浜の町病院 新築工事ニュース 第6号 病院建設の進捗状況についてご報告いたします。病院を支える基礎杭を地下30mの支持岩盤まで9月に打 ち終え、9月28日からいよいよ地下の掘削工事が始まりました。地表から10m掘って厚さ2mのコンクリー トを打ち、その上に免震装置を設置し、その上が地下一階の床になります。但し、10mを一気に掘ります と周囲の壁が土の圧力によって壊れてしまいますので3回に分けて掘り進める予定になっています。まず、 一次掘削で3m掘り、壁を支えるための突っ張りとなる梁を設置します。その後、二次掘削を行い、2段目 の梁を設置し、最終的に10mまで掘り進める計画です。 一次掘削は順調に進み、10月12日に終了して梁の設置も完了しました。10月17日からさらに3m掘り下げ る二次掘削の作業が開始されました。ここで皆様ご存じの爆弾騒ぎが起こったのであります。10月19日旧 日本軍の化学爆弾が二つ地中から見つかりました。26日には環境省が爆弾を搬出いたしましたが、今後の 工事の進め方について方針が決まらず、工事がストップしてしまいました。 11月21日になってようやく工事が再開されましたが、約1ヶ月の遅れがでてしまいました。また、工事は 再開されましたが、掘削を慎重に行う必要があったため、作業スピードが大幅に低下してしまいました。 予定通りであれば三次掘削を進めているところですが、作業の効率が悪く、12月20日になってようやく二 次掘削が完了しました。1月からは三次掘削に入れる予定ですが、新病院の完成がやや遅れそうです。今 は工事が無事に進行してくれることを祈りながら、少しでも早い新病院の完成を願っています。 季刊誌 はまかぜ第47号(H24.1発刊) 掲載分 新病院建設副委員長 田中 謙二 平成24年になってからの新病院建設の進捗状況をお知らせ致します。 1月11日から三次掘削を開始し、2月11日に完了いたしました。地下10mには前もって作成していた支持 岩盤まで届いている杭の頭とそこから延びる鉄筋が現れてきました。この上に厚さ2mのマットコンク リート(べた基礎)をつくるわけですが、杭頭の鉄筋とコンクリートが密着するように杭の頭を平にし、 鉄筋のよごれやさびを手作業で一本一本丁寧に取り除く作業が行われました。次いで1000トン以上の鉄 筋が運び込まれ、50人以上の鉄筋工が手作業で鉄筋を組み立て、針金で固定していきます。2月末から マットコンクリートの打設が始まりました。 コンクリート構造物の大型化(マスコンクリート)や大量急速施工の増加に伴い、セメントの水和熱に よる膨張や収縮によって構造物にひび割れが発生します。これを防ぐためにコンクリートに膨張剤を混 ぜたり、冷却したりする方法もありますが、コストがかかったり、コンクリートの強度が低下したりす る問題があります。今回はあらかじめ定められた場所にひび割れを集中させて他の部位に発生するひび 割れを抑制する目的でひび割れ誘発目地を使用しています。つまり所定の広さに分割してコンクリート を打設し、つなぎ目部分で膨張や収縮などの変形に対応します。つなぎ目部分にはコンクリートに密着 し、漏水を防止するスパンシール誘発目地材を貼って鉄筋を腐食から守るようにしています。 さらに、一度に2mの厚さにコンクリートを打設するのではなく、最初に70cm、次に80cm、そして最後 に50cmと打設回数を増やし、充分な締め固めを行いました。免震装置を置くための鉄筋の配筋も始まり、 4月からは免震装置の設置が始まります。遅れた工期を取り戻すために朝8時から夕方19時30分まで作業 が行われており、新病院の少しでも早い完成を目指しています。 季刊誌 はまかぜ第48号(H24.4発刊) 掲載分 新病院建設副委員長 田中 謙二 製作日 H24.6.14 浜の町病院新築工事 広報係 堤
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