目
目される(図
図表 2.3- 27参照)。
図表 2.3-27 アプリベン
ンダー・デベ
ベロッパーの
の開発意向の
の高い PF30
28 特定の作業
業やゲームなどを
を処理するために作られたアプ
プリケーションプ
プログラムのうち
ち、コンピュータ
ターや携帯電話な
などのマイクロ
プロセッサーが
が直接解釈し実行
行できる形式の
のもの。高いスペ
ペックの CPU や高機能の
や
OS が必要だが、表
表現力に優れたア
アプリケーショ
ンの作成が可能
能といわれている。
29 Web の技術
術を利用して構
構築されたアプリ
リケーションを指
指し、利用者は操
操作するウェブ
ブブラウザ等を用
用いてウェブサー
ーバにアクセス
し、必要なデー
ータの処理や転送
送を指示しアプリケーションを
を動作させる。通信プロトコルに
通
に HTTP を、デ
データの表現に HTML
H
や XML
L
が用いられる。低スペックの CPU
C
や軽量 OS
S でも動作が可
可能だが、ネイティブアプリケー
ーションよりも表
表現力に劣るとい
いわれている。
30 数値は App
pcelerator/IDC が共同で実施し
した開発者に対す
するアンケート調査の結果
79
図表
図 2.3-2
28
アプリマーケットの事例
② アプリストアの利用動向分
分析
スマートフ
フォン等の普
普及と端末別
別の利用者の
の利用動向の
の関係について分析す
するため、フィーチャー
ー
フォン、ス
スマートフォ
ォン、タブレ
レット端末ユ
ユーザーにつ
ついて、回収
収数の割付 を行った上
上で、ウェブ
ブ
アンケート
ト調査を実施
施した31。(図
図表 2.3- 29)。
31 本ウェブア
アンケート調査結
結果におけるスマ
マートフォン、タブレット端末
末、フィーチャー
ーフォンの定義は
は以下のとおりである。 スマ
マ
ートフォンは、携帯情報端末の
の機能を併せ持
持った携帯電話で
で、音声通話以外
外にウェブ閲覧・電子メールの送
送受信、文書ファイルの作成・
き、かつ利用者が
が自由にアプリケ
ケーションソフ トを追加するこ
ことが可能な端末
末と定義している
のとして、Applee
閲覧などができ
る。代表的なもの
社の「iPhone(アイフォーン
ン)
」や、Google 社の「Andori d(アンドロイド) OS」を搭載した端末を想
想定している。 タブレット端
末は、液晶ディ
ィスプレイなどの表示部分にタ
タッチパネルを搭
搭載し、指で操作
作する板状の携帯情報端末と定
定義している。代
代表的なものと
して、Apple 社
社の「iPad(ア
アイパッド)
」を想
想定している。 フィーチャー
ーフォンは、上記
記に含まれない 携帯電話端末と
と定義し、主に i
モード等携帯向
向けインターネットサービスへ
への接続ができる
る端末や、UI が画面を指でタッ
が
ッチするタイプ
プのものではない
いキーボード型、
テンキー型の端
端末などを想定している。
80
図表 2.3-29
アンケート調査概要
項目
内容
調査方法
z
インターネットアンケート調査
調査対象
z
全国の 13 歳以上 69 歳までの男女
z
フィーチャーフォン・スマートフォン・タブレット端末ユーザの利用実態や
受容性等の把握及びこれら 3 つのユーザセグメントの比較を通じて、産業構
調査目的
造の変化を消費者の選択行動から検証する。
z
スマートフォン・タブレット端末上での、新たなサービス(コンテンツ配信、
電子商取引、健康・医療、教育・教養等)
に関する利用意向と支払意向を
測定し、同端末プラットフォームの普及に伴う経済波及効果を推計する。
サンプル数
抽出方法
z
有効回答数 2,008 サンプル
z
アンケート会社のウェブアンケートモニターの属性情報を活用し、以下の割
付方法に基づき無作為抽出を実施。
z
平成 17 年国勢調査に基づき、実際の人口構成比に合せて、性(男女)及び年
代(10 代刻み)で比例割付けを実施。
z
3 つのユーザセグメント間の利用実態等の比較を行うため、事前にスクリー
ニング調査を実施し、以下のとおり一定サンプルの割付を実施し、回収した。
−タブレット端末ユーザ:522 サンプル
割付方法
−スマートフォンユーザ:1,034 サンプル
−フィーチャーフォンユーザ:524 サンプル
※ただし、複数端末保有の実態を考慮し、タブレット端末>スマートフォン>フ
ィーチャーフォンの順で優先的に割り付けた上で、実際のアンケート調査では、
原則、回答者が分類される端末種別の利用状況について回答。また、経済波及効
果の推計等全体としての平均値を算出する際は、通信利用動向調査の結果より実
際のセグメント構成比を用いて補正した。
※調査票については、参考資料を参照されたい。
81
図
図表
2.3-30
アンケ
ケート調査回
回答者のセグ
グメント概要
要
本件調査
査において、スマートフ
フォン利用者
者、タブレッ
ット端末利用
用者に対し、
、有料アプリ及び無料
料
アプリの利
利用状況を質
質問したとこ
ころ、有料ア
アプリについ
いては、全体
体で 5 割以上
上がダウンロードした
た
ものはない
いとの回答で
であった。ま
また、無料ア
アプリについ
いても、10 件以内のダ
ダウンロードとの回答
が 5 割以上
上に達してお
おり、アプリの利用に ついては、それほど進
進んでいない
い状況がうか
かがえる。
比率をみると、スマートフォン端末
なお、端末別の有料
料アプリ・無料
料アプリの比
末利用者については、
有料アプリ
リ比率が 14%
%であるのに対し、タ ブレット端
端末利用者に
については 224.4%と、ス
スマートフ
ォン利用者
者を上回って
ている32(図
図表 2.3-3
32及び図表
表 2.3-33)
。
また、ス
スマートフォ
ォン利用者に
について、利
利用アプリス
ストア別にア
アプリのダ ウンロード利用状況を
を
みると、有
有料アプリの
のダウンロー
ード率がマー
ーケットによ
より異なって
ており、端末
末だけでなくプラット
フォームの
の特性が利用
用動向に影響
響を与えてい
いる点が見て
てとれる(図表 2.3--34)
。
32 なお、タブ
ブレット端末ユー
ーザー回答者のうち 6 割を超え
える回答者が iPad 別回答者であ
ある点に留意を 要する。
82
図表
図 2.3- 31
リダウンロー
ード数
アプリ
有料・無料比
図表 2.3-32
2
比率(左:スマホユーザ,右:タブレッ
ットユーザ)
83
図
図表 2.3-3
33
最も利
利用するアプ
プリストア(左:スマホユ
ユーザ,右:タブ
ブレットユー
ーザ)
図表
表 2.3-34
4 アプリス
ストア別のア
アプリダウン
ンロード数( スマホ)
84
③ スマートフォン
ン等の普及とサービス(
(プラットフ
フォーム)へ
への影響
スマート
トフォン等の
の普及と各社
社のエコシス
ステムとの関
関係について、ここまで
でアプリを中心にみて
て
上のサービ
きたが、検
検索、SNS、オンライン
ンショッピン
ングなどその
の他のインタ
ターネット上
ビス(プラッ
トフォーム
ム)について
て、スマート
トフォン等の
の普及はどの
のような影響
響を与えてい
いるか分析
析する。上記
記
②のウェブ
ブ調査におい
いて、フィー
ーチャーフォ
ォン、スマートフォン
ン、パソコン
ンそれぞれの
の端末から、
主要サービ
ビス(プラッ
ットフォーム
ム)を利用す
する場合に、
、その選択に
にどのような
な違いが生じるかを調
調
査した。な
なお、本調査
査においては
は、利用者の
の利用動向及
及びその変化
化を詳しく把
把握する観
観点から、実
実
際にサービ
ビスが提供さ
されているサ
サイト名を用
用いて行って
ている。
マートフォン
ンへの移行と
とサービス (プラットフ
フォーム)の
の選択(全
全体傾向)
● スマ
まず、フ
フィーチャー
ーフォン、ス
スマートフォ
ォン、パソコ
コンそれぞれ
れにおいて 、①検索サービス、②
②
SNS サービス、③音
音楽配信サー
ービス、④オ
オンラインゲ
ゲーム、⑤オ
オンラインシ
ショッピング
グ、⑥動画
配信サービ
ビス、⑦電子
子書籍サービ
ビス、⑧電子
子新聞サービ
ビスの 8 サービス項目 について、どのサイト
を各端末か
から最もよく
く用いている
るかを質問し
し、その回答
答について端
端末ごとに比
比率を示したのが図表
表
2.3-35及び図表 2.3-36で
2
である。オン
ンラインショ
ョッピング及
及び動画配信
信サービスは端末間の
差がそれほ
ほど見出せず
ず、電子新聞
聞についても
もスマートフ
フォン利用者
者の特定サイ
イトのシェアの高さを
を
除いては同
同様である。他方、音楽
楽配信サービ
ビスはスマー
ートフォン利
利用者とパ ソコン利用者の特定サ
サ
イトへの集
集中度が類似
似しており、その他のサ
サービスにつ
ついては、ス
スマートフ ォン利用者
者は、フィー
ー
チャーフォ
ォン利用者と
とパソコン利
利用者の中間
間的な傾向を示している。このよ うに、利用端末と利用
サービス(プラットフ
フォーム)に
に関連性がう
うかがえるサ
サービスがあ
あり、その場
場合パソコン型の利用
に近づく傾
傾向が見て取
取れる。
図表 2.3-35
スマ
マホとプラッ
ットフォーム
ムとの相関が比較的高い傾
傾向が見られ
れる
アプ
プリケーション分野
85
86
図表 2.3-36
スマ
マホとプラッ
ットフォーム
ムとの相関が比較的低い傾
傾向が見られ
れる
アプ
プリケーション分野
87
次に、フ
フィーチャー
ーフォンとス
スマートフォ
ォンで大きな
な違いをみせ
せている音楽
楽配信を例
例にとり、フ
ィーチャー
ーフォン、ス
スマートフォ
ォン及びタブ
ブレット端末
末とパソコン
ンでの利用状
状況の違いをみたのが
が
図表 2.3-37である
る。ここでも
も、スマー トフォン・タブレット端末利用の
の中でも、端
端末(OS)
の違いによ
よるサービス
ス(プラット
トフォーム)
)利用動向の
の変化が顕著に表れて
ている。
88
図表 2.3-37 端末とプラ
ラットフォー
ーム利用の関
関係(音楽配
配信の例)
89
マートフォン
ン等の移行と
とサービス(プラットフ
フォーム)の
の選択(スマ
マートフォン移行前後
後
● スマ
の比
比較)
現スマー
ートフォン利
利用者に対し
し、前述した
た 8 サービス項目について、スマー
ートフォンへの移行前
前
後でどのよ
ように利用サ
サイトが変化
化したかを質
質問した。
その結果を基
そ
基に、
利用率
率と上位 3 サービス
サ
(プ
プ
ラットフォ
ォーム)の集
集中度(HH
HI)をみると
と、動画配信
信・音楽配信
信・検索につ
ついては、利用率・集
集
中度ともに
に大きく拡大
大しているこ
ことがわかる
る。特に音楽
楽配信については、iP
Phone ユーザ
ザーの
iTunes への移行の影
影響が大きく、エコシス
ステム構築の
の戦略が奏功
功しているこ
ことがうかが
がえる。他
方、電子商
商取引、SNS
S、オンライ
インゲームは
は、利用率は
は拡大しつつ
つ、集中度は
は横ばいないし低下傾
傾
向にあり、フィーチャ
ャーフォンで
での状況より
り競争が活性
性化していることがう かがえる。
(図表 2.
3-38)
。
図表 2.3
3-38
スマ
マホ移行前後
後の各アプリ
リケーション
ンの利用率・
・集中度の変
変化
90
図表 2.3-39 音楽配信サ
サービスのス
スマートフォ
ォン移行前後
後の利用率
現スマー
ートフォン利
利用者につい
いて、各サー
ービス(プラ
ラットフォー
ーム)ごと に、スマートフォン導
導
入前後のサ
サービスシェ
ェアを集計し
したのが、図
図表 2.3-40。上記分
分析と同様
様、検索、音楽配信サー
ー
ビス、動画
画配信サービ
ビスについて
て、利用動向
向が大きく変
変化していることがみ
みて取れる。
ォーム)への影響をみ
以上、ス
スマートフォ
ォン等の普及
及と、アプリ
リ及び主要サ
サービス(プ
プラットフォ
み
てきたが、端末や OS
S とプラットフォームを
を連携させ、各社の「強
強み」を基礎
礎にしてサードパーテ
ィを巻き込
込みつつ全体
体のサービス
ス価値向上を
を図るエコシ
システムの構
構築は、具体
体的な効果が認められ
れ
るところで
である。ICT
T 産業を構成
成する各事業
業者が今後のサービス等の展開を
を図る上で、このような
な
エコシステ
テム構築・プ
プラットフォ
ォーム戦略が
が重要である点を、考
考慮する必要
要があると考
考えられる。
91
92
93
94
図表 2.3
3-40
スマ
マートフォン
ンへの移行に
によるプラッ
ットフォーム
ム利用への影
影響
(各サービス
ス・プラットフォーム別
別)33
33
現スマートフォンユーザ
ザのスマートフォ
ォン導入前後のサ
サービスシェア
アを集計したもの
のである。すべて
てのサービス(ア
アプリケーショ
導入前のフィー
ーチャーフォン利
利用時のサービス
スシェア、右図:スマートフォ
ォン導入後のサー
ービスシェアを
ン)において、左図:スマホ導
ただしそれぞれの利用者数を母
母数としている。 全体ではスマー
ートフォン導入前(n=856)、スマ
マートフォン導
導入後(n=1034)。
示している。た
HHI はそれぞれ上位 3 社の範
範囲で算出したも
ものである。
95
スマートフォ
ォン等の普及による IC
CT 利用者の
の利用行動の
の変化
2.3.3. ス
スマート
トフォン等の
の普及は、IC
CT 産業の側
側の構造を変
変えつつあるのみなら ず、パソコンと同等の
の
機能を背景
景に、利用者
者の ICT 利用をリッチ
チ化、多様化する可能性
性がある。利
利用者は、何を期待し、
スマートフ
フォン等への
の移行をして
ているのか。
。また、その
のような利用
用者は、スマ
マートフォン等への移
移
行により、利用行動を
をどのように
に変化させる
るのだろうか
か。
また、タ
タブレット端
端末は、パソ
ソコンと比較
較して、誰に
にとってもわ
わかりやすい
いユーザーインターフ
ェースを通
通じて、高齢
齢者の ICT 利用を促進
進するとの見
見解が示され
れる向きもあ
ある。他方、
、タブレッ
ト端末の普
普及率は、以
以下に示すよ
ように現段階
階では必ずし
しも高まって
ておらず、高
高齢者層においても同
同
意識から、利用者の行
様の傾向に
にある。この
の点をどのよ
ように解釈す
すべきだろうか。このような問題意
行
動変化を調
調査結果に基
基づき多面的
的に分析する
る。
(1) スマ
マートフォンユーザー
ーの特徴(従
従来型携帯電
電話ユーザー
ーとの比較)
)
① フィーチャーフォン、スマ
マートフォン
ン、タブレッ
ット端末間の
の利用動向の
の比較
(ウェブアン
ン
ケート調査)
スマート
トフォン等の
の普及による
る利用端末別
別インターネ
ネット利用動向の変化
化や端末選択
択の要因等
をさらに詳
詳しく比較分
分析するため
め、フィーチ
チャーフォン
ン、スマートフォン、タ
タブレット端末ユーザ
ザ
ーについて
て、回収数の
の割付を行っ
った上で、ウ
ウェブアンケ
ケート調査を実施した
た。
まず、各
各端末のユー
ーザーの一日
日の接触時間
間(屋内外)
)の違いをみ
みると、屋 内、屋外ともにスマー
ー
トフォンユ
ユーザーはフ
フィーチャー
ーフォンユー
ーザーの約 2 倍で、屋
屋内外を合計
計すると 129
9 分に達す
る。また、パ
パソコンユー
ーザーとの比
比較では、パ
パソコンユー
ーザーの屋内外での接
接触時間合計
計(166 分)
の 77%に達
達するとともに、屋外だけに限る とパソコン
ンユーザーの
の接触時間の
の 2 倍以上に達する点
。
が注目され
れる。
(図表 2.3-41)
また、フ
フィーチャー
ーフォン、ス
スマートフォ
ォン、タブレ
レット端末ユ
ユーザーに対
対し、モバイル関連の
の
月当たり支
支出額34をみ
みると、通信
信サービス(
(基本料、通話料、パケット通信料
料の合計)については、
フィーチャ
ャーフォンユ
ユーザーが合
合計 4,448 円であるの
のに対し、スマートフォ ンユーザー
ー、タブレッ
ト端末ユー
ーザーはそれ
れぞれ 9,488
8 円、10,5 74 円と 2 倍以上に達
達している点
点が注目され
れる。他方、
端末を通じ
じた商品の購
購入について
ては、フィー
ーチャーフォ
ォンユーザーが 676 円
円であるのに
に対し、ス
マートフォ
ォンユーザー
ーが 1,236 円、タブレ ット端末ユ
ユーザーが 4,791 円とな
なっており、
、特にタブ
レット端末
末ユーザーが
が高水準とな
なっている (図表 2.3
3-42)。
34 複数の端末
末を保有する場合
合も含めたユーザ
ザー一人当たり の総額の金額で
であり、端末一台
台当たりの支出額
額ではない。
96
図表 2.3-41
2
各
各端末のユー
ーザの屋内外
外の接触時間
間
図表 2.3-42 各端末のユ
ユーザのモバ
バイル関連平
平均支出額( 月あたり)
97
フィーチャー
ーフォン、スマートフォ
ォン、タブレ
レット端末、パソコン毎
毎に、①検索サービス、
また、フ
配信、⑥音楽配信、⑦
②ソーシャ
ャルネットワ
ワーキングサ
サービス、③
③電子書籍、
、④電子新聞
聞、⑤動画配
⑦
オンライン
ンゲーム、⑧
⑧ネットショ
ョッピングの
の項目につい
いて、どのサ
サイトを主 として利用しているか
か
質問してい
いる。その結
結果は2.3..2.(2)に
に分析したと
とおりである
るが、当該調
調査結果から、何らか
か
のサイトを
を利用してい
いるとの回答
答比率をレー
ーダーチャート化したのが(図表
表 2.3-43
3)である。
この図か
から、フィー
ーチャーフォ
ォンからスマ
マートフォン、タブレ
レット端末に
に移行するこ
ことにより、
よりパソコ
コンに近いサ
サービス利用
用形態に移行
行し、インタ
ターネットを
を通じた経済
済活動が刺激される可
可
能性を読み
み取ることが
ができる。
また、パ
パソコン利用
用者の各サー
ービスの利用
用率を 100 として他の
の端末の利用
用率を指数化
化して示し
たレーダー
ーチャートを
をみると、タ
タブレット端
端末について
ては、電子書
書籍利用が突
突出しており、同端末
末
が電子書籍
籍利用と密接
接な関係にあ
あることが裏
裏付けられて
ている(図表
表 2.3-4 4)
。
平成 23 年通信利用
用動向調査、端末別ウェ
ェブアンケー
ート調査結果
果を踏まえれ
れば、①特にスマート
フォンユー
ブレット端末ユーザー
ーザーが急速
速に伸びてい
いること、②
②スマートフ
フォンユーザ
ザー及びタブ
ー
は、インターネット利
利用を拡大、通信料もフ
通
ィーチャー
ーフォンユー
ーザーに比べ
べて高水準に
にあること、
③電子商取
取引やコンテ
テンツ購入も
も従来型携帯
帯電話ユーザ
ザーに比べて相当程度
度高い水準に
にあり、パソ
コンユーザ
ザーに近い水
水準にあるこ
こと、④タブ
ブレット端末
末ユーザーは
は、より電子
子商取引への指向性が
が
高く、特に
に電子書籍に
に親和性があ
あること、が
が見てとれる。
図表 2.3-43
サービス別
別利用動向の端末別比較
98
図表 2.3-44 パソコン利
利用を100とした場合
合の各端末か らの利用度
99
図表 2.3-45 スマートフ
フォン・タブ
ブレット端末
末移行による利
利用増加度
100
(2) スマ
マートフォン選択者の
の選択時の重
重視要素
アンケー
ート調査では
は、端末選択
択時において
てその要素を
を重視してい
いるか、各端
端末利用者に質問して
て
いる。ここ
こでは、スマ
マートフォン
ン登場前後の
の各項目の重
重視度につい
いて、現在 (スマートフォン・タ
ブレット端
端末登場後)の重視度と
と、登場前後
後の重視度の
の変化度合い
いに対する 回答について、それぞ
ぞ
れ点数化し
し平均値を算
算出した上で
でプロットし
している。
ここから
ら、横軸の現
現在評価、縦
縦軸の変化度
度合いいずれ
れも、端末価
価格、ネッ トサービスの利用に大
大
ォンユーザーがスマー
きな違いが
が生じている
ることがわか
かる。端末価
価格について
ては、フィー
ーチャーフォ
ー
トフォンユ
ユーザーに比
比べて重視し
しており、ス
スマートフォ
ォン等登場前
前後で変化 はなく、逆にネットサ
サ
ービスの利
利用について
てはスマート
トフォンユー
ーザーがフィーチャーフォンユー
ーザーに比べ
べて重視し
ており、ス
スマートフォ
ォン登場前後
後でより重視
視するように
になったことがわかる。
。その他の項目につい
い
ては、若干
干違いはある
るものの、端
端末価格、ネ
ネットサービスの利用ほどの差は
はみられない
い(図表 2..
