(別 紙) 農地利用集積実践事業の運用について 第1 実施主体関係 農地利用集積実践事業実施要領(平成 13 年4月1日付け 12 経営第 1538 号農林水産 事務次官依命通知。以下「実施要領」という。)第2の経営局長が別に定めるものは、 第4の1の(1)及び(2)の活動とする。 第2 利用調整活動の実施関係 実施要領第3の1の(1)の利用調整活動については次によるものとする。 1 農地利用調整実践計画については、育成すべき農業経営に対する農用地の利用の集 積を図るための利用調整が計画的かつ効率的に行われるよう、農地流動化対策円滑化 プロジェクトチーム(農地流動化地域総合推進事業実施要綱(平成12年4月1日付け 12構改B第193号農林水産事務次官依命通知)第3の1の(1)の農地流動化対策円滑 化プロジェクトチームをいう。以下同じ。)の構成員及び集積促進員の参画により、 農地流動化地域総合推進事業実施要綱第3の3の農地流動化調査分析事業の結果や農 業経営改善計画(農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号。以下「法」という。) 第12条第1項の農業経営改善計画をいう。 )等を踏まえ、別記様式第1号により策定 するものとする。 2 集積促進員の設置については、農地流動化対策円滑化プロジェクトチームの意見を 踏まえ、農業委員、農業協同組合又は土地改良区の役職員のほか、農用地の利用・税 制、農地流動化に関連する事業等に関する専門的知識を有している者のうち適当と認 められる者を集積促進員に委嘱して行うものとする。 3 集積促進員は、1の農地利用調整実践計画に基づき、農家への戸別訪問等により農 用地の売買、貸借又は農作業の受委託に係る当事者間の個別具体的な調整活動を行う ものとし、この結果を別記様式第2号により実施主体に報告するものとする。 4 3の利用調整活動の結果、農地利用調整実践計画の変更が必要と認められる場合に は、1に準じて、これの変更を行うものとする。 第3 1 利用調整重点推進地区育成活動の実施関係 実施要領別記の利用調整重点推進地区育成活動実施基準(以下「 実施基準」という。) 第1の1の(1)の規定に基づき農地利用集積促進費の交付を受けようとする集積実施 団体は、別記様式第3号により集積実施団体活動計画書(以下「活動計画書」という。) を作成し、利用調整に取り組む活動区域をその区域に含む実施主体の長に提出の上、 当該実施主体の長よりその活動区域について利用調整重点推進地区の指定を受けると ともに、活動の結果を別記様式第4号により当該実施主体の長に報告するものとする。 なお、集積実施団体より活動計画書の提出を受けた実施主体の長は、当該活動計画 書の内容が実施基準に照らして適当であると認めるときは、別記様式第5号により都 道府県知事に協議の上、その活動区域を利用調整重点推進地区に指定する旨を当該集 積実施団体に通知するものとする。 2 実施基準第1の1の(1)のアの経営局長が別に定める利用調整重点推進地区農地利 用集積増加率は、利用調整重点推進地区内の農用地面積に対する、法第4条第3項第 1号に規定する利用権の設定等及び農用地につき耕作の権原を有する者との農作業受 委託契約の締結により集積対象者に利用の集積がなされた農用地の利用調整実施期間 を通じた増加面積の割合とする。 ただし、農作業受委託契約の締結により集積対象者に利用の集積がなされた農用地 の面積は、集積対象者が実施する7に規定する基幹的農作業の延べ作業面積を基幹的 農作業の総数で除した面積とする。 3 実施基準第1の1の(2)の④の農作業受託組織は次の(1)から(3)の要件を、実施基 準第1の1の(3)の④の農作業受託組織は次の(1)及び(2)の要件を満たすものとする。 (1) 認定農業者(法第12条第1項の規定により認定を受けた者をいう。以下同じ。 ) 又は実施基準第1の1の(3)の③の市町村が育成しようとする農業者の2名以上が 構成員になっていること。 (2) 組織の運営に関する規約を有していること。 (3) 農地利用集積促進費の経理に関する規約を有していること。 4 実施基準第1の1の(2)の⑥の農業生産法人は、次の要件を満たすものとする。 (1) 認定農業者であること。 (2) 構成員の属する世帯数が2以上の農業生産法人であること。 5 実施基準第1の1の(3)の③の市町村が育成しようとする農業者は、将来にわたっ て経営規模の拡大を行おうとする者で地域の農業の担い手になることが見込まれる者 とする。 6 実施基準第1の2の経営局長が別に定めるものは、次のとおりとする。 (1) 農地売買等事業(法第4条第2項に規定する農地売買等事業をいう。)により小 作料の一括前払いを受けている農地 (2) 農作業受委託促進特別事業(農作業受委託促進特別事業実施要綱(平成元年9月 1日付け元構改B第842号農林水産事務次官依命通知)に基づく事業をいう。)によ り受託料前払資金の貸付けを受けている農地 (3) 高生産性農業集積促進事業 (担い手育成基盤整備関連流動化促進事業実施要綱(平 成9年10月8日付け9構改D第641号農林水産事務次官依命通知)第2の(3)の 高生産性農業集積促進事業をいう。)が実施されている区域内の農地 (4) 高生産性草地流動化事業(担い手育成草地流動化促進事業実施要綱(平成8年5 月10日付け8畜B第229号農林水産事務次官依命通知)第2の2の高生産性草地流 動化事業をいう。)が実施されている区域内の農地 (5) 経営規模拡大資金(農業改良資金助成法(昭和31年法律第102号)第2条第3項 に規定する経営規模拡大資金をいう。)による融資の対象となっている農地 (6) 同一の世帯員の間で賃借権の設定及び農作業の受委託契約の締結を行っている農 地 (7) 構成員が同一の世帯員のみで構成されている農業生産法人に、その構成員(その 世帯員を含む。)が賃借権の設定及び農作業の委託を行っている農地 7 実施基準第1の2のイの基幹的農作業は次のとおりとする。 (1) 稲については、耕起・代かき、田植、収穫 (2) 麦、大豆については、耕起・整地、播種、収穫 (3) その他の作目にあっては、(1)及び(2)に準ずる農作業とする。 8 実施基準第2の1の(1)のアの(ア)の土地利用型の農業経営を営む者とは、麦、甘し ょ、馬鈴しょ、大豆、露地野菜、飼料作物の作付を行う農業経営で、その作付体系及 び経営面積が法第6条の農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想(以下「基 本構想」という 。)において示される効率的かつ安定的な農業経営の指標に則してい る者又は則している者が構成員となっている農作業受託組織をいう。 9 実施基準第2の1の(1)のアの(イ)の1年間に2回以上の作付を行うとは、1年以内 に植付及び収穫を2回以上繰り返す場合のほか、賃借権の設定期間内又は農作業受委 託の契約期間内に植付及び収穫を1回しか行わない年が含まれる場合であって、その 作付体系が基本構想に則したものと認められる場合を含むものとする。 10 実施基準第2の1の(1)のアの(ウ)の耕作放棄を解消する目的で利用の集積をした農 地については、集積実施団体が活動計画書を実施主体の長に提出する時点において過 去1年以上にわたり作物が栽培されていない農地を対象とするものとする。ただし、 水田農業経営確立対策実施要綱(平成12年4月1日付け12農産第1932号)第8の4に 定める米穀の生産活動の調整の方法に従い、生産調整を実施している農地は除くもの とする。 11 実施基準第2の1の(1)のイの連担地とは、次に掲げるいずれかの場合をいう。 (1) 二つ以上の農地が畦畔で接続している場合 (2) 二つ以上の農地が小幅員の道路又は水路で接続している場合 (3) 二つ以上の農地が各々一隅で接続し、作業の継続に大きな支障のない場合 (4) 段状をなしている二つ以上の農地の高低の差が作業の継続に差し支えない場合 (5) 二つ以上の農地が、当該農地の耕作者の宅地に接続している場合 12 実施基準第2の1の(1)のイの経営局長が別に定める地域とは、次に掲げる地域に 該当する市町村又は次に掲げる地域を含む市町村とする。 (1) 離島振興法(昭和28年法律第72号)第2条第1項の規定により指定された離島振 興対策実施地域 (2) 奄美群島振興開発特別措置法(昭和29年法律第189号)第1条に規定する奄美群 島 (3) 山村振興法(昭和40年法律第64号)第7条第1項の規定により指定された振興山 村 (4) 小笠原諸島振興開発特別措置法(昭和44年法律第79号)第2条第1項に規定する 小笠原諸島 (5) 沖縄振興開発特別措置法(昭和46年法律第131号)第2条第1項の規定する沖縄 (6) 半島振興法(昭和60年法律第63号)第2条第1項の規定により指定された半島振 興対策実施地域 (7) 過疎地域自立促進特別措置法(平成12年法律第15号)第2条第1項に規定する過 疎地域(同法第33条第1項又は第2項の規定により過疎地域とみなされる区域を含 み、同法附則第5条第1項に規定する特定市町村(同法附則第6条又は第7条の規 定により特定市町村とみなされる地域を含む。)を含む。) (8) 特定農山村地域における農林業等の活性化のための基盤整備の促進に関する法律 (平成5年法律第72号)第2条第1項に規定する特定農山村地域 13 実施基準第2の1の(1)のウの集積対象者補完タイプについては次によるものとす る。 (1) 集積対象者の相互の補完体制は、集積実施団体が策定した活動計画書に掲げる集 積対象者のうち過半の参加により、次の事項を内容とする規約が整備されているも のとする。 ア 補完の対象となる集積対象者 イ 補完の対象となる区域 ウ 補完の対象となる農作業の種類、実施体制、料金 (2) 集積対象者補完タイプが適用される農地は、(1)の規約により当該農地が補完の 対象となっていることが明らかになっているものに限るものとする。 14 実施主体の長は、1の規定に基づき別記様式第4号により集積実施団体から提出さ れた実績活動報告書の内容が実施基準に照らして適当であると認めるときは、実施基 準第2の2の規定に基づき農地利用集積促進費を当該集積実施団体に交付するものと する。 15 農地利用集積促進費の適正な管理について (1) 実施主体は、別記様式第6号による農地利用集積促進費交付台帳を整備するとと もに、次のア及びイの図面を作成するものとする。 ア 「農業振興地域制度に関するガイドラインの制定について 」 (平成12年4月1日 付け12構改C第261号構造改善局長通知。以下「農振制度ガイドライン」という。) 第5の2の(6)のイに規定する図面の写し又はこれに準ずる図面に農地利用集 積促進費の交付対象となった農地を明示したもの。 イ 農振制度ガイドライン第5の2の(6)のエに規定する図面の写し又はこれに 準ずる図面に利用調整重点推進地区の区域を明示したもの。 (2) 実施主体は、農業委員会等の協力を得て、農地利用集積促進費の交付対象となっ た農地の現地確認等を通じた利用状況の把握を行うものとする。 (3) 実施主体は、(2)の利用状況の把握により農地利用集積促進費の交付対象者が次 の各号に該当すると判明した場合には、原則として農地利用集積促進費の全額又は 一部の返還を求めるものとする。 ア 実施基準第1の農地利用集積促進費の交付要件等に違反することとなったとき イ 不正の手段により農地利用集積促進費の交付を受けたとき ウ 農地利用集積促進費の交付対象となった農地に係る賃借権設定及び農作業受委 託の存続期間満了前にその契約を解除する場合に至った場合 (4) 実施主体は、農地利用集積促進費の交付対象者に対し、(3)のアからウのいずれ かに該当することとなったときは、遅滞なくその旨を実施主体に届け出るように指 導するものとする。 (5) 実施主体は、(3)の規定に基づき農地利用集積促進費の返還を求めるときは、文 書によりその旨を交付対象者に通知するとともに、その旨農地利用集積促進費交付 台帳に記載するものとする。 (6) 実施主体は、農地利用集積促進費の交付を受けた集積実施団体に対して、必要に 応じて農地利用集積促進費の使途に関する報告を求めるものとする。 第4 1 利用調整推進活動の実施関係 実施要領第3の2の(1)の農地集積支援活動については、次に掲げる活動を行うも のとする。 (1) 農地移動適正化あっせん事業(農地移動適正化あっせん事業実施要領(昭和45年 1月12日付け44農地B第3712号農林事務次官依命通知)に基づく農地移動適正化あ っせん事業をいう。)