論文内容要旨 術蝶用化が可能簸ること躾証逸・. - 東北大学

みやたけひさかず
名位日規称目
月難題
学年根攻文
与の専
与授与論
位蝋位
氏授学学研学
宮武'久和
博士(工学)
平成19年3月27日
学位規則第4条第1項
東北大学大学院工学研究科('博士課程)電子工学専攻
真空紫外光リソグラフィーによる
超微細パターン形成に関する研究
指導教.員
論文審査委員
東北大学教授伊藤隆司
主査東北大学教授伊藤隆司東北大学教授坪内和夫
東北大学教授吉信達夫東北大学助教授・小谷光司
論文内容要旨
集線路(lc)の微細加工において・1ツグラフィは微細化を先導する重緊術である得れまで露
光技術における光源の短波長化と、これに感光するレジスト材料の開発により微細化が進められてきた・
ぺ
ArFリソグラジィでは真空紫外光波長193n皿のArFエキシマレーザーを光源とした露光装置と、この波
畢での光吸収特性を満足する新たなレジスト材料が開発さわていたが、いずれも実用化には解決すべき
課題があり、またこれらを用いた集積回路の超微細パターン形成の実現に多くの課題があった。この研
究では、ArF露光技術及ぴレジズトプロセスに新規または独自の技術を開発して、レジス・トの超微細パ
ターンを形成し、さらにドライエッチ.ング技術によってパターンを転写するビとにより、ICプロセスの:
超微細加工を実現した。ICの種々のデバイスに共通した標準的でかっ基本的なICプロセスを想定し、
その全工程を6分割レた,プロセスモジュールのパターン形成を行った。その結果、・ArFリソグラフィ技
術蝶用化が可能簸ること躾証逸・.
本論文は全文7章から構成されている。
第1章は序論であり、研究の背景、目的、研究内容の概要及び論文の構成について述べている。
第2章では、'ArF露光法術でめ解像度とDOFの向上及び装置の性能安定性について記している'。
ArF露光装厚内で一定時間待機したレジストがターンが、現像後にT-Topと呼ぶ丁字型断面形状を示
した。KrFレジストと同様に、露光装置内のN恥雰囲気がレジスト表面層の酸発生剤を失活させて、ア
ルカリ現像液に難溶となることが考えうれた。検言言の結果、・KrFレジストより約車桁低い0、2ppb以下の
NHl号濃度管理が必要であることが判明した。その一因として、ArFレジストがKrFレジストより熱処理に
よる線幅の縮小が大きいことがわ参り、レジスト分子の隙間(自由体積)がArFレジストの方炉大きい
ためにMI3分子のレジストヘの透過拡散が容易であることが考えられた。露光装置内のNH3発生箇所を
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が発生した。ArFレジストで初めて確認される現象であり、ArFレジス・トの主成分であるP}皿(ポリメ
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チルメタクリレート)が電子線によって主鏡開裂を起こすためであると考察し、架橋反応を示すP甑(ポ
ワメチルアクリレート)を混合したところ、線幅縮小を一定量低減できる効果が確認できた。さらに
CDSEMの電子線照射量と加速電圧の低減が線幅縮小に効果的であ.ることがわゑり、電子線照射とレジス
ト線幅減少のメカニズムについて実駈式を用いて説明できることを示した。加速電圧300V、照射量5、4
μC/cm2としてCDSEMの測定による線幅縮小量は3nm以下とできた。またリ'ノグラフィのテーマとし
て提起され始めた手ER(LineEdgeR・ug㎞ess)を課題として取り上げ・その発生原因を探るた塀検討
を行い、マスクパタ」ンのLERとレジストパターンのLERに関係がないこと、DOFを大きくするとLER
が小さくなるという関係があることを見出した。
超微細パターンを高精度に形成する手法として、従来から用いられているUVキュアーに対し、これ
よ.り短波長(172皿)のVUV光を用いたレジストパターンの改質方法(VUVキュアー)を研究した。その結果、
レジスト膜厚と線幅は縮小するが、レジストのC=0基が減少することによりレジストパターンのドライ
エッチ耐性が向上、CDSEMでの線幅縮小量は9n皿から2nmへ大幅に低減可能となり、LERは2n皿減少、
さらにドライエッチングでのレジスト裾引き形状が改善されて、エヅチングパターンのLERはレジスト
パターン≧同等の6.1mとなりレジストパターンに忠実な転写が可能となった。