3-46)
。
図
図表 2.3-4
46
端末選
選択時の重視
視度とスマホ
ホ・タブレットの登場前後
後の重視度の変化
(算出方法及
及び数値は参
参考資料参照
照)
101
図表 2.3
3-47
重視
視度の変化(図表 2.3
3-46の縦軸
軸)
次に、端
端末メーカー
ー側のブラン
ンド志向が強
強いといわれ
れ、メーカー
ーが中心とな
なった垂直統合型モデ
デ
ォンユーザーについて
ルを構築し
しているとい
いわれる iPh
hone のユー
ーザーと、そ
それ以外のス
スマートフォ
て
比較したの
のが、図表 2.3-48で
である。前表
表と比較すると、iPho
one 以外のス
スマートフォンユーザ
ザ
差が認められるが、そ
ーは、端末
末価格、ネッ
ットサービス
スについては
はフィーチャ
ャーフォンユ
ユーザーと差
そ
の他につい
いては類似す
する点が多い
いことがわか
かる。
102
図
図表 2.3-4
48
端末選
選択時の重視
視度とスマホ
ホ・タブレットの登場前後
後の重視度の変化
(算出方法及
及び数値は参
参考資料参照
照)
103
図表 2.3
3-49
重視
視度の変化(図表 2.3
3-48の縦軸
軸)
フォンユーザ
ザーに対して
て、
「携帯電
電話(フィー
ーチャーフォ
ォン)からス
スマートフ
さらに、スマートフ
ォンに乗り
り換えた理由
由についてお
お選びくださ
さい。スマー
ートフォンが
が初めて買っ
った携帯電話である場
場
合や、2 台
台目などで購
購入した場合
合は、購入理
理由についてお選びください。」と
と質問し、①
①当てはま
るものすべ
べて、②最も
も決め手にな
なった項目に
について回答
答を得た。各
各項目の回答
答比率を示したのが図
図
表 2.3-5
50及び図表
表 2.3-51である。
まず、①当てはまるもの全てに
に係る回答に
については、
「パソコンと
と同じ画面で
で閲覧ができるから」
との回答が
が 57.4%(1
1 位)に達し
し、
「画面が
が大きくて見
見やすいから
ら」との回答
答(2 位、4
46.4%)が
続き、パソ
ソコンと同等
等環境でのメ
メールの使用
用(4 位、3
37.2%)も上
上位を占めて
ている。次に②最も決
決
め手になっ
った項目を 1 つ選択する回答につ いても、パ
パソコンと同
同じ画面での
の閲覧が 1 位(22%)
位
となってい
いる。この結
結果を踏まえ
えれば、スマ
マートフォン
ンがパソコン
ンとほぼ同等
等のウェブ閲覧機能等
等
を有してい
いることが、スマートフ
フォン移行の
の重要な動機
機となってい
いると考え られ、上記の重視度に
に
関する分析
析とも符合し
していること
とがわかる。
。
104
無料コンテン
ンツ・アプリ
リの利用(①
①
また、無
3 位/②
② 4 位)や
やアプリの豊
豊富さ(① 5 位/②
②
8 位)とい
いったコンテ
テンツ・アプ
プリ面での優
優位性や、端末のデザイ
端
ン(①
6 位/②
3 位)など、
端末・サー
ービス全体と
としてユーザ
ザーが享受で
できるメリッ
ットが勝って
ている点もみ
みて取れるところであ
あ
る。他方、Wi-Fi 接続
続機能やテザ
ザリング機能
能といった通
通信機能の充
充実につい ては、比較的低位にあ
あ
る。
図表 2.3-50
ス
スマートフォ
ォン選択理由(複数選択
択)
105
図表 2.3-51
ス
スマートフォ
ォン選択理由
由(決め手)
106
2.3.4. スマートフォン・タブレット端末の普及に伴う経済波及効果
これまで、急速に普及が進むスマートフォン・タブレット端末の有する ICT 産業や ICT 利用者
に対する影響を概観してきた。スマートフォン・タブレット端末の普及は、データ通信の利用増に
とどまらず、図表 2.3-52で示すような、インターネットを通じた商品の購入や、音楽配信・映
像配信の利用、電子書籍・電子新聞の購読、さらには健康や教養に関連するサービスなど、幅広い
分野でインターネットを通じた消費を刺激すると考えられる。また、スマートフォン・タブレット
端末を通じたモバイル広告の拡大や、端末市場の拡大による経済効果も期待できるところである。
図表 2.3-52
スマートフォン・タブレット上のアプリケーション例35
分野
コンテンツ関連サービス
音楽系
●好きな音楽を購入して、パソコン等の端末にダウンロード・保存して視聴できるサービスなど
映像系
●映画や動画等好きな映像を購入して、端末で視聴できるサービス
電子書籍系
●読みたい本や雑誌、新聞、マンガなどを紙ではなく、電子ファイルとして購入して、端末にダウン
ロード・保存して、読むことができるサービス
医療・福祉・健康関連サービス
●端末の画面を通じて、かかりつけ医の診察を受けたり直接相談することができたり、スポーツク
ラブ等の教室に行かなくても、ビデオあるいはリアルタイムレッスン番組を見ながら健康維持・促進
を支援するサービス
教育・教養・娯楽関連サービス
●端末の画面を通じて、学校や塾(英会話や資格学校、習い事なども含む)の講義やレッスンを受
けたり、実際に参加することができたり、端末の画面を通じて、映画や演劇の観覧やスポーツの観
戦、各種文化施設の映像を楽しむことができるサービス
電子商取引
●端末の画面を通じて、自宅や外出先を問わず、気に入った商品やサービスを探したり、複数の
商品を比較・検討して、欲しいものの購入や決済の手続きを行うことができる
図表 2.3-53∼図表 2.3-55の枠組みに従って、スマホ・タブレットの普及に伴う経済波及効
果を推計する。具体的なサービスに対する利用者(今後のスマホ・タブレット導入意向者を含む)
の受容性を計測し、普段の支出(原則、家計支出をベースとする)の増分を、一次波及効果の源単
位とする。
35 ウェブアンケートに下表の基本サービス及び機能(クラウド機能、パーソナル化機能、ソーシャル機能、決済機能等)を拡張したサ
ービスについて利用意向及び支払意思を聴取。
107
図表 2.3-5
53
アプリケーションの設定
図表 2.3-54
108
設問設計
図表 2.3-55
2
想
想定する具体
体的なサービ
ビス内容
109
トフォン・タ
タブレットの
の利用意向は
は図表 2.3
3-56のとおりである
る(現スマー
ートフォン・
スマート
タブレット
トユーザは、継続利用意
意向を示す)
)。現フィー
ーチャーフォ
ォンユーザの
のスマートフォン・タ
したい」の合計)とな
ブレット利
利用意向は、それぞれ、63.2%・3
37.7%(「是非利用した
たい」「利用し
な
っている。
図表 2.3-56
スマ
マートフォン
ンの(継続)利用意向(
(左:スマホ,右
右:タブレット)
図表
表 2.3-5 7
向率と支出増
増分比率
利用意向
110
とおり、各ア
アプリケーシ
ションにおける、個別の機能(前述
述)に対する利用意向
向
図表 2..3-58のと
ンユーザにおいては、
については
は、全般的に
にクラウド機
機能が意向が
が高い。特に、現フィーチ
チャーフォン
多くのアプ
プリケーショ
ョンで現スマ
マホ・タブレ
レットユーザ
ザよりも高い意向を示
示している。
図表
表 2.3-5 8
個別機能
能に対する利
利用意向
うなスマート
トフォン・タ
タブレット端
端末の普及に
による経済効
効果について
2
に
て、図表 2.3-59に
このよう
示す推計方
方法に基づき
き、それが消
消費市場に与
与える影響(直接効果・増分)を推
推計し、さらに産業連
連
関表を用い
いて産業全体
体に与える経
経済波及効果
果(生産誘発
発額)を推計
計した。そ の結果、直接効果は年
年
間約 3.7 兆
兆円、産業連
連関分析に基
基づく経済波
波及効果(増
増分)は全体
体で年間約 7.2 兆円規模と推計さ
れた。また
た、雇用者数
数(平成 22 年)及び生
生産誘発額よ
より雇用誘発
発効果(増分
分)を推計したところ
で、全体で
で年間 33.8 万人(情報
報通信産業 9
9.9 万人、一
一般産業 23
3.9 万人)と
と推計された
た。なお、
経済波及効
効果の半数以
以上は、ICT
T 産業以外の
の一般産業に生じており、スマー トフォン等の普及の効
効
果は情報通
通信産業以外
外の幅広い分
分野に及ぶこ
ことを示して
ている(図表
表 2.3-6 0)36。
36
経済波及効果の推計にお
おいては、有識者
者へのヒアリング
グを行い、結果
果の妥当性評価を
を実施した(詳細
細は参考資料)。
111
図表 2.3-59
経済波及効果の推計ロジック(詳細は参考資料参照)
推計内容
サービス市場
ロジック内容
<対象市場:音楽配信/映像配信/電子書籍・新聞/健康・医療/教育・教養・娯楽/電子商取引分野>
●以下の推計式より、年間の市場純増分(金額)を算出した。
直接効果 = Σ (スマートフォン・タブレット端末上で提供されるサービスi の支出増分意向率※1×
サービスi と対応する家計消費品目の年間支出額※2 × 世帯数 ) (i は本調査の対象とする
サービスを表す)
※1 : フィーチャーフォン・スマートフォン・タブレット端末の人口普及率(総務省「通信利用動向調査」より)及
びウェブアンケート調査結果(利用意向率/支出増分意向率)に基づき、国民一人当たりの支出の増分比率を
算出。
※2 : 国民一人当たりの支出増分意向率と世帯当たり支出額増分比率を同等とみなした。金額は総務省「平
成23年 家計消費状況調査」に基づく。
<対象市場:アプリ(マーケット)>
●スマートフォンの利用意向を有する現フィーチャーフォンユーザーが、現スマートフォンユーザーのアプリへ
の支払額と同水準※3を支払うものと想定して、当該ユーザー数と同アプリ支払額を乗じて算出。
※3 : ウェブアンケート調査結果より導出(184 円/月)
①直接効果
移動体サービ
●スマートフォンの利用意向を有する現フィーチャーフォンユーザーが、現スマートフォンユーザーのパケット
ス市場
通信支払額と同水準※4を支払うものと想定して、当該ユーザー数と同パケット通信支払額を乗じて算出。
※4 : スマホ移行後のデータARPUの変化率(1.41倍:KDDI公表値に基づく)を、現フィーチャーフォンユーザー
のパケット通信支払額(1,787円/月:ウェブアンケート調査結果より導出)に乗じて算出。
広告市場
●以下の推計式より、年間の市場純増分(金額)を算出した。
直接効果 = モバイル広告市場※5×端末(画面)接触時間の増分比率※6
※5 : 1,170億円( 2011年実績、富士キメラ総研「2012 ブロードバンドビジネス市場調査総覧」に基づく)
※6 : 広告売上高と画面の接触率に一定の相関があるとみなし、ウェブアンケート調査より導出したスマート
フォンとフィーチャーフォンの画面接触時間の比を採用(2.1倍 ※屋内外利用時の単純平均)
端末市場
●以下の推計式より、年間の市場純増分(金額)を算出した。
直接効果 = スマートフォン・タブレットの新規増分台数※5 ÷ 端末の買換期間 ※6×各端末の平均単価
※7
※7 : スマートフォン・タブレットの利用意向があるユーザーについて1人1台として、両端末の需要を推計した
対象人口(6歳以上)×フィーチャーフォンー保有率(52.1% 通信利用動向調査)×利用意向率(スマホ:
63.5%/タブレット:47.7%)=スマホ4,028万台/タブレット3,024万台
※8 : 3.5年(「主要耐久消費財の買替え状況(平成24年3月)」に基づく)
※9 : スマートフォン-4.36 万円、タブレット端末-3.97 万円 (2011 年実績、富士キメラ総研「2012 ブロードバン
ドビジネス市場調査総覧」に基づく)
②経済波及効果
●直接効果から誘発される生産額=逆行列係数×①直接効果
(産業連関分析)
●情報通信産業連関表(平成22年基準)の逆行列表(全産業分)を利用
(移動電気通信、ソフトウェア業、情報提供サービス、携帯電話機、広告、食料品、小売、教育、医療・保険・
社会保障)
112
図表
表 2.3-6 0
及効果の推計
計結果
経済波及
113
スマート革命
命におけるその他動向
向
2.3.5. ス
(1) 深刻
刻化する情報セキュリティに関す
する脅威
インター
ーネットがグ
グローバル社
社会における
る社会経済活
活動に不可欠
欠の基盤と なる中で、世界規模で
で
のコンピュ
ュータウイル
ルスのまん延
延、サイバー
ー犯罪の増加
加、国民生活
活・社会経済
済活動の基盤となる重
重
界的に拡大
要インフラ
ラにおけるシ
システム障害
害など、情報
報セキュリテ
ティに対する脅威が世界
大し、その対
対
処が国際課
課題となり、前述のとお
おりサイバー
ー空間の国際
際ルールづく
くりの主要テ
テーマとして議論が進
進
に対するサイバー攻撃
められてい
いる。我が国
国においても
も、平成 23 年 9 月に判
判明した三菱
菱重工業等に
撃
従来の「愉快犯」的な
事案をはじ
じめ、国家の
の中枢である
る衆議院・参
参議院両院が
が攻撃を受けるなど、従
な
攻撃から、我が国の重
重要な情報の
の窃取を意図
図したものと
と想定される
る標的型攻撃
撃の脅威が顕在化した
た
ところであ
ある。また、1 に示した
たクラウド、ソーシャル
ル、スマートフォンの普
普及等のユビキタスネ
ォン等を狙ったマルウ
ットワーク
ク化の進展や
や、ICT への
の依存度の更
更なる高まりに従い、スマートフォ
ス
ェアの増加
加など、新た
たなリスクも
も表面化しつ
つつある。こ
このような情
情報セキュ リティを取り巻く環境
境
変化に対し
し、早期の情
情報共有、官
官民連携の強
強化など関係
係者が一体と
となった対策
策の強化の必要性に直
直
面している
る。
2011 年
年(平成 23 年)に我が
が国において
て脅威が顕在
在化した標的
的型攻撃は、 一般に情報
報窃取等を
目的に少数
数の攻撃対象
象に密かに潜
潜入して行わ
われるもので
であり、これ
れまでに多数
数発生していた DDoS
S
攻撃(分散
散サービス不
不能攻撃)の
のように攻撃
撃を顕示するものとは性
性格が異な
なっている。
の文面を巧妙化して開
標的型攻
攻撃メールで
では、攻撃対
対象に合わせ
せて時事情報
報等を利用し、メールの
開
封させやす
すくするなど
ど、高度なソ
ソーシャルエ
エンジニアリングの手法が用いら れている(
(図表 2.