に基づく権利移動のあっせん (2) 農業経営基盤強化促進法による不動産登記に関する政令( 昭和55年政令第288号) に定めるところにより市町村が行う登記の嘱託 (3) 高齢農家及び兼業農家等に対して農用地の貸付け又は農作業委託の意義を普及す るための広報資料の作成配布等 (4) 農作業の受託等により経営規模の拡大を図ろうとする育成すべき農業経営の農作 業補助労働力の確保を支援するため、補助労働力の提供者等を対象とした農作業機 械操作に関する技術向上等を図る講習会の開催 (5) 地域における農家と農業生産法人との協力・協調関係を確立するため、市町村及 び農業委員会、農業協同組合、農業生産法人、関係農業者等が地域農業の担い手の 育成・確保、地域の水管理、農用地の適正利用や地域社会と調和のとれた事業展開 等について協議する会議の開催 2 農地集積指針策定推進活動 (1) 実施要領第3の2の(2)の農地集積指針については、農用地の賃貸借にあっては 農用地及び農業用施設の管理内容、貸借期間等、農作業受委託にあっては作業料金、 作業精度の水準等に関して、関係農家等の合意に基づき地域のルールとして定める ものとする。 (2) 農地集積指針策定推進活動は、次のアからウを満たす地域を対象として行うもの とする。なお、当該活動を実施しようとする実施主体の長は、その旨を別記様式第 7号により都道府県知事に申し出るものとする。 ア 自然的、社会経済的条件等からみて集落間の結びつきが強く、連携・協調して 農地集積指針の策定に取り組む意欲が強いこと。 イ 農地集積指針の策定が当該地域内の育成すべき農業経営への農用地の利用の集 積の促進に資するものと見込まれること。 ウ 周辺地域への波及が期待できるモデル性を有する地域であること。 (3) 実施主体は次に掲げる活動を行うものとする。 ア 関係農家等が農地集積指針に定める内容を検討する会議の開催 イ 農地集積指針策定に係る助言及び情報提供 ウ 農地集積指針策定に係る地域における合意形成を図るための調整 エ 策定された農地集積指針の関係農家等への配布 第5 推進指導関係 1 関係農業団体の推進指導 (1) 全国農業団体 実施要領第4の1の全国農業会議所及び全国農業協同組合中央会が行う活動の内 容は次のとおりとし、両団体は密接な連携体制の下に活動を行うものとする。 ア 本事業の推進に係る現地指導 イ 農地集積指針策定推進活動の推進を図るため、農地集積指針策定マニュアルの 作成等 ウ 集積促進員の資質の向上を図るために必要な指導方針、指導事項等を検討する 全国検討会の開催 エ 実施主体からの要請に基づく当該実施主体に対する助言及び情報提供等 (2) 都道府県農業団体 実施要領第4の2の都道府県農業会議及び都道府県農業協同組合中央会が行う活 動の内容は次のとおりとし 、両団体は密接な連携の下に当該活動を行うものとする。 ア 本事業の推進に係る現地指導 イ (1)のウの全国検討会を踏まえ、集積促進員を対象とした研修の実施 ウ 農地集積指針策定推進活動の推進を図るため、農地集積指針策定マニュアルの 普及等 エ 実施主体からの要請に基づく当該実施主体に対する助言及び情報提供等 2 都道府県の推進指導体制 実施要領第5の2の都道府県が行う活動の内容は次のとおりとする。 (1) (2) (3) 本事業の趣旨の徹底を図るため、事業推進検討会の開催、現地指導等 利用調整重点推進地区育成活動の推進を図るため、マニュアルの作成等 農地集積指針策定推進活動に取り組む市町村等を対象として、当該活動に係る実 施方法等を検討するための会議の開催 (4) 関係部局との密接な連携の下に、市町村等が農地流動化対策円滑化プロジェクト チームの下で農地の利用調整活動を進めるに当たり必要な指導・助言・援助 第6 1 事業計画及び事業実績報告 報告の様式 実施要領第7の報告は、別記様式第8号により行うものとする。 2 事業実績報告の期限 事業実績の報告は、当該年度の翌年度の5月末日までに都道府県知事に行うものと し、都道府県知事は報告をとりまとめの上、地方農政局長(北海道にあっては経営局 長、沖縄にあっては沖縄総合事務局長)に報告するものとする。
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