業務要求水準書【設計・建設、維持管理】(修正後)(PDF形式 - 川崎市

(仮称)産学公民連携研究センター整備事業
業務要求水準書(変更)
平成22年10月25日
川
崎
市
《目次》
■本書の位置づけ
第1章
1
設計、建設に関する業務要求水準
1.業務分担
1.1.市と事業者の業務分担
2.施設設計要件
3
3
4
2.1.事業敷地の基本条件
4
2.2.適用法令等
5
2.3.適用基準等
6
2.4.敷地周辺インフラ整備状況
6
2.5.周辺地盤データ
6
2.6.地中埋設物
7
2.7.埋蔵文化財関連
7
2.8.土地利用履歴
7
3.施設設計要求水準
8
3.1.施設概要
8
3.2.施設全体の整備方針
9
3.3.諸室の整備要件
18
3.4.工事区分
18
4.設計、建設に関する業務
20
4.1.設計業務
20
4.2.監理業務
22
4.3.建設業務
22
第2章
維持管理に関する業務要求水準
1.業務分担
25
1.1.市と事業者の業務分担
25
1.2.業務概要
26
2.維持管理業務要求水準
29
2.1.建築物保守管理業務
29
2.2.建築設備保守管理業務
29
2.3.中和処理槽の保守管理業務
30
2.4.駐車場・駐輪場保守管理業務
30
2.5.機器・備品保守点検業務
31
2.6.修繕・更新業務
31
2.7.清掃業務
32
2.8.廃棄物管理業務
33
2.9.警備業務
33
2.10.植栽・外構保守管理業務
34
<別途配布資料>
①事業計画地敷地図
②供給処理施設平面図
・上水道、下水管、下水サービス管、ガス(中圧、低圧)
③道路平面図
・平面図、標準横断図、区画道路縦断図
④電柱敷設図
・電柱敷設図
⑤周辺地盤データ資料
・事業計画地隣接地地盤データ
⑥高規格堤防(スーパー堤防)関連資料
・国土交通省資料
⑦土壌汚染調査に関する資料
・「いすゞ自動車㈱川崎工場A地区
汚染土壌等処理対策工事実施報告書
平成18年7月」
上記資料を希望する応募者は【担当窓口】宛に申込手続をしてください。
■本書の位置付け
本「(仮称)産学公民連携研究センター整備事業 業務要求水準書」
(以下「本書」とい
う。)は、川崎市(以下「市」という。)が(仮称)産学公民連携研究センター整備事業(以
下「本事業」という。)の施設整備業務、維持管理運営業務を遂行する民間事業者の募集、
選定にあたり、公募に参加しようとする者を対象に交付する「募集要項」と一体のものと
して提示するものです。
本事業の施設設計業務について、市が選定事業者に要求する施設設計性能を示し、本事
業の公募に参加する提案に対して具体的な指針を示すものであり、公募の参加者は本書の
内容を十分に確認、理解したうえで提案を行うこととします。
また、維持管理業務については、市が要求するサービス水準及び具体的な指針を示すも
のです。
1
第1章
2
設計、建設に関する業務要求水準
1.業務分担
1.1. 市と事業者の業務分担
施設整備業務における市と事業者の業務分担を下記に示します。
表 1-1 市と事業者の業務分担
業務分担
大分類
中分類
小分類
業務内容
備考
公共施設部分
市
事業者
民間施
設部分
事業者
設計、建設に関する業務
a.本施設の基
本設計及び
実施設計業
務
1.事前調査業務
敷地測量調査
●
ボーリング調査
●
3. 周 辺 家 屋 等 影
響調査・対策業務
4. 電 波 障 害 等 調
査・対策業務
1.用地確保業務
その他業務
周辺家屋等影響調査・対
策業務
電波障害等調査・対策業
務
用地の取得
2.建設業務
建設工事
4.その他業務
1.工事監理業務
工事監理業務
1. 各 種 申 請 等 の
業務
建築確認申請業務等
2.完工検査業務
e. 設 備 機 器 設
置業務
施設整備、外構整備に係る基
本設計
施設整備、外構整備に係る実
施設計
その他関連する業務
調査の実施及び対策の検討・
実施
調査の実施及び対策の検討・
実施
●
●
●
●
●
●
本施設整備に係る建物建設
工事
本施設整備に係る外構整備
工事
電気、ガス、上下水道、電話
回線の引き込み工事等及び
その工事に係る1期工事敷地
範囲内の外構整備工事
3.外構整備工事
c. 本 施 設 の 工
事監理業務
d. 建 築 確 認 申
請等の手続
き業務及び
関連業務
●
航空法に関連する調査・協議
基本設計業務
実施設計業務
b. 本 施 設 の 建
設業務
●
地質調査
GPS調査
2.設計業務
各種申請に必要となる測量調
査を行う
●
●
●
●
確認申請の他必要となる届
出、許可申請等の実施
●
連担建築物設計制度許
可申請業務
本施設の施設整備、外構整
備に伴い連担建築物設計制
度への許可申請の実施
●
土壌汚染対策法関係通
知届出業務
土壌汚染対策法に関連する
届出書の作成、手続きを行う
●
完工検査業務
本施設の建設業務完了時に
事業者自らの責任において要
求水準書に示された内容が満
たされている事を確認する
●
3. 建 築 物 等 へ の
保険付保業務
4.その他業務
建築物本体への保険付
保(火災保険)
その他関連する業務
1.必要な設備機器
の移設、購入及び
設置、動作確認業
務
現況施設より市が移設す
る分
市が自ら移設、設置、動作確
認を行う。
民間事業者による新規購
入分
施設整備中に設置することが
必要な設備機器を購入、設
置、動作確認を行う。
施設完工後に市が新たに購
入、設置、動作確認を行う。
市による新規購入分
●
●
●
●
●
注記事項
・公共施設部分の事業者が行うべき業務分担の範囲には、公共施設と民間施設との共用部分となる範囲を含むものとします。
※1:民間施設部分の業務分担について
民間施設の設計、建設に必要となる各種業務については事業者の責任において適切
に行うものとします。また、民間施設建設に起因して発生する業務については全て
事業者の分担とします。
3
※1
2. 施設設計要件
2.1. 事業敷地の基本条件
事業敷地
敷地面積
土地所有者
隣地境界
:川崎市川崎区殿町3丁目25番地1のうち
:第2期施設用地 約7,000㎡
:川崎市
:東側 隣地境界
西側 隣地境界
南側 (仮称)再生医療・新薬開発共同研究センター敷地との設定敷
地境界
北側 隣地境界
敷地隣接道路 :敷地南側(地区内幹線道路) 幅員18m
区 域
:都市計画区域(市街化区域)
用途地域
:準工業地域
形態規制
:ア)建ぺい率 60%
イ)容積率 200%
ウ)斜線制限等 あり
エ)高さ制限 航空法による高さ制限有り
日影規制
:5時間、3時間、測定面4m
防火指定
:なし
その他規制
:地区計画(殿町3丁目地区地区計画)
:河川区域
:当該事業対象区域は、「川崎市公害防止等生活環境の保全に関する
条例」に基づいた調査を実施しており、今後土壌汚染対策法第十四
条に基づく申請により第十一条による区域(形質変更時要届出区
域)となる予定です。
※
インフラの引き込み工事及びその部分の外構工事については、(仮称)再生医療・
新薬開発共同研究センター敷地の一部を利用するものとします。
※ 上記基本条件における規制内容については、必要に応じ応募者にて各管理者に確認
を行ってください。
4
2.2. 適用法令等
設計、建設及び工事監理業務の実施にあたっては、関連する法令及び施行令、
施行規則、条例、規則、要綱等を遵守してください。
a. 法令・施行令等
・都市計画法
・建築基準法
・消防法
・河川法
・港湾法
・港湾労働法
・景観法
・航空法
・高齢者・障害者等の移動等の円滑化促進に関する法律(バリアフリー新法)
・建築物における衛生的環境の確保に関する法律
・水道法、下水道法、水質汚濁防止法
・電気事業法、電気設備に関する技術的基準を定める省令
・騒音規制法、振動規制法
・土壌汚染対策法
・廃棄物の処理及び清掃に関する法律
・エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネルギー法)
・高圧ガス保安法
・その他関連法規
b. 条例等
・神奈川県建築基準条例
・川崎市建築基準条例
・川崎市中高層建築物等の建築及び開発行為に係る紛争の調整等に関する条例
・川崎市福祉のまちづくり条例
・川崎市火災予防条例
・川崎市建築行為及び開発行為に関する総合調整条例
・川崎市環境影響評価に関する条例
・川崎市環境基本条例
・川崎市地球温暖化対策推進条例
・川崎市公害防止等生活環境の保全に関する条例
