KiWaMeRu Vol.16 www.bostonscientific.jp/kiwameru 未破裂前交通動脈瘤に対する GDC™360° を用いたコイル塞栓術 東京歯科大学市川総合病院 脳神経外科 片山 正輝 先生 KiWaMeRu 未破裂前交通動脈瘤に対する GDC™360° を用いたコイル塞栓術 Vol.16 東京歯科大学市川総合病院 片山 正輝 先生 症例概要 症 例: 55歳、女性 病 歴: めまいのため当院耳鼻咽喉科受診。頭蓋内精査の MRIにて動脈瘤を疑われて、当科へ紹介となった。 初診時所見: 神経学的異常なし 既往歴: 虫垂炎 3D-CTA: 前交通動脈瘤を認めた( 11 x 8 x 5mm) 脳血管撮影 手 技 1週間前から、バイアスピリン100mg/日を内服した。動脈瘤は、 左 A1-A2分岐部に位置し、neckは5.5mmであった( Fig.1-a,b)。 3D-CTAおよび 3D-RAにて working angleを 2方向設定した。 全身麻酔下、右鼠径に 6F 25cmシースを、左鼠径に 4F 25cm シースを挿入した。6F ENVOY® ( Cordis)を、4F 120cmカテー テル( Cathex )と同軸にして、左内頚動脈に誘導した。その後、 4Fカテーテルは右内頚動脈へ誘導して留置した。マイクロカテー テル( Excelsior™1018 preshaped 45° )をマイクロガイドワイ ヤー( Transend™Platinum 0.014)を使用して、瘤内へ誘導した ( Fig.2-a,b )。先端は、動脈瘤中央よりやや手前に留置した。 左前斜位 64° にて、左 A1、A2を分離し、右内頚動脈からの正面像 の撮影にて、右A1、A2を確認した。フレーミングコイルとして、 GDC10-360° SR 8 x 20を挿入した。瘤の長径が 11mmあり、 GDC10-360° SR 8 x 15を追加したところネックをカバーする ようにフレームが作成できた( Fig.3-a,b )。以降、サイズダウン しながら、GDC10-360° SRを挿入していった。フレーミング時に コイルがblebに入っていくことはなく、 フィリング時もフレーミング を越えてコイルが blebに入ってゆくことはなかった。GDC10- Fig.1-a : 治療前ワーキングアングル(Lt ICAG LAO64゜ ) 360° SR 3 x 6を挿入後、フィニッシングに、ED10-EXS 2 x 3を 挿入したところ、瘤内よりマイクロカテが逸脱したため手技終 了とした( Fig.4-a,b )。術後の経過は良好で、術後 4日目に退院 した。 ■使用コイル 1 s t コ イル : GDC10-360° SR 8 x 20 SR 8 x 15 2ndコイル : GDC10-360° SR 7 x 15 3 r d コ イル : GDC10-360° SR 6 x 11 4 t h コ イル : GDC10-360° SR 5 x 9 5 t h コ イル : GDC10-360° Soft SR 5 x 9 6 t h コ イル : GDC10-360° Soft SR 4 x 8 7 t h コ イル : GDC10-360° Soft SR 3 x 6 8 t h コ イル : GDC10-360° 9 t h コ イル : ED10-EXS 2 x 3 Fig.1-b : 3D-CTA 未破裂前交通動脈瘤に対する GDC™360° を用いたコイル塞栓術 KiWaMeRu Vol.16 東京歯科大学市川総合病院 片山 正輝 先生 Fig.2-a :マイクロカテーテル留置後(Lt ICAG LAO64゜ ) Fig.2-b :マイクロカテーテル留置後( Rt ICAG AP) Fig.3-a :フレーミング後( Lt ICAG LAO64゜ ) Fig.3-b :フレーミング後( Rt ICAG AP) Fig.4-a : 治療後( Lt ICAG LAO64゜ ) Fig.4-b : 治療後( Rt ICAG AP) GDC™360° ポイント ネックが比較的広径であったが、GDC360° の瘤壁に対する追従 性の良さと形状保持力のため、ネックをうまくカバーすることが できた。 bleb へは、フレーミングの際コイルを挿入しなかったが、フィリ ングの際にもフレーミングを越えてコイルが挿入されることは なかった。コンパートメントを形成せずタイトパッキングが可能で、 瘤内への血流は十分に遮断され、blebへの血流も遮断された。 KiWaMeRu ウェブサイトのご案内 www.bostonscientific.jp/kiwameru 販売名:GDCコイル 医療機器承認番号:21300BZY00488000 販売名: トラッカー エクセル インフュージョン カテーテル 医療機器承認番号:21000BZY00720000 販売名:サイメド トランセンド ステアブル ガイドワイヤー 医療機器承認番号:20600BZY00934000 製品の詳細に関しては添付文書/取扱説明書でご確認いただくか、弊社営業担当へご確認ください。 © 2008 Boston Scientific Corporation or its affiliates. All rights reserved. GDC™,Excelsior™,Transend™はBoston Scientific Corporationのトレードマークです。 ENVOY®はジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社の登録商標です。 EDコイルは株式会社カネカの製品です。 ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社 本社 東京都新宿区西新宿1-14-11 日廣ビル www.bostonscientific.jp 0812・82126・W / PSST20081216-0657
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