平成 26 年 9 月 12 日 会 員 各 位 日 本 大 学 地 理 学 会 集会委員長

平成 26 年 9 月 12 日
会 員 各 位
日 本 大 学 地 理 学 会
集会委員長 森島 済
平成 26 年度 日本大学地理学会 第 2 回例会の開催について
下記の日程と内容にて,第 2 回例会を開催いたします。奮ってご参集くださいますよう
宜しくお願い申し上げます。
記
期 日:平成 26 年 10 月 18 日(土)15:00~17:00
会 場:日本大学文理学部 3 号館 4 階 3404 教室
内 容:
「移民がつくる多様な北アメリカ―地誌学のアプローチを考える―」
報 告:
高橋 昂輝(日本大学大学院博士後期課程,日本学術振興会特別研究員)
「多民族都市トロントと営力としての移民集団」
トロントの総人口の約半数は国外出生者,すなわち移民によって構成されます。今日,トロントには
200 以上の民族集団が居住するといわれ,街を歩けば聞き慣れない言語が次々に耳に飛び込みます。彼
らは,カナディアンとしてのアイデンティティをもつ一方,五輪や W 杯となれば,送出国の国旗を手
に取り,その国威を発揚させます。移民集団は,トロント(あるいは,カナダ)の主流派社会に包摂さ
れつつも,独自のエスニックコミュニティを保有します。当日は,多様な移民集団によって形成され,
また更新されていくトロントのダイナミズムを検討します。20 世紀初頭に形成された,ダウンタウン周
辺の移民街をはじめ,近年増加する郊外のエスニック・ショッピングモールなど,フィールドワークで
収集された写真を提示し,
「移民」をキーワードに北米都市へアプローチを試みます。
矢ケ崎 典隆(日本大学文理学部)
「移民と多民族社会に着目した北アメリカ地誌」
系統地理学が地域現象の地理学的な説明を目的とするのに対して、地誌学は地域を理解するための考
察の枠組みを提示し、地域性を描き出すことを目的とします。私はアメリカ地誌へのアプローチとして、
網羅累積法、地域区分法、地域抽出法、テーマ重視法を提案したことがあります。移民の流入と多民族
社会は、北アメリカ地誌を理解するための重要なテーマの一つです。1970 年代以降のアメリカでは、多
民族共生への理解が深まるとともに、多民族社会のモザイク化が進行してきました。しかし、アメリカ
は分裂しない多民族国家です。一方、多民族国家としてのカナダは、ケベックの独立運動に見られるよ
うに、アメリカとは性格が異なります。本報告では、アメリカの都市と農村地域に関するいくつかの事
例を紹介しながら、移民と多民族社会に着目した北アメリカ地誌のアプローチについて考えます。
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