・川崎市都市景観条例
・川崎市緑の保全及び緑化の推進に関する条例
・川崎市廃棄物の処理及び再生利用等に関する条例
・川崎市建築物における駐車施設の附置等に関する条例
・川崎市建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行細則
・川崎市水道条例
・川崎市下水道条例
・その他関連条例
5
2.3. 適用基準等
設計、建設及び工事監理業務の実施にあたっては、以下の各種基準等について最
新版を参照してください。
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)
・公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)
・公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)
・官庁施設の総合耐震計画基準及び同解説
・建築構造設計基準及び同解説
・建築設備設計基準及び同要領
・公共建築工事共通仕様書
・電気設備工事共通仕様書及び同標準図
・機械設備工事共通仕様書及び同標準図
・昇降機耐震設計・施行指針
(国土交通省大臣官房官庁営繕部監修)
(国土交通省大臣官房官庁営繕部監修)
((財)日本建築センター編集)
・川崎市まちづくり局建築工事特則仕様書
・川崎市まちづくり局電気設備工事特則仕様書
・川崎市まちづくり局機械設備工事特則仕様書
・川崎市土木工事必携
・川崎市建築物環境配慮制度(CASBEE川崎)
・川崎市宅地開発指針
・川崎市宅地造成に関する工事の技術指針
・川崎市雨水流出抑制施設技術指針
・舗装の構造に関する技術基準
・舗装設計施工指針
・舗装施工便覧
・排水性舗装技術指針(案)
・排水性舗装技術指針(案)
・コンクリート標準示方書
2.4. 敷地周辺インフラ整備状況
a. 上水道・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・200A
b. 下水道(雨水・汚水)・・・・・・・・・公設桝φ700取付管 VUφ450
c. 都市ガス・・・・・・・・・・・・・・・・・・中圧Bφ150
d. 電 気・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・電柱整備予定
※上記事項における詳しい整備状況等については、必要に応じ応募者にて各管理者に確認
を行ってください。
2.5. 周辺地盤データ
別途配布資料
⑤事業計画地隣接地地盤データを参照してください。
6
2.6. 地中埋設物
施設計画に影響を与える地中埋設物はありません。
2.7. 埋蔵文化財関連
当該事業対象区域は、埋蔵文化財包蔵調査区域外です。
2.8. 土地利用履歴
当該事業対象区域は、いすゞ自動車株式会社川崎工場跡地です。
「川崎市公害防止等生活環境の保全に関する条例」に基づいた調査を実施してお
り、今後土壌汚染対策法第十四条に基づく申請により第十一条による区域(形質変
更時要届出区域)となる予定です。
※事業計画地敷地図、供給処理施設平面図、道路平面図、電柱敷設図、周辺地盤データ資
料、高規格堤防(スーパー堤防)関連資料、土壌汚染調査に関する資料についての資料
は別途配布します。希望する応募者は【担当窓口】宛に申込み手続きをしてください。
7
3. 施設設計要求水準
3.1. 施設概要
(1) 施設の導入機能
表 3-1 施設内容
公共施設
建設施設
環境総合研究所
(約 2,105 ㎡)※1
(仮称)健康安全研究センター
(約 2,025 ㎡)※1
国際ビジネス交流支援施設
(約 50 ㎡)※1
交流施設
(約 924 ㎡)※1
民間施設
専有面積 2,000 ㎡程度※2
全体共用施設
その他施設
導入機能概要
・公害研究所、公害監視センター、環
境技術情報センターの既存3事業
所の統合・再編による施設
・アーカイブスペース、UNEP連携
プロジェクト事務所及び研修受け
入れスペース(1階)
・従来の衛生研究所の高度化施設
・備蓄倉庫(1階)
・国際ビジネス交流の支援機能(1階)
・大会議室、ホール・交流ラウンジ、
講演・講座スペース、共用書庫
・研究開発拠点の形成を図るための先
端技術を有する大学、研究機関、企
業等が入居する施設
・エントランス、管理室(1階)
・各階の便所、階段、エレベーター、
エレベーターホール、ごみ集積所、
給湯室
・倉庫、機械室、電気室、廃棄物保管
庫、中和処理槽、廃液槽など(1階)
・駐車場、駐輪場
・外構施設
※1公共施設欄内()内の面積は、環境総合研究所、(仮称)健康安全研究センター内にお
ける各職員用共用スペース、廊下、PS・DS・EPS を除く諸室専有面積の合計です。
※2(仮称)産学公民連携研究センターについては、殿町3丁目地区の中核施設として先
導的な役割を担うとともに、研究開発施設等の集積の促進を目指すため、環境・ライ
フサイエンス分野の高度な先端技術等を有する大学、研究機関、企業等を誘致するこ
ととしており、これらが本施設の民間施設に一定規模以上入居することが不可欠とな
っていることから、民間施設の規模については、専有面積で 2,000 ㎡程度とします。
8
3.2.施設全体の整備方針
3.2.1 建築計画の考え方
(1) 建築計画
a. 配置計画
・安全性と利便性に配慮した車両動線、歩行者動線の確保、条例に基づく駐車場附
置台数、法定緑化面積を確保し、効率的な建物配置計画とします。また、本施設
への来訪者、見学者用として大型バスの通行と一時停留が可能な計画に配慮して
ください。
・敷地西側(通路2号:幅員4m内1mは緑地帯)の地区施設を利用し、インフラ
を引き込む必要があります。なお北側(通路1号:幅4m内1mは緑地帯)、西側
の地区施設と本施設の間には、周辺環境に配慮してグリーンベルトを整備し、構
内道路と一体的に計画することとします。
・敷地境界部分にはフェンスを設け、不審者などの侵入防止対策を行い、できるだ
け周辺に開かれた施設を目指します。
b. 建物平面計画
・倉庫、機械室、電気室、廃棄物保管庫、中和処理槽など、各施設に共通し、かつ
共同利用やスペースの集中化によって効率化の望める諸室に関しては、積極的に
共用化を推進するものとします。
・来館者がアクセスしやすい階に、殿町3丁目地区や広く社会に情報発信を行うた
めの交流施設を配置することによって利便性を確保し、他の施設のセキュリティ
を確保するものとします。
・(仮称)健康安全研究センター(「備蓄倉庫」を除く)、環境総合研究所(「アーカ
イブスペース」
「UNEP連携プロジェクト事務所及び研修受け入れスペース」を
除く)はそれぞれ1フロアで集約するものとしてください。
c. 平面計画の方針
・各施設内の諸室機能に充分配慮して、使い勝手の良い諸室形状となるようにする
と共に諸室間の連携・連続性を踏まえたうえで効率的な諸室配置構成、職員動線
ととなるように計画してください。
(仮称)健康安全研究センターには「理化学研究機能」「微生物研究機能」、環境
総合研究所には「大気系」
「水質系」と実験上のグループがあり、コンタミネーシ
ョンに配慮した計画とする必要があります。
・各階の全体共用施設部分(エレベーター、階段、トイレ、給湯室)はできるだけ
集約して配置し事務室やロッカールームとの利便性に配慮してください。
・建物外周部にはバルコニーを設け、設備搬入用および搬出入口を設けることで、
大型機器の搬出入や機器設置、メンテナンスを行えるようにしてください。また、
併せて廊下、諸室の出入口の有効幅員の確保にも努めてください。
・交流施設は、建物入口からアクセスしやすい位置に配置すると共に、機械室や電
気室などのバックヤードスペースを集約して配置することで来館者の動線が交錯
しない配置とします。
・民間施設については、本事業目的を満たせるように適切な計画としてください。
(2) 動線計画
交流施設の用途を考慮し、開館時間内においては来館者が建物内に自由に入館で
きる事を想定します。環境総合研究所、
(仮称)健康安全研究センターなど、セキュ
リティが必要とされる施設については、各施設の入口にて来館者のチェックを行え
るように計画してください。
9
一般の来館者との動線と交差しないように、物資・検体の搬出入用の動線、およ
び搬出入ヤードを確保する計画としてください。
(3) セキュリティ計画
高度な研究、感染症などセキュリティの必要な実験を行っていることを考慮し、
