精 神 経 誌(2013) SS752 第 108 回日本精神神経学会学術総会 シ ン ポ ジ ウ ム mECT における麻酔薬の選択 ―鎮痛薬 remifentanil を中心として― 中 島 祐 史1),井 上 哲 夫1),坂 本 篤 裕2) 1)日本医科大学千葉北総病院麻酔科,2)日本医科大学付属病院麻酔科 mECT(修正型電気けいれん療法)における麻酔管理の薬剤は鎮静薬を中心に行われ,その選択に は様々な検討が行われてきた.現在 propofol が多く用いられるようになりつつあるが,一方で鎮静麻 酔薬の副作用としてけいれん閾値上昇によるけいれん不発症例が問題化してきた.全身麻酔の要素に は鎮静,鎮痛,不動化,自律神経反射の防止が挙げられ,鎮痛の欠如が循環動態の不安定化をもたら す.remifentanil を併用した麻酔管理では循環動態の安定をもたらすだけではなく,鎮静作用を増強 し propofol 投与量を減量できるため,けいれん不発症例にも十分対応できることが可能となった.一 方で propofol を減量することにより遷延性けいれんのリスクも高まり,remifentanil の適応にはけい れん誘発時間と循環動態の変動が重要な規定因子になる.筋弛緩薬の rocuronium とその回復薬 sugammadex は suxamethonium に伴う合併症のリスクを低下させるが,コストなどの問題があるた めその使用は一部の合併症患者に制限されると思われる. <索引用語:mECT,麻酔,レミフェンタニル,プロポフォール,ロクロニウム> はじめに 行しつつあるようである10).また鎮静薬の治療効 mECT における麻酔は,電気刺激前の窒息感な 果への影響評価は不明であったので,Vaiclya ら どの不快感を消失させるための鎮静,体動に伴う は15) propofol と methohexital で両者の治療効果 脊椎,四肢骨折,術後筋痛などを防止するための に対する比較検討を行っている.後向き研究にお 不動化,けいれん出現に伴う循環呼吸状態の安定 ける 155 回の ECT コースにおける 1 , 314 回の治 化,自律神経反射の抑制などを目的として施行さ 療において propofol では再刺激頻度上昇,刺激エ れてきた.これらのため鎮静麻酔薬と筋弛緩薬を ネルギーの上昇やけいれん時間の短縮が認められ 使用することが一般化したが,一方で鎮静麻酔薬 た. し か し MADRS(Montgomery Åsberg の副作用としてけいれん閾値上昇によるけいれん Depression Rating Scale)や MMSE(Mini Mental 不発症例が問題化してきている. Status Examination)などで治療効果を検討した ところ両薬剤においては有意差が認められなかっ Ⅰ.鎮静薬について た.鎮静薬単剤では methohexital に利があるよう 多くの鎮静薬の有効性の検討が行われている に見えるが,一方でこの結果は propofol のけいれ が,いまだ解決されていない問題である.propo- ん抑制作用を減少させればどちらの鎮静薬も有用 fol では回復時間の短縮や血行動態の安定化が認 であり,いずれの使用でも可能と捉えることもで められ,現在 mECT における鎮静麻酔薬は徐々に きる. methohexital,thiopental に代わり propofol へ移 シ ンポ ジウ ム :電気けいれん療法(ECT)におけるパルス波治療器における検討課題 SS753 Ⅱ.鎮痛薬との併用について の低下が認められた.Rasmussen らは11)thiopen- 全身麻酔の要素には鎮静,鎮痛,不動化,自律 tal 2 . 6 mg/kg 単独群と propofol 1 . 7 mg/kg に 神経反射の防止が挙げられる.循環動態の大きな remifentanil 平均 1 . 06μg/kg を加えた群を比較し 変動 (特に鎮静剤を減量することに伴うものなど) たところ,motor seizure 45 . 1 秒と 52 . 1 秒(p= は,mECT における鎮痛薬の欠落の帰結であると 0 . 0514)となり remifentanil 追加群で延長傾向に 考えられる.そこで鎮静薬は鎮痛薬による anes- あった.以上のように remifentanil はけいれん時 thetic sparing 効果を利用して減量し,循環動態 間を延長させる効果をもたらした.また同様に の安定化は鎮痛薬を使用すれば,就眠も血行動態 Recart12),Locala6),Nasseri9)らは remifentanil 併 定常化も安定的に得ることができる.このように 用群で血圧,脈拍数が減少し,循環動態が安定す 薬物相互作用評価におけるアイソボログラムの考 ることを示した. えを利用した麻酔管理に戻ることが特にけいれん 誘発困難症例には重要となる.本邦では metho- Ⅲ.remifentanil の特徴 hexital の使用が不可能であることも合わせ,けい remifentanil は通常 100μg/mL になるように生 れん閾値が上昇傾向にあるような患者には propo- 理食塩水,あるいは 5%ブドウ糖液で溶解し使用 fol に remifentanil を併用することが望ましい. することが勧められている17).