3-61)
。また、メー
ールを介して
て感染したマ
マルウェアが
が情報システ
テム内に潜伏
伏し、更にネットワー
ー
ク利用者を
を管理するサ
サーバーへ侵
侵入を試みる
るなど技術的
的に洗練されたものも あるが、更に進化する
と見込まれ
れている。
2011 年
年(平成 23 年)には複
複数の府省庁
庁に標的型攻
攻撃メールが
が届いたと報
報告されてい
いるが、そ
のうち、一
一部の省庁で
では職員が標
標的型攻撃メ
メールに添付
付されたファイルを開封
封し、マルウェアに感
感
染する結果
果となった。また、衆議
議院及び参議
議院にも標的
的型攻撃メー
ールが送信 され、開封した国会議
議
員の端末が
がマルウェア
アに感染した
たほか、国の
の重要な情報
報を扱う一部
部の企業に おいても、標的型攻撃
撃
メールを介
介してマルウ
ウェアに感染
染し、情報が
が窃取された
た可能性が生
生じるなど 、その被害は広がりを
を
みせている
る。
なお、セ
セキュリティ
ィベンダーの
のシマンテッ
ック社が 20
012 年(平成
成 24 年)44 月に公表したレポー
ー
トによれば
ば、2011 年(平成
年
23 年)12 月に
には一日平均 154 件の
の標的型攻撃
撃が発生して
ており、そ
の対象は、政府や大企
企業のみなら
らず幅広い業
業種や中小企
企業に及び、
、職種も広範
範な範囲に及んでいる
としている
る(図表 2.3-62∼図
図表 2.3- 66参照)
。
114
出所
所:マカフィー
ー社資料
図表
表 2.3-6 1
ウイルス
ス種類の増加
加状況
出所
所:Internett Security Threat Reporrt 2011 Tren
nds (Sysmantec 社)
図表 2.3-62
20
011 年各月の
の標的型攻撃
撃の増加傾向
向
115
出所
所:Internett Security Threat Reporrt 2011 Tren
nds (Sysmantec 社)
図
図表
2.3-6
63
標的型
型メール攻撃
撃・上位 10 位の部門別比
位
比率
出所
所:Internet Security Th
hreat Report 2011 Trend
ds (Sysmante
ec 社)
図表 2.3-64
標
標的とされた
た受領者の役
役職等の分析
116
出所
所:Internet Security Th
hreat Report 2011 Trend
ds (Sysmante
ec 社)
図表 2.3-65
標的型攻撃
撃・従業員規
規模別比率
最近の我
我が国及び各
各国における
るサイバー攻
攻撃事例につ
ついては、図
図表 2.3- 66に示す
すとおり、特
特
にその内容
容において深
深刻度を増し
してきており
り、国の安全
全や国民生活
活に関わる政
政府機関や重要インフ
ラ等に対す
する攻撃に対
対し、上記 2 に示したと
とおり、ドー
ーヴィル G8
8 サミット首
首脳宣言をはじめ各種
種
国際会議に
において重大
大な懸念が示
示されており
り、サイバー
ー空間の国際
際ルールづ くりに併せ
せて、サイバ
バ
ー空間の情
情報セキュリ
リティ確保に
についても国
国際連携により対処することの重
重要性が繰り返し示さ
れている。
図表
表 2.3-66
6
時期
2007年4月
業種(国)
政府
ア)
(エストニア
2008年8月
政府
(グルジア))
2009年7月
最近のサ
サイバー攻撃
撃事例
政府
攻撃概要
エストニア
ア政府機関等がD
DDoS攻撃を受けた。政府機関、報
報道機関、銀行等
等のWEBサイトが
が利用不能にな
り、電子商
商取引、オンライン
ン決済等にも障害
害が発生した。
グルジア政
政府Webサイトが
がDDoS攻撃を受け
けた。ロシア軍が
がグルジア攻撃中
中の出来事であり、政府機関、報
道機関、銀
銀行等のウェブサ
サイトが利用不能
能になった。
米国のホワ
ワイトハウスや国
国務省等の政府関
関係機関 14 サイ
イトが大規模な D DoS 攻撃を受け
けた。
(米国)
2009年7月
政府
韓国の青瓦
瓦台や国会等の
の政府関係機関 21
2 サイトが大規模
模な DDoS 攻撃を
を受けた。
(韓国)
2009年12月
2010年1月
企業
可用性が高いと言われたD
DNSプロバイダー
ーNeuStar社のUltraDNSサービス
スbotnetによりDDoS攻撃を受け
(米国)
利用する企業が提
提供しているWEBサービスが引き
きずられて利用不
不能になった。
た。また、そのサービスを利
金融
ニューヨー
ーク州ロングアイラ
ランドのSuffolk County
C
National Bank(SCNB)にお
B
おいて、ハッカーが
がオンラインバン
(米国)
キングシス
ステムをハッキン
ングした。ID ・パス
スワードファイルが
がSQLインジェクシ
ションで抜き取ら
られ、不正侵入さ
れた。
2010年2月
政府機関
(ラトビア)
2010年4月
企業
(米国)
2010年7月
金融
ラトビア
ア国税庁において
て、電子納税システ
テムがハッキング
グされた。ID・パス
スワードが SQL インジェクション
イ
で抜き取ら
られ、不正侵入さ
された。
テキサス州
州の大手電力会社
社Lower Colorad
do River Authorittyのコンピュータ
タシステムに海外のある単一のIP
アドレスか
から4800回の総当
当たり攻撃を受け
けた。実際にはログ
グインされなかっ
った。
インディア
アナ州において、ク
クレジットカードの
の中央処理システ
テムがハッキング
グされた。ID・パス
スワードが、SQL
117
(米国)
2010年8月
電力
(イラン)
2010年9月
政府
インジェクションで抜き取られ、不正侵入された。
イランの原子力発電所へのスタックスネットによる攻撃が判明した。その後、ナタンズにある核燃料施設の
ウラン濃縮用遠心分離機を標的としたサイバー攻撃も判明し、遠心分離機が全て停止した。
日本の政府機関等が DDoS 攻撃を受けた。
(日本)
2010年秋
政府
(カナダ)
2010年12月
企業
(米国)
2011年1月
政府
(エジプト)
2011年1月
政府
(アイルランド)
2011年3月
政府
(韓国)
2011年4月
ハッカーが、カナダ政府のIT職員をだまして政府のコンピュータにアクセスできるよう画策し、国家財政委員
会及び財務省で深刻なインターネット障害が発生した。
Google社、金融機関、政府機関、IT、金融、メディア、化学等、米国の30社以上が、Internet Explorerの脆弱
性を狙った情報搾取用のプログラムを仕組まれるゼロディ攻撃をうけ、不正アクセスされた。
ハッカー集団「アノニマス」がデモ鎮圧のため、インターネット回線を遮断したエジプト政府にDDoS攻撃を行
い、機密情報の暴露を突きつけて回線の再開をさせた。
ハッカー集団「アノニマス」または「ラルズ・セキュリティー」のメンバーが、アイルランドの政党「統一アイルラ
ンド党」のWEBサイトを運用していた米アリゾナ州のサーバーに不正アクセスし、改ざんを行った。
韓国の大統領府や在韓米軍、銀行など国内主要約 40 機関が DDoS 攻撃を受け、ホームページの閲覧が
一時的に困難になった。
企業
2011年4月16日∼17日に、Sony Online Entertainmentのシステムが不正アクセスを受け、約2,460万人分の
(日本)
アカウントの個人情報が流出した。さらに、4月17日∼19日に、Sony Computer Entertainment Americaのゲ
ーム機向けオンラインサービス「PlayStation@Network」及び映画・音楽配信サービス「Qriocity」が不正アク
セスを受け、約7,700万人分のアカウントの個人情報が流出した。合計約1億人分のアカウントの個人情報
が漏洩した。
2011年4月
金融
(韓国)
農協のサーバーを管理する会社の社員のノートパソコンがウイルスに感染し、ハッカーの遠隔管理下に置
かれ、サーバーに対する攻撃が行われた。
これにより農協の ATM サービスを含む金融取引が一時停止するなどの被害が発生した。
2011年6月
金融
国際通貨基金(IMF)のコンピューターシステムがサイバー攻撃を受けていたことが判明した。
(国連)
2011年7月
政府
(イタリア)
2011年夏
政府
ハッカー集団「アノニマス」がイタリアのサイバー犯罪対策機関 CNAPIC から盗み出された情報を入手し、一
部を公開した。
英外務省を含む複数の政府機関に対して相当規模のサイバー攻撃が行われたが、未遂に終わった。
(英国)
2011年9月
企業
三菱重工が標的型攻撃を受けていたことが判明した。
(日本)
2011年10月
政府
(日本)
衆議院・参議院が標的型攻撃を受けていたことが判明した。衆議院ではPCとサーバー計32台、参議院で
はPCとサーバー計31台の感染が認められた。また、外務省や在外公館、国土地理院等へもサイバー攻撃
が行われていたことが判明した。
2011 年 11 月
企業
(日本)
富士通が運用している電子申請システムのサーバーがサイバー攻撃を受けた。10県、約200自治体が利
用しており、9県でサービスが一時利用できなくなる被害が確認された。
118
(2) 「ア
アラブの春」とソーシ
シャルメディ
ィア
アラブの
の春(Arab Spring)とは、2010 年(平成 22
2 年)から 2011 年( 平成 23 年)にかけて
て
アラブ世界
界において発
発生した民主
主化運動の総
総称であり、
、2010 年(平成 22 年
年)12 月のチュニジア
での「ジャ
ャスミン革命
命」から、ア
アラブ世界に
に波及し、現
現在も続いて
ている。ア ラブの春をめぐる主な
な
事件は以下
下のとおりで
である。(図
図表 2.3-6
67)。
図表 2.3-67「ア
2
アラブの春」
」をめぐる主
主な事件
国
チュニジア
期間
概要
2010年12月
●2010 年 12 月にチュニジ
ジア南部の町 Sid
di Bousid(シディ・
・ブジット)で起きた
た事件(※)をきっ
っかけに、職の
∼ 2011 年 3 月
権利、発言
言の自由化、大統
統領周辺の腐敗の
の罰則などを求め
め、全国各地で連
連日ストライキやデモが行われ
た。こうした
た抗議のデモは、
、政府の長期体制
制そのものに対す
するデモへと急速
速に展開すること
ととなり、僅か 1
ヶ月後の 2011 年 1 月に、 23 年に及ぶベン
ン・アリ政権が崩壊
壊した(ジャスミン
ン革命と呼ばれる
る)。
モが広がるにつれ
れ、その様子を携
携帯電話、ビデオ
オカメラで録画した
た画像や動画が、
、事件当日から
●抗議デモ
Facebook、YouTube に次々
々とアップロードさ
された。Facebook には政府に抗議
議する複数のグループに 1 週間
以上が参加し、Y
YouTube では Sidibousid とタグ付
付けされた動画が
が 3 万件にも及ん
んだ37。また同様
で 1 万人以
のハッシュ
ュタグを通じて、T
Twitter では関連のコメントが大量
量に投稿され、反政
政府運動に関連
連するツイートを
象徴するも
ものとして情報が
が拡散した。
●さらに、政府に危害を加
加えられる心配のない海外在住の
のチュニジア人がハ
ハブとなり、情報
報が近隣諸国を
外にも急速に広ま
まった。2011 年 1 月 14 日から 16
6 日の間に 18% のジャスミン革命
命関連のツイート
中心に海外
はチュニジ
ジア国内から発信
信され、8%は近隣
隣諸国、32%は海
海外から発信され
れたものだった38。
●ベン・ア
アリ前大統領が亡
亡命した当日も、ハ
ハッシュタグ Sidibousid のツイー
ート数は総計 13,262 件に及んだ。
また、当日
日のチュニジア国
国内のブログの約
約 25%は、旧アリ政
政権に関する評価
価について記され
れたものであり
(前月は 5%)、
5
革命 が主
主要トピックとして続
続いた39。
※26 才の
の青年が警察官に
によるたび重なる
る嫌がらせに耐えかね、自らの体に
に火を付けて警察
察、行政に抗議
(半年後に
に死去)。
エジプト
2011年1月∼
●ジャスミ
ミン革命をきっかけ
けに 2011 年 1 月より大規模な反
月
反政府デモが発生
生し、デモ開始から僅か 1 ヶ月後
2011 年 2 月
の 2 月に、
、旧ムバラク政権
権はエジプト軍最高評議会に国家
家権力を譲渡し、229 年に及ぶ政権
権に終止符が打
たれた。
ジアと同様に、Faacebook、YouTub
be、Twitpic 等のサ
サイトを通じてイン
ンターネット上で
で画像・動画等多
●チュニジ
くの情報が
が拡散した。反政
政府に係る情報共
共有のために 2010 年頃より急速に
に登録者が拡大した Facebook
ページ We
W Are All Khale d Said を中心に
に、デモ参加者間の情報共有など
どが活発化した。同
同サイトは大規
模デモ(20
011 年 1 月 25 日
日)の計画を宣言し、9 万以上の参
参加者が登録した
たとされる40。
●エジプト
ト政府は、こうした
た反政府デモの混
混乱を鎮圧するた
ために、Twitter の
の接続をブロックした後、広い地
域において
て 1 月 28 日から
ら 5 日間にわたり
りインターネット接
接続の遮断を行っ
った41。しかし、ネッ
ット回復後、その
反動でエジ
ジプト内の Facebbook ユーザー数
数が爆発的に拡大
大、政権崩壊の直
直前の 2 週間で Facebook
F
内に
32,000 のグ
グループ、14,0000 のページが新た
たに作成された422。さらに、政権交
交代に係るエジプト内の Twitter
37 http://www
w.tgdaily.com/sooftware-feature
es/58426-arab-sspring-really-w
was-social-media-revolution
http://www.on
nlinesocialmedia.net/20110118
8/tunisia-twitteer-revolution-so
ocial-media-asp
pects/
38 http://giga
aom.com/2011/0
01/14/was-whatt-happened-in-ttunisia-a-twitte
er-revolution/
39 Project on Information Te
echnology and Political Islam
m:( アメリカのワ
ワシントン大学の
のプロジェクト で、300 万件の
のツイート、
稿された動画、ブログなどの分
分析を通して、ソ
ソーシャルメディアを介してチ
チュニジアやエジ
ジプトの情報が世
世界中に広がっ
YouTube に投稿
ていた姿を数値
値的に分析)
40 http://www
w.nytimes.com/2011/01/26/worrld/middleeast//26egypt.html?_
_r=1&hp
http://www.theedailybeast.com
m/newsweek/20
011/01/22/the-reevolution-come
es-to-egypt.htm
ml
41 http://www
w.csmonitor.com
m/Innovation/H
Horizons/2011/0
0202/Egypt-reop
pens-Internet-F
Facebook-accesss
42 http://www
w.huffingtonposst.com/2011/02//02/egypt-faceb
book-use-intern
net_n_817710.h
html
119
のツイートは 10 倍にも拡大したとされている43。エジプトの政治に関するツイートは 1 日 2300 件だったもの
が、革命中には 23 万件に増加し、550 万人の人々がネットに投稿された動画を見ている。またツイートやブ
ログ投稿の多くは周辺国を中心とする海外からのものだった。ハッシュタグ#egypt /#jan25 が、2011 年第 1
四半期にアラブ地域で最も多いツイートを記録している(同期間中、#egypt のメンションは約 140 万、#jan25
は約 120 万)44。
●革命後、2 月 18 日にエジプト軍最高評議会が Facebook のページを開設し、国民との対話を始めている
45
リビア
。
2011年2月∼
●2011 年 2 月 15 日に発生した人権活動家の弁護士の釈放要求デモをきっかけにカダフィ大佐の退陣を求
2011 年 8 月
めるデモが国内で拡大し、2011 年 8 月に 42 年に及ぶカダフィ政権が崩壊するに至った。
●インターネットインフラを厳重に制御していた旧政府は、デモの拡大を受け 2 月 18 日には同国内のインタ
ーネットの接続を遮断し、とりわけ Facebook や Twitter 等のソーシャルメディア、アルジャジーラの報道サイ
トの遮断からはじめたとされる46。こうした動きや、また他アラブ国と比べネット利用率が低いこと等から、革
命は成功したものの、チュニジアやエジプトと比べるとソーシャルメディアの活躍は限定的であったと言われ
ている。
イエメン
2011年1月∼
●サーレハ大統領(当時)の退陣を求める反政府抗議活動が発生し、2011 年 2 月 3 日のデモでは 2 万人
2012 年 2 月
以上が集る大規模なものとなった。サーレハ大統領はその前日の 2 月 2 日、2013 年に行われる次期大統
領選に出馬しないこと、世襲もしないと表明するとともに、11 月になって副大統領に大統領権限を移譲する
ことに同意。12 月 10 日に暫定政権が発足。
●教育水準やネット普及率が低い状況でありながらも、若年層の比率が高いことから、一部においてソー
シャルメディアが活用されている。いわゆる活動家が始めた Facebook や Twitter などのソーシャルメディア
上のキャンペーン等が展開し、多くのイエメン人が、Twitter や Facebook でキャンペーンに参加し、宣伝に加
わったとされる。中にはノーベル平和賞受賞者でイエメンの中心的活動家である Tawakkol Karman も含ま
れ、Facebook 上でキャンペーンロゴを同士のプロフィール写真として使っている。反体制デモの中心地チェ
ンジ広場(Change Square)では、Media Committee と自称するグループが革命における民衆の声として、ブ
ログ、YouTube、Facebook 等を通じて情報を発信している47。
43 http://dl.dropbox.com/u/12947477/publications/2011_Howard-Duffy-Freelon-Hussain-Mari-Mazaid_pITPI.pdf
44 http://www.dsg.ae/en/ASMR2/Images/report.pdf
45 http://bikyamasr.com/27802/supreme-military-council-promotes-itself-on-facebook/
46 http://www.huffingtonpost.com/2011/02/18/libya-internet-shut-down-_n_825473.html
47 http://english.al-akhbar.com/content/social-media-yemen-expecting-unexpected
120
2.4 スマートテレビと放送・ソーシャルの融合・連携の進展
本節では、ユビキタスネットワーク環境の完成、特に有線・無線双方を通じたインターネット利
用の拡大を背景とした、放送と通信、特にインターネットとの融合・連携の中で、活発化している
「スマートテレビ」及び「放送・ソーシャルメディアの融合・連携」に関する動向を概観する。
2.4.1. スマートテレビの定義・分類
近年注目が集まる「スマートテレビ」とは何か。スマートテレビは、基本的にはインターネット
に接続して、ウェブ閲覧等ができるテレビを超えて、映像コンテンツをいつでも、どこでも、誰と
でも視聴することができる機能など、新たなサービスモデルの構築を指向するものと考えられる。
一方、こうした概念レベルでは共通点は見られるものの、その語句は、放送事業者、メーカー、ネ
ット企業など様々な主体により、若干異なる意味合いのもとで使用されている。このように、プレ
イヤが多岐にわたる等から、本調査の実施時点では、その定義に係る国内における統一した見解は
見られない。
本項では、こうした状況を踏まえ、スマートテレビの概念を特徴づけることを試みた。具体的に
は、スマートテレビをまず「放送受信機としての機能を有する端末にインターネット接続を通じて
何らかの機能拡張を図るもの」として捉え、さらに「インターネット接続を通じて、ウェブ・ソー
シャルメディアの利用、アプリの利用、デバイス間連携などの機能拡張を実現するテレビ端末ない
しセット・トップ・ボックス」と広義に定義した。このため、PC のブラウザを通じた動画視聴や、
単にインターネット接続を通じてウェブブラウザ機能を有するテレビは除外した。
この定義に従い、ビジネスモデルの指向の動向を分類すると、図表 2.4-1のように類型化する
ことができる。同図では、まず、保有する動画コンテンツを中心に既存の放送受信機や様々なセッ
トトップボックス(ゲーム機を含む)を幅広く展開することを指向するものと、新たなプラットフ
ォームの立ち上げを指向するものに大別している(図の茶色横線を境に分類)。その上で、前者に
ついては、①マルチプラットフォーム展開モデル、②ソーシャル連携モデルの 2 つに分類し、後者
については、推進主体別に、①放送局主導プラットフォームモデル、②ネット企業主導プラットフ
ォームモデル、③メーカー主導プラットフォームモデルの 3 つに分類した。これらの 3 つについて
は、プラットフォームレベルでの主導権争いが展開されている。
121
図表
図 2.4-1
1
スマート
トテレビの分
分類
国内外のスマ
マートテレビ事例
2.4.2. 国
(1) 各社
社のスマートテレビへ
への取り組み
み
図表 2.4-2に、国
国内外企業によるスマ
マートテレビ
ビに係る取り
り組みについ
いて、主として使用端
端
末・プラッ
ットフォーム
ム・コンテン
ンツの 3 つの
の軸で特徴を整理した。
122
図表 2.4-2
各社
社のスマート
トテレビへの取り組み
123
*1 :Internet@
@TV のサービ
ビスを開始
*2 :東芝の場合
合(その後、他社も同様の製品・サービ
ビスを投入)
124
(2) 動画
画投稿サービスと動画
画配信サービ
ビスの融合・連携
動画投稿
稿サービスは
は、YouTub
be を初めと して当初は
は違法コンテ
テンツの温床
床として急速
速に普及し、
全世界的に
に多様なサー
ービス提供者
者が生まれる
るに至ってい
いる。これに
に対して、コンテンツホルダーや
や
放送局を中
中心に、プロ
ロが作製した
た正規コンテ
テンツをユー
ーザに提供す
する動画配信
信サービスが普及しサ
サ
ービスとし
して浸透し、ドメスティ
ィックなサー
ービスから世
世界各国を対
対象としたサ
サービスへと事業領域
域
を拡大して
ている。
動画投稿
稿サービスと
と動画配信サ
サービスのサ
サイトのビデ
デオ広告の視
視聴回数を
を比較すると、ビデオ広
広
告の視聴回
回数は 43 億回/月となっ
億
っており、広
広告メディアとしての
のランキング
グでは、Hullu(NBC、
Fox、ABC
C 等の米国大
大手テレビ会
会社が中心 となって設立し、TV 番組やヒッ
番
ト映画を無料で視聴で
で
きるサービ
ビスを提供)が、12 億 6,645 万イ
インプレッシ
ションで第 1 位となって
ている。第 2 位以降は
は
大きく乖離
離しており、Tremor Media
M
Videoo Network、Adap.tv、BrightRolll Video Network と続
続
いている。
英国の調
調査会社 Convergence Consultingg Group による、The Battle for the Ameriican Couch
h
Potato(米
米カウチポテ
テト族を奪い
い合う戦い)と題する調
調査報告書で
では、ケーブ
ブルテレビとの契約を
を
切り Web に
に移行する世帯(コードカッター =ケーブル
ル TV のコー
ードを切る人
人)が 2011 年に
年 200 万
世帯に上る
ると推計して
ている。コー
ードカッティ
ィングで多大
大な利益を得
得るのは Neetflix、Hulu
u、Apple TV
V
等の動画配
配信サービス
スである。同
同報告書では
は、米国視聴
聴者でテレビの連続番
番組を全回 Web
W で視聴
聴
するユーザ
ザは、2009 年 16%が、2010
2
年 18%
%、2011 年 19%、2012
2 年 20%にな
なると予測している。
ストリーミ
ミングで新会
会員増が顕著
著だったのは
は Netflix であり、その
で
の売上は、22011 年の 1 億 7200 万
ドルから 2
2013 年に 5 億 7800 万ドルに増加
万
加すると予測
測されている
る。また、こ
これに Hulu
u Plus を足
足
すと、両社
社を合わせた
たストリーミ
ミングの売上
上は 2 年後に 8 億ドル
ルに達する。
The Difffusion Grou
up の発表で
では、2020 年
年には従来の
のテレビ放送
送と動画配信
信サービスの市場規模
模
が逆転する
ると予測して
ている。テレ
レビ放送の視
視聴時間が継
継続して緩や
やかに下降 を続けてい
いる一方、動
動
画配信サー
ービスを含む
むオンライン
ンビデオの視
視聴時間は 2008 年∼2
2009 年にか
かけて対前年
年比 85%の
の
伸びを示し
している。今
今後もこの傾
傾向が続くと
とすれば、1
10 年後には
は市場規模が
が逆転すると
という。
Hulu は、2008 年に
に従来有料 VOD
V
で提供
供されていた
た映画やテレビ番組の 映像を、CM
M を入れる
ことにより
り無料で視聴
聴するサービ
ビスを開始し
しており、The
T Simpsons、30 Rock
k、Lost、Glee and Thee
タリーを毎月 1,000 本
Office 等の
の人気プライ
イムタイム番
番組を毎月 2
2,600 本以上
上、映画やドキュメンタ
以上、無料
料で視聴する
ることが可能
能である。前
前述したように視聴回数
数では You
uTube を初めとする動
動
画投稿サイ
イトに劣るも
ものの、広告
告収入では YouTube を大きく上回
を
回っている とも言われており、正
正
規の動画配
配信サービス
スが動画投稿
稿サイトよ りも収益性
性が高いこと
とを示唆する
る事例として注目され
れ
る。
125
図表 2.4-3
Property
米国の動画広告の閲覧回数別動画投稿・配信サイトトップ 1048
Video Ads
Total Ad Minutes
Frequency
% Reach Total
(000)
(MM)
(Ads per Viewer)
U.S. Population
4,320,533
1,892
33.1
43.2%
1,266,454
520
47.1
8.9%
804,301
489
13.7
19.5%
Adap.tv**
553,182
333
10.2
18.0%
BrightRoll Video
397,809
231
5.8
22.8%
396,919
235
9.6
13.7%
Viacom Digital
372,998
177
13.1
9.4%
CBS Interactive
254,844
95
11.1
7.6%
Microsoft Sites
232,815
113
8.9
8.7%
Undertone**
230,676
123
9.0
8.5%
AOL, Inc.