安全性の確保、機密の保持を確実に行えるセキュリティ計画を行うものとします。
a. 敷地境界におけるセキュリティ(0次セキュリティ)
敷地境界線においては、フェンスなどで、不審者などの侵入防止対策を行ってく
ださい。
ただし、殿町3丁目地区地区計画および地区施設としての西側(2号通路)
・北側
(1号通路)歩行者用通路の存在から、敷地外周部では緑化などを通じて敷地周辺
と一体となった景観保持に努めるものとします。
b. 建物外周セキュリティ(1次セキュリティ)
建物外壁面(建具、サッシュ等)での不審者などの侵入防止対策を行うものとし
ます。
建物のメインエントランス付近には管理室を配置して、入退館者のチェックが行
えるようにしてください。
建物内の交流施設、全体共用施設(機械室、電気室、廃棄物集積場所等のバック
ヤードを除く)は1次セキュリティのエリア内としますが、施設の未利用時、退室
時、休館日については、施錠等により入退出管理を行うセキュリティ計画を行い実
施してください。
c. 建物内セキュリティ(2次セキュリティ)
環境総合研究所、
(仮称)健康安全研究センター、国際ビジネス交流支援施設、民
間施設は、2次セキュリティのエリアとし、階段、エレベーターホール、便所など
の全体共用施設との境界にセキュリティラインを形成して入退出管理及び不法侵入
防止・監視できるセキュリティ計画としてください。
なお、
(仮称)健康安全研究センターでは、事務室から微生物研究機能、理化学研
究機能への入退室も管理できるセキュリティ計画としてください(微生物研究機能
のエリアは、エリア全体を感染症法に基づく管理区域としてセキュリティ計画を行
うものとします)。
d. 特殊セキュリティ(高次セキュリティ)
バイオセーフティレベル3環境を必要とする室やデータ処理を行う諸室などで、
さらに厳密な入退室管理が必要な部屋については2次セキュリティエリアとの境界
にセキュリティラインを形成し高次セキュリティのエリアとして入退出管理できる
セキュリティ計画としてください。
また、
(仮称)健康安全研究センターの微生物研究機能のエリアでは、各諸室の廊
下との出入口について、指定された時間に一斉施錠・開錠ができるシステムを導入
することとします。
(4) 環境計画
a. 環境
市における環境・ライフサイエンスの先導的役割を果たす殿町3丁目地区におい
て、中核施設である本施設では積極的な環境配慮設備の導入を図るものとします。
①環境分野の研究開発拠点にふさわしい環境技術ショーケースとなる技術の導入
・太陽光、太陽熱利用、地中熱利用の再生可能エネルギー
・高断熱、ペアガラスなどの外部環境の負荷削減
・全体共用施設にはLED照明、人感センサー、昼光連動制御、節水型衛生器具
10
などの資源・エネルギーの有効利用
②川崎発の環境技術を創出する施設計画
・新しい環境技術導入を容易とする更新性・拡張性のある機器・システムの採用
・機器・機種に依存しないBEMS(Building Energy Management System)の導入
・導入技術の効果検証を可能とし、広く情報発信する仕組の構築
③川崎市建築物環境配慮制度(CASBEE川崎)における高い環境性能の確保
・CASBEEランクA以上とします
※なお、CASBEE評価項目「地球環境温暖化防止対策の推進」
「エネルギー対
策」
「建物の熱負荷抑制」においてペリメーター(窓から5m範囲)熱負荷係数
であるPAL値(基準値300)の削減率15%以上の性能基準として求め、
「建物の熱負荷係数」評価としてレベル 4 以上を求めるものとします。
・ライフサイクルCO2への配慮することとします
b. 景観
研究施設としての機能を重視しつつ、屋上やバルコニーに設置する設備機器、並
びに換気口や立ち上がりダクトなどへの意匠性の配慮を行い、多摩川や周辺景観と
の調和に配慮したデザイン、外壁等の仕様、色彩とします。
また多摩川に沿った歩行者通路や対岸、周辺道路の環境や景観に配慮した適切な
植栽計画を行うことで先端的研究地区でありながら、親しみやすい景観を作ること
を目指すものとします。
(5) 建築仕様
a. 本施設には入出管理に配慮する複数の機能が混在するため、明確なゾーニング、
セキュリティ範囲区分を考慮した諸室配置、空間構成としてください。
b. 各諸室や廊下の床は設備配管のフレキシブル性、メンテナンス性及び所内LAN
の布設に配慮し、フリーアクセスフロアとしてください。なお、諸室の機能上(ウ
エット・ラボにおける防水性など)フリーアクセスフロア以外の仕様での対応で
も可能としますが、その場合、上記配慮事項及び段差処理に十分考慮してくださ
い。
c. 遮蔽性、遮光性を考慮して窓のある全ての部屋にはブラインドを付けるためのブ
ラインドボックスを設置することとします。
d. 省エネルギーに配慮した計画としてください。
e. 共用部分についてはユニバーサルデザインの理念に則り、誰もが使いやすい施設
となるようにしてください。
f. 色彩計画は、各諸室の利用目的や利用者層に適した色調としてください。
g. 使用する材料(建築資材等)は、ホルムアルデヒドや揮発性有機化合物等の化学
物質の削減に配慮したものとしてください。
h. 塗装及び接着剤(建築資材等)は、ホルマリン不検出のものとしてください。
i. ユニバーサルデザインに配慮したサインを敷地内及び建物内に適切に設置してく
ださい。
(6) 研究・実験・分析用の機器及び備品
公共施設部分に設置する研究・実験・分析作業のための設備機器、机、椅子等の備
11
品等(以下「機器・備品」という)は、原則として市が調達、設置、動作確認を行う
ものとします。ただし、設置にあたり建設工事(給排水管の接続、躯体への開口等、
排気ダクトへの接続)を伴う研究・実験・分析作業のための機器・備品については、
市が指定する機器・備品の調達と設置、動作確認までを行うものとし、機器・備品の
転倒防止、躯体への固定を施すものとします。また、市が自ら移設、設置する機器・
備品の固定、転倒防止処置への対応についても考慮してください。なお、詳細につい
ては設計協議の中で調整するものとします。
3.2.2 構造計画の考え方
(1) 耐震安全性の分類
耐震安全性の分類は、「官庁施設の総合耐震計画基準」に基づく分類の中で、本施設
が『人命及び物品の安全性確保が特に必要な施設』の『危険物を貯蔵する又は使用する
施設』のうち『放射性物質若しくは病原菌類を貯蔵又は使用する施設及びこれらに関す
る試験研究施設』であることから以下の耐震性能を満足させることとします。
構造体の耐震性
:Ⅰ類
建築非構造部材の耐震性 :A類
建築設備の耐震性
:甲類
(2) 構造種別
構造種別は、耐震性、安全性、耐久性、施工性、経済性を総合的に判断して適切な
ものを選択することとします。
(3) 床荷重
施設内に設置する機器には重量の重い機器が含まれるため、各諸室内に配置する機
器等を考慮して適切な床荷重を設定しそれらの機器の設置に対応してください。
3.2.3 設備計画の考え方
(1) 一般事項
a. 更新性・メンテナンス性に配慮した計画とします。
b. ライフサイクルコストに留意した設備計画とし、ランニングコストの軽減に配慮す
ることとします。
c. 環境に配慮した計画とします。
・屋上などに太陽光発電(100kW、契約電力の約15%程度)を導入し環境
負荷の低減、省エネルギー化に配慮することとします。
・バルコニーなどに太陽熱設備を導入し、環境負荷の低減、省エネルギー化に配
慮することとします。なお、給湯におけるCO2排出量を50%程度削減する
こととし、給湯が必要な室に引き込んでください。
・杭やボアホールを用いた地中熱利用ヒートポンプなど、地中熱利用による省エネ
ルギー対応の実施を行うこととします。なお、空調システムとして年間CO2排
出量を概ね100t-CO2以内としてください。
・BEMSを活用し、施設全体の消費エネルギーの削減を図るように設備機器等の
最適な運転・監視、計測、分析、診断を行ってください。なお、環境総合研究所
の事務室には計測結果等の表示が行えるように表示盤等を設置することとしま
す。
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・植栽の散水用には雨水の利用を図るものとします。
※「住宅・建築物省CO2先導事業
努めてください。
