第 3 回 久喜総合病院運営協議会会議の概要 日 時:平成 24 年 10 月 23 日(火) 19 時 00 分∼21 時 10 分 場 所:久喜総合病院 第 1 会議室 出席委員:井坂茂夫(院長)、植松武史(副院長)、杉本徳一郎(副院長)、竹井道善(事務 部長)、古賀とも子(看護部長)、新井正博(埼玉県厚生連総務部長)、秋山典子 (公募市民)、眞田忠雄(公募市民)、飛高武司(公募市民)、髙木学(久喜市医 師会)、齊藤久雄(久喜市医師会)、遠藤秀明(久喜市職員)、小森谷伊智朗(久 喜市職員)、遠藤清(久喜地区消防組合職員)、渡辺和明(事務局職員)、高林繁 (事務局職員) 欠席委員:岡一成(健康管理センター長) 1 開 会 事務局 人事異動に伴い以下のとおり運営協議会委員並びに事務局の変更の報告があった。 退任 渡辺恒家(久喜総合病院)、前島忍(埼玉県厚生連)、 本澤道夫(久喜地区消防組合)、吉田常樹(久喜総合病院事務局) 新任 杉本徳一郎(久喜総合病院)、新井正博(埼玉県厚生連)、 遠藤清(久喜地区消防組合)、渡辺和明(久喜総合病院事務局) 2 挨 拶 井坂院長 3 協議・報告事項 井坂院長が議長に就任し協議を進めた。 ① 事務局よりの報告事項 平成 24 年度久喜総合病院の運営状況(患者数一覧、科別月別紹介 患者数集計、各科別手術件数、地区別月別救急受入者集計表、救急 車搬送患者数)についての説明があった。 外来患者数については 24 年 9 月の 1 日平均が 329 名であり前年同 月実績が 279 名とくらべて若干ではあるが伸びており、入院患者数 についても 9 月の 1 日平均入院患者数は前年同月実績は 139 名に対 し 153 名と伸びている。また、10 月より 5 階東病棟をオープンし 251 床の運用となっている。 科別月別紹介患者においては、24 年度 9 月末までの紹介率は 87.9%にて前年同月実績の 70.1%を大きく上回っている。一方逆紹 介率についても前年実績を 21.4%上回っており当院に紹介いただ いた患者を地域の医療機関に戻すことが浸透してきおり、地域医療 支援病院の認可の基準を現状においてはクリアしている。 手術件数においても昨年実績と比較し増加しており救急患者及び 1 紹介患者の増加に伴い重症度の高い患者を診療している。 救急搬送患者数については、昨年実績より低いが昨年は 1 次から 2.5 次救急レベルまで基本的にすべて受け入れていたものを、今年 度はトリアージにより 2 次救急レベル以上としてより重症患者を対 応しているためと考えられる。また、市町村別の救急患者搬送割合 については久喜市在住の患者が 40.7%を占めていた。 ② 各委員より質疑・応答等 議 長 救急車の搬送数の減少については、昨年に比べ重症患者の受け入れ を優先していることや済生会栗橋病院の地域救急センターのオープ ンや幸手市に移転した東埼玉総合病院の救急受け入れのがんばりに よるところも大きいと考えられ、地域にとっては良い状況と考える。 委 員 救急患者の受け入れの対応時に紹介状が無ければ受け入れ出来ない と事務的に応対されたとの話を聞いた。脳疾患等の急を要する場合 は医師、看護師が行ってはどうか。 議 長 救急外来においては現状は看護師が対応している。 紹介状がなくても、症状が重い方などについては、診療する運用と なっている。充分注意して対応していきたい。 議 長 24 年度の久喜総合病院の運営について、10 月 1 日より 5 階東病棟 49 床をオープンし 251 床になったが、看護師に余裕があるような配 置ではないので工夫をしながらの運用である。 診療部の人事については、10 月より麻酔科医師及び循環器内科医師 の入職があり、それぞれ 2 名体制となった。また、循環器内科につ いては 12 月に 1 名入職予定である。 がん治療について 4 月より緩和ケア外来を実施しており、今後地元 の患者の御相談にも乗れればと考えている。 議 長 23 年度の患者利用実績及び年間計画から外来患者受診数が計画に対 し少ないことについて、久喜総合病院の担う使命として重症患者の 受け入れがあり、その窓口としての外来では救急患者や紹介患者を しっかり見て診療することが大切であり、医師の数などから限界が ある。 委 員 現在、7:1 看護基準だと思うが現在の看護師数で病棟稼働率または 入院患者数は、どの程度まで耐えられるのか。 