188,967
92
5.8
10.8%
Total Internet :
Total Audience
Hulu
Tremor Media
Video Network**
Network**
SpotXchange Video
Ad Network**
*Video ads include streaming-video advertising only and do not include other types of video monetization, such as
overlays, branded players, matching banner ads, homepage ads, etc.
**Indicates video ad network
48
http://www.comscore.com/Press_Events/Press_Releases/2011/4/comScore_Releases_March_2011_
U.S._Online_Video_Rankings
126
図表 2.4-4 動画配信サー
動
ービス事業者
者の利用者・収益・ARP
PU 等49
図表 2.4-5
テレ
レビ放送とイ
インターネッ
ットビデオの
の視聴時間推
推移予測50
(3) 海外
外事例:米 Netflix
米国の N
Netflix は、米国を中心
心にオンライ
イン DVD レンタル事業
レ
業を展開して
ている事業者である。
DVD レン
ンタル事業の
の他、インタ
ターネット経
経由でオンラ
ライン視聴を
を提供するス
ストリーミングサービ
ビ
スも実施し
しており、パ
パソコンのほ
ほか、スマー
ートフォン、
、タブレット端末やゲー
ームを経由して視聴可
可
能となって
ている。会員
員数は、米国
国内で 2,34 1 万人に達しており( 2012 年(
(平成 24 年)
)第 1 四半
半
期)
、米国外
外も含めると同時期で 2,648 万人
人に達する(
(図表 2.4-6参照)。また、北米地域におい
い
を占めるまでに成長し
て、2011 年
年秋時点で、ピーク時
時のダウンス
ストリーム・トラヒック
クの約 3 割を
し
ている(図
図表 2.4-7
7参照)。
49
50
http://jp.teechcrunch.com
m/archives/20
0110405strea
aming-tv-800-million-netfliix-hulu/
http://tdgrresearch.com/blogs/press-rreleases/archiive/2010/05/19/internet-vid
deo-viewing-to
to-trumpbroadcast--tv-by-2020.aspx
127
図表 2.4
4-6
Netfliix の会員数
出所
所:Sandvin
ne
図表 2..4-7
北米
米地域でのイ
インターネット帯域使用割合(20111 年秋)51
Netflix は一定期間
間の定額視聴
聴型のオンラ
ライン映画配
配信を強化し
している。米
米国の民間調査機関が
が
公表したオ
オンライン映
映画市場のシ
シェア推移で
では、同社の
のシェアは 2010 年(平
平成 22 年)の 0.5%に
に
対して、20
011 年(平成
成 23 年)に
には 44.0%と
と急上昇し、
、Apple を上
上回ったと ころである。なお、同
同
調査機関の
のオンライン
ン映画市場の
の範囲は、主
主として、S
SVOD : Sub
bscription V
VOD(定額
額型)、VOD
D
(従量型)
、
、有料ダウンロード販
販売型(EST
T:Electric Sell Throu
ugh)の 3 つ
つである。調査結果の
の
解釈として
ては、従来の
の従量課金型
型市場は堅調
調に伸びつつ
つも、Netfllix が開拓し
した SVOD 市場の急拡
拡
大(実質的
的には、オン
ンラインアク
クセスに対す
する同社の有
有料課金モデ
デルへのシ フト)が、同社のオン
ン
Networrk Demogra
aphics Nortth America , Fixed Acccess (Dow
wnstream) , Peak Period Top
Applicatioons by Bytees (2011 Fall)
F
(http://ww
ww.sandvin
ne.com/dow
wnloads/doccuments/10
0-26-2011_p
phenomenaa/Sandvine%20Globall
%20Intern
net%20Phenomena%2
20Spotlightt%20-%20N
North%20America%200-%20Fixed
d%20Acces
s%20-%20
0Fall%2020
011.pdf)
51
128
画配信市場の
のシェア拡大
大に寄与した
たものと考えられる。従
従って、従量
量課金型市場における
ライン映画
Apple のシ
シェアは微減
減となってお
おり、Netfllix が Apple
e の市場を奪
奪い取った というものではないこ
とが分かる
る。実際に、Apple の VoD
V 販売の大
大半は新作もので、Ne
etflix の SV
VOD の利用は旧作がメ
インで、双
双方で画面を
を取り合いつ
つつもコアバ
バリューは異
異なると言える。
出所
所:IHS 社プ
プレスリリー
ースより作成
成
図
図表
2.4-8
8 米国オン
ンライン映像
像配信市場のシェアの変化
化
(4) 海外
外事例:米 Hulu
米 Hulu は、米国に
において NB
BC、ABC、FOX 等が共
共同出資によ
より設立され
れ、無料インターネッ
ト動画配信
信サービスを
を提供してい
いるネット系
系事業者であ
ある。実際の
のサービス としては、人気テレビ
ビ
番組や映画
画等を提供し
しており、プ
プライムタイ
イムのドラマ
マ視聴ができ
きるのが魅力
力の一つとなっている。
2010 年(平
平成 22 年)6 月から有
有料サービス
ス「Hulu Plus」を開始
P
始しており、
、同サービス
スは、無料
版よりもタ
タイトル数が
が多く、高画
画質動画もあ
ある。本サー
ービスにおい
いても、パ ソコンだけでなく、ス
マートフォ
ォン・タブレ
レット端末や
やゲーム端末
末からも視聴
聴可能となっ
っている。視
視聴者は約 3,100 万人
人
に達してお
おり、有料サ
サービス「Hu
ulu Plus」の
の加入者も 150
1 万人に達
達している(
(図表 2.4-9参照)。
129
図表
図 2.4-9
9
米 Hulu 加入者推移
移52
52 http://www
w.tubefilter.com
m/2012/01/12/hu
ulu-revenue-42
20-million/
130
放送とソーシャルの融合・連携
2.4.3. 放
(1) ソー
ーシャルメディアのビ
ビジネス活用
用の事例
ソーシャ
ャルメディア
アの普及を背
背景に、ソー
ーシャルコマ
マースなど、
、ソーシャル
ルメディアをビジネス
に活用する
る動きが加速
速しつつある
る。こうした
た、ソーシャ
ャルメディア
ア利活用を類
類型化すると、企業視
視
画等々)を軸に、その
点からみる
ると、例えば
ば企業の事業
業の機能(マ
マーケティン
ング、営業、
、CS、企画
の
目的や狙い
いから特徴の
の違いがある
ると考えられ
れる。近年キ
キーワードとして指摘 される「ソーシャルコ
マース」な
などは、SNS 内の商品
品販売サイト
トで、口コミ
ミにより商品
品販売促進を
を図る動きで、消費者
者
の購買行動
動の流れを SNS
S
にサー
ービスとして
て組み込んだ
だものといえ
える。この他
他にも、商品の PR イ
においてソーシャルメ
ベントをソ
ソーシャルメ
メディア上で
で情報発信し
しながら進め
めた事例や、製品開発に
アの企業利用は大きく
ディアを通
通じて消費者
者の意見を収
収集・分析す
する事例など
ど、ソーシャ
ャルメディア
広がりつつ
つある(図表
表 2.4-10
0参照)。
図表 2.4-10
ソ
ソーシャルコ
コマースサービスの例
提供企業
業
サ
サービス名
サービ
ビス概要
ビルコム
ム
R
ReBuy
Faceb
book 上での
の店舗ページ
ジの作成や商
商品情報の登
登録、受注
管理や
や顧客管理、決済といっ
った機能を提
提供。商品に
に対する評
価を表
表す 29 種類
類のボタンを
を用意
ミクシィ
ィ
m モール
mixi
DeNA
A と共同で運
運営。mixi 内に商品ペ
ページを置き
き、ボタン
やコメ
メントで交流
流を促すこと
とで、「商品
品・モノ」を
を起点とし
たユー
ーザー間のコ
コミュニケー
ーションの活
活性化を図る
る。利用者
はパソ
ソコン、スマ
マートフォン
ン、携帯電話
話から同機能
能を利用可
能。
楽天
楽 S4
楽天
楽天市
市場への出店
店店舗が、S
SNS へ企業
業ページを作
作成する作
業を代
代行。楽天市
市場の商品デ
データを更新
新すると、S
SNS ペー
ジも自
自動的に更新
新できる。
ヤフー
SM3 for ソ ー Yahooo!ショッピン
ングの全出店
店店舗に対し
し、各店舗が
がソーシャ
シ ャ ル コ マ ー ルメデ
ディアを活用
用して自社の
の商品の説明
明や、購買者
者とのコミ
ス
ュニケ
ケーション を促進する
るための支援
援サービス
スを提供。
Yahooo!ショッピン
ングの各種 API との連
連携により、ソーシャ
ルコマ
マースプラッ
ットフォームとしても 機能させる
ることが可
能。
セ ブ ン ネ ッ ト み ん な の ク チ お気に
に入り商品の
の紹介や評価
価について
て、有名芸能
能人や専門
ショッピ
ピング
コ
コミ
家、メ ーカーの社
社員、個人が
が情報を発信
信し、同社が
が運営する
「ショ
ョッピング」
「こだわり専
専門店」
「み
みんなのクチ
チコミ」
「ネ
ットス
スーパー」
「e
e.デパート」
「セブン旅 net」
「チケットぴあ」
との連
連携を図って
ている。Faccebook や T
Twitter とも
も連携して
いる。
131
ャルメディア
アのコマース
スへの展開に
については、
、とりわけ、
、業界不振 に悩む、米国の小売店
店
ソーシャ
舗業界にお
おいて盛んな
な取組がみら
られる。いわ
わゆるソーシ
シャルコマースと呼ば
ばれるもので
である。
米国の消
消費者は以下
下の特徴を有
有する(Shoop.org 調べ
べ)
;
z
42%
%の米国内成
成人は、Faccebook、Tw
witter、ブロ
ログなどで小
小売店をチェ
ェックしてい
いる。目的
は、特別セール
ル情報(58%
%)、新商品 (49%)
、コ
コンテストや
やイベント参
参加(39%)
)
z
56%
%の Faceboook ユーザは
は、投稿をク
クリックして
て小売サイト
トにジャンプ
プしたことが
がある。
z
28%
%の Faceboook ユーザは
は、投稿をク
クリックして
て何かを購入
入したことが
がある。
z
35%
%の消費者は
は Facebook から、32%
%は Twitterr から何かを
を購入したい
いと答えてい
いる。
下図は、米国消費者
者向けのサー
ーベイであり
り、Facebo
ook、Twitte
er、小売店舗
舗の専用ブログのそれ
ぞれを通じ
じて商品購入
入に至ったケ
ケース等に関
関する調査結
結果を示している。と りわけ、小売店舗の専
専
用ブログが
が高いが、機
機能的には、Facebook
k とのリンケ
ケージなどソ
ソーシャルメ
メディアを組
組み込んだ
ものが実装
装されている
る。
図表 2.4-11
ソーシャルメデ
ディアを利用
用したコマー
ースの状況 (米国)53
の貢献は、下
下図のとおり
り、Faceboo
ok 内と Faceebook 外で分けて整理
理
Faceboook によるコマースへの
することが
ができる。前
前者は、Faccebbook の仮
仮想通貨や共
共同購入機能
能、後者は店
店舗連携やコマース連
連
携、チェッ
ックインクー
ーポンなどが
が挙げられる
る。
53
株式会社
社ループス・コミ
ミュニケーション
ンズプレゼン資料
料より
132
図表
表 2.4-12 コマース における Fa
acebook の機
機能・位置付
付け54
(2) 放送
送とソーシャルの融合
合・連携
Twitter や Faceboook 等の SN
NS に代表さ
されるソーシ
シャルメディアの利用 の動きは、テレビ放送
送
も例外ではない。特
特に無料広告
告放送の形態
態をとり視聴
聴者と直接の
の契約関係の
のない地上テレビ放送
送
(民放)等では、放
放送番組とソ
ソーシャルメ
メディアを連
連動させるこ
ことにより、
、視聴者との「つなが
が
り」を創り出し、番
番組の演出と
としてのソー
ーシャルメデ
ディアの活用
用から、それ
れにより得られた視聴
聴
データを活用し、番
番組企画への
の反映や広告
告価値の向上
上につなげよ
ようという試
試みもみられる状況に
に
なっている。例えば、
、番組内での
のリアルタイ
イムな視聴者
者とのやりとり、口コ ミで視聴者を増やす、
番組独自のソーシャルメディア
アの提供、制作
作レベルに
にとどまらず
ず技術レベル
ルでの SNS と番組の連
連
携(実証実
実験)
、など
どが挙げられ
れる(図表 2.4-13参照)
参 。前述し
したスマー トテレビについても、
新たにプ
プラットフォ
ォーム展開を
を想定してい
いる仕組は、いずれもソ
ソーシャルメ
メディア連携が機能拡
拡
張項目の一つとして
ャルメディアの融合・
て掲げられて
ている。この
のような観点
点から、放送
送とソーシャ
連携については、スマートテレ
レビの動向と
ともあいまっ
ってさらに広
広がるものと
と考えられる。
54
株式会社
社ループス・コミ
ミュニケーション
ンズプレゼン資料
料より
133
図表 2.4-13
ソ
ソーシャルメディア連動型
型放送の事例
例
インターネットラジオの本格化
2.4.4. イ
放送とイ
インターネッ
ットの連携は
は、ラジオ分
分野にも及ぶ
ぶ。ネットワ
ワーク伝送容
容量の制約の少ないラ
ジオの配信手段として
ジオについ
いては、各国
国でインター
ーネットでの
の同時再送信
信が進みつつ
つあり、ラジ
て
定着してい
いる。インタ
ターネットに
によるラジオ
オのストリー
ーミング配信
信は、既に非
非常に多くの国で実施
施
されており
り、ラジオ配
配信のメディ
ィアとしては
は完全に定着
着しているといえる。
図表 2.4-14のと
とおり、英国
国の iPlayerr の成功事例
例をはじめ、
、多くの国で
での展開が見られる。
での同時再送信が開始
我が国にお
おいても、ラ
ラジオ放送の
の難聴取解消
消の手段とし
して、インタ
ターネットで
始
されており
り、スマート
トフォン等の
の普及とスマ
マートフォン
ン向けアプリの配信に より、その利用が拡大
大
しつつある
る。
134
図表
表 2.4-14 主要国に おけるインターネットラ
ラジオ※の展
展開例
欧州
アイルランド
イギリス
イタリア
ウクライナ
オーストリア
オランダ
ギリシャ
スイス
スウェーデン
スペイン
スロバキア
チェコ
デンマーク
ドイツ
ノルウェー
フィンランド
フランス
ベルギー
ポーランド
ポルトガル
ルクセンブルク
ク
ロシア
RTE(ア
アイルランド放送協
協会)
BBC
よび商業ラジオ
BBCおよ
タリア放送協会)
RAI(イタ
ラジオ会社)
NRCU(ウクライナ国営ラ
ORF(オ
オーストリア放送協
協会)
NPO(オ
オランダ公共放送
送)
ERT(公
公共放送)
協会)
SRG SS
SR(スイス放送協
ウェーデンラジオ協
協会)
SR(スウ
ルラジオ)
RNE(ス ペインナショナル
SER(商業ラジオ局)
SRo(ス ロバキア・ラジオ
オ:公共放送)
その他多
多数の局
公共放送
送、商業放送多数
ンマーク放送協会
会)
DR(デン
連盟)
ARD(ド イツ公共放送連
共放送)
ドイチュラントラジオ(公共
NRK(ノ ルウェー放送協会)
Radio Norge(商業放送
N
送)
ィンランド放送会
会社)
YLE(フィ
ラジオフ
フランス(公共放送
送)
オランダ語共同体
体の公共放送)
VRT(オ
フランス語共同体
体の公共放送)
RTBF(フ
PR(ポー
ーランド・ラジオ:公
公共放送)
RTP(ポ
ポルトガル・ラジオ
オ・テレビホールデ
ディングス:公共
共放送)
業放送)
Radio Renascenca(商業
R
社会文化ラジオ放
放送:公共放送)
RSC(社
多数のラ
ラジオ局
*ラジオ
オ放送のイン
ンターネッ ト同時配信
135
3. 参考資
資料
載したデータ
タの出所等に
について注記
記する。
ここでは、各章に掲載
① 成長戦略の要とな
なるICTと
とグローバル
ル展開
表
図表タイト
トル
図表
図 2.1-2
推計に
に利用したデ
データ一覧
出所
指標の説明
明等
世 界 銀 行 WEB デ ー タ ベ ー ス (World De
evelopment
「一人当たり G
GDP」は、世界銀
銀行の基準による各
Indiicators)
所得区分
所
(高所得
得国、上位中所得
得国、下位中所得
得国、
• http://data.worrldbank.org/ind
dicator/all
低所得国)に該
低
当する国々を対
対象に集計した GDP
G
と人口に基づい
と
て算出。
図表
図 2.1-4
図表
図 2.1-5
テ レ コ ム 投 資 額 : 世 界 銀 行 WE
EB デ ー タ ベ ー ス (World
「テレコム投資 に占めるモバイ
イル投資比率(%
%)」
Dev
velopment Indiicators) , Invesstment in tele
ecoms with
は、2010
は
年のモ
モバイル投資額を当該年のテレ
レコム
priv
vate participation (current US
S$)
投資額で除して算
投
算出。
• http://data.worrldbank.org/ind
dicator/all
モ バ イ ル 投 資 : ITU
成長率」は、20
「モバイル投資成
005 年と 2010 年の
World
d Telecommuniication/ICT
Indiicators Databa
ase 2011 (15
5th Edition)
モバイル投資額
モ
額より年平均成長
長率(%)を算出
出。
, Mobile
com
mmunication inv
vestment (US $
$)
publications/world/world.
• http://www.itu
u.int/ITU-D/ict/p
html
図表
図 2.1-6
ITU
U
World Teleccommunication
n/ICT Indicators Database
「携帯電話人口普
普及率」は、10
00 人当たり携帯
帯電話
2011
1
(15th
加入者数を人口
加
で除して算出。
Edition)
,
Moobile
cellularr
telepone
「携帯電話人口 」は、人口 100
0 人当たり携帯
帯電話
subsscriptions per 100
1 inhabitantss
publications/world/world.
• http://www.itu
u.int/ITU-D/ict/p
html
加入者数を加算
加
して算出。
各所得区分(高所
各
所得国、上位中所得国、下位中
中所得
は、世界銀行の
国、低所得国)
国
の基準に基づく。
136
ITU
図表 2.1-7
図表 2.1-8
World
Telecommunication/ICT
Indicators
「インターネット人口普及率」は、インターネットを利用
Database 2011 (15th Edition) , Percentage of individuals
している個人の利用率。各所得区分に国を分類した上で、
using the Internet
各国の人口で各国の利用率を加重平均化して算出。
http://www.itu.int/ITU-D/ict/publications/world/world.htm
「ブロードバンド人口普及率」は、100 人当たり固定ブロ
l
ードバンド加入者数を人口で除して算出。
「ブロードバン
ド人口」は、100 人当たり固定ブロードバンド加入者数を
加算して算出。
なお、
「固定ブロードバンド」とは、上り回線又は下り回
線の何れか又は両方で 256kbps 以上の通信速度を提供す
る高速回線(ケーブルモデム、DSL、光ファイバ及び衛星
通信、固定無線アクセス、WiMAX 等が含まれ、移動体網
(セルラー方式)を利用したデータ通信の加入者数は含ま
ない。
)を指す。
各所得区分(高所得国、上位中所得国、下位中所得国、低
所得国)は、世界銀行の基準に基づく。
図表 2.1-9
ITU
World Telecommunication/ICT Indicators Database
2011 (15th Edition)
図表 2.1-10
, Percentage of individuals using the
「インターネット人口普及率」は、インターネット
を利用している個人の利用率。
「インターネット利用者数に占める Facebook アカ
Internet
• http://www.itu.int/ITU-D/ict/publications/world/world.