国土交通省」など補助金の積極的な導入に
d. 良好な室内環境(温度、湿度、照度 等)を確保することとします。
公共施設については、特別な指定がない限り一般的な温度(夏期:乾球温度28℃、
冬期:乾球温度20℃)及び一般的な湿度(夏期:相対湿度50%、冬期:相対
湿度40%)を確保することとします。
e. 照度については特別な指定がない限り「建築設備設計基準・同要領(国土交通省
大臣官房官庁営繕部監修)」(最新版)によるものとしてください。
f. 各諸室における揮発性有機化合物の室内濃度は、下記、表 3-2 に示す六化合物を
対象とし、同表に示す室内濃度以下であることとします。また、検体採取方法及
び測定方法については、厚生労働省が定める「室内空気中化学物質の室内濃度指
針値及び標準的測定方法等について」に準拠して行うものとします。
表 3-2
厚生労働省室内濃度指針値(抜粋)
揮発性有機化合物
室内濃度
ホルムアルデヒド
0.08ppm
アセトアルデヒド
0.03ppm
トルエン
0.07ppm
キシレン
0.20ppm
エチルベンゼン
0.88ppm
スチレン
0.05ppm
g. 屋外に設置する建築設備、各施設の研究機器等からの排気設備等については塩害
に対する対応を行うこととします。
h. 屋外に設置する設備機器については航空法における羽田空港への進入表面を超え
ることはできません。
i. 原則としてトイレ・給湯器使用室等の水を使用する部屋の下階には、電気室・発
電機室等を配置しないものとしてください。
j. 水道・電気・ガス料金については、公共施設(環境総合研究所、
(仮称)健康安全
研究センター、国際ビジネス交流支援施設、交流施設)、民間施設と全体共用施設、
その他施設の各使用料が明確になるように設備を設けることとします。
(2) 電気設備
a. 電灯設備
¾ 各室、共用部等に設ける照明器具、コンセント等は、各室の用途に適した形式、
数量、容量を確保し、それぞれ適した位置に配置することとします。
¾ 中央実験台のある諸室の照明計画では、中央実験台での作業に支障をきたさな
いよう、照明器具の配置、照度の確保に配慮することとします。
¾ 高効率型器具、省エネルギー型器具(LED照明など)、調光型器具等を採用
する。また、タイマーや人感センサー、昼光連動制御を用いて効率的な照明の
制御、照度の確保を行うこととします。
¾ 一般照明器具については、容易に電球交換、保守管理ができるよう配慮すると
13
ともに、入手が難しい電球及び器具は極力使用しないものとしてください。
¾ 非常照明・誘導灯(バッテリー内蔵型)は、関連法令に基づき設置してくださ
い。
¾ 照明の管理は諸室毎及び各施設の事務室で一括管理を行うこととし、本施設の
管理室においても一括管理できるようにしてください。
b. 動力設備
¾ 各空調機、ポンプ類等の動力機器の制御盤の製作・配管配線・幹線配線等を行う
こととします。
¾ 動力制御盤は、原則として機械室に設置することとします。
c. 受変電設備
¾ 受電方式は、普通高圧受電方式とします。
¾ 三相3線6kV受電とし、電源の信頼性向上のため本予備2回線受電方式とし
ます。
¾ 屋内設置型の受変電設備とします。
¾ 各施設に分電盤と子メーターを設け、使用量を計測できる用にすると共に、必
要な諸室にはそれぞれ分電盤を設けることとします。
d. 非常用電源設備
¾ 建築基準法、消防法及び他関連法規に基づいた容量を確保してください。
¾ 上記の容量に、研究機器等で必要となる非常用電源の容量を見込むものとしま
す。
e. 避雷設備
¾ 避雷設備を設けることとします。なお、設置する設備についても航空法におけ
る羽田空港への進入表面を超えることはできません。
f. 電話設備
¾ 本施設内のMDFまで配管配線等を行うこととし、PHS端末、内線電話機器
については市が設置します。
¾ ダイヤルイン方式とし、必要に応じた回線数(31回線)とします。
¾ (仮称)健康安全研究センターはPHS方式を整備し、端末は職員(約44名)
が携帯します。
¾ 環境総合研究所及び交流施設の必要な諸室に内線電話を設置し、施設内の諸室
間は、内線による通話を行います。
¾ 各内線電話、PHSからも外線電話がかけられるようにすることとします。
g. 情報通信設備
¾ (仮称)健康安全研究センター、環境総合研究所の各諸室においては、有線L
ANの通信設備が利用できるように配管を行うこととします。
¾ 環境総合研究所には環境測定データの通信用に専用回線を引き込みできるよう
に配管を行うこととします。
¾ 公共施設の交流施設部分、アーカイブスペース、UNEP連携プロジェクト事
務所及び研修受け入れスペース、国際ビジネス交流支援施設には高速無線LA
Nに対応した通信設備を整備することとします。
¾ 民間施設部分には情報通信設備が利用できる設備環境の整備に配慮することと
14
します。
¾ 市のイントラネットの光ケーブルの引き込みに必要なONU、ルータを1階交
流施設の一部に設置するため、引き込み及び各施設への配線ルートの確保、配
管を行うこととします。
h. 放送設備
¾ 放送設備は業務放送と非常用放送の兼用とし、消防法に定める設備を設置して
ください。
¾ 各施設の事務室及び本施設の管理室より全館及び各施設への放送が可能な設備
とすることとします。
¾ 非常放送設備機能以外に、コンパクトディスク・チューナー(AM・FM)
・M
Dとチャイム設備を備える。また、オートアナウンスができる設備を備えるこ
ととします。
i. テレビ共同受信設備
¾ デジタル放送用テレビアンテナ(BS・CS含む)、ラジオのアンテナを設置し
てください。
j. 火災報知設備・警報装置等
¾ 関係法規に基づき設置し、本施設の管理室に主受信機を設置し、各施設の事務
室にも受信機を設置してください。
¾ 高圧ガスの使用室、保管室には検知器を設置し、出入り口には表示盤を設ける
と共に、警報盤を各施設の事務室に設置してください。
¾ BSL3(バイオ・セーフティー・レベル3)の警報についても、出入り口に
は表示盤を設け、警報盤を各施設の事務室に設置することとします。
k. テレビ電波障害対策
¾ 事前事後のテレビ電波障害調査を行い、報告書の提出を行ってください。ま
た、本施設建設に伴うテレビ電波障害が発生した場合は、本工事にてテレビ
電波障害対策を行うこととします。
l. 配電線路・通信線路設備
¾ 電力・電話・情報配線の引込み及び外構に供する配管配線設置を行うこととし
ます。
m. 警備設備
¾ 3.2.1(3)セキュリティ計画を踏まえ、利便性も考慮した確実性の高いセキュリ
ティシステムを整備してください。
n. 航空障害灯設備
¾ 航空法第51条、51条の2による航空障害灯を設置してください。
¾ 航空障害灯が進入表面を超えないように注意してください。
(3) 空調換気設備
a. 熱源設備
¾ CO2削減と省エネルギー、イニシャルコストの低減に配慮した熱源システム
とすることとします。
b. 空調設備
15
¾ 空調設備は個別空調方式とし、各々の空調条件や運転時間に配慮することとし
ます。
¾ 各諸室で管理することとしますが、各施設の事務室及び本施設の管理室におい
ても一括管理ができるようにしてください。
¾ 大会議室など可動間仕切り壁により空間が変化する室は、その変化に対応でき
る空調設備とすることとします。
¾ バイオハザードやケミカルハザードなどの特殊空調設備が必要な室についても
個別に対応することとします。
c. 換気設備
¾ 建築基準法に基づき設置してください。
¾ 空調負荷の抑制が図られる設備を設置することとします。
¾ ドラフトチャンバー等研究機器で強制排気が稼動している場合に連動して作
動するものとします。
¾ 各研究室の換気設備については、外気取入れと特殊排気のショートサーキット
やコンタミネーションに配慮してください。なお、沿岸地であるため外気は塩
害対策用の除塩フィルタなどの設置に配慮することとします。
¾ 必要に応じて自然換気などを併用することで省エネルギー化に配慮すること
とします。
d. 排煙設備
¾ 建築基準法に基づき設置してください。
e. 自動制御設備
¾ 本施設の管理室において、建築設備全体の監視機能、表示機能、操作機能、制
御機能の操作が可能なものとすることとします。
(4) 給排水衛生設備
a. 給水設備
¾ 受水槽に貯留後、加圧給水ポンプにて圧力給水とします。
