放射線科後期研修カリキュラム

放射線科後期研修カリキュラム
【一般目標】
放射線科専門医資格取得の一環として、院内各診療科からの放射線診療に対する要望
に対して誠実に対応することで、画像診断学、放射線腫瘍学、および核医学の基本的な
知識と技能を身につける。同時に救急医療および全身管理についても可能な限り修得し、
臨床医としての基本知識を大学卒業後 5 年以内に身につける。
【行動目標】
1.専門医としての必須項目を定められた手順に従って、第1に画像診断を修得する。
2.血管造影、画像ガイド下生検、その他の IVR を実際に指導医とともに施行する。
3.放射線治療の基本事項を修得すると同時に、実際の症例の放射線治療計画を指導医
のもとに作成し、治療を開始する。
4.放射線治療期間中に症例である患者様の診察を定期的あるいは要望に応じて不定期
に行い、その治療効果、副作用等の有害事象の把握と対策を進める。
5.臨床医として必要とされる基本的な救急医療を修得する。
基本的な全身管理能力を修得する。
【方略】
1.日常の画像診断を施行する(CT、MRI,RI,血管造影、および IVR)
2.各診療科との症例カンファランスや院内 CPC に参加する。
3.ICU 業務や当直業務を担当する。
4.放射線治療患者を担当し、入院中の主治医、外来の定期診察を行う。
5.学会への参加と発表、論文作成を行う。
6.院外の研究会や勉強会に積極的に参加する。
7.放射線科専門医受験に必要とされる要件を満たす。
【週間スケジュール例】
月
火
水
木
金
午前
画像診断
アイソトープ検査
外来診察
画像診断
IVR
午後
血管造影
画像診断
画像診断
放射線治療
画像診断
夕刻
カンファレンス
カンファレンス
カンファレンス
カンファレンス
医局会
カンファレンス
【年間スケジュール】
1 年目
画像診断を中心としてローテーションを行う。とりわけ CT、MRI、RI の画像診断報告
書作成に重点を置き、血管造影、IVR を同時に修得する。希望により、他の診療科のロ
ーテーションを行う。
2~3年目
画像診断・IVR の修得と同時に放射線治療計画を修得する。実際の症例を担当して、日常
の全身管理を行う。後半になってから学会発表とともに、専門医試験の準備を進める。
【評価】
項目
評価者
時期
評価法
作成した画像診断報告書
自己、指導医
毎月
自己記録
経験した放射線治療患者
自己、指導医
毎月
自己記録
経験した IVR 患者
自己、指導医
毎月
自己記録
学会発表、論文作成数
自己、指導医
その都度
口頭
【院内横断的業務】
1.救急外来当直
2.ICU 当番
【別に定める事項】
1.担当すべき疾患と患者数(画像診断報告書作成、放射線治療、IVR):研修開始時
に目標設定
【具体的達成目標】
1.手技的事項
1)専攻医1年次(卒後3年目)
ⅰ.手技あるいは手術
血管造影(IVR)
5 例以上
放射線治療
5 例以上
ⅱ.検査など
CT、MRI の読影
1 日 10 例以上
アイソトープ検査の読影
1 日 2 例以上
2)2年次
ⅰ.手技あるいは手術
血管造影(IVR)
10 例以上
放射線治療
10 例以上
ⅱ.検査など
CT、MRI の読影
1 日 15 例以上
アイソトープ検査の読影
1 日 3 例以上
3)3年次
ⅰ.手技あるいは手術
血管造影(IVR)
10 例以上
放射線治療
20 例以上
ⅱ.検査など
CT、MRI の読影
1 日 20 例以上
アイソトープ検査の読影
1 日 5 例以上
2.学術的事項
1)専攻医1年次
(発表)
地方会またはそれ相当の学会・研究会 1 回以上
(論文)
症例報告以上
1 編以上
2)2年次
(発表)
地方会またはそれ相当の学会・研究会 1 回以上
(論文)
症例報告以上
1 編以上
3)3年次
(発表)
地方会またはそれ相当の学会・研究会 1 回以上
(論文)
症例報告以上
1 編以上