ウント率」は、Facebook アカウント数(2011 年:
2011 年 2 月、2012 年:2012 年 4 月のデータ)を
html
Facebook アカウント数:Social Bakers サイトより Facebook
インターネット利用者数(それぞれ 2009 年、2010
Statistics by Country を抽出
年時点のデータ)で除して算出。
• http://www.socialbakers.com/facebook-statistics/
137
図表 2.1-12
The World Economic Forum “The Mobile Financial
「銀行支店密度」は、大人 10 万人当たりの銀行支
Services Development Report 2011”
店 利 用 可 能 数 ( This variable indicates the
• http://www.weforum.org/issues/mobile-financial-servic
es-development
number of branches of commercial banks,
cooperatives, specialized state owned financial
institutions and microfinance institutions (per
100,000 adults))
「ATM 普及度」は、大人 10 万人当たりの ATM 端
末 利 用 可 能 数 ( This variable indicates the
number of automated teller machines (ATMs) in
each country (per 100,000 adults))。
「MFS エージェント密度」は、モバイルファイナ
ンシャルサービスのエージェント密度:大人 10 万
人当たりの利用可能数(This variable indicates
the number of agents or business correspondents
that
provide
services
for
mobile
financial
services customers in each country (per 100,000
adults))。
携帯電話人口普及率(%)は、携帯電話加入者数を
人口で除して算出(This variable indicates the
number of active connections in a country as a
percentage of the population)。
図表 2.1-13
Safaricom Ltd “M-PESA Key Performance Statistics
「M−PESA 利用者数(千ユーザ)
」は、サファリ
(16/May/2011)”
コムが毎月公表している同社 M-PESA サービスの
• http://www.safaricom.co.ke/fileadmin/M-PESA/Docum
ents/statistics/M-PESA_Statistics_-_2.pdf
利用顧客数累計値。
「M-PESA 加盟店数(千店舗)」は、サファリコム
が毎月公表している M-PESA サービスを扱ってい
る直営販売店数累計値。
図表 2.2-1
図表 2.2-2
インターネット人口普及率/固定ブロードバンド普及率:
ITU
World
Telecommunication/ICT
Indicators
「インターネット人口普及率」は、インターネット
を利用している個人の利用率。
Database 2011 (15th Edition) , Percentage of individuals
「固定ブロードバンド普及率」は、100 人当たりブ
using the Internet, Fixed(wired) broadband Internet
ロードバンドユーザ数を人口で除して算出。
subscriptions per 100 inhabitants
「FTTH 比率」は、
「LAN/FTTx」契約数を全ブロ
• http://www.itu.int/ITU-D/ict/publications/world/world.
html
FTTH 比率:Telegeography より集計
• http://www.telegeography.com/
138
ードバンド契約数で除して算出。
図表 2.2-3
固 定 ブ ロ ー ド バ ン ド 普 及 率 : ITU
Telecommunication/ICT
Edition)
World
Indicators Database 2011 (15th
, Fixed(wired) broadband Internet subscriptions
per 100 inhabitants
「固定ブロードバンド普及率」は、100 人当たりブ
ロードバンドユーザ数を人口で除して算出。
「IPv6 プレフィックスの割当数」は、RIR から各
国に割り当てられたプレフィックス数。
• http://www.itu.int/ITU-D/ict/publications/world/world.
「IPv6 割当率(%)」は、RIR から各国に割り当
てられたプレフィックス数を OECD 諸国の総プレ
html
IPv6 プ レ フ ィ ッ ク ス の 割 当 数 : OECD
OECD
フィックス数で除して算出。
Communications Outlook 2011
• http://www.oecd.org/document/44/0,3746,en_2649_342
25_43435308_1_1_1_1,00.html
図表 2.2-6
ITU
World Telecommunication/ICT Indicators Database
2011 (15th Edition)
, Percentage of individuals using the
「インターネット人口普及率」は、インターネット
を利用している個人の利用率。
Internet
• http://www.itu.int/ITU-D/ict/publications/world/world.
html
OECD
ECONOMY
THE
FUTURE
OF
THE
INTERNET
年齢層別及び世帯年収別の「インターネット利用
, Individuals using the Internet from any
率」のうち、日本は務省「通信利用動向調査」の調
location by age group 2010 or latest, Household Internet
査結果を元に算出。
access by income
• http://www.oecd.org/dataoecd/24/5/48255770.pdf
• http://www.oecd.org/document/28/0,3746,en_21571361
_47081080_47122524_1_1_1_1,00.html
図表 2.2-7
携帯電話人口普及率:ITU
World Telecommunication/ICT
Indicators Database 2011 (15th Edition)
, Mobile cellular
telepone subscriptions per 100 inhabitants
• http://www.itu.int/ITU-D/ict/publications/world/world.
html
「携帯電話人口普及率」は、100 人当たり携帯電話
加入者数を人口で除して算出。
「3G 比率」は、3G 回線契約数を全携帯電話契約
数で除して算出。
「モバイルインターネット普及率」は、モバイルイ
3G 比率:Telegeography より集計
ンターネット利用者数を人口で除して算出。モバイ
• http://www.telegeography.com/
ルインターネットは、携帯電話またはタブレット端
モバイルインターネット普及率:Pricewaterhousecoopers
末の利用で、2.5G 世代以降の携帯電話網回線を通
“Global entertainment and media outlook 2011-2015“,
じたインターネットへのアクセスを指す。
Mobile Internet Subscribers
• http://www.pwcmediaoutlook.com/
図表 2.2-8
THE FUTURE OF THE
「コミュニケーション利用」については、Eurostat
Individuals who used Internet
対象国は過去 3 ヶ月以内、その他 EU 諸国は原則
コミュニケーション利用:OECD
INTERNET ECONOMY ,
for communicating (e-mails or make voice calls)
過去 1 年以内に、メールあるいは音声電話でインタ
• http://www.oecd.org/dataoecd/24/5/48255770.pdf
ーネットを利用した個人の比率。イスラエル、日本、
• http://www.oecd.org/document/28/0,3746,en_21571361
メキシコ、ニュージーランド、スイス、米国は、過
_47081080_47122524_1_1_1_1,00.html
139
去 1 年以内に電子メールの送受信でインターネッ
インターネットバンキング利用:OECD
OF THE INTERNET ECONOMY
,
THE FUTURE
トを利用したユーザの比率、韓国は、過去 1 年以内
Individuals who
に電子メールの送受信及び音声電話(VoIP)でイ
used Internet for banking services
ンターネットを利用した個人の比率。
• http://www.oecd.org/dataoecd/24/5/48255770.pdf
「インターネットバンキング利用」について
• http://www.oecd.org/document/28/0,3746,en_21571361
EU 諸国は原則過去 1 年以内に、過去 3 ヶ月以
_47081080_47122524_1_1_1_1,00.html
電 子 商 取 引 利 用 : OECD
INTERNET ECONOMY
,
は、Eurostat 対象国は過去 3 ヶ月以内、その他
THE FUTURE OF THE
内にバンキングサービスでインターネットを利
Individuals who ordered or
用したユーザの比率。スイスは過去 6 ヶ月以内
purchased goods or services on the Internet
に利用した個人の比率。
• http://www.oecd.org/dataoecd/24/5/48255770.pdf
「電子商取引利用」については、Eurostat 対
• http://www.oecd.org/document/28/0,3746,en_21571361
象国は過去 3 ヶ月以内、その他 EU 諸国は原則
過去 1 年以内に、過去 3 ヶ月以内に電子商取引
_47081080_47122524_1_1_1_1,00.html
でインターネットを利用したユーザの比率。イ
スラエルは過去 3 ヶ月以内、スイスは過去 6 ヶ
月以内に利用した個人の比率。
図表 2.2-9
THE
「企業におけるブロードバンド利用率」
、
「企業 EC
, Business
販売利用」、
「企業 EC 購入利用」については、EU
企 業 に お け る ブ ロ ー ド バ ン ド 利 用 率 : OECD
FUTURE OF THE INTERNET ECONOMY
諸国は原則雇用者数 10 人以上の企業、日本は常雇
with a broadband connection
• http://www.oecd.org/dataoecd/24/5/48255770.pdf
用従業者数 100 人以上の企業、メキシコは雇用者
• http://www.oecd.org/document/28/0,3746,en_21571361
数 20 人以上の企業、スイスは雇用者数 5 人以上の
_47081080_47122524_1_1_1_1,00.html
企業を対象としたブロードバンド接続、企業の販売
企業 EC 販売利用、企業 EC 購入利用:OECD
FUTURE OF THE INTERNET ECONOMY
THE
, Businesses
selling and purchasing over the Internet
EC の定義は、原則インターネットを介して商品や
サービスを注文する行為を対象とし、支払いや配送
• http://www.oecd.org/dataoecd/24/5/48255770.pdf
がインターネットを介して行われているかは問わ
• http://www.oecd.org/document/28/0,3746,en_21571361
ない。但し、国より、従来型の電子メールによる注
_47081080_47122524_1_1_1_1,00.html
図表 2.2-10
及び購入を目的とした EC 利用率。
文を含むか否かの違いは存在する。
学校インターネット整備度:The World Economic Forum
「学校インターネット整備度」は、学校におけるイ
The Global Competitiveness Report”, Internet access in
ンターネット接続のレベルを、有識者に、非常に限
schools.
定的(=1)から広範(=7)までの段階尺度でアン
• http://www.weforum.org/issues/global-competitiveness
公的機関への個人インターネットアクセス:OECD
FUTURE OF THE INTERNET ECONOMY
THE
, Individuals
who used the Internet for interactions with public
authorities.
• http://www.oecd.org/dataoecd/24/5/48255770.pdf
• http://www.oecd.org/document/28/0,3746,en_21571361
_47081080_47122524_1_1_1_1,00.html
140
ケート調査した結果より算出したもの。
「公的機関への個人インターネットアクセス」は、
原則過去 1 年以内に、インターネットを介して公的
機関とやり取りを行った個人の比率。
図表 2.2-11
OECD
INTERNET
GDP 成長の要因を、GDP 成長率(%)=①労働投
, Contribution to GDP growth (ICT
入の寄与度+②ICT 資本の寄与度+③非 ICT 資本
THE
ECONOMY
FUTURE
OF
THE
invesntment/Non-ICT investment)
の寄与度+④総要素生産性の寄与度、として分析
• http://www.oecd.org/dataoecd/24/5/48255770.pdf
し、このうち②及び③の寄与度を取り上げて比較し
• http://www.oecd.org/document/28/0,3746,en_21571361
たもの。
_47081080_47122524_1_1_1_1,00.html
図表 2.2-12
R&D
投 資 : OECD
OECD
Factbook
2011
,
「R&D 投資(対 GDP 比)」は、各国の R&D 投資
Gross domestic expenditure on R&D
を GDP で除して算出。R&D 投資最新値(原則 2010
(As a percentage of GDP)
年)は国により異なり、2008 年∼2010 年のうち最
• http://www.oecd-ilibrary.org/science-and-technology/gr
新値を採用。
oss-domestic-expenditure-on-r-d_2075843x-table1
テ レ コ ム 投 資 : ITU
World Telecommunication/ICT
Idicators Database 2011 (15th Edition)
, Annual
「テレコム投資(対 GDP 比)」は、各国のテレコ
ム投資を GDP で除して算出。テレコム投資の最新
値は 2009 年の値を採用。
investment in telecom services
• http://www.itu.int/ITU-D/ict/publications/world/world.
html
起 業 活 動 度 : Global Entrepreneurship Monitor
GEM
Global Reports -Early-Stage Entrepreneurial Activity• http://www.gemconsortium.org/docs/cat/1/global-repor
ts
「起業活動度」は、
〔1〕起業の準備を始めている人、
〔2〕創業後 42 か月未満の企業を経営している人
の合計を、人口(18∼64 歳)で除し、100 人当た
りの人数に変換したもの。TEA(Total Early-Stage
Entrepreneurial Activity)と定義され、各国の起
業活動の活発さを評価している。GEM では、毎年
1 カ国当たり少なくとも 2,000 人へのインタビュ
ー調査を実施するほか、有識者へのアンケート調査
も実施している。
図表 2.2-13
OECD
INTERNET
「ICT 製造投資(対 GDP 比)
」は、ICT 製造に関
ICT business R&D expenditure by selected
する R&D 投資(ICT manufacturing R&D)を GDP
THE
ECONOMY ,
FUTURE
OF
THE
ICT industries (ICT manufacturing R&D, ICT services
で除して算出。
R&D)
「ICT サービス投資(対 GDP 比)
」は、ICT サー
• http://www.oecd.org/dataoecd/24/5/48255770.pdf
ビスに関する R&D 投資(ICT services R&D)を
• http://www.oecd.org/document/28/0,3746,en_21571361
GDP で除して算出。
_47081080_47122524_1_1_1_1,00.html
図表 2.2-14
OECD
OECD Communications Outlook 2011
• http://dwmw.files.wordpress.com/2011/06/oecd-commo
各投資の最新値は 2008 年の値を採用。
「ICT ハードウェア輸出(対 GDP 比)」は、ICT
ハードウェアの輸出額を GDP で除して算出。
「ICT サービス輸出(対 GDP 比)
」は、ICT サー
utlook-2011.pdf
• http://dx.doi.org/10.1787/888932399240
ビスの輸出額を GDP で除して算出。
各輸出額の最新値は 2009 年の値を採用。
世界銀行 WEB データベース
• http://data.worldbank.org/indicator/all
141
図表 2.2-15
OECD
OECD Communications Outlook 2011
• http://dwmw.files.wordpress.com/2011/06/oecd-commo
utlook-2011.pdf
「移動体通信産業売上比率(%:全通信産業比)」
は、2009 年の移動体通信産業の全売上を通信産業
の全売上で除して算出。
• http://dx.doi.org/10.1787/888932394775
「移動体通信加入者当たり収入の成長率(%:
• http://dx.doi.org/10.1787/888932394794
CAGR 2009-2007)」は、2007 年から 2009 年の移
動体通信加入者当たり収入の年平均成長率を算出
したもの。
「移動体通信加入者当たり収入(ドル/年)
」は、2009
年の移動体通信産業の全売上を加入者数で除して
算出。
図表 2.2-16
The World Economic Forum
The Global Competitiveness
「消費者洗練度」は、WEFが有識者に対して実施
Report” , Buyer sophistication(消費者洗練度) ,Domestic
した、消費者の消費時の判断基準([低い]:価格水
market size index(国内市場規模)
準のみに基づく選択、[高い]:機能に関する深い洞
• http://www.weforum.org/issues/global-competitiveness
察に基づく選択)に関するアンケート調査結果に基
づいて算出したもの。
「国内市場規模」は、WEFが有識者に対して実施
した、国内市場規模の大きさ(7段階尺度)に関す
るアンケート調査結果に基づいて算出したもの。
図表 2.2-17
インターネット広告規模、音楽配信規模、オンラインゲーム
「インターネット広告規模(対 GDP 比)」、「音楽
市場規模:PWC
配信規模(対 GDP 比)」、
「オンラインゲーム市場
Global entertainment and media outlook:
2011-2015 : Digital forecast and trends
• http://www.pwc.com/gx/en/global-entertainment-medi
a-outlook
規模(対 GDP 比)
」は、2007 年及び 2010 年にお
ける各国のインターネット広告、音楽配信、オンラ
インゲームの市場規模を GDP で除して算出。いず
れの指標も PC 向け及びモバイル向け市場を含む。
GDP:世界銀行 WEB データベース
• http://data.worldbank.org/indicator/all
図表 2.2-18
Financial Times
Global FT500
−
• http://www.ft.com/reports/ft-500-2011
図表 2.2-19
Financial Times
Global FT500
−
• http://www.ft.com/reports/ft-500-2011
図表 2.2-20
Financial Times
Global FT500
−
• http://www.ft.com/reports/ft-500-2011
図表 2.2-21
Top 100 Research Foundation, ”The top companies In the
コンピュータ及び通信機器(※)の売上高上位 100
hardware industry”
社を対象に、本社所在地別に企業を分類して集計し
• http://www.hardwaretop100.org/hardware-companiestop-100-2010-edition.php
たもの。
※コンピュータハードウェア、部品、周辺機器、モ
• http://www.hardwaretop100.org/hardware-companiestop-100.php
ニタ、プリンタ、電話機、PDA、通信機(ソフト
ウェア・サービス、テレビ、オーディオ、カーステ
レオ、MP3 プレイヤ、カメラ、ナビゲーション、
その他電気製品を除く)
142
図表 2.2-22
Top 100 Research Foundation, ”Global Software Top 100”
• http://www.softwaretop100.org/global-software-top-10
0-edition-2011