b. 排水設備
¾ 敷地内からの一般の汚水、雑排水は、敷地内の最終桝へ接続させることとしま
す。
¾ 特殊排水の処理方法は、実験で使用した排水および1次洗浄水は、廃液槽に貯
留し、産業廃棄物として処理する。2次洗浄水は中和処理槽にて処理し下水放
流します。排水管はそれぞれの槽まで専用配管とし建屋内に設けるシャフトに
配管することとします。
c. 給湯設備
¾ 局所給湯方式とし、太陽熱利用を図ることとします。
d. 衛生設備
¾ 節水型衛生器具等を設置して水資源の保護、ランニングコストの低減を図ること
とします。
¾ 清掃等維持管理を十分考慮して選定することとします。
¾ トイレの衛生対策、特に臭気対策には十分に配慮することとします。
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¾ 1階及び4階には、バリアフリー対応のトイレを設置することとします。
(5) 消火設備等
¾ 消防法、火災予防条例、建築基準法及び所轄消防署の指導等に従って、各種設
備を設置してください。
(6) エレベーター設備
¾ 15人乗り規模以上のエレベーター(乗用、人荷用)を2台以上設けてくださ
い。
¾ 人荷用エレベーターは高圧ガスボンベや機器の搬入の利用があるため、乗用エ
レベーターより大きいサイズの仕様に配慮することとします。
¾ 乗用エレベーターはバリアフリー仕様としてください。
¾ 各施設の事務室及び本施設の管理室に運転監視盤・エレベーター用インターホ
ンを設置することとします。
3.2.4 外構計画の考え方
a. 構内道路計画
建物玄関へのアプローチ、防災及び建物の維持管理を考慮し、建物外周に相互通
行可能な構内道路を配置することとします。
(仮称)再生医療・新薬開発共同研究センターと当該施設の間に設ける当該敷地の
構内道路は、(仮称)再生医療・新薬開発共同研究センターの構内道路としても利用
できるものとします。
構内道路については大型バスや重量物のトラックなどが通行可能な幅員、回転を
考慮して計画してください。
b. 舗装計画
経済性及びメンテナンスの容易性を考慮し、アスファルト舗装を基本とし、保水
性舗装、透水性舗装、遮熱性舗装の導入についても検討することとします。
c. 敷地内雨水排水計画
敷地の現況傾斜を利用しながら、建物および周囲に降った雨水を効率的に排水す
る計画としてください。
「川崎市雨水流出抑制施設技術指針」による雨水流出抑制のための貯留槽を設け、
貯留槽へ接続するための雨水排水施設を機能的・経済的に配置することとします。
d. 廃棄物保管庫
(仮称)健康安全研究センターが使用する廃棄物保管庫を設置するため、スペ
ースを確保することとします。
e. 駐車場・駐輪場計画
川崎市建築物における駐車施設の附置等に関する条例及び川崎市福祉のまちづく
り条例に基づき、必要な駐車場台数を整備することとします。車椅子対応用駐車場
1台分を整備するとともに、公用車の駐車場を4台分整備し屋根付駐車場として整
備してください。なお、電気自動車用充電設備を 1 基以上設置し、事業期間中の点
検、保守、維持管理を行ってください。
市利用分以外については、当該施設の利用者や民間施設の入居者用駐車場として
整備してください。
17
川崎市自転車等駐車場の附置等に関する条例に基づき、必要な自転車駐車場台数
を整備することとします。なお、公共施設の利用者分として10台以上確保してく
ださい。
f. 緑化計画
川崎市環境影響評価に基づく緑化面積(15.6%)を確保してください。
メンテナンス性、経済性を踏まえ、良好な環境づくりに資する適切な植栽を選定
することとします。
g. 歩行者計画
敷地内では歩車分離を原則とし、メインエントランスの東側道路沿いに歩行者通
路を設け、(仮称)再生医療・新薬開発共同研究センターの外構整備歩行者通路と一
体的に整備し、歩行者の安全に配慮した計画とします。
3.3.諸室の整備要件
各施設における諸室の整備要件については「(仮称)産学公民連携研究センター整
備事業 業務要求水準書 別添資料」を参照してください。
3.4.工事区分
3.4.1 インフラ整備に伴う工事区分
(1) 基本的な考え方
本施設についての給排水、ガス、電気等のインフラ整備については、その引き込みを(仮
称)再生医療・新薬開発共同研究センター敷地の一部を利用しなければなりません。このた
め、本施設の建設工事にはインフラ整備工事と併せて、(仮称)再生医療・新薬開発共同
研究センター敷地で掘削する部分についての整備(緑地、フェンス、舗装、配水管、照明
等)も含めるものとします。
(2) 対象となる工事範囲等
別途公表する、
「(仮称)再生医療・新薬開発共同研究センター敷地内工事範囲及び整
備仕様」を参照してください。
3.4.2 機器・備品の設置に伴う工事区分
(1) 基本的な考え方
研究・実験・分析等に必要な機器・備品については、建築物と不可分で、かつ建設工事と
して設計、施工、調達、設置、動作確認まで一体的に行うことにより、円滑な施設整備が図ら
れ、費用、工期の点において効果が認められるものを建設工事に含めるものとします。
(2) 対象となる機器・備品
基本的な考えに基づく主な機器・備品は以下のものとします。
・給水排水排気設備を伴う中央実験台
・卓上型ドラフトチャンバーを設置するサイド実験台
・流し台(汚水用流し台を含む)
・ドラフトチャンバー及び卓上型ドラフトチャンバー
・シリンダーキャビネット(室までの集中配管を含む)
・高圧ガスボンベ架台(室までの集中配管を含む)
・天蓋フード
・非常用シャワーブース
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・換気扇(非常時強制排気用)
・漏水防止バット
・洗濯機用防水パン
・排水処理装置
・外気取入れ空調機
・給気処理用フィルターユニット
・排気用活性炭吸着装置
・特殊な空調設備が求められる恒温恒湿の空調
・冷蔵室、冷凍室
・集密書架
・スクラバー
・ブロアー
・ファン
・廃液槽
・装置固定用グレーチング
・循環空調器
なお、ドラフトチャンバー等と接続する排気ダクトの設置についても本施設の建設工事に
含めることとします。
(3) その他の留意点
市が別途に既存施設から移設、設置する機器・備品に関連する建設工事側で対応しな
ければならない設備(機器・備品に隣接整備の必要な給水設備や排水口等)や、スクラバー
等からの排気ダクト(諸室内天井面までの布設。接続は別途市が行います)、高圧ガスの設
置スペースから必要諸室内(室内側栓止め)までの集中配管は建築工事に含まれるものとし
ます。
なお、詳細については設計協議の中で調整するものとします。
19
4.設計、建設に関する業務
4.1. 設計業務
(1) 基本設計
事業者は実施設計を行う前に、以下の項目における基本設計図書を市に提出し確認
を受けることとします。
① 建築計画
a. 計画概要書
b. 建物概要・面積表・法規チェック
c. 建物配置計画
d. 施設レイアウト・動線計画(職員・民間施設利用者動線、一般利用者動線)
e. 機器レイアウト計画
f. 工事区分図
g. 平面計画・断面計画・立面計画
h. 色彩計画
i. 内観・外観デザイン計画
j. 内装仕様・外装仕様(使用材料)
k. 環境技術計画
② 構造計画
a. 計画概要書
b. 基本構造計画
③ 電気設備計画
a. 設備計画概要書
b. 仕様概要
④ 機械設備計画
a. 設備計画概要書
b. 仕様概要
⑤ 外構計画
a. 外構整備計画書
b. 舗装・植栽計画
⑥ 施工計画
a. 計画概要
b. 概算工事工程表(着工までの実施設計、各協議、申請期間及び実施設計)
c. 残土処分
⑦ その他
a. 打ち合わせ議事録
b. その他必要な図書、計画書等
⑧ 関係各機関との事前協議
a. 建築確認申請及び関係条例
b. 連担建築物設計制度
c. 航空局との協議
d. CASBEE川崎
e. その他必要な事前協議
20
(2) 実施設計
① 基本事項
業務実施にあたっては以下の点について留意してください。
a. 関係各機関と十分打ち合わせを行うこととします。
b. 川崎市まちづくり局の各種特則仕様書(最新版)等を遵守してください。
c. 建築工事共通仕様書
ることとします。
国土交通省大臣官房官庁営繕部監修(最新版)等を遵守す
d. 敷地測量図の確認を行うこととします。