その時の溶解 pH このような想定のもといくつかの臨床研究が行 はおよそ 3 前後となり,また容易に脳内に移行す わ れ て い る.Andersen ら は methohexitone るため血液と脳内濃度平衡時間が速い特性を持 0 . 75 mg/kg 群と methohexitone 0 . 5 mg/kg に つ.オピオイド受容体への親和性はδ,κ受容体 remifentanil 1μg/kg を追加した群を比較した. に比較しμ受容体に高い親和性を持っている.ま motor seizure は 27 秒と 38 秒(p=0 . 001)となり た血中の非特異的コリンエステラーゼによって代 remifentanil 群で有意に延長し,回復時間,血圧, 謝されるため,長時間持続投与後でも代謝が速 2) 脈拍数に差は認められなかった.Smith らは く,血中消失速度は投与方法,肝腎機能,性別, methohexitone 1 . 9 mg/kg 群と methohexitone 薬物相互作用などに大きく依存していない.さら 1 . 2 mg/kg に remifentanil 1μg/kg を追加した群 に代謝産物であるレミフェンタニル酸はほとんど 13) を比較した.motor seizure 31 秒および 45 秒(p 活性を持たないとされる.また小児(2 ∼ 12 歳) <0 . 01) ,EEG seizure 42 秒 お よ び 58 秒(p< における薬物動態は成人とほぼ同等とされるが, 0 . 01)となり remifentanil 群で有意に延長してい 65 歳以上の高齢者は分布容積が小さくかつ感受 た.Sullivan らは methohexitone を平均 1 . 1 性が亢進しているため,成人の半量程度から投与 mg/kg 使用して刺激最大設定においてもけいれ 開始すべきであるとされている.妊婦においては ん誘発時間 25 秒以下であった患者に対し remi- 胎盤を容易に通過し,胎児に対する安全性は確立 fentanil 4∼8μg/kg を単独で使用して mECT を されていない. 行ったところ,motor seizure は 32 秒および 56 秒 薬理作用として remifentanil は fentanyl のおよ (p<0 . 0001) ,EEG seizure は 50 秒および 74 秒 そ 1 . 2 倍の力価を持っている.2μg/kg 程度の単 (p<0 . 0001)となり remifentanil 群で延長した. 独投与であれば血圧や脈拍に大きな影響を与えな また remifentanil 群では mECT を繰り返し施行し いが,propofol との併用では大きく低下させるこ 14) てもけいれん閾値上昇を認めなかった.Akcaboy とがある.さらに濃度依存的に呼吸抑制を生じる ら は1) propofol 0 . 75 mg/kg 群 と propofol 0 . 5 ことがあるため注意が必要となるが,投与中止後 mg/kg に remifentanil 1μg/kg を追加した群を比 数分で十分な自発呼吸を得ることができる.副作 較した.motor seizure 38 秒と 53 秒(p=0 . 001) 用としての筋硬直の程度と頻度は濃度依存性であ となり remifentanil 群で延長し,さらに刺激強度 る.急速投与では筋硬直とそれと同様な換気不全 精 神 経 誌(2013) SS754 を引き起こす声門閉鎖および眼球上転を引き起こ を増長するので,remifentanil を使用することで すことがある.体温と無関係な原因不明のシバリ 電気刺激量をむやみに増加させないことも重要で ングを起こし,さらには大きな体動を生じること ある.自発呼吸の回復時間や覚醒時間の延長によ がある. る麻酔時間の延長,手術室,人的資源の占拠, remifentanil 自体のコストによる医療費増大,製 Ⅳ.remifentanil の就眠作用 剤を希釈するための時間,麻薬伝票記入処理の煩 remifentanil は鎮静効果の弱い麻酔薬であるた 雑さによる業務増大などが remifentanil の使用に め,単独で mECT の麻酔に用いる際には相当高用 対する制約となる.現在のところけいれん誘発時 量必要となる.Jhaveri らは4)意識消失に必要な 間と循環動態の変動が remifentanil 使用における remifentanil の ED 50(50%の患者で開眼と深呼 重要な規定因子になると考えている. 吸の指示に応じることが不可能となるための remifentanil 有効投与量)は 12μg/kg であると Ⅵ.遷延性けいれんに対する対応 し,高用量が必要であることを示唆した.さらに 上述のように remifentanil は遷延性けいれんを Bouillon らは 意識消失時の remifentanil 単独で 助長する可能性があり,そのためには propofol な の Cr50(50%の患者で体を揺する,または大きな どの鎮静薬を増量させなくてはならない.そこで 声で名前を呼び掛けても反応が不可能な remifen- けいれん中途に propofol を投与する方法が検討さ tanil の血中濃度)は 19 ng/mL であるとした. れた.Warnell らは16)電気刺激後 15 秒たった時点 3) Kern らは5) remifentanil 単独での EC50(50%の で propofol を 0.5 mg/kg を投与した群と投与しな 患者で鎮静 OAA/S スコアが 3 以下になるための いコントロール群を比較した.EEG seizure は 63 有効血中濃度)は 12 . 