ソフトウェア(※)の売上高上位 100 社を対象に、
本社所在地別に企業を分類して集計したもの。
※保守メンテナンス関連は含む。コンサルティン
• http://www.softwaretop100.org/global-software-top-10
グ、トレーニング、カスタムソフトウェア開発、シ
ス テ ム イ ン テ グ レ ー シ ョ ン 関 連 は 除 き 、 SaaS
0-edition-2009
(Software as a Service)については、カスタマイ
ズのレベルに応じて部分的に含めている。
図表 2.2-23
The Top Companies in the IT Services Industry
• http://www.servicestop100.org/it-services-companies-t
op-100-of-2010.php
IT サービス(※)の売上高上位 100 社を対象に、
本社所在地別に企業を分類して集計したもの。
※IT コンサルティング、システムインテグレーシ
ョン、ホスティング、IT アウトソーシング、カス
タムソフトウェア開発、ソフトウェアカスタマイゼ
ーション、トレーニングサービスを含む。ソフトウ
ェア、ハードウェア、通信サービス等は除く。
図表 2.2-24
TeleGeography
GlobalComms Database Service
• http://www.telegeography.com/research-services/globa
lcomms-database-service/index.html
各国の主要通信事業者を対象に、海外における通信
事業での子会社数と系列会社数を数え上げ、売上対
自国 GDP 比(%)及び売上高の数値と共に示した
もの。
図表 2.2-25
同上
主要通信事業者を米国、日本、欧州、中東・アフリ
カ、アジア・アセアンの 5 地域に分類し、売上対自
国 GDP 比(%)
、子会社数、子会社数+系列会社
数と共に表したもの。
図表 2.2-29
富士キメラ総研「2012 ワールドワイドエレクトロニクス市
−
場総調査」、「2003 ワールドワイドエレクトロニクス市場総
調査」
• https://www.fcr.co.jp/report/114q15.htm
図表 2.2-30
富士キメラ総研「2012 ワールドワイドエレクトロニクス市
−
場総調査」、「2003 ワールドワイドエレクトロニクス市場総
調査」
• https://www.fcr.co.jp/report/114q15.htm
図表 2.2-31
富士キメラ総研「2012 ワールドワイドエレクトロニクス市
−
場総調査」、「2003 ワールドワイドエレクトロニクス市場総
調査」
• https://www.fcr.co.jp/report/114q15.htm
図表 2.2-39
Pike Research 社 「Smart Cities 2011」より作成
ユーティリティ、交通、ビル、電子政府の4分野を
対象としたスマートインフラ投資に関する ICT 関
連の世界市場規模を推計したもの。当該市場規模に
は、ネットワーク、センサー、データ分析ソフト、
通信機器・端末等が含まれる。
143
② 「ICT 産業のレイヤーごとの市場規模と成長性」 推計方法について
ここでは、「2.3.1.(4)ICT 産業のレイヤーごとの市場規模と成長性」で推計した国内のレイ
ヤー別市場規模と成長性について、方法について説明する。
1)調査概要
ICT 産業を「コンテンツ・アプリケーションレイヤー」、
「プラットフォームレイヤー」
、
「ネット
ワークレイヤー」、
「端末レイヤー」の 4 レイヤーに分類し、主要市場を抽出し当該市場に関する市
場規模(直近の実績値)及び成長性に関する定量化を行った。具体的には、インターネット関連市
場のうち、グローバルレベルで今後の有望市場として期待される市場区分を中心に、当該市場デー
タの参照可否を踏まえ抽出した。
2)調査方法
世界市場・日本市場・米国市場の 3 市場について、対象市場の規模の実績と予測等に関する国内
外の民間調査等の公表データを収集し、原則当該データを採用した。ただし、一部、データの欠損
や定義上の差を埋めるために推計を行った。また、一部プラットフォームレイヤーの市場(広告等)
を除き、基本的にはB2C市場を集計範囲としており、最終消費者からみた支出総額を表したもの
である。なお、プラットフォームレイヤーの市場規模には、当該プラットフォームを通じて流通す
るコンテンツ等の売上は原則含まない(電子商取引市場についても取扱高は除外した。
)。
推計に利用した出所一覧は下表のとおりである。推計を行っている箇所についても、併せて記載
している。
表
レイヤー
コンテンツ・ア
推計に利用したデータの出所一覧
調査品目
音楽配信
プリケーショ
定義
出所[世:世界市場,日:日本市場, 米:米国市場]
有料音楽配信サービ
[世/日/米]Pricewaterhousecoopers「Global entertainme
スの売上総額
nt and media outlook: 2011-2015: Digital forecast a
nd trends: PwC」
ンレイヤー
(http://www.pwc.com/gx/en/global-entertainment-media
-outlook ※有償データベース)
映像配信
有料映像配信サービ
[世/日/米]Pricewaterhousecoopers
スの売上総額
「Global entertainment and media outlook: 2011-2015:
Digital forecast and trends: PwC」
ゲーム(オンライ
オンライン(PC)・モ
ン・モバイル)
バイル上の有料ゲー
ムサービスの売上総
額
144
[世/日/米]Pricewaterhousecoopers「Global entertainme
nt and media outlook: 2011-2015: Digital forecast a
nd trends: PwC」
電子書籍
電子書籍サービスの
[世]Juniper Research,” eBooks, eMagazines & eNew
売上額
spapers for Smart Devices 2011-2016”(プレスリリー
ス)より
(http://juniperresearch.com/reports/Mobile_Publishing)
[日]富士キメラ総研「ブロードバンド市場総覧 2012」[米]
Pricewaterhousecoopers
(http://www.statista.com/statistics/190800/ebook-salesrevenue-forecast-for-the-us-market/)
アプリマーケット
原則有料アプリへの
[世] ABI Research
売上総額
(http://www.abiresearch.com/press/3847-In-App+Purch
ases+to+Outpace+Pay-Per-Download+Revenues+in+20
12)
[日]富士キメラ総研「ブロードバンド市場総覧 2012」
(課
金型売上総額)
[米]ABI Research, Yankee Group,Researchandmarkets
より推計
プラットフォ
広告(オンライ
オンライン(PC)・モ
[世/日/米]Pricewaterhousecoopers「Global entertainme
ームレイヤー
ン・モバイル)
バイル上の広告売上
nt and media outlook: 2011-2015: Digital forecast a
総額
nd trends: PwC」
オンライン広告のう
[世]IHS Screendigest
ち、検索広告売上総
(http://www.statista.com/statistics/190800/ebook-sales-
額
revenue-forecast-for-the-us-market/)
検索
※2009 年∼2010 年の実績に基づきトレンド推計
[日]富士キメラ総研「ブロードバンド市場総覧 2012」
[米]Emarketer
(http://www.emarketer.com/PressRelease.aspx?R=1008
451)
電子商取引
電子商取引サービス
[世/米]JP Morgan
の売上総額(取扱高
(http://www.inteloquent.com/2011/01/04/j-p-morgan-glo
を除く)
bal-e-commerce-revenue-to-grow-by-19-percent-in-2011
-to-680b/) ※日本の実績に基づき取扱高を除いて推計
[日]富士キメラ総研「ブロードバンド市場総覧 2012」
ネットワーク
レイヤー
固定インターネット
固定網インターネッ
[ 世 / 日 / 米 ]Pricewaterhousecoopers 「 Global
ト接続(データ通信) entertainment and media outlook: 2011-2015: Digital
サービスの売上総額
145
forecast and trends: PwC」
移動インターネット
移動体網インターネ
ット接続(データ通
信)サービスの売上
総額
端末レイヤー
PC
パソコン端末の売上
[世/米]ETForecasts
総額
(http://www.etforecasts.com/products/ES_pc
ww1203.htm)
[日]MM 総研公表資料より推計
※2010 年∼2011 年の実
績に基づきトレンド推計
タブレット端末
タブレット端末の売
[世]Researchandmarkets
上総額
[日]富士キメラ総研「2011 コミュニケーション関連マー
ケティング調査総覧」
[米]Statista 等より推計
※単価及び台数予測に基づき推
計
スマートフォンフォ
スマートフォン端末
[世]MarketsandMarkets
ン
の売上総額
(http://www.marketsandmarkets.com/AnalystBriefing/s
martphone-market.asp)
[日]富士キメラ総研「2011 コミュニケーション関連マー
ケティング調査総覧」
[米]Marketresearch 等より推計
※単価及び台数予測に
基づき推計
携帯電話
携帯電話端末の売上
[世]MarketsandMarkets
総額(スマートフォ
(http://www.marketsandmarkets.com/AnalystBriefing/s
ン含む)
martphone-market.asp)
[日]富士キメラ総研「2011 コミュニケーション関連マー
ケティング調査総覧」
[米]Marketresearch 等より推計
※単価及び台数予測に
基づき推計
※出所が円表示の場合は 1 ドル=87.98 円でドルへ換算(PWC 社が採用している換算レート)
146
3)推計結果
グローバル市場
コンテンツ・アプリレイヤー
プラットフォーム
ネットワークレイヤー
端末レイヤー
音楽配信
映像配信
オンラインゲーム
モバイルゲーム
電子書籍
アプリマーケット
ネット広告(オンライン)
ネット広告(モバイル)
検索
電子商取引
モバイルインターネット
固定インターネット
携帯電話端末
スマートフォン
タブレット端末
PC
年平均成長率
市場規模
( 20 1 0 年、億米ドル) (2 0 1 1 - 2 0 1 4年)
7,191
11.9%
5,114
17.7%
14,190
15.5%
9.3%
45,085
7,527
11.7%
2,563
24.8%
8,500
26.0%
67,669
13.0%
2,846
26.1%
15.2%
99,082
30,400
16.5%
28,567
18.9%
89,899
12.2%
8.9%
269,927
180,028
7.1%
172,200
14.7%
85,100
24.9%
9.0%
502,200
9,000
47.4%
321,000
3.6%
合計
91 6 ,2 9 5
9 .7%
日本市場
コンテンツ・アプリレイヤー
プラットフォーム
ネットワークレイヤー
端末レイヤー
音楽配信
映像配信
オンラインゲーム
モバイルゲーム
電子書籍
アプリマーケット
ネット広告(オンライン)
ネット広告(モバイル)
検索
電子商取引
モバイルインターネット
固定インターネット
携帯電話端末
スマートフォン
タブレット端末
PC
市場規模
年平均成長率
( 20 1 0 年、億米ドル) (2 0 1 1 - 2 0 1 4年)
1,270
0.7%
245
20.3%
1,249
10.4%
4,841
16.8%
1,267
11.9%
688
11.3%
123
107.6%
8,795
8.6%
1,275
18.4%
11,935
11.1%
2,648
12.6%
1,865
16.8%
38,815
3.3%
58,490
4.0%
19,675
5.3%
16,682
-0.2%
3,512
44.0%
2.9%
32,514
398
49.3%
15,434
3.9%
合計
10 7 ,7 8 0
5 .2%
米国市場
コンテンツ・アプリレイヤー
プラットフォーム
ネットワークレイヤー
端末レイヤー
音楽配信
映像配信
オンラインゲーム
モバイルゲーム
電子書籍
アプリマーケット
ネット広告(オンライン)
ネット広告(モバイル)
検索
電子商取引
モバイルインターネット
固定インターネット
携帯電話端末
スマートフォン
タブレット端末
PC
147
市場規模
年平均成長率
( 20 1 0 年、億米ドル) (2 0 1 1 - 2 0 1 4年)
2,966
9.3%
2,990
13.1%
1,879
7.4%
15.6%
14,627
911
7.4%
1,518
34.9%
4,363
17.4%
25,441
12.5%
599
26.8%
34,313
12.7%
12,000
20.6%
8,273
12.3%
4,212
29.7%
43,268
7.9%
39,056
4.6%
9,718
26.8%
9,312
28.2%
99,447
8.0%
5,729
31.3%
84,000
2.6%
合計
19 1 ,6 5 5
9 .5%
③ 端末選択時の重視度とスマホ・タブレットの登場前後の重視度の変化(図表 2.3-46、図表 2.
3-48)
スマホ・タブレットの登場前と後における、各項目の重視度の順位(1∼5 位)をアンケート調
査において聴取し、その回答比率をそれぞれ点数化(5∼1 点)し、平均値を算出した。数値結果
は以下のとおりである。
フィーチャーフォン(n=524) スマートフォン(n=1034)
0.14
0.08
0.16
0.06
0.03
0.08
0.05
0.03
0.01
-0.16
-0.08
-0.01
-0.05
-0.21
-0.14
-0.35
0.52
0.15
0.18
0.12
0.13
0.18
1.76
1.05
0.14
2.46
0.65
1.99
0.16
1.60
0.69
2.54
0.91
0.36
0.36
0.26
0.25
0.30
1.88
1.00
0.08
2.35
0.48
1.81
0.09
1.34
0.43
2.19
重
視
度
の
変
化
0.39
0.21
0.18
0.14
0.12
0.12
0.12
-0.05
-0.06
-0.11
-0.17
-0.19
-0.07
-0.25
-0.26
-0.36
ッ
iPhone以外(n=684)
ト ス
ト ス
重
登マ 登マ
視
場ホ 場ホ
度
前 ・
後 ・
の
のタ
のタ
変
重ブ 重ブ
化
視レ 視レ
度
度
0.51
0.80
0.29
0.13
0.26
0.13
0.11
0.22
0.12
0.04
0.07
0.03
0.10
0.14
0.04
0.18
0.24
0.06
1.83
1.99
0.16
1.03
1.01 -0.02
0.12
0.07 -0.05
2.42
2.32 -0.10
0.74
0.67 -0.07
1.99
1.88 -0.11
0.19
0.11 -0.08
1.71
1.52 -0.19
0.73
0.57 -0.16
2.51
2.21 -0.30
ッ
148
ッ
iPhone(n=456)
ト ス
ト ス
重
登マ 登マ
視
場ホ 場ホ
度
前 ・
後 ・
の
のタ
のタ
変
重ブ 重ブ
化
視レ 視レ
度
度
0.52
1.08
0.56
0.22
0.56
0.34
0.38
0.70
0.32
0.32
0.70
0.38
0.21
0.47
0.27
0.17
0.39
0.21
1.63
1.64
0.01
1.15
1.00 -0.14
0.17
0.10 -0.07
2.46
2.36 -0.10
0.43
0.10 -0.33
1.84
1.57 -0.28
0.13
0.07 -0.06
1.38
1.01 -0.37
0.62
0.20 -0.41
2.68
2.14 -0.54
ッ
ネットサービスの利用
豊富なアプリ
OS
外国メーカブランド
パソコン等のアプリケーションの利用
データの互換性
ハードウェアの仕様
品質
プリインストールアプリ
操作性
ワンセグ・おサイフケータイ機能
端末価格
キャリア独自のサービス
キャリアブランド
国内メーカブランド
デザイン
0.31
0.11
0.23
0.07
0.05
0.13
1.79
1.20
0.04
2.56
0.32
2.93
0.11
1.55
0.56
2.13
ス
マ
ホ
・
のタ
重ブ
視レ
度
ト
登
場
後
ッ
0.17
0.04
0.07
0.01
0.02
0.06
1.74
1.17
0.03
2.72
0.41
2.94
0.16
1.76
0.70
2.48
重
視
度
の
変
化
ス
マ
ホ
・
のタ
重ブ
視レ
度
ト
登
場
前
ッ
ネットサービスの利用
豊富なアプリ
OS
外国メーカブランド
パソコン等のアプリケーションの利用
データの互換性
ハードウェアの仕様
品質
プリインストールアプリ
操作性
ワンセグ・おサイフケータイ機能
端末価格
キャリア独自のサービス
キャリアブランド
国内メーカブランド
デザイン
ス
マ
ホ
・
のタ
重ブ
視レ
度
ト
登
場
後
ッ
ッ
ス
マ
ホ
・
のタ
重ブ
視レ
度
ト
登
場
前
④ スマートフォン・タブレット端末の普及に伴う経済波及効果
1)調査概要
スマートフォン・タブレット端末の普及や当該端末上のサービス・アプリケーションの普及が家
計消費(最終需要)に与える影響(直接効果)について、「サービス市場」「移動体サービス市場」
「端末市場」の 3 つの市場を対象に、インターネットアンケート調査(※)に基づいて推計した。
また、こうした利用拡大等に伴う画面接触時間の上昇等に牽引され、インターネット広告市場の拡
大も予想されることから、B2B 市場として「広告市場」も推計対象として加えた。
さらに、これらの直接効果が、産業全体に与える経済波及効果(生産誘発額並びに雇用創出効果)
について、情報通信産業連関表を用いた分析より推計した。
※インターネットアンケート調査の詳細は、
(
「パソコン・フィーチャーフォン・スマートフォン・
タブレット端末間の利用動向比較調査」)を参照されたい。
2)直接効果の推計
スマートフォン・タブレット端末及び当該端末上のサービスの普及や高度化は、消費者便益を向
上し、新たな需要の創出を促すことが期待される。本調査では、これらの新規の需要創出分(年間)
を「直接効果」と定義する。直接効果は、以下の 4 つの市場を推計対象とした。
表.直接効果の対象市場
市場区分
定義
サービス市場
スマートフォン・タブレット端末上で提供されるコンテンツ・アプリケ
ーションに係る年間の売上高(ユーザの支払額)の総計。「上位レイヤ
ー」市場(EC 市場も含む)に相当する。
移動体サービス市場
スマートフォン(※)を利用する上で必要となるデータ通信サービス(パ
ケット通信サービス)の年間の売上高(ユーザの支払額)の総計。「ネ
ットワークレイヤー」市場に相当する。
※タブレット端末は必ずしもデータ通信サービスを利用すると限らな
いことからスマートフォンのみを対象範囲とした。
広告市場
モバイル分野におけるインターネット広告に係る年間の売上高の総計。
「プラットフォームレイヤー」市場に相当する。
端末市場
スマートフォン・タブレット端末の年間の売上高の総計。
「端末レイヤー」市場に相当する。
149
各市場に係る直接効果の推計方法は下記のとおりである。
<サービス市場:音楽/映像/電子書籍/健康・医療/教養・教育・娯楽/EC 分野>
a. サービス・アプリケーションの定義
下図表の枠組みに従って、スマホ・タブレット端末上で提供される各サービス・アプリケーショ
ンを定義し、アンケート調査を通じてそれらの需要を計測した。具体的には、各ユーザ(フィーチ
ャーフォンユーザ、タブレット端末ユーザ、スマートフォンユーザ)に対して、当該サービス・ア
プリケーションに関する「利用意向」
「支出増分意向」
「端末の利用意向」の 3 つの観点について調
査した。「支出増分意向」とは、普段の生活において関連分野(後述する家計消費品目と対応)へ
の支出に対する増分を表す指標として定義した(アンケート設問の選択肢= 50%以上増える/40%
∼50%未満増える/30%∼40%未満増える/20%∼30%未満増える/10%∼20%未満増える/5%∼
10%未満増える/1%∼5%未満増えると思う/変わらない、と設定し、その平均値を算出した)
。支出
の増分の割合を示す当該指標に基づき、新規の需要創出分を評価するものとした。
b.推計方法
上図表に示した各サービス・アプリケーションを対象とした指標の計測結果と、家計消費額を基
に、以下の推計式により年間の直接効果を推計し、合計の金額を算出した。
直接効果 i =
[1] スマホ・タブレット上のサービス i の支出増分比率(一人当たり)
×[2] サービス i と対応する家計消費品目の年間支出額
×[3] 世帯数
ただし、i は本調査の対象とするサービスを表す
[1] サービス i ついてスマートフォン・タブレット端末で利用したいと回答したユーザ(利用意向
者)の割合と、当該サービス・アプリに係る支出増分意向の比率を各端末の人口普及率(総務省
「平成 23 年通信利用動向調査」に基づく)で加重平均化することで、国民一人あたりの支出増分
比率を算出した。
[2]「国民一人当たりの支出増分比率」=「世帯当たり支出増分比率」とみなし、[1]を世帯平均の
家計消費額に乗じた。家計消費支出額は、総務省「平成 23 年 家計消費状況調査」に基づく。
[3]平成 17 年国勢調査結果に基づく。
150
なお、各サービス・アプリケーションと家計消費の品目との対応は下表のとおりである。
サービス・アプリケ
ーション
対応する家計消費品目と支出額
家計消費品目(本調査において定義)
支出額
(円/世帯/年)
音楽
4,158
音楽・映像収録済メディア
映像
電子書籍
書籍・他の印刷物
45,408
医療・健康
保健医療サービス
71,077
スポーツ施設使用料
13,534
月謝類
29,684
入場・観覧・ゲーム代(スポーツ施設使用料を除く)
18,222
教育・教養・娯楽
EC(電子商取引)
食料
766,289
家具・家事用品
105,467
被服及び履物
126,101
保健医療(医療サービスを除く)
59,631
自動車等購入及び自転車購入
41,490
教養娯楽用耐久財
33,352
教養娯楽サービス(宿泊料、パック旅行費)
59,637
※ 音楽と映像の支出額の比は、1 対 1 とみなした。
※ 支出額は総務省「平成 23 年 家計消費状況調査」に基づく。
アンケートから導出された、各端末ユーザの利用意向率と支出増分意向比率は下表のとおりである。
サービス・アプリ
ユーザ区分
ケーション
音楽
映像