e. ボーリング調査を行い、実施設計に必要なデータを確認することとします。
f. GPS測量を行い、国土交通省東京航空局と協議を行うこととします。
g. 電波障害について調査することとします。
h. 業務実施期間中、市に対して作業の報告(中間報告)を行い、業務終了後最終的
な報告を行い、市に確認を受けることとします。
② 設計図書
a. 建築設計図書
特記仕様書、図面リスト、案内図、配置図、面積表、仕上表、平面図、立面図、
断面図、矩計図、階段詳細図、平面詳細図、展開図、伏せ図、建具表、雑詳細
図、サイン計画、その他必要な図面等。
b. 構造設計図書
特記仕様書、図面リスト、構造図、構造計算書、その他必要な図面等。
c. 電気設備設計
特記仕様書、図面リスト、受変電設備図、幹線系統図、動力設備図、弱電設備
図、消防設備図、各種計算書、その他必要な図面等。
d. 機械設備設計
特記仕様書、図面リスト、給排水衛生設備図、消防設備図、空調設備図、換気
設備図、昇降機図面、衛生機器リスト、各種計算書、その他必要な図面等。
e. 外構設計
f. 施工計画書
仮設計画、工事事務所の設置位置、資材置き場、工事工程表、残土処理、その
他必要な図書等。
g. その他
打ち合わせ議事録。
(3) 申請業務等
a. 建築確認申請書の作成・提出
確認申請図書の作成と提出、それにともなう各関係諸官庁との協議、お知らせ
看板の設置、近隣説明等を行うこととします。
b. 連担建築物設計制度に関する許可申請書の作成・提出
c. 土壌汚染対策法による届出書の作成・提出
21
d. 電力引き込みに伴う株式会社東京電力との協議の実施
e. その他必要となる申請関係
建設工事に伴う各種申請図書の作成及び提出及び、申請図書作成に伴う各関係
諸官庁との協議、調整等を行うこととします。
4.2.監理業務
(1) 基本事項
a. 工事監理者は建築基準法及び建築士法に規定する建築士とします。
(2) 業 務
a. 工事監理者は、自らの責任により実施設計図書を監理してください。
b. 工事監理者は、市があらかじめ定めた時期において工事の進捗状況等を報告する
ほか、市から要請があった場合には適時報告、説明等を行うこととします。
4.3.建設業務
(1) 基本事項
a. 関連法令等を遵守してください。
b. (仮称)再生医療・新薬開発共同研究センターと工事中に関する必要な協議を行うこ
ととします。
c. (仮称)再生医療・新薬開発共同研究センターや近隣住民及び工事関係者の安全確
保と環境確保に十分配慮してください。
d. 低振動・低騒音の工法を選択してください。なお、騒音計、振動計を工事範囲内
に3か所以上設けて常時掲示を行い、周辺環境配慮への意識を保つようにしてく
ださい。
e. 工事車両の通行については、独立行政法人都市再生機構の指示に従ってください。
f. 隣接する第三期施設予定地を仮設用地として必要とする場合には、独立行政法人
都市再生機構と協議調整してください。
g. (仮称)再生医療・新薬開発共同研究センターや近隣住民との調整、関係各機関と
の調整を十分行い、工事の円滑な進行と安全を確保することとします。
h. 効率的で無理のない工事工程とすることに配慮してください。
i. 作業工程、作業時間に関する事項を適時、(仮称)再生医療・新薬開発共同研究セ
ンターや近隣に周知すると共に、進捗報告会等を適宜行うこととします。
j. 施工時においても、航空法による羽田空港への進入表面を超えることはできませ
ん。
※詳細については実施設計の段階で国土交通省東京航空局と協議を行うこととし
ます。
(2) 業 務
a. 事業者は設計図書及び施工計画書に従って施設の建設工事を実施してください。
22
b. 着工に先立ち、実施工程表及び施工計画書を市に報告し、確認を受けることとし
ます。
c. 工事の記録簿の作成を行い、常に工事現場に整備することとします。市による完
工確認終了後、しゅん工図等と共に整理し、市に提出することとします。提出す
る図書類には電子データ(PDFデータ、CADデータ、構造計算データ、現場
管理写真の画像データ、その他文章作成の際に使用したデータ)を含むものとし
ます。
d. 建設期間中に事業者が行う検査又は試験について、事前に市に実施日等を通知す
ることとします。なお市は当該検査又は試験に立ち会うことができるものとしま
す。
e. 市は、建設期間中に行われる工程会議に立ち会うことができると共に、いつでも
工事現場での施行状況の確認を行うことができることとします。
f. 市が確認、会議、現場等に立ち会う場合、事業者は協力することとします。
g. 事業者は本施設の建設業務完了後速やかに、事業者自らの責任及び費用において
完工検査を実施し、要求水準書に示された内容が満たされている事を確認してく
ださい。また、完工検査の結果を検査済証その他の検査結果に関する書面の写し
を添えて市に報告することとします。
23
第2章
24
維持管理に関する業務要求水準
1.業務分担
1.1. 市と事業者の業務分担
維持管理業務における市と事業者の業務分担を下記に示します。
表 1-1 市と事業者の業務分担
大分類
中分類
業務内容
業務分担
市
事業者
維持管理に関する業務
0.各業務共通事項
・業務計画書の作成・報告
●
・業務報告書の作成・報告
●
・報告書等の整理・保管・管理
●
・緊急時等の対応
●
1.建築物保守管理業務
・建築物の点検・保守業務
●
2.建築設備保守管理業務
・建築設備全般の運転・監視業務
●
●
●
・建築設備全般の点検・保守業務
・建築設備全般の法令点検業務
3.中和処理槽の保守管理業務
●
4.駐車場・駐輪場保守管理業務
・駐車場・駐輪場の点検・保守業務
5.機器・備品保守点検業務
・機器・備品の点検・保守業務
(本体工事で設置する機器・備品)
・機器・備品の点検・保守業務
(市が移設する機器・備品)
・長期修繕更新計画の策定
6.修繕・更新業務
●
●
●
●
●
●
●
●
・建築物の修繕
・建築物の大規模修繕
・建築設備の修繕
・建築設備の更新
7.清掃業務
・建築物内部の日常清掃
●
●
・建築物内部の定期清掃
●
・建築物外部の日常清掃
●
●
・建築物外部の定期清掃
●
9.警備業務
・本施設の警備
●
●
・駐車場・駐輪場の警備
●
10.植栽・外構保守管理業務
・植栽・外構の点検・保守業務
●
●
●
8.廃棄物管理業務
・植栽・外構の修繕・更新業務
・植栽・外構の清掃業務
25
1.2. 業務概要
(1) 本業務の目的
事業者が本事業の開始から終了までの期間において、募集要項及び本書第一章
設計、建設に関する業務要求水準に基づき、市が必要とする研究機能及び公共サー
ビスを円滑に遂行するうえで支障がなく、かつ、施設利用者及びその従事者にとっ
て、より快適で安全に施設利用ができるように本施設の性能及び機能を、常時適切
な状態に維持するために行うものです。
(2) 本業務の範囲
本業務の範囲は、建物及び外構を含む本施設の敷地とします。ただし、建物につ
いては、下図に示す「公共施設」「全体共用施設」「その他施設」部分とし次の業務
に区分します。
公共施設
民間施設
全
体
共
用
施
設
その他施設
・駐車場
・駐輪場
・外 構
維持管理要求水準の記載事項適用範囲
a. 建築物保守管理業務
b. 建築設備保守管理業務
c. 中和処理槽の保守管理業務
d. 駐車場・駐輪場保守管理業務
e. 機器・備品保守点検業務
f. 修繕・更新業務
g. 清掃業務
h. 廃棄物管理業務
i. 警備業務
j. 植栽・外構保守管理業務
(3) 業務体制
本業務を実施するにあたり以下の事項に準拠し実施体制を明確にして市に報告
することとします。
a. 本業務の全体を総合的に把握し調整を行う業務責任者を置いてください。
b. 本業務の遂行に最適と思われる業務主任を選定してください。
c. 法令等により資格を必要とする業務の場合には、各有資格者を選任してください。
d. 業務主任は業務区分の複数を兼務することは可能とします。
(4) 業務計画
本業務の実施に先立ち業務の区分毎に実施体制、実施工程、作業項目、作業内容
等必要な項目を記載した年間の業務計画書を業務毎に作成してください。業務計画
26
書は実施する年度の1か月前に市に提出し、確認を得ることとします。
業務計画書の作成にあたっては、関連する全ての法令・基準・規則等について遵
守すると共に以下の項目に配慮してください。
