2013年05月分 - 国際ロータリー第2700地区

My Life in France
藤本
彩
5/1(Wed)
第五家族にホストチェンジをしました。以前にも書いた通り、普通は3家族をまわるところ、
私には5家族あります。やっと慣れた、というところで2か月おきにホストチェンジをするの
は大変です。人や生活リズム、環境が全て変わるので、最初のうちは気を使い、本当に疲れ
ますが、複数のフランスの家庭を見る事が出来ます。
第五(最後)のホストファミリーは 8 才の男の子、12 才と 14 才の女の子がいる、5人家族の
家庭です。
5/6(Mon)
5月から私のカウンセラーが提案した企画が始まりました。町の小学校に毎週月曜日に行き
(一人一人違う小学校です)、プレゼンテーション等を通して自分の国の事を知ってもらう、
というものです。私は、住んでいるところから車で約15分程の町はずれにある、小さな小
学校で毎週、授業を持つ事になりました。6才~8才のクラスと、9才~11才のクラスのニクラ
スです。45分の授業を二回します。毎週月曜日、全部で6回授業をするのですが、事前に、
この企画に参加する留学生4人と何についての授業をするか。テーマを決めました。
① 「日本」とはどんな国か。世界地図の中での位置、フランスと比較して見る人口や面積、
首都や首相等。また日本周辺のアジアの国。
② 日本の伝統や文化(最も大きくお祝いされるお正月を中心にしました)
③ 言語。「日本語」とはどのような言語なのか。フランス語しか知らない子供たちに、A~Z
のアルファベットではないことから説明します。
④ 世界で有名な日本のブランド。車や電気製品のブランド等。フランスでも子供たちに人
気な漫画やアニメ、ゲーム等、日本のものとは知らずに毎日見ているものがたくさん
あります。
⑤ 日本食。お寿司はフランスでもとても有名ですが、実際に料理を作ってもっていき、説
明します。
⑥ 日本の風景。東京、京都、大阪等、有名な都市を紹介します。
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ここでどのようにプレゼンテーションをしたか、写真を使って説明したいと思います。
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日本の国旗の意味。そしてなぜ「日の丸」なのかを説明しました。右の写真は昔のヨーロッ
パと日本の食べ物のとり方の違いについて説明したものです。ヨーロッパでは狩猟をして
いたが日本では米を作っていた、そのため太陽の光は欠かせないものだった、ということ
から太陽の大切さを説明しました。
↑
世界地図で見る、日本の位置。
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←アジアで知ってる国を子供たちに聞いて
みると、意外に知らない様でした。中国や韓国、タイ等、国の名前は知っているけれど、その
国の有名なものと国が結びついていない様でした。
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皆も知っているものとその国の名前を繋がらせるように、いくつかの例を挙げました。韓国
と日本が混同してしまっている子も多いようです。
またここで注意しなければならないのが、北朝鮮と韓国の違いです。日本語では、「北朝
鮮」、「韓国」と呼びますが、フランス語では、 “Coree du Nord(北韓国)” , “Coree du Sud
(南韓国)”と呼びます。そのため、韓国のことを言いたい際に、そのまま、”Coree”と言って
しまうと、北朝鮮・韓国を合わせたことになってしまいます。
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←人口や面積、首都や通貨単位等を違
いが分かりやすいように、フランスと比較して表を作りました。日本はフランスの半分の大
きさなのに、約倍の数の人がいる、ということに驚いていました。
↑
他にも日本列島や東京タワーを紹介しました。夜の東京タワーは、エッフェル塔に似ている
と、みんな大騒ぎでした。
←着物。説明する前は、日本人は子供も毎日着物
を着て学校に行くと思っていたようです。
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←お正月に何百枚ものカードを手書きで送る、
ということにも驚いていました。
↑
お正月に食べるおせち料理の食材の意味も紹介しました。ひとつひとつの意味を質問する
と、おもしろい答えが返ってきたりと、楽しかったです。
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↑
簡単な日本語を教えました。
↑