5 ng/mL であるとした. 秒と 52 秒となり propofol 追加群で短縮する傾向 一方,propofol 単独においては,95%の患者に を示した.Hamilton rating scale for depression 意識消失を生じさせるために必要な Cp95 は 8 . 6 μ (HRSD)は両群で有意差なく,auditory delayed, g/ml であるが,remifentanil 血中濃度 6 ng/mL 併 verbal paired associates recall などの認知機能評 用時には propofol の Cp95 が 0 . 88μg/mL と著明 価では有意差が認められた.認知障害の既往,6 に減少した.このように remifentanil は propofol 回以上の mECT 予定者,わずかな認知障害も避け との併用時にはその就眠作用に強く相乗作用的に たい場合(外来でのメンテナンス mECT など)で 働くことが明らかであり,propofol を大きく減量 はこの propofol interruption の適応になるのでは させてもその就眠効果が維持されることが示唆さ ないかと考察されている. れた. Ⅶ.不動化に対する筋弛緩薬 Ⅴ.remifentanil の適応 筋弛緩薬には,損傷回避のための十分な筋運動 全身麻酔の概念や薬物相互作用におけるアイソ の減少,けいれん活性への最小限の干渉,残存筋 ボログラム,循環動態の安定などを考慮すれば 弛緩作用を伴わない自発呼吸の迅速な回復などが remifentanil は mECT 施行症例に全例必要である 求められる8).現在のところ脱分極性筋弛緩薬の と考えられる.特にけいれん誘発困難症例には鎮 suxamethonium が優れていると考えられている. 静薬(propofol)を減量できるため最も良い適応 投与量は 0 . 5∼1 mg/kg とされることが多く, であると考えられる.一方で遷延性けいれんとそ 90%筋弛緩回復に 5∼10 分程度の時間が必要とな れに伴う覚醒時に見られるもうろう状態の出現は る.筋弛緩薬の効果は意識が回復する前に消失し remifentanil による propofol の減量が影響してい ているべきである. る可能性がある.また過剰な電気刺激は記憶障害 suxamethonium の副作用として,高カリウム シ ンポ ジウ ム :電気けいれん療法(ECT)におけるパルス波治療器における検討課題 血症,徐脈,眼圧上昇,筋痛,悪性高熱症が挙げ られる.これらのハイリスク患者には suxamethonium を使用しない.また悪性症候群の既往の ある患者にも悪性高熱との鑑別に苦慮するため使 用を避けるべきである.このような患者に対して は現在のところ rocuronium のような中時間作用 型非脱分極性筋弛緩薬(0 . 3 mg/kg 程度)を使用 する.以前用いられていた vecuronium よりもさ 表 薬剤のコスト オピオイド βブロッカー Ca 拮抗薬 筋弛緩薬 筋弛緩拮抗薬 らに作用時間が短いが,術中には筋弛緩モニター を併用することが望ましいとされる.rocuronium SS755 レミフェンタニル(2 mg) ランジオロール(50 mg) エスモロール(100 mg) ニカルジピン(2 mg) ジルチアゼム(10 mg) スキサメトニウム(200 mg) ロクロニウム(2 . 5 mg) スガマデクス(200 mg) ネオスチグミン(0 . 5 mg) アトロピン(0 . 5 mg) 2 , 495 円 6 , 486 円 4 , 015 円 193 円 416 円 195 円 587 円 9 , 947 円 92 円 92 円 各薬剤は最小の規格で表示した(2012 年 1 月現在) 使用時には,十分な筋弛緩状態からでも筋弛緩効 果を回復させることができるとされている tation starategy7)が検討される重大な問題であっ sugammadex を使用することが 2010 年より可能 た.remifentanil によって鎮静を増強させるとい となった.筋弛緩モニターにおける post tetanic う anesthetic sparing 効果の積極的な利用は,こ count(PTC)が 1 ∼ 2 であるような深い筋弛緩 の問題を解決できる重要なポイントを担うと思わ 状態においても,2 mg/kg の投与で十分筋弛緩作 れる.現在,手術麻酔の多くは安定した管理を行 用の回復が可能となる. えるようになり麻酔法による予後の違いが明確に なり難くなりつつある.mECT の麻酔はそもそも Ⅷ.薬剤のコストについて けいれんを必ず誘発させなくてはならないという 以 上 の よ う に remifentanil,rocuronium, 目的が存在し,術後認知障害を減少させるように sugammadex は mECT における麻酔管理に新し 少ない電気刺激量でけいれんを誘発させることも い局面を展開している.以下に各薬剤のコストを 求められる.疾患の予後および術後の状態を最も 提示する.頻脈治療としてβブロッカーである 左右する麻酔は mECT の管理であると再認識す esmolol や landiolol を使用する方法よりは,remi- べきであると考えられる. fentanil を用いて頻脈を予防する対策が安価とな る.