電子書籍
医療・福祉・健康
教育・教養
各ユーザ区分におけ
利用意向者の
る利用意向者の比率
支出増分意向比率
フィーチャーフォン
16.1%
16.5%
タブレット端末
39.3%
17.8%
スマートフォン
35.5%
15.6%
フィーチャーフォン
10.0%
22.5%
タブレット端末
19.5%
19.2%
スマートフォン
15.9%
18.6%
フィーチャーフォン
18.2%
20.3%
タブレット端末
41.8%
19.4%
スマートフォン
29.7%
18.2%
9.0%
18.3%
タブレット端末
20.2%
21.7%
スマートフォン
17.5%
19.3%
9.6%
17.2%
フィーチャーフォン
フィーチャーフォン
151
EC(電子商取引)
タブレット端末
21.0%
18.0%
スマートフォン
17.0%
16.5%
9.6%
17.8%
タブレット端末
18.9%
18.9%
スマートフォン
14.6%
15.9%
フィーチャーフォン
<サービス市場:アプリ(マーケット)分野>
上述したサービス・アプリケーションに加え、アプリ(マーケット)市場について推計した。具
体的には、既存のフィーチャーフォンユーザのうちスマートフォンの利用意向を有するユーザにつ
いて、スマートフォンを一人一台保有するものとして、現スマートフォンユーザが支払っているア
プリ(マーケット)支払額と同水準を支払うものと想定して推計した。
直接効果=
[1] 既存フィーチャーフォンユーザ数(4,028 万人)
×[2] スマートフォン利用意向率(63.5%)
×[3] スマホユーザのアプリ(マーケット)支払額
× 12 ヶ月
[1] フィーチャーフォンの人口普及率(52.1%、総務省「平成 23 年 通信利用動向調査」より)
に人口を乗じて算出
[2] アンケート調査結果より導出 (スマートフォンについて「是非利用したい」
「利用したい」
と回答した人の割合)
[3] 184 円/月(アンケート調査結果より導出された平均額)
<移動体サービス市場>
既存のフィーチャーフォンユーザのうちスマートフォンの利用意向を有するユーザについて、ス
マートフォンを一人一台保有するものとして、現スマートフォンユーザが通信事業者等に支払って
いるパケット通信支払額と同水準を支払うものと想定して推計した。
直接効果=
[1] 既存フィーチャーフォンユーザ数(4,028 万人)
×[2] スマートフォン利用意向率(63.5%)
×[3]スマホユーザのパケット定額支払額
× 12 ヶ月
[1],[2] 前述のとおり
[3] フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行に伴う月間データ ARPU の変化率
(3900 円/月→5500 円/月[約 1.4 倍]、KDDI 公表値)を、アンケート調査結果より導出した
フィーチャーフォンユーザの現在のパケット通信支払額に乗じた。
152
<広告市場>
スマートフォンの移行に伴う画面接触率の上昇が、モバイルインターネット広告市場の拡大に寄
与するものと想定し、以下の推計式より算出した。
直接効果=
[1] モバイル広告市場規模(年間)
×[2] 端末(画面)接触率の増分
[1] 1,170 億円(2011 年実績、富士キメラ総研「2012 ブロードバンドビジネス市場調査総覧」
より)
[2] アンケート調査より得られたスマートフォンとフィーチャーフォンの平均画面接触時間
(スマートフォン/フィーチャーフォンで、各々74 分/34 分[屋内]、58 分/28 分[屋外])の相対
比(単純平均で 2.1 倍)を用いた。
<端末市場>
スマートフォン又はタブレット端末の利用意向を有するユーザ(現在は未保有)について、それ
ぞれ一人一台保有するものとして、それらの台数の合計に対する端末の売上分を以下の推計式より
算出した。なお、端末の買替期間を考慮し、新規需要全体が当該期間中に毎年均等に発生するもの
と想定した。
直接効果=
[1] スマートフォン・タブレットの新規増分台数
÷[2] 端末の買換期間
×[3] 各端末末の平均単価
[1] スマートフォン・タブレットの利用意向があるユーザについて 1 人 1 台として、両端末の
需要を推計した。
対象人口(6 歳以上)×フィーチャフォン人口普及率(52.1% 総務省「平成 23 年 通信利
用動向調査」)× スマートフォン/タブレット端末利用意向率(スマホ:63.5%/タブレット:
47.7%)
=
スマートフォン: 4,028 万台
/
タブレット端末 : 3,024 万台
[2] 端末の買替期間(3.5 年、「主要耐久消費財の買替え状況(平成 24 年 3 月)より」を除す
ことで、年間の需要分に換算した。
[3] スマートフォン:4.36 万円、タブレット端末:3.97 万円(2011 年実績、富士キメラ総研
「2012 ブロードバンドビジネス市場調査総覧」より)
153
波及効果の推
推計
3)経済波
2)で推
推計した直接
接効果(3 兆 6,567 億円
円)について
て、総務省「2010 年情
情報通信産業
業連関表 72
2
部門表(逆
逆行列係数表
表)
」を用いて、下表に
に定義した対
対応関係を基
基に、誘発さ
される生産額
額の総額(7
7
兆 1,778 億
億円)並びに
に創出される
る雇用(約 33.8 万人)を算出した
た。
効果の投入先
先の産業部門
門
表.直接効
直接効果
果の推計対象
象市場
情報通信
信産業連関表
表(72 部門
門表) 逆行
行列係数
で該当する産
で
産業部門
サービス
ス市場
の列和
の
音楽/映像//電子書籍
014 情報
報提供サービス
1.73
教育
067 教育
育
1.25
医療
068 医療
療・保健・社
社会保障・介
介護・
1.62
その他の
の公共サービ
ビス
EC
043 食料
料品
2.00
061 小売
売
1.52
アプリ(マ
マーケット) 012 ソフ
フトウェア業
業
1.66
移動体サ
サービス市場
場
002 移動
動電気通信
1.73
広告市場
場
036 広告
告
2.44
端末市場
場
024 携帯
帯電話機
2.39
結果の妥当性
性評価につい
いて
※推計結
経済波及
及効果の推計
計においては
は、有識者へ
へのヒアリングを行い、結果の妥
妥当性評価を
を実施した。
とりわけ、経済波及効
効果の多くを
を占める移動
動体アクセス
ス市場の増分
分(約 1.2 兆
兆円の直接
接効果)につ
つ
いては、下
下図に示す国
国内主要 4 社の売上規模
社
模ならびにデ
データ通信売
売上規模、ま
またスマートフォン移
移
行後のデー
ータ ARPU の変化に関する実績(
(KDDI 発表
表)等を踏ま
まえ、その規
規模感が妥当
当であると
評価した。
出所:主要事業
業者4社(NTTドコモ、KD
DDI、ソフトバ
バンクモバイル、
、イー・アクセス)の決算資料
料を基に作成
(注)売上高は
は移動通信事業関
関連(携帯電話収
収入、端末販売
売収入等)。ただし
し、KDDIにつ
ついては、移動通
通信事業(連結)に係る数値。
154
出所:主要事業
業者4社(NTTドコモ、KD
DDI、ソフトバ
バンクモバイル、
、イー・アクセス)の決算資料
料を基に作成
(注)総合AR
RPUに占めるデ
データARPU
Uの比率(3社) 等に基づき推計
計。
端末市場の増
増分として、スマホ 44
469 万台、タ
タブレット端
端末 3355 万
万台という結
結果につい
また、端
ては、民間
間調査会社等
等の予測結果
果とも整合し
しており、例
例えば下図の
のとおり、22011 年度末
末と 2016 年
度末のスマ
マートフォン
ンの差分は、約 5597 万
万台となって
ており、本調
調査の結果の
の方がやや保
保守的な水
準であると
といえる。
出所:MM 総研
研資料に加筆
155
ル広告市場の
の増分である
る 1,263 億円
円(既存の市
市場規模の約
約 2 倍相当 )については、下図の
の
モバイル
とおり、モ
モバイル広告
告は堅調に拡
拡大すること
とが予測され
れており、概
概ね市場の見
見方としては合致して
て
いる。
出所:Pricewa
aterhouse Coop
pers “Entertain
nment and Med
dia Outlook”
156
⑤ ウェブアンケート調査票
以下に、ウェブアンケートの調査票を掲載する。
-----------------------------------------------------------------------------------------------Q1.あなたは以下の無線通信サービスを利用していますか。現在加入している事業者をお答えください。複
数の事業者に加入されている場合は、主に利用している事業者をお答えください。(SA)
項目
選択肢
1
携帯電話サービス(音声通話、パケット通信)
1 NTT ドコモ
2
パソコン向けデータ通信サービス(USB カード型)
2 au
その他データ通信サービス(ポケット Wi-Fi、WiMAX※など)
3
※WiMAX 対応型ノート PC 等を使い契約している場合も含む
公衆無線 LAN サービス(通信事業者や家電量販店が提供して
4
いるサービス等)
3 ソフトバンクモバイル
4 イー・モバイル
5 UQ コミュニケーションズ
6 家電量販店
7 その他
8 無料サービスを利用している
9 利用していない
Q2 現在利用されている以下のサービスについて、どのような機器で利用していますか。 (MA)
項目
選択肢
1
パソコン向けデータ通信サービス(USB カード型)
1 ノートパソコン
2
その他データ通信サービス(ポケット Wi-Fi、WiMAX など)
2 タブレット
公衆無線 LAN サービス(通信事業者や家電量販店が提供して
3
いるサービス等)
3 スマートフォン
4 ポータブル型ゲーム機器
5 メディアプレーヤ(iPod Touch 等)
6 その他
Q3
あなたのご自宅では、現在インターネット回線(前問の無線通信サービスは除く)は利用していますか。
利用しているインターネット接続サービスをお選びください。(SA)
1.
光ファイバー(FTTH)
2. ADSL
3. CATV
157
4. その他
5. 利用していない
Q4 あなたのご自宅では、無線 LAN の環境(※)を利用していますか。(SA)
※自宅内のインターネット回線に無線 LAN(Wi-Fi)対応のルータ機器(アクセスポイント)を接続すること
で、無線 LAN(Wi-Fi)対応の機器(スマートフォン、ポータブルゲーム機等)からインターネットを利用
することを指します。
1.利用している
2. 利用していない
Q5 あなたの携帯電話・スマートフォン・タブレットに係る毎月の平均的な支出額についてお答えください。
(FA)
<通信サービス>
<通信サービス以外>
1
通信サービス(基本料)
6
アプリの購入
2
通信サービス(通話料)
7
アプリを通じた利用料金(Skype 通話料など)
3
通信サービス(パケット通信料)
8
コンテンツ(音楽、映像、ゲーム内課金等を含む)の購入料金
4
通信サービス(その他付随サービス)
9
端末を通じた商品の購入(ネットショッピングなど支払金額総額)
5
通信サービス(総額)
10
電子マネーの利用額
11
その他
Q6 あなたが現在所有・使用している端末の台数をお答えください。(SA)
※「テレビ 」
「パソコン」
「タブレット端末」については、ご自宅などで共用している端末も含めてください。
項目
選択肢
1
テレビ
1
0 台(所有・使用していない)
2
パソコン
2
1台
3
携帯電話(フィーチャーフォン)
3
2台
4
スマートフォン
4
3台
5
タブレット端末
5
4台
6
5 台以上
Q7
あなたの、屋内外におけるインターネットの 1 日の平均的な利用時間を、現在使用している各端末につ
いてお答えください。全て、インターネットを利用している時間、インターネットを利用するアプリケ
ーションについてお答えください。(SA)
項目
選択肢
<屋内(自宅など)>
1
15 分未満
1
パソコン
2
15 分以上∼30 分未満
2
携帯電話(フィーチャーフォン)
3
30 分以上∼1 時間未満
3
スマートフォン
4
1 時間以上∼2 時間未満
4
タブレット端末
5
2 時間以上∼3 時間未満
158
<屋外(外出先、移動中など)>
5
パソコン
6
携帯電話(フィーチャーフォン)
7
スマートフォン
8
タブレット端末
6
3 時間以上∼5 時間未満
7
5 時間以上
Q8 現在利用されている以下の機器について、どのようなメーカーを利用していますか。(MA)
※携帯電話(フィーチャーフォン)、スマートフォンについて
1
NEC
12
富士通東芝モバイルコミュニケーションズ(Arrows)
2
NEC カシオモバイルコミュニケーションズ
13
アップル (iPhone)
3
京セラ
14
Samsung
4
三洋電機
15
LG エレクトロニクス
5
シャープ
16
ノキア
6
東芝
17
モトローラ
7
パナソニックモバイルコミュニケーションズ
18
ZTE
8
日立製作所
19
HTC
9
富士通
20
その他
21
分からない
10 三菱電機
11 ソニー・エリクソン
Q9 現在利用されているタブレットについて、どのようなメーカーを利用していますか。 (MA)
1
アップル(iPad)
5
ソニー
2
Samsung
6
Amazon (Kindle)
3
LG エレクトロニクス
7
その他
4
東芝
8
分からない
Q10 あなたは、パソコンでインターネットを利用し始めて何年になりますか。(SA)
1
1 年未満
5
5 年以上 7 年未満
2
1 年以上 2 年未満
6
7 年以上 10 年未満
3
2 年以上 3 年未満
7
10 年以上 15 年未満
4
3 年以上 5 年未満
8
15 年以上
159
Q11
あなたのパソコンやインターネットの取り扱いレベルとして、最も当てはまるものをお選びください。
(SA)
パソコンの組み立てやソフトウェア開発の経験があり、パソコン本体やインターネット接続などでのトラブルが
1
起きたとしても、 自分で解決できることが多い。また、困っている人へのアドバイスもできる
パソコンの組み立てやソフトウェア開発の経験はないものの、パソコン本体やインターネット接続などでのトラ
2
ブルが起きても、 自分で解決できることが多い。また、困っている人へのアドバイスもすることもできる
パソコン本体やインターネット接続などでのトラブルが起きても、 説明書やアドバイスがあれば、ある程度は自
3
分で解決することができる
パソコン本体やインターネット接続などでのトラブルへの対応は難しいが、説明書やアドバイスがあれば、 ソフ
4
トウェアのインストールやネットワーク関係の設定などはある程度は自分でできる
機器などの設定は難しいが、メールの送受信、ホームページの閲覧、文章作成など、 パソコンやインターネット
5
を利用することに支障はない
機器などの設定をしてもらえば、メールの受信や特定のホームページの閲覧など、ごく簡単(定型的)な操作は
6
できるが、 状況に応じて利用方法を工夫することは難しい
Q12 スマートフォン・タブレットに、購入後に、ご自身でダウンロードし、普段使っているアプリケーショ
ンの数を教えてください。(SA)
※有料アプリ・無料アプリそれぞれについて。
1
1∼5
4
21∼30
2
6∼10
5
31 以上
3
11∼20
6
ダウンロードしたものはない(プリインストールされているもののみ利用)
Q13 どのようなコンテンツやアプリケーションの利用に適していると思いますか。(MA)
※所有している端末(パソコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末)それぞれについて
1
通話・テレビ電話
8
静止画(写真・イラスト等)
2
メール
9
Blog, SNS,twitter 等のソーシャルメディア
3
Web 検索・閲覧
10
パーソナルクラウドサービス(データお預かりサービス,Evernote, iCloud 等)
4
音楽(着メロ等含む) 11
電車や道路など交通情報
5
電子書籍
12
ナビゲーションや地図
6
ゲーム
13
その他
7
動画
14
適しているものはない
160
Q14 よく利用する「メールサービス」を全てお答えください。最もよく利用する「メールサービス」を 1 つ
お答えください。(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
携帯電話会社の提供するメールサービス
7
職場や学校の提供するメール
2
Gmail
8
その他のフリーメール
3
Yahoo!メール
9
その他の有料メール
4
Hotmail/Windows Live Hotmail
10
メールサービスは利用していない
5
Goo メール
11
この端末は利用していなかった
6
パソコン向けの ISP が提供するメール
Q15 よく利用する「検索サービス」を全てお答えください。また、最もよく利用するサービスを 1 つお答え
ください。(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
携帯電話会社の公式サイト
7
infoseek
2
Yahoo!
8
Baidu(バイドゥ)
3
Google
9
excite
4
Bing(MSN)
10
livedoor
5
goo
11
その他
6
NAVER
12
利用していない
Q16 よく利用する「SNS サービス」を全てお答えください。また、最もよく利用するサービスを 1 つお答え
ください。(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
mobage
10
ドコモコミュニティ
2
GREE
11
ハンゲーム
3
mixi
12
大集合 NEO
4
twitter
13
クルーズ
5
facebook
14
うたとも
6
アメーバピグ
15
2ch SNS
7
freeml
16
その他
8
メロメロパーク
17
利用していない
9
Google+
161
Q17 よく利用する「電子書籍サービス」を全てお答えください。最もよく利用するサービスを 1 つお答えく
ださい。(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
eBookJapan
12
Reader Store
2
BookWebPlus
13
Raboo
3
honto
14
BOOKPUB
4
GALAPAGOS STORE
15
BookLive!
5
ソフトバンクブックストア
16
ビットウェイ・ブックス
6
LISMO Book Store
17
電子書店パピレス
7
d マーケット BOOK ストア
18
電子文庫パブリ
8
ビューン
19
理想書店
9
BOOK☆WALKER
20
青空文庫
10 Amazon/Kindle store
21
その他
11 iBookstore
22
利用していない
Q18 よく利用する「電子新聞サービス」を全てお答えください。最もよく利用するサービスを 1 つお答えく
ださい。(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
日経新聞電子版
8
NY タイムズ電子版
2
朝日新聞デジタル
9
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
3
毎日新聞電子版
10
Financial Times
4
産經新聞
11
International Herald Tribune
5
西日本新聞
12
The Washington Post
6
スポーツニッポン
13
USA TODAY
7
デイリースポーツ
14
その他
NetView
Q19 よく利用する「動画配信サービス」を全てお答えください。最もよく利用するサービスを 1 つお答えく
ださい。(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
Youtube
12
TBS オンデマンド
2
ニコニコ動画
13
フジテレビ On Demand
3
AmebaVision
14
選べるかんたん動画
4
GyaO
15
DMM.com
5
Ustream
16
ShowTime/ShowTime モバイル
6
BeeTV
17
QTV VIDEO/QTV
7
LISMO Video
18
FC2 動画
8
EZ チャンネルプラス
19
watchme!tv
162
9
Hulu
20
その他
10
第 2 日本テレビ
21
利用していない
11
NHK オンデマンド
Q20 よく利用する「音楽配信サービス」を全てお答えください。最もよく利用するサービスを 1 つお答えく
ださい。(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
iTunes
8
Amazon mp3
2
レコチョク
9
dwango.jp
3
Music.jp
10
TSUTAYA
4
Mora/Mora Win
11
d マーケット MUSIC ストア
5
LISMO Music
12
楽天ミュージックダウンロード
6
OnGen
13
その他
7
うた・ホーダイ
14
利用していない
DISCAS 音楽配信
Q21 よく利用する「オンラインゲームサービス」を全てお答えください。最もよく利用するサービスを 1 つ
お答えください。(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
Gree
5
アメーバピグ
2
モバゲー
6
左記以外の SNS 系ゲーム
3
mixi モバイル
7
その他オンラインゲーム
4
ハンゲーム
8
利用していない
Q22 よく利用する「電子商取引サービス(ネットショッピング)
」を全てお答えください。最もよく利用す
るサービスを 1 つお答えください。(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
Amazon
7
ベルメゾンネット
2
楽天市場
8
ケンコーコム
3
Yahoo!ショッピング
9
ジャパネットたかた
4
DMM.com
10
その他
5
セブンネットショッピング
11
利用していない
6
nissen(ニッセン)
163
Q23 よく利用する「アプリケーションマーケット」を全てお答えください。最もよく利用するサービスを 1
つお答えください。
(MA/SA)
※所有している端末のスマホ・タブレット移行前後において
1
App Store
9
mopita マーケット
2
Android Market
10
BlackBerry App World
3
d マーケットアプリストア
11
Windows Marketplace for Mobile
4
au one マーケット
12
Amazon Appstore for Android
5
Yahoo!マーケット
13
Nokia Ovi Store
6
Samsung Apps
14
その他
7
PS Store
15
利用していない
8
Ameba AppMarket
Q24 現在利用している端末について、各サービスに関する利用頻度の比率をお答えください。
※パソコン、携帯電話(フィーチャーフォン)、スマートフォン、タブレット端末
1
メールサービス【 】%
2
検索サービス【 】%
3
SNS サービス【 】%
4
電子書籍サービス【 】%
5
電子新聞サービス【 】%
6
動画配信サービス【 】%
7
音楽配信サービス【 】%
8
オンラインゲームサービス【 】%
9
電子商取引サービス(ネットショッピング)
【 】%
10
その他【 】%
Q25 スマートフォン・タブレット導入前に利用していた PC(デスクトップ PC、ノート PC)について、各サー
ビスに関する利用頻度の比率をお答えください。
