ご参考資料 ピクテ・マーケット・マンスリー 2013年9月発行 バイオ医薬品市場 Pictet Market Monthly 2013年8月のバイオ医薬品市場 欧米、中国の主要経済指標の改善が好感される一方、米国の量的金融緩和の縮小観測やシリア情勢の緊迫化を 受けて、先進国株式市場は下落しました。このような環境下、米国企業中心のバイオ医薬品関連株式は、良好な治 験結果やM&A(合併・買収)のニュースに加えて、今後も高い成長が期待されることなどから、下げ幅は先進国株式 の平均を下回りました。 バイオ医薬品関連企業の株価動向 8月のナスダック・バイオテック指数(ドルベース、配当含ま ず)は月間で下落しました。 治験関連のニュースでは、オシリス・セラピューティクス(米 国)が、糖尿病性足潰瘍の治療薬候補について良好な フェーズ3の治験結果を発表しました。また、インサイト(米 国)は、膵臓がん治療薬候補について良好なフェーズ2の 治験結果を発表しました。一方、リジェル・ファーマシュー ティカルズ(米国)は、アレルギー性ぜんそく治療薬候補に ついてフェーズ2の良好な治験結果を得ることができませ んでした。バイカル(米国)は、黒色腫治療薬候補について フェーズ3の治験結果が思わしくなく、研究開発の中止を発 表しました。 2013年4-6月期の決算発表は概ね終了しました。バイオ医 薬品関連企業の決算発表は総じて堅調な内容です。例え ば、NPSファーマシューティカルズ(米国)は、短腸症候群治 療薬の販売が好調で、市場予想を上回る決算を発表しま した。 その他のニュースでは、アムジェン(米国)によるオニキス・ ファーマシューティカルズ(米国)の買収で両社の取締役会 が合意に達しました。買収価格は1株当り125ドルと、当初 提案された1株当り120ドルを上回る水準で決着しました。 なっています。また、予想を下回る決算や治験結果を発 表する企業も出てくる可能性も否めないため、注視が必 要と考えます。 大型株と中型株を中心に、画期的かつニーズが高く将来 性が期待される薬品や、既存薬に無い特徴を有した薬品 で、開発の最終段階に近づいている企業に注目が集まる と考えます。 (※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更 される場合があります。) バイオ医薬品株価指数 (ナスダック・バイオテック指数)の推移 2013年8月30日時点 前月比 過去3ヵ月 過去1年 ナスダック・バイオテック 指数(ドルベース) ナスダック・バイオテック 指数(円換算ベース) ダウ工業株30種平均 指数(円換算ベース) 円/ドル レート (参考) 円/ドル レート PSR (実績ベース) 当月 98.36 6.8 -2.1% 8.1% 42.7% -1.8% 5.0% 78.6% -4.2% -4.8% 41.6% 0.3% -2.8% 25.1% 前月 98.08 7.0 3ヵ月前 101.18 6.4 1年前 78.60 4.9 過去3年 過去5年 過去10年 今後のバイオ医薬品市場見通し 医薬品価格引き下げ圧力の高まりなどのマイナス材料もあ るものの、ここ最近の大型医薬品の承認や、有望な新薬の パイプラインの動向から、バイオ医薬品関連企業群は引き 続き成長が期待できると考えており、今後数年にわたって ヘルスケアセクターを上回る売上成長が期待できると見て います。 こうした成長性に加えて、一般的に期待感が低くなっている 中で、良好な治験結果が示されれば、中長期的にはバイ オ医薬品関連企業の株価は引き続き上昇基調が期待でき ると考えます。しかし、ここ最近、バイオ医薬品関連企業の 株価は良好なパフォーマンスを続けていることもあり、バ リュエーション(投資価値評価)水準は上昇しています。成 長への期待感は株価に織り込まれつつあり、今後、今の予 想を上回る決算や治験結果を発表することは徐々に難しく ピクテ投信投資顧問株式会社 ナスダック・バイオテック 指数(ドルベース) ナスダック・バイオテック 指数(円換算ベース) ダウ工業株30種平均 指数(円換算ベース) 円/ドル レート (参考) 円/ドル レート PSR (実績ベース) 149.1% 128.3% 173.0% 189.7% 105.3% 129.2% 72.0% 15.4% 32.1% 16.3% -10.1% -16.0% 3年前 84.56 3.9 5年前 109.36 6.0 10年前 117.15 10.1 ※為替レートは対顧客電信売買相場の仲値 ※PSR:株価売上高倍率。2013年6月末時点のナスダック・バイオテック 指数構成銘柄を基に算出 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問株式会社作成 記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として紹介 したものであり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 1 2 ご参考資料 Pictet Market Monthly バイオ医薬品市場 今後製造承認・販売が期待されるバイオ新薬 (ピーク時予想売上高2.5億ドル以上) ナスダック・バイオテック指数 (期間:過去10年、月次、ドルベース) 2,200 2,000 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 03年8月 05年8月 07年8月 09年8月 11年8月 13年8月 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問株式会社作成 