なお「国土交通省大臣官房庁営繕部監修
建築保全業務共通仕様書〈最新版〉」
を参考に該当する項目、内容を設定することとします。
a. 維持管理は、予防保全を基本としてください。
b. 施設環境を良好に保ち、施設利用者の健康被害を防止することとします。
c. 建築物(建築設備、機器・備品を含む)が有する性能を保ってください。
d. 劣化等による危険・障害の未然防止に努めてください。
e. 省資源、省エネルギーに努めてください。
f. ライフサイクルコストの削減に努めてください。
g. 建物等の財産価値の存続を図ってください。
h. 環境負荷を低減し、環境汚染等の発生防止に努めてください。
i. 故障等による公共サービスの中断に係る対応を定め、回復に努めてください。
j. 防火防災に努めてください。
(5) 業務報告
本業務に係る実施状況や維持管理等の記録を報告書として業務毎に毎月作成し、
業務計画書で定めた月末の時期に定期的に市に報告し確認を得ることとします。
また、本業務に関する苦情については苦情を受けた当日中に、利用者の安全性を
損なう、若しくはそのおそれのある事象が発生した場合には、随時市に報告し確認
を得ることとします。
(6) 報告書等の整理・保管・管理
本業務における業務計画書や業務報告書、維持管理等の記録などをわかり易く整
理し、市の要請に応じて速やかに提示することができるよう事業期間を通じて保
管・管理してください。なお、上記維持管理等の記録には各種設備の点検記録・補
修記録・事故記録・営繕工事完成図書を含むものとし、修繕・更新において設計図
書に変更が生じた場合は、変更箇所を反映させておくこととします。
(7) 緊急時等の対応
本事業の期間中、緊急時・非常時及び本業務に関する苦情に迅速に対応できるよ
うに業務責任者を中心に連絡体制、対策マニュアル等を設定し、本業務の開始前に
市へ報告することとします。緊急時・非常時及び本業務に関する苦情に対し市の職
員、担当者から要請を受けたときには、業務責任者及び業務主任ならびに本業務に
係わる者は業務計画外であっても出勤し対応することとします。
(8) 事業期間終了後における本施設等の状態
本施設及び植栽・外構を本事業の開始時の要求水準を満たした状態で事業を終了
することとします。事業者は事前に調査を行い、事業開始時の要求水準を満たした
27
状態に回復させ、事業終了時の3か月前に報告を行い、市と現地立会いのもと市の
検査を受けるものとします。
なお経年劣化を考慮する必要があると思われるものについては、事前調査前に市
と協議し判断基準を定めるものとします。
(9) 用語の定義
本書における用語は以下のように定義します。
a. 点検
建築物等の機能及び劣化の状態を一つ一つ調べることをいい、機能に異常又は
劣化がある場合必要に応じ対応措置を判断すること。
b. 保守
建築物等の必要とする性能又は機能を維持する目的で行う消耗部品の交換又は
材料の取り替え、注油、汚れ等の除去、部品の調整等軽微な作業のこと。
c. 修繕
劣化した部位・部材又は機器の性能・機能を原状(初期の水準)又は実用上支
障のない状態まで回復させること。ただし保守範囲に含まれる軽微な作業は除き
ます。
d. 更新
建築設備において劣化した部位・部材や機器などを新しい物に取り替えること。
e. 大規模修繕
建築物の一側面、連続する一面全体又は全面に対して行う修繕のこと。
f. 運転・監視
建築設備機器を稼働させ、その状況を監視すること及び制御すること。
28
2.維持管理業務要求水準
2.1. 建築物保守管理業務
(1) 業務内容
本施設の建築物の機能と環境を維持し、利用者が安全で快適に施設を利用でき、研
究等作業、公共サービスが常に円滑に行われるように、建築物の点検及び保守を実施
してください。
(2) 要求水準
① 点検及び保守
a. 内壁、外壁
・仕上げ材や塗料の浮き・剥落・ひび割れ・破損・変形・錆付き・腐食・チョーキン
グ・エフロレッセンスの流出等がないようにすることとします。
・漏水・カビ等が発生しないようにすることとします。
b. 床
・仕上げ材の浮き・剥れ・ひび割れ・腐食・極端な磨耗等がないようにすることとし
ます。
・その他、各スペースの特性に応じた利用に支障のないようにすることとします。
c. 屋根
・漏水のないようにすることとします。
・ルーフドレン及び樋が正常に機能するようにすることとします。
d. 天井
・漏水のないようにすることとします。
・仕上げ材や塗料の浮き・剥落・ひび割れ・破損・変形・錆付き・腐食・チョーキン
グ・エフロレッセンスの流出等がないようにすることとします。
e. 建具(扉・窓・窓枠・シャッター・可動間仕切り等)
・がたつき・緩み等が無く、可動部がスムーズに動くようにすることとします。
・所定の水密性・気密性・遮断性が保たれるようにすることとします。
・各部にひび割れ・破損・変形・仕上げの変退色・劣化・錆付き・腐食・結露やカビ
の発生・部品の脱落等が無いようにすることとします。
・開閉・施錠装置が正常に作動するようにすることとします。
f. 階段
・通行に支障及び危険をおよぼすことのないようにすることとします。
・仕上げ材や手摺り等に破損・変形・緩み等がないようにすることとします。
2.2. 建築設備保守管理業務
(1) 業務内容
本施設の機能と環境を維持し、利用者が快適に施設を利用でき研究等作業、公共サ
ービスの提供が常に円滑に行われるよう、空調設備・給排水設備・電気設備・機械設
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備・防災設備等の建築設備について、適切な保全計画のもとに運転・監視、点検・保
守を実施してください。なお、天秤室、恒温恒湿室、冷蔵室、冷凍室、特定検査室な
ど、研究・検査・分析等その機能上特殊な室内環境を整備要求している諸室について
も、事業期間中その環境を維持するようにしてください。
(2) 要求水準
① 運転・監視
・施設の諸室用途及び利用者の快適さ等を考慮し各施設を適切な操作によって効率良
く運転・監視することとします。
・運転時期の調整が必要な設備に関しては、市と協議して運転期間・時間等を決定す
ることとします。
・各設備の運転中、点検及び操作使用上の障害になるものの有無を点検し、発見した
場合は除去、もしくは市との協議等を行い適切な対応をとることとします。
② 点検・保守
・各設備について、常に正常な機能を維持できるように設備系統ごとに日常現場を巡
回して点検・対応を行うこととします。
・各設備について、常に正常な機能を維持できるように設備系統ごとに定期的に点検・
対応を行うこととします。
・点検により設備等が正常に機能しないことが明らかになった場合、又は何らかの悪
影響を及ぼすと考えられる場合には、適切に保守を行うこととします。
③ 法定点検・保守
・各設備の関係法令の定めにより、点検を実施してください。
・点検により設備が正常に機能しないことが明らかになった場合には、適切に保守を
行うこととします。
2.3. 中和処理槽の保守管理業務
(1) 業務内容
本施設に設ける中和処理槽の機能を維持し、研究等作業が常に円滑に行われるよう、
適切な保全計画のもとに運転・監視、点検・保守を実施してください。
(2) 要求水準
性能が維持できるように定期的に点検と行うこととします。
2.4. 駐車場・駐輪場保守管理業務
(1) 業務内容
・駐車場内及び敷地内の車路において利用者が安全かつ快適に利用できるように点
検・保守を実施してください。
・利用者が駐輪場を安全かつ快適に利用できるように点検・保守を実施してください。
(2) 要求水準
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① 安全性、利便性、快適性の保持
・公共サービスに支障をきたさないよう適切な管理を行うこととします。
・常に安全に利用できるよう適切な管理を行うこととします。
② 機器の維持管理
・機器の故障等に迅速に対応できる体制を整え故障等が発生した場合には迅速に対応
することとします。
2.5. 機器・備品保守点検業務
(1) 業務内容
本施設に本体工事として設置する研究、実験、分析等の機器・備品(「業務要求水準
書 添付資料」の表中の備考欄に「本体工事」とある設備・重要物品)については、
研究等作業が常に円滑に行われるよう適切な保全計画のもとに、点検・保守を実施し