折り紙という伝統的な遊びを説明した後、実際にうさぎを皆で作りました。
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45分の授業を2回もするので、第一回目はちゃんと皆が聞いてくれるか、興味を持ってく
れるか心配していましたが、皆、とても好奇心のある優しい子供たちで、第2回目には、校
舎に入ると、皆「AYA! AYA! AYA!」と叫びながら寄って来てくれて、嬉しかったです。
←子供たちに少しでも楽しんでもらうことが出
来るように、プレゼンテーションの中にクイズ形式の質問をいくつも用意し、正解した生徒
には、このカードをあげるように工夫しました。6回の授業を行った後、最後にカードを持っ
てる数によって日本からの小さなプレゼントをあげます。
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↑授業の様子
皆、やる気に満ちていて、授業の後も質問が絶えません。
←プレゼンテーションを聞くだけではなく、メモを取
ることが出来るように、穴埋め式で言葉を探す資料も作りました。
小学校の子供たちは、「日本」という国が存在し、そこには寿司がある、そして漫画やアニ
メが有名だ、というような事を知っている子は多いのですが、「日本語」という言語や世界
地図の中の日本の位置、また他のアジアの国との違いまでは理解していない様でした。そ
こで、プレゼンテーションをする際に、常にフランスと、そして他の、間違いをされやすいア
ジアの国と比較して話すように心がけました。
今まで、ホストファミリーなどの大人に日本を紹介したり、文化を説明したりすることはたく
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さんありましたが、子供に説明するのは初めてだったのでとても貴重な経験になりました。
まず、質問の基準が違います。例えば、私が教えたクラス以外にも更に低学年のクラスの子
供たちとも話す機会があったのですが、小さな女の子に、「なぜ日本ではフランス語を話さ
ないの?」と聞かれたことがありました。その質問に、「日本」という国について話す前に、
「言語」という概念から説明しなければなりませんでした。その子は、「英語」という言語の
存在は知っていましたが、フランス語にしか触れたことがなく、旅行をしてもフランス語圏
内だったそうです。
どんな質問にも答えられるように、今までとは全く違う見方で「日本」という国について調
べると、今まで知らなかったこと、調べようとも思わなかったことが次々に出てきて、自分
でも勉強になる事がたくさんありました。
また、「教える」という事は簡単ではない事を知らされました。この経験通して、普通は気付
かないことに気付かされ、「教える」という事にも興味を持つことが出来ました。
5/14,15(Tue,Wed)
前回 DELF(フランス語試験)のレベル B1 に合格しましたが、今回、次の級である B2 に挑戦
しました。前回より大分難しくなっていましたが、無事、合格することが出来ました。
5/21(Tue)
この日は私が授業を行っている小学校の校長先生に、特別に小学校の遠足に招待されま
した。私が授業をしている2クラスと一緒に、Amiens(アミアン)という町に行って来ました。
子供たちと更に仲よくなれて、とても楽しかったです。
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5/22(Wed)
学校が終わった後、家で Anglais Euro(英語で行われる世界史)の授業の宿題に取り掛かり
ました。
アメリカ同時多発テロについての映画、World Trade Center を見、9.11とテロ組織について
の exposé(プレゼン)をする、という宿題です。
私は2001年の9月11日、アメリカに住んでいたので、子供でしたが周りがとても騒いでいた
のは覚えています。両親から話を聞くこともよくありました。
今回、改めて、事件の詳細を調べることが出来、よかったです。
また、改めて日本とフランスの宿題や授業形式の違いを感じました。
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5月になったのにもかかわらず肌寒い日々に驚いています。
今月は毎週月曜日の小学校の為に毎週プレゼンテーションを用意したり、DELF の試験勉強
などで、机につくことが多かったのですが、とても貴重な経験をたくさんすることができま
した。色々な事を企画してくださる、カウンセラーやロータリーの皆様に感謝します。
7月8日に帰国しますので、来月が最後のレポートとなりますが、どうぞよろしくお願いしま
す。
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