※パソコン、携帯電話(フィーチャーフォン)について。選択肢は前問と同様
Q26 スマートフォンやタブレットを利用してから、以下のサービス・機能を利用する機会や時間は、利用前
と比べて変わりましたか。 ※各端末×アプリケーション(問 34)について
1. かなり増えた
2. やや増えた
3. 変わっていない
164
4. やや減った
5. かなり減った
Q27 スマートフォンやタブレットを利用してから、あなたの生活における情報行動や消費は、変わったと思
いますか。各項目についてお答えください。(SA)
項目
選択肢
1
情報収集の量や方法
1
かなり変わった
2
情報発信の量や方法
2
やや変わった
3
商品・サービスの購入量や方法
3
変わっていない
4
お金の使い方
5
時間の使い方
6
その他生活における行動(仕事、娯楽など)
Q28 情報収集や発信について変わった、と答えた方にお伺いします。当てはまるものをすべてお選びくださ
い。(MA)
1
娯楽の機会が増えた
5
ショッピングスタイルの幅が広がった
2
ショッピングの機会が増えた
6
購入する商品・サービスのカテゴリーが広がった
3
関心のある商品・サービスのカテゴリーの幅が広がった
7
衝動買いが増えた
4
娯楽の幅が増えた
8
その他
Q29 お金の使い方が変わった、と答えた方にお伺いします。当てはまるものをすべてお選びください。(MA)
1
お金の使い方を考えるようになった
5
お金を使うシーンが減った
2
お金を使うシーンが増えた
6
お金の使い方をあまり考えなくなった
3
お金をより多く使うようになった
7
その他
4
お金をより使わなくなった
Q30 現在利用しているスマートフォンの購入の経緯についてお答えください。(SA)
1
スマートフォンを新しく買い替えた(前の機種もスマートフォンだった)
2
スマートフォンを追加(2 台目など)で購入した
3
携帯電話(フィーチャーフォン)から乗り換えた
4
現在のスマートフォンが初めて買った携帯電話である
165
Q31 従来の携帯電話(フィーチャーフォン)からスマートフォンに乗り換えた、又は、スマートフォンを(2
台目などで)購入した、時期についてお答えください。(SA)
1
半年以内
4
3 年以内
2
1 年以内
5
それ以前
3
2 年以内
6
覚えていない
Q32 携帯電話(フィーチャーフォン)からスマートフォンに乗り換えた理由についてお選びください。スマ
ートフォンが初めて買った携帯電話である場合や、2 台目などで購入した場合は、購入理由についてお選
びください。また、最も決め手となった理由を一つだけお選びください。下記の項目の中から近いもの
をお選びください。※この設問は縦方向にお答えください。(MA)
1
端末のデザインが格好いいから
2
端末の操作がしやすいから
11
3
画面が大きくて見やすいから
12
4
端末のブランドが気に入っているから
5
パソコンと同じ画面でネットの閲覧がで
きるから
10
13
14
ソーシャルメディア(Facebook, Twitter など)がどこでも使
えるから
自宅の無線 LAN(Wifi)環境で快適にネットが使えるから
外出先の喫茶店などで無線 LAN(Wifi)環境で快適にネットが使
えるから
スマートフォンのテザリング機能で、外出先でもパソコンなど
がネットに繋げられるから
パソコンで利用しているアプリケーションがそのまま利用でき
るから
パソコンなど他の機器とデータやファイル(パソコン経由で購
6
無料でさまざまな情報・コンテンツ・アプ
リが利用できるから
15
入したり管理しているコンテンツ等を含む)のやりとりが容易
だから
7
8
9
パソコンと同様の環境でメールの使用が
できるから
豊富なアプリから好きなものをダウンロ
ードして使えるから
16
周囲(家族・友人など)がスマートフォンを使っているから
17
販売店でスマートフォンの購入を勧められたから
自分の使いたいアプリ(スケジュール管
理、ゲームなど)が利用できるから
166
Q33 携帯電話端末を購入する際に以下の項目をどの程度重視しますか?(SA)
項目
選択肢
1
デザイン
1 特に重視する
2
ハードウェアの仕様(画面の大きさ、バッテリーの持ち等)
2 重視する
3
操作性(使い易さ)
3 どちらともいえない
4
品質(耐久性)
4 重視しない
5
端末本体の価格
5 全く重視しない
6
通信サービス提供している通信事業者(NTT ドコモ、au、ソフトバンク等)
7
日本の製造メーカブランド(Sharp、Panasonic 等)
8
外国の製造メーカブランド(Apple、Samsung 等)
9
OS (Apple 社 iOS, Google 社 Android 等)
10
ワンセグ・おサイフケータイ機能
11
パソコンと同様にインターネット上の各種サービスが利用できること
12
端末にプリインストールされているアプリの数や内容
13
ダウンロードして利用できるアプリが豊富であること(アプリマーケットなど)
パソコンなど他の機器とデータやファイルのやり取りが容易であること(データ
14
の互換性)
15
パソコン等で利用するアプリケーションがそのまま使えること(i-Tunes 等)
16
通信事業者の独自のサービス(i-mode)が利用できること
Q34 スマートフォン・タブレットが登場する以前、従来の携帯電話(フィーチャーフォン)を購入する際に
特に重視していたものの上位 5 つを順番にお答えください。下記の項目の中から近いものをお選びくだ
さい。(SA)
項目
選択肢
1
1位/番目
1
デザイン
2
2位/番目
2
ハードウェアの仕様(画面の大きさ、バッテリーの持ち等)
3
3位/番目
3
操作性(使い易さ)
4
4位/番目
4
品質(耐久性)
5
5位/番目
5
端末本体の価格
6
通信サービス提供している通信事業者(NTT ドコモ、au、ソフトバンク等)
7
日本の製造メーカブランド(Sharp、Panasonic 等)
8
外国の製造メーカブランド(Apple、Samsung 等)
9
OS (Apple 社 iOS, Google 社 Android 等)
10 ワンセグ・おサイフケータイ機能
167
11 パソコンと同様にインターネット上の各種サービスが利用できること
12 端末にプリインストールされているアプリの数や内容
13 ダウンロードして利用できるアプリ(有料/無料)が豊富である(アプリマーケット等)
14 パソコンなど他の機器とデータやファイルのやり取りが容易である(データの互換性)
15 パソコン等で利用するアプリケーションがそのまま使えること(i-Tunes 等)
16 通信事業者の独自のサービス(i-mode)が利用できること
Q35 スマートフォン・タブレットが登場した後、携帯電話端末(フィーチャーフォン・スマートフォン問わ
ず)を購入する際に特に重視しているものの上位 5 つを順番にお答えください。下記の項目の中から近
いものをお選びください。(SA)
項目
選択肢
1
1位/番目
1
デザイン
2
2位/番目
2
ハードウェアの仕様(画面の大きさ、バッテリーの持ち等)
3
3位/番目
3
操作性(使い易さ)
4
4位/番目
4
品質(耐久性)
5
5位/番目
5
端末本体の価格
6
通信サービス提供している通信事業者(NTT ドコモ、au、ソフトバンク等)
7
日本の製造メーカブランド(Sharp、Panasonic 等)
8
外国の製造メーカブランド(Apple、Samsung 等)
9
OS (Apple 社 iOS, Google 社 Android 等)
10 ワンセグ・おサイフケータイ機能
11 パソコンと同様にインターネット上の各種サービスが利用できること
12 端末にプリインストールされているアプリの数や内容
13 ダウンロードして利用できるアプリ(有料/無料)が豊富である(アプリマーケット等)
14 パソコンなど他の機器とデータやファイルのやり取りが容易である(データの互換性)
15 パソコン等で利用するアプリケーションがそのまま使えること(i-Tunes 等)
16 通信事業者の独自のサービス(i-mode)が利用できること
168
Q36 現在ご使用の端末についてどの程度満足していますか。(SA)
項目
選択肢
1
デザイン
1 非常に満足している
2
ハードウェアの仕様(画面の大きさ、バッテリーの持ち等)
2 満足している
3
操作性(使い易さ)
3 どちらともいえない
4
品質(耐久性)
4 満足していない
5
端末本体の価格
5 全く満足していない
6
通信サービス提供している通信事業者(NTT ドコモ、au、ソフトバンク等)
7
日本の製造メーカブランド(Sharp、Panasonic 等)
8
外国の製造メーカブランド(Apple、Samsung 等)
9
OS (Apple 社 iOS, Google 社 Android 等)
10
ワンセグ・おサイフケータイ機能
11
パソコンと同様にインターネット上の各種サービスが利用できること
12
端末にプリインストールされているアプリの数や内容
13
ダウンロードして利用できるアプリが豊富である(アプリマーケット等)
パソコンなど他の機器とデータやファイルのやり取りが容易である(データの
14
互換性)
15
パソコン等で利用するアプリケーションがそのまま使えること(i-Tunes 等)
16
通信事業者の独自のサービス(i-mode)が利用できること
Q37 あなたは、今後(も)スマートフォンまたはタブレット端末を利用したいと思いますか。(SA)
項目
選択肢
1
スマートフォン
1
利用したい
2
タブレット端末
2
是非利用したい
3
利用したいと思わない
Q38 いつ頃、端末を購入する予定ですか。 (SA)
項目
選択肢
1
スマートフォン
1
半年以内
2
タブレット端末
2
1 年以内
3
2 年以内
4
それ以降
5
時期は未定
169
Q39 スマートフォンまたはタブレット端末上で、どのようなインターネット上のサービスを最も利用したい
ですか。(それぞれひとつ)(SA)
項目
選択肢
1
スマートフォン
1
メールサービス
2
タブレット端末
2
検索サービス
3
SNS サービス
4
電子書籍サービス
5
電子新聞サービス
6
動画配信サービス
7
音楽配信サービス
8
オンラインゲーム
9
電子商取引サービス(ネットショッピング)
10 その他
Q40 利用したいと思わない理由は何ですか。
(それぞれいくつでも)(MA)
項目
選択肢
1
スマートフォン
1
端末価格が高いから
2
タブレット端末
2
毎月の利用料金(パケット代等)が高くなるから
3
今所有している端末(携帯電話やパソコン等)で十分満足しているから
4
利用する目的や利便性を見いだせないから
5
操作など使いづらそうだから
6
乗り換えるのが面倒(使い勝手が今までとは違うなど)
7
携帯電話で購入したもの(着うた等のコンテンツ)が使えなくなるから
8
ネットに頼りすぎたり、依存しすぎてしまうため
9
使うのが難しかったり、使いこなせなさそうだから
10 セキュリティや個人情報等、安全面で不安だから
11 その他
170
Q41 あなたは、音楽に係る以下のサービスや機能について利用したいと思いますか。利用したいと思うもの
を全てお選びください。(MA)
1
好きな音楽を購入して、パソコン等の端末にダウンロード・保存して視聴できるサービス(iTunes など)
2
自分の属性や好み、位置情報などの環境に併せて、音楽をレコメンドしてくれるサービス
3
ボタン一つで支払いができるなど、簡単な決済の手続きで音楽を購入できるサービス
音楽の購入を検討する際に、SNS などと連動して他人の意見や参考情報を参照したり、購入後も、感想やレビュ
4
ーを他人と共有することができるサービス
音楽を購入した後は、購入した端末に限らずいつでもどこでも好きな端末で視聴することができるクラウド型サ
5
ービス
6
この中に利用したいものはない
Q42 前問のいずれかを「利用したいと思う」とお答えの方にお伺いします。あなたは、サービスが利用でき
るようになった場合、[音楽]への支出はどの程度増えると思いますか。支出とは、主に CD などの媒体
の購入・レンタル費用を指します。
回答例:CD の購入やレンタル等に毎月2000円支出しているが、音楽サービスが利用できるなら、毎
月3000円以上支出すると思う ⇒「50%以上増えると思う」を選択(SA)
1
50%以上増えると思う
2
40%∼50%未満増えると思う
3
30%∼40%未満増えると思う
4
20%∼30%未満増えると思う
5
10%∼20%未満増えると思う
6
5%∼10%未満増えると思う
7
1%∼5%未満増えると思う
8
変わらないと思う
Q43 [音楽]サービスを主にどの端末で使いたいですか。(SA)
1. パソコン
2. スマートフォン
3. タブレット端末
Q44 あなたは、映画や動画に係る以下のサービスや機能について利用したいと思いますか。利用したいと思
うものを全てお選びください。(MA)
1
映画や動画等好きな映像を購入して端末で視聴できるサービス(例:ニコニコ動画や Gyao 等の映像配信サービス)
2
自分の属性や好み、位置情報などの環境に併せて、映画や動画をレコメンドしてくれるサービス
3
見逃した番組(地上波放送や BS・CS 専門多チャンネル放送含む)を一定期限内に見たい時に視聴できるサービス
4
ボタン一つで支払いができるなど、簡単な決済の手続きで映画や動画を購入できるサービス
5
映画や動画の購入を検討する際に、SNS などと連動して他人の意見や参考情報を参照したり、購入後も、感想やレ
171
ビューを他人と共有することができるサービス
映画や動画を購入した後は、購入した端末に限らずいつでもどこでも好きな端末で視聴することができるクラウド
6
型サービス
7
この中に利用したいものはない
Q45 前問のいずれかを「利用したいと思う」とお答えの方にお伺いします。あなたは、サービスが利用でき
るようになった場合、
[映像・動画]への支出はどの程度増えると思いますか。支出とは、主に DVD など
の媒体の購入・レンタル費用を指します。
回答例:DVD の購入やレンタル等に毎月2000円支出しているが、映像・動画サービスが利用できる
なら、毎月3000円以上支出すると思う ⇒「50%以上増えると思う」を選択(SA)
1
50%以上増えると思う
2
40%∼50%未満増えると思う
3
30%∼40%未満増えると思う
4
20%∼30%未満増えると思う
5
10%∼20%未満増えると思う
6
5%∼10%未満増えると思う
7
1%∼5%未満増えると思う
8
変わらないと思う
Q46 [映像動画]サービスを主にどの端末で使いたいですか。(SA)
1. パソコン
2. スマートフォン
3. タブレット端末
Q47 あなたは、書籍や新聞に係る以下のサービスや機能について利用したいと思いますか。利用したいと思
うものを全てお選びください。(SA)
読みたい本や雑誌、新聞、マンガなどを紙ではなく、電子ファイルとして購入して、端末にダウンロード・保存し
1
て、読むことができるサービス(例:Amazon の提供する Kindle サービス)
2
自分の属性や好み、位置情報などの環境に併せて、書籍をレコメンドしたり、新聞記事を集約してくれるサービス
3
ボタン一つで支払いができるなど、簡単な決済の手続きで本や雑誌、新聞、マンガを購入できるサービス
本や雑誌、新聞、マンガの購入を検討する際に、SNS などと連動して他人の意見や参考情報を参照したり、購入後
4
も、感想やレビューを他人と共有することができるサービス
本や雑誌、新聞、マンガを購入した後は、購入した端末に限らずいつでもどこでも好きな端末で読むことができる
5
クラウド型サービス
6
この中に利用したいものはない
172
Q48 前問のいずれかを「利用したいと思う」とお答えの方にお伺いします。あなたは、サービスが利用でき
るようになった場合、
[映像・動画]への支出はどの程度増えると思いますか。支出とは、主に DVD など
の媒体の購入・レンタル費用を指します。
回答例:DVD の購入やレンタル等に毎月2000円支出しているが、映像・動画サービスが利用できる
なら、毎月3000円以上支出すると思う ⇒「50%以上増えると思う」を選択(SA)
1
50%以上増えると思う
2
40%∼50%未満増えると思う
3
30%∼40%未満増えると思う
4
20%∼30%未満増えると思う
5
10%∼20%未満増えると思う
6
5%∼10%未満増えると思う
7
1%∼5%未満増えると思う
8
変わらないと思う
Q49 [書籍・新聞]サービスを主にどの端末で使いたいですか。(SA)
1. パソコン
2. スマートフォン
3. タブレット端末
Q50 あなたは、ネットショッピングに係る以下のサービスや機能について利用したいと思いますか。利用し
たいと思うものを全てお選びください。支出の範囲は以下を含む一般的な消費財です。
書籍・雑誌(ダウンロードを除く)、食品・食料・酒類、衣類・アクセサリー・ファッショングッズ、CD・
DVD・ビデオ(ダウンロードを除く)、雑貨・家具・インテリア、パソコン・周辺機器、旅行サービス(航
空券、旅行申込、ホテル予約など)、医薬・化粧品・美容関連商品、健康食品・用品、ダイエット食品・
用品、各種チケット(映画、コンサート、ギフト券など)、生活家電(冷暖房機、掃除機など)、ゲーム
ソフト(ダウンロードを除く)、自動車・自動二輪・自動車用品、不動産など(MA)
端末の画面を通じて、自宅や外出先を問わず、気に入った商品(サービスを含む)を探したり、複数の商品を比較・
1
検討して、欲しいものの購入や決済の手続きを行うことができる(例:Amazon)
2
自分の属性や好み、購入履歴情報、位置情報などの環境に併せて、商品やサービスをレコメンドしてくれるサービス
3
ボタン一つで支払いができるなど、簡単な決済の手続きで商品やサービスを購入できるサービス
商品やサービスの購入を検討する際に、SNS をはじめとするクチコミ情報や最安値情報、生産者の証明情報等、購入
4
を決定するのに必要な周辺の情報が同時に提供されることにより、商品の選択と購入をサポートし、購入後に感想や
レビューを他人と共有することができるサービス
5
この中に利用したいものはない
173
Q51 前問のいずれかを「利用したいと思う」とお答えの方にお伺いします。あなたは、サービスが利用でき
るようになった場合、前問で挙げた主な商品購入に係るあなたの支出額は、それぞれ増えると思います
か。
回答例:買い物に毎月5000円かけているが、自宅でいながら購入できるなら、支出は7500円以
上支出すると思う ⇒「50%以上増えると思う」を選択(SA)
1
50%以上増えると思う
2
40%∼50%未満増えると思う
3
30%∼40%未満増えると思う
4
20%∼30%未満増えると思う
5
10%∼20%未満増えると思う
6
5%∼10%未満増えると思う
7
1%∼5%未満増えると思う
8
変わらないと思う
Q52 [ネットショッピング]サービスを主にどの端末で使いたいですか。(SA)
1. パソコン
2. スマートフォン
3. タブレット端末
Q53 あなたは、健康や医療に係る以下のサービスや機能について利用したいと思いますか。利用したいと思
うものを全てお選びください。(MA)
1
端末の画面を通じて、かかりつけ医の診察を受けたり直接相談することができる
スポーツクラブ等の教室に行かなくても、ビデオあるいはリアルタイムのレッスン番組(フィットネス、ヨガな
2
ど)を見ながら、健康維持・促進を支援するサービス
自分の属性や医療関連履歴、位置情報などの環境に併せて、その情報や診察結果をもとに、かかりつけ医から定
3
期的に病気の予兆診断や日常生活の指導、薬の処方の確認、お知らせ等が届いたり、質問などのやり取りを行う
ことができるサービス
4
ボタン一つで支払いができるなど、簡単な決済の手続きで健康・医療の支援を受けられるサービス
健康・医療サービスの利用を検討する際に、SNS などと連動して他人の意見や参考情報を参照したり、利用後も、
5
感想やレビューを他人と共有することができるサービス
6
いつでもどこでも好きな端末で利用することができるサービス
7
この中に利用したいものはない
174
Q54 前問のいずれかの項目で「利用したいと思う」を選択した方にお伺いします。あなたは、サービスが利
用できるようになった場合、[健康・医療]への支出はどの程度増えると思いますか。
回答例:通院費に毎月5000円支出しているが、いつでも先生に診てもらえるなら、毎月7500円
以上支出すると思う ⇒「50%以上増えると思う」を選択(SA)
1
50%以上増えると思う
2
40%∼50%未満増えると思う
3
30%∼40%未満増えると思う
4
20%∼30%未満増えると思う
5
10%∼20%未満増えると思う
6
5%∼10%未満増えると思う
7
1%∼5%未満増えると思う
8
変わらないと思う
Q55 [健康・医療]サービスを主にどの端末で使いたいですか。(SA)
1. パソコン
Q56
2. スマートフォン
3. タブレット端末
あなたは、[教養・娯楽・文化]に係る以下のサービスや機能について利用したいと思いますか。利用
したいと思うものを全てお選びください。(MA)
端末の画面を通じて、学校や塾(英会話や資格学校、習い事なども含む)の講義やレッスンを受けたり、実際に
1
参加することができる
端末の画面を通じて、映画や演劇の観覧やスポーツの観戦、各種文化施設の映像を楽しむことができる。
(主にテ
2
レビで放送されない映像を指します)
3
ボタン一つで支払いができるなど、簡単な決済の手続きで利用できるサービス
サービスを利用する際に、SNS などと連動して他人の意見や参考情報を参照したり、利用後も感想やレビューを
4
他人と共有することができるサービス
5
いつでもどこでも好きな端末で利用することができるサービス
6
この中に利用したいものはない
175
Q57 前問のいずれかの項目で「利用したいと思う」を選択した方にお伺いします。あなたは、サービスが利
用できるようになった場合、[教養・娯楽・文化]への支出はどの程度増えると思いますか。
回答例:習い事に毎月2000円支出していて、そのうち2800∼3000円未満を自宅で受けるこ
とができるレッスンに使いたい場合。 ⇒「40%∼50%未満増えると思う」を選択(SA)
1
50%以上増えると思う
2
40%∼50%未満増えると思う
3
30%∼40%未満増えると思う
4
20%∼30%未満増えると思う
5
10%∼20%未満増えると思う
6
5%∼10%未満増えると思う
7
1%∼5%未満増えると思う
8
変わらないと思う
Q58 [教養・娯楽・文化]サービスを主にどの端末で使いたいですか。(SA)
1. パソコン
2. スマートフォン
3. タブレット端末
Q59 職業をお答えください。(SA)
1
自営業・自由業
6
中学生
2
会社員・公務員・団体職員等(常勤の給与所得者)
7
高校生・予備校生
3
パート・アルバイト・フリーター等(非常勤や臨時的な給与所得者)
8
専業主婦
4
大学生
9
無職
5
大学院生
10
その他
Q60 現在学生以外の方に伺います。あなたが最後に在籍していた学校をお選びください。(SA)
1
中学校(旧制尋常小学校、旧制高等小学校を含む)
2
高校(旧制中学校、実業学校、師範学校、女学校を含む)
3
短大・高専・旧制高校・専門学校
4
大学
5
大学院
6
その他
176
Q61 家族構成をお答えください。※ご自身からみた続柄でお答えください。(SA)
1
一人暮らし
4
親と同居
2
夫婦二人
5
三世代同居
3
子どもと同居
6
その他
Q62 あなたご自身の年収をお答えください。(SA)
1
200 万円未満
6
1000 万円∼1500 万円未満
2
200 万円∼400 万円未満
7
1500 万円∼2000 万円未満
3
400 万円∼600 万円未満
8
2000 万円以上
4
600 万円∼ 800 万円未満
9
わからない
5
800 万円∼1000 万円未満
177