高血圧治療として降圧薬のみ使用するのであ れば,やや高価となるが diltiazem が nicardipine よりも徐脈作用があり,麻酔管理に有用である可 能性が高い.筋弛緩拮抗薬としては sugammadex を用いるほどの深い筋弛緩状態でなければ,neostigmine および atropine を用いてリバースするこ とも可能であり安価となる.各薬剤のコストはそ の自由な使用に制限をもたらすことも事実であ り,患者の状態により必要な薬剤を選択するため の 1 つの指標となる. 文 献 1)Akcaboy, Z. N., Akcaboy, E. Y., Yigitbasl, B., et al.:Effects of remifentanil and alfentanil on seizure duration, stimulus amplitudes and recovery parameters during ECT. Acta Anaesthesiol Scand, 49;1068 1071, 2005 2)Andersen, F. A., Arsland, D., Holst Larsen, H.: Effects of combined methohexitone remifentanil anaesthesia in electroconvulsive therapy. Acta Anaesthesiol Scand, 45;830 833, 2001 3)Bouillon, T. W., Bruhn, J., Radulescu, L., et al.: Pharmacodynamic interaction between propofol and remifentanil regarding hypnosis, tolerance of laryngos- おわりに mECT の麻酔は多くの利益を患者にもたらし てきたが,一方で鎮静薬によるけいれん抑制作用 の弊害(けいれん不発など)は,多くの augmen- copy, bispectral index, and electroencephalographic approximate entropy. Anesthesiology, 100;1353 1372, 2004 4)Jhaveri, R., Joshi, P., Batenhorst, R., et al.:Dose 精 神 経 誌(2013) SS756 comparison of remifentanil and alfentanil for loss of consciousness. Anesthesiology, 87;253 259, 1997 5)Kern, S. E., Xie, G., White, J. L., et al.:A response surface analysis of propofol remifentanil pharmacody- 11)Rasmussen, K. G., Imig, M. W., Varghese, R.: Remifentanil/Thiopental combination and seizure length in electroconvulsive therapy. J ECT, 25;31 33, 2009 12)Recart, A., Rawal, S., White, P. F., et al.:The namic interaction in volunteers. Anesthesiology, 100; effect of remifentanil on seizure duration and acute 1373 1381, 2004 hemodynamic responses to electroconvulsive therapy. 6)Locala, J. A., Irefin, S. A., Malone, D., et al.:The comparative hemodynamic effects of methohexital and Anesth Analg, 96;1047 1050, 2003 13)Smith, D. L., Angst, M. S., Brock Utne, J. G., et remifentanil in electroconvulsive therapy. J ECT, 21;12 al.:Seizure duration with remifentanil/methohexital vs. 15, 2005 methohexital alone in middle aged patients undergoing 7)Loo, C., Simpson, B., MacPherson, R.:Augmentation strategies in electroconvulsive therapy. J ECT, 26; 202 207, 2010 electroconvulsive therapy. Acta Anaesthesiol Scand, 47; 1064 1066, 2003 14)Sullivan, P. M., Sinz, E. H., Gunel, E., et al.:A ret- 8)Mirzakhani, H., Welch, C. A., Eikermann, A., et rospective