委 員 現状の看護師数から 188 名くらいの入院患者数となる。 委 員 病棟の入院稼働率の向上は必要であり入院を工夫して対応して欲し い。 議 長 看護師確保対策は重要課題があり看護師確保対策プロジェクトチー ムを作り看護師確保に努めている。また、特に大切なのは離職対策 であり、昨年は、開院後の 3 ヶ月間やその後の 4 階西病棟オープン における混乱にて新入看護師に対し教育体制が整わなかったことか ら多くの離職者を出す結果となり反省してる。また、これらの教育 においても看護部門だけに任せていたため、今後は医師をはじめ、 その他の部門においても協力をお願いいすることとした。 2 看護師の報酬、賃金などの待遇の改善については財務状況などから 賞与、退職金などの増加はすぐには出来ないが設備、環境等を前面 に出し看護師確保に努めたい。 委 員 病床稼働率は 300 床にて計算されているため低くなっており、実際 に運用されている 251 床で計算した方が良いのではないか。 委 議 員 長 300 床、全床オープンへの今後の予定は。 現在の 251 床を 80%の稼働率にて運営するためには、看護師 20 名 が必要である。5 階西病棟をオープンするためには、夜勤可能な看護 師が 26 名必要であり、今後 40∼50 名の純増が必要である。来年度 初めには例年の実績から 30 名程度の入職が見込まれており、夜勤が 出来るように半年かけて教育を行い中途採用者と併せて 50 名程度 確保出来れば来年の秋にオープンの可能性がある。 委 員 急がない方が良いと思う。看護師が増えて確実に整備出来た段階で ないと、7:1 看護が維持出来ないなど、逆に経営を締め付けること になる。 しっかりとした医療を確実に積み上げることが必要であり、着実に 教育を行わないと何かあったときの損失の方が大きい。最近、紹介 する患者の家族から苦言を聞くことがあり危惧している。 委 員 知り合いの患者から久喜総合病院に対する苦言を聞くことがあり、 そういったことによる風評被害を危惧している。 委 員 バスの停留所について雨よけが無く患者が困っていると聞いている。 議 長 設置を検討したい。 委 員 病院入口付近に設置してある ATM について開院時に久喜市内の JA にあったものを移設したものだが、従来使用していた方から自動車 にて利用する際にロータリーが一方通行のため使い勝手が悪いとの 声がある。 議 長 患者が利用することを前提に設置されており、外部の方が頻繁に利 用しているとは想定していなかった。 委 議 員 長 協定書の中にある周産期医療及び小児医療についての今後の見通し はどうか 周産期については昨年常勤医師としてスタートできた婦人科が大学 人事事情のため非常勤医師として対応しなくてはいけなくなった。 全国的にも地域医療担っていただける産婦人科医の獲得が難しいな か、当院が地域に貢献できることとしたら、難産、未熟児などの難 しい症例に対応できる体制を目指したい。しかし、その為には設備 等を含め非常に高いハードルがある。 委 委 員 員 がん診療の連携拠点病院への方向性は 本年 10 月認定に向け準備を進めてきたが、いくつか要件を満たせな かったことと、8 月に県(国)の指針の見直しが行われるとのこと だったが、政治的事情から未だ決まらず今年度の申請は受け付けな 3 議 長 い旨の通達があった。引き続き院内の体制を整え来年度の申請に備 えたい。 当院では主要ながんに関しての実績はあげているが、認定要件の必 須項目にある緩和ケアにおいて地域の医師に対し研修会を開いた実 績を報告するということがあり今後実施し来年度申請をしたい。 委 委 員 員 議 長 地域医療支援病院の申請について 6 月頃より登録医制度を進めており久喜市をはじめ近隣の 99 医療機 関から登録をいただいており、ホームページにて医療機関名を見る ことが出来る。登録医療機関を今後も増やしていきたい。 また、開放型病床についても 5 床くらいを準備出来るよう勧めてい る。 地域医療支援病院認定要件の紹介率、逆紹介率、救急医療の実践や 地域研修といったものについて十分な実績をあげている。この実績 をもとに 7 月に申請について県行政と相談をしたところ、増床分が 開いていない状況ではいかがなものかとの回答だった。