ナスダック・バイオテック指数とPSR (期間:過去6年、月次、ドルベース) 倍 9 2,200 2,000 1,800 ナスダック・バイオテック指数(左軸) 8 PSR(右軸) 7 1,600 1,400 6 1,200 1,000 5 800 4 600 400 07年8月 薬品名 会社名 治療対象病名 承認・ 販売目標 ゼルリックス ニュ ーパス ポマリドミド セルジ ーン T-DM1 イミ ュ ノジ ェン BG-12 バイオジ ェン・ アイデッ ク アルファラディン アルジ ェタ ポナチニブ アリア ド・ ファーマ シュ ーテ ィカルズ アブラキサン セルジ ーン ブレオ/レルバー テ ラバンス ヘプリサブ ダイナバクス・ テ クノロジ ーズ チボザニブ アヴェオ・ ファーマシュ ーテ ィカルズ レバデックス M APファーマシュ ーテ ィカルズ SCリツキサン ハロザイム ・ セラピュ ーテ ィクス/ ロシュ マシテンタン アクテ リオン GALNS バイオマ リン・ ファーマシ ュ ーテ ィカルズ rhFVIII-Fc バイオジ ェン・ アイデッ ク QVA149 ベクチュ ラ・ グループ GS-7977 ギ リアド・ サイエ ンシ ズ ソリリス アレクシ ョン・ ファーマシュ ーテ ィカルズ 急性片頭痛 2 0 1 3 年1 月承認・ 販売 再発性/難治性多発性骨髄腫 2 0 1 3 年2 月承認・ 販売 乳がん 2 0 1 3 年2 月承認・ 販売 多発性硬化症 2 0 1 3 年3 月承認・ 販売 前立腺がん 2 0 1 3 年5 月承認・ 販売 慢性骨髄性白血病(適応拡大) 2 0 1 3 年7 月承認・ 販売( 欧州) すい臓がん(適応拡大) 2 0 1 3 年9 月承認・ 販売 慢性閉塞性肺疾患(COPD)、ぜんそく 2 0 1 3 年5 月承認・ 販売( 米、C OPD) 欧州( C OPD、 ぜんそく ) は2 0 1 3 年第2 四半期以降 B型肝炎(ワクチン) 2 0 1 3 年第2 四半期以降 腎細胞がん 2 0 1 3 年第3 四半期 急性片頭痛 2 0 1 3 年第4 四半期以降 非ホジキンリンパ腫(皮下注射) 2 0 1 3 年下期(欧州) 肺動脈高血圧 2 0 1 3 年下期 モルキオ症候群 2 0 1 3 年下期 血友病A 2 0 1 3 年下期 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 2 0 1 3 年下期(欧州) C型肝炎 2 0 1 3 年下期 志賀毒素産生大腸菌由来尿毒症候群 (適応拡大) 2 0 1 3 年下期 出所:各種資料を使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成 09年8月 11年8月 3 13年8月 ※PSR:株価売上高倍率。2013年6月末時点のナスダック・バイオテック指 数構成銘柄を基に算出 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問株式会社作成 今後のバイオ関連学会予定 開催期間 学会名 2013年10月4日~10月7日 米国骨代謝学会議(ASBMR) 2013年10月13日~10月15日 米国神経学会議(ANA) 2013年10月25日~10月30日 米国リウマチ学会議(ACR/ARHP) 2013年11月7日~11月11日 米国アレルギー・喘息・免疫学会議 (ACAAI) 2013年11月16日~11月20日 米国心臓病学会議(AHA) 2013年12月2日~12月6日 記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として紹介し たものであり、その銘柄・企業の売買を推奨するものではありません。 国際糖尿病学会議(IDF) 2013年12月7日~12月10日 米国血液学会議(ASH) 2014年1月16日~1月18日 ASCO消化器がんシンポジウム 2014年3月29日~3月31日 米国心臓学会議(ACC) ※表に掲載の学会の開催期間は変更、延期、中止されることがあります。 出所:各種資料を使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成 当資料をご利用にあたっての注意事項等 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場 の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将 来の成果等を示唆あるいは保証するものではありません。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用 目的への適合性を保証するものではありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。● 投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の対象で はありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資家保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、 会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。 2 2
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