てください。
(2) 要求水準
① 点検・保守
・常に正常な機能を維持できるように定期的に点検・対応を行うこととします。
・点検により機器・備品等が正常に機能しないことが明らかになった場合、又は何ら
かの悪影響を及ぼすと考えられる場合には、適切に保守を行うこととします。
② 法定点検・保守
・関係法令の定めにより必要となる機器・備品について点検を実施してください。
・点検により機器・備品等が正常に機能しないことが明らかになった場合には、適切
に保守を行うこととします。
③ 修繕・更新依頼連絡対応
・日常の使用中、機器・備品が正常に機能しなくなった場合で、機器・備品の消耗品
以外の部品交換等が発生した場合、市とその対応について確認を行ったうえで、修
繕・更新業者への修繕・更新依頼連絡対応を事業者が行うこととします。
2.6. 修繕・更新業務
(1) 業務内容
事業期間中の建築物の基本性能を保持するために定期的な建築物の修繕及び建築設
備の修繕・更新を実施してください。なお、業務期間中に発生する建築物の大規模修
繕についても含むものとします。
(2) 要求水準
① 初期性能の確保
初期性能を保つように本施設の修繕・更新を行うこととします。
② 長期修繕計画書の作成
・実施年度、修繕部位及びその範囲、更新の部位及びその範囲仕様と工法、概算修
繕費用等を記載した長期修繕計画書(竣工後50年間)を作成し、本事業の開始
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前に市に報告することとします。
・
「国土交通省大臣官房庁営繕部監修 改訂建築物のライフサイクルコスト〈最新版〉
編集・発行/(財)建築保全センター 発行/(財)経済調査会」の本施設に該
当する部分の項目を参考に民間事業者の独自の提案により適切な長期修繕計画書
を作成することとします。
③ 長期修繕計画書によらない修繕・更新が必要となった場合
・
「建築物修繕措置判定手法 建設大臣官房官庁営繕部 監修(最新版) 編集/(財)
建築保全センター 発行/(財)経済調査会」を参考に判断するとともに、公共
サービスへの影響、修繕部位及びその範囲、仕様と工法、概算修繕費用等を記載
した実施計画書を作成し、市と協議を行い実施の有無を確認します。
2.7. 清掃業務
(1) 業務内容
本施設及び敷地内を良好な環境・衛生状態に維持し、快適な空間を保つために必要
な清掃を実施してください。また、廃棄物等の処理については川崎市廃棄物の処理及
び再生利用等に関する条例等に基づき適切に行うものとします。
なお、環境総合研究所・
(仮称)健康安全研究センター・国際ビジネス交流支援施設
の2次セキュリティ内、交流施設(大会議室、ホール・ラウンジは除く)については、
別途市が清掃を行います。
(2) 要求水準
① 日常清掃
a. 床・壁・天井・窓ガラス及び付帯施設
・仕上げに応じた適切な方法により、挨・ごみ・汚れ・シミ等を落とし、清潔な状
態に保つこととします。清掃業務はできる限り運営業務の妨げにならないように
実施することとします。
b. 廃棄物収集・分別・運搬・処理・管理
・施設内より出る廃棄物の収集・分別・運搬・処理・管理を行い、始業前には全体
共用施設部分のごみ箱内に廃棄物がない状態にすることとします。
・事業者は各階の全体共用施設部分にごみ箱を設置してください。ただし、1 階の
全体共用施設部分については産業廃棄物(ビンカン等)についても分別できるよ
うにごみ箱を設置することとします。
・環境総合研究所、
(仮称)健康安全研究センターのごみの収集・分別は市が自ら行
います。
・産業廃棄物(ビンカン等)の収集・分別・廃棄については各施設で行うこととし
ます。
c. 生ごみ処理
・全体共用施設内にある給湯室等より出る生ごみの処理をすることとします。
d. トイレ
・衛生陶器類は適切な方法で清潔な状態に保つこととします。
・衛生消耗品(トイレットペーパー等)は常に補充された状態にすることとします。
・洗面台・間仕切り等付帯設備の汚れ・破損のない状態に保つこととします。
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e. 消耗品
・清掃用具、洗剤等の資機材やトイレットペーパー等の衛生消耗品は全て事業者の
負担とします。なお、事業者が全体共用施設部分で使用する備品・消耗品(ごみ
箱・トイレットペーパー等)を購入する際には、グリーン購入を行ってください。
② 定期清掃
a. 床・壁・天井・窓ガラス及び付帯施設
・仕上げに応じた適切な方法により、挨・ごみ・汚れ・シミ等を落とし、清潔な状
態に保つこととします。
b. 害虫駆除
・ネズミ・ゴキブリ等の駆除を行うこととします。殺鼠剤の使用にあたっては、予
め市と協議することとします。
c. 桝の清掃
・ 雨水桝・汚水桝・屋上防水ドレン等の清掃を行うこととします。
2.8. 廃棄物管理業務
(1) 業務内容
事業系廃棄物の管理については、事業者が行ってください。
産業系廃棄物の管理については、全体共用施設部分については事業者が、公共施
設・民間施設部分については入居者が行ってください。
2.9. 警備業務
(1) 業務内容
本施設における市の財産を保全し、高度な研究、感染症などのセキュリティに十分
配慮が必要な実験を行う研究施設における安全性の確保、機密の保持等に十分考慮し、
かつ利用者の安全を守り、公共サービスの提供に支障を及ぼさないよう、警備業法を
遵守しつつ適切な防犯・防災警備を実施してください。
また、市が実施する施設見学者への案内時には、見学諸室の鍵開け・施錠及び入退
室者の確認補助を行ってください。
(2) 要求水準
① セキュリティ計画に基づく各セキュリティエリアでの入出管理、警備を行うこと
とします。
② 本施設内への不法侵入を未然に防止することとします。
③ 警備に必要な設備を設け24時間警備業務を行うこととします。
④ 災害等の緊急時には適切で迅速な初期対応をとることとします。
⑤ 防火・防災・防犯に配慮した適切な警備を行うこととします。
⑥ 不法投棄(ポイ捨てを含む)、不法占拠を予防・防止するための適切な警備を行う
こととします。
⑦ 駐車場・駐輪場内の事故防止に努め、適切な警備を行うこととします。
⑧ 不法駐車・不法駐輪を予防・防止するための適切な警備を行うこととします。
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⑨ 市が実施する施設案内時に帯同し、見学する諸室の鍵開け、見学後の見学者の退
室確認補助、施錠を行うこととします。
2.10. 植栽・外構保守管理業務
(1) 業務内容
本事業の敷地内における植栽や舗装等を本施設の利用者及び歩行者に対し安全で快
適に憩い、通行できる状態を維持するように点検・保守および修繕を実施し、清掃を
実施してください。なお、本事業敷地内には(仮称)再生医療・新薬開発共同研究セン
ターと共用で使用する部分及び地区施設としての通路部分があるため、業務の実施にあ
たり、独立行政法人都市再生機構、
(仮称)再生医療・新薬開発共同研究センターと業務
内容等について協議、調整が必要となります。
(2) 要求水準
① 植栽管理
・植栽を良好な状態に維持することとします。
・強風等により倒木しないように管理を行うこととします。
・薬剤散布又は化学肥料の使用にあたっては、関連法令を遵守したうえで、薬剤の飛
散防止に努めるとともに、環境等に悪影響を及ぼさないように十分配慮して行うこ
ととします。
② 外構管理
・舗装、外灯照明、案内板等初期の機能を維持することとします。
・利用者の安全性を確保するために巡回点検を行うこととします。
・修繕や更新を行う場合、歩行者の安全性の確保に十分配慮することとします。
③ 外構清掃
・敷地内のごみや植栽の落ち葉等が近隣施設に飛散して迷惑を及ぼさないように日常
的に清掃、水撒き等を行うこととします。
・敷地内の側溝、排水桝等がごみ・落ち葉等でつまらないようにすることとします。
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【担当窓口】
川崎市 総合企画局 神奈川口・臨海部整備推進室
〒210-8577 川崎市川崎区宮本町 1 番地 川崎市役所
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