年 2 回県の 医療審議会があり、次回 2 月の審議会には申請に向け再度相談した い。 委 員 消防組合としては救急救命士や救急に携わる職員の研修会や症例検 討会などを病院にて設定してもらい近隣の消防組合からも感謝され ている。 議 長 消防組合とは協力を密にし、また災害拠点病院として消防、医師会、 行政と災害に備える体制づくりを進めていきたい。 委 員 うわさは話しとして耳に入ってくるのが、紹介状がないと診てくれ ない、医療費が高いというのを聞く。また、病院職員の頑張りは判 るが、一般市民としてどのように応援できるのか。 議 長 開院以来、近隣の住民の方に近所に病院が出来たので気軽に受診出 来るという運用にはなっておらず申し訳ない。重症な患者をなるべ く多く診療するための運用であるが、これを周知、理解してもらう ための努力はしなくてはならない。また、紹介状については持参し ていなくても症状が重い方については診療する運用にしているつも りだが、軽症の方、緊急を要しない方については、まずは開業医に て受診いただき、当院の診療を要する必要があると判断いただけれ ば開業医からの紹介をしていただくとの説明を受付にて行っており ます。このことが、断られた思われているのではないか。 一般市民の方の応援としては、近い将来に病院ボランティアとして 得意分野にて参加できるように考えていきたい。 委 員 市民の方には市の広報誌等を通じ、医療機関の機能や役割をお知ら せしているが、受診に関する苦情を頂くこともある。今後も周知等 していきたい。 議 長 地域別患者利用数についての感想は 委 員 想像していたよりも久喜市住民の利用が多かった。今後、病院ごと の地域別患者利用数などが判れば良い参考データになる。 4 委 員 一つの提案としてホームページに苦情受付あるいは意見が書けるよ うなものにしてはどうか。ただ、文句ばかり書き込む者もでてくる 懸念はあるが、それだけではなく、いろいろな意見が聞けるのでは ないか。 また、運営協議会の進め方として経営や財務を良くしていくことを 話し合うべきなのかお聞きしたい。 議 長 如何に収益を上げるか、財務を良くするかは、病院や厚生連の経営 管理委員会にて検討する課題であり、運営協議会では委員の方々か ら見て、いい病院にするにはどうすべきかなどを協議するものにし たい。 委 員 運営協議会にて毎回サブテーマを設けて話し合えば意見も出し易い と思う。 委 員 土曜、日曜に退院する場合にキャッシュカードが使用出来ない。 議 長 セキュリティーに課題があるが使用を検討したい。 議 委 長 員 国の制度として今まで公立病院に適用されていた特別交付税交付金 が、公的病院にも適用されるとのことで済生会栗橋病院と久喜市に 協力をお願いしたい。 現在、輪番に対する補助金は出しているが、運営補助金については 出していない。 委 員 補助金については、国などに対し病院は儲けることだけではないと いうことを前面に出して、いろいろな形で補助を受けることも必要 だと思う。 委 員 初診時の選定療養費を安く出来ないか、また、駐車場の利用につい て無料に出来ないかとの意見が市民の声としてあるが。 委 員 駐車場の無料化については、駐車場管理を委託している都合からも 利用料を頂いており御理解いただきたい。選定療養費についてもそ の制度を御理解いただき継続させていただきたい。 委 議 委 委 委 員 長 員 員 員 今後の在宅医療についての進め方は。 在宅医療の主たる担い手は、かかりつけ医であり開業医と考えてい るが、一連の医療の流れの中でマネジメントや情報発信の中心を担 う役割を病院が求められた場合は行わなければならないと考えてい る。 久喜市には現在、在宅医療を専門としている医師はいない。 制度として現状では常時夜間などの対応は困難である。現状では、 ケアマネージャーを含め訪問看護を地域の開業医の先生と併せて診 ている。 ニーズがどれほどあるのか把握していないため、現状ではネットワ ―クを作ることは難しい。必要があれば検討していきたいが、個々 の問題が出てきたときに対応している。 5 議 長 報告として久喜総合病院が ISO9001 の認証を受けた。 4 閉 会 植松副院長 以上 書記 高林 6
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