comparison of remifentanil versus methohexi- al.:Neuromuscular blocking agents for electroconvulsive tal for anesthesia in electroconvulsive therapy. J ECT, therapy:a systematic review. Acta Anaesthesiol Scand, 20;219 224, 2004 56;3 16, 2012 9)Nasseri, K., Arasteh, M. T., Maroufi, A., et al.: 15)Vaidya, P. V., Anderson, E. L., Bobb, A., et al.:A within subject comparison of propofol and methohexital Effects of remifentanil on convulsion duration and hemo- anesthesia for electroconvulsive therapy. J ECT, 28;14 dynamic responses during electroconvulsive therapy:a 19, 2012 double blind, randomized clinical trial. J ECT, 25;170 173, 2009 10)Ottosson, J. O., Odeberg, H.:Evidence based electroconvulsive therapy. Acta Psychiatr Scand, 125; 177 184, 2012 16)Warnell, R. L., Swartz, C. M., Thomson, A.:Propofol interruption of ECT seizure to reduce side effects:A pilot study. Psychiatry Res, 175;184 185, 2010 17)山蔭道明,並木昭義:待望の超短時間作用型麻薬 性鎮痛薬レミフェンタニル.臨麻,29;1739 1753,2005 シ ンポ ジウ ム :電気けいれん療法(ECT)におけるパルス波治療器における検討課題 SS757 Selection of Anesthetics in mECT —Mainly Concerning Remifentanil— Yushi NAKAJIMA1), Tetsuo INOUE1), Atsuhiro SAKAMOTO2) 1) 2) Anesthesia during modified electroconvulsive therapy is mainly achieved with hypnotics and muscle relaxants;however, the optimal choice remains undetermined despite extensive research. Propofol use is increasing, but the increase in the convulsion threshold with this drug is a cause for concern in patients refractory to seizures. Components of general anesthesia include unconciousness, anesthesia, muscle relaxation, and reflex blockade. It is known that a lack of analgesia causes alterations in hemodynamic instability. Remifentanil not only stabilizes the hemodynamics but also reinforces sedation and decreases the required dose of propofol. On the other hand, we should also pay attention to the risk of lengthy seizures that depend on a decrease in the propofol dose. The main factors determining the use of remifentanil depend on the duration of seizures and alterations of the hemodynamics. Rocuronium and sugammadex decrease the risk of complications associated with suxamethonium. However, their use is restricted to a few complicated cases because of their high cost. <Authors abstract> <Key words:mECT, anesthesia, remifentanil, propofol, rocuronium>
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