第5章では、ArFリソグラフィの研究結果を踏まえて・これをドライエッチングパターンに転写する
高精度転写技術の研究について述べている。IC製造プロセスで130n皿技術を用いる標準的で基本的なデ
バイス・プロセスにおいて、すべての工程を6分割した工程を単位としたプロセスモジュールのパター
ン形成を行った。特にハードマズクとしてのSiN膜に高精度のパターン転写を行う際、sエN膜が塩基性
を示すことから、レジスト/SiN界面付近でレジスト裾引き形状を示したlSiN膜表面を02プラズマ処
理により塩基性を緩和した結果、SiN膜の垂直断面形状が得られた。
高アスペクト比のsiO,膜コンタクトホール形成では、ホール内の側壁保護膜をレジスト成分で形成す
るため、レジストパターンで直接ドライエッチングを行った。課題としては、ホールの開口部より内部
の径が大きくビアダル型形状の①ボーイング形状、ドライエヅチングがホール底に堆積した結果エッチ
ングが停止する②エッチストップ、レジスト表面粗さが大きく極端な場合にレジスト微小穴が空き、そ
の部位からエッチングが進行する③スパイクエヅチ等があった。側壁保護膜の形状を調べ、レジスト残
渣あ成分分析の知見に基づき、C4F8系ガスがボーイング形状抑制に効果があることを予想し、実験結果
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論文審査結果の要旨
半導体集積回路の製造においてリソグラフィーによる微細パターン形成は基本技術のひとつである。著者.
は,虹F光源による波長193nmの真空紫外(VUV)光を用いたりソグラフィー技術に関し,レジスト材料の改良,
露光プロセスの開発,パターン寸法評価抹術の開発を行い,さらにドライエッチングによる超微細パターン
の高精度転写技術を確立した。本論文はその研究成果をまとめたものであり,全文7章よりなる。
第1章は序論である。
第2章では,ArFレジスト表面がNH3雰囲気と反応し現像液に難溶性となりパターン異常が発生する問題を
検証し,0.2ppb以下のMI3濃度管理が必要であることを明らかにした。また,露光装置の照明系に輪・帯照明
法を導入することにより,130nm以下の微細パターン形成に必要な解像度とDOF(DepthOfFocus)が得られ
ることを示した。露光装置のフォ[カスと露光面。傾きを補正するフォーカス・レベリング技術を新規に開発
した。八rFリソグラフィ」の性能向上を実現したことは重要である。
第3章では,レジスト現像工程での線幅制御について研究した。虹Fレジストの線幅が現像温度に敏感で
為る4とを見出し,現像工程の熱処鯉装置の改良に繋げた。また,プロセス途中の待機時間に串る線幅の変
化を定量化した。パターン寸法の温度および時間依存性を詳細に解析したことは評価できる。
第4章では,レジストパタ」ンの評価法と新規なキュア方法について研究した。ArF.レジストパターンは
電子線照射耐性に乏しいことを実験的に見出し,その傾向を実験式として導出した。その式を用い,電子線
照射量を低減して線幅変動を抑制する条件'を提示した。また,電子線照射により架橋反応を起こすレジスト
成分を混合することで線幅縮小を抑制できることを見出した。パターンエッジの凹凸を表すLER(LineEdge
Roughness)を課題として提起し,輪帯照明の採用とレジ冬ト材料によるDOFの向上がLER低減に有効である
ことを見出した。ArFレジズトパターンに波長172n卑のVUV光を照射する新規なキュア技術を開発すること
により,ドライエッチング耐性,電子線による線幅縮小およびLERの改良に効果があることを見出した。本
方法は超微細パターン形成に極めて有効であり,重要な成果である。
第5章では1ドライ出ッチングによる高精度パターン転写技術について研究した。プラズマCVDによるSiN
膜にレジストを積層すると現像不良が発生する。この問題を,SiN膜表面を02プラズマ処理することにより・
解決した。塩基性レジストの難溶解層発生が防止でき,垂直断面形状パターンが得られるととを実証した。
w/梱/poly-Si・の3層膜ゲート構造の'ドライエッチングにおいては,反応ガスの最適化とエッチング終点制御
により矩形の断面形状を形成可能とした。また,ドライエッチング時の側壁保護膜およびエッチング形状の
評価結果からドライエッチング条件の最適化を図り,アスペクト比10の垂直なSiO2膜コンタクトホール形成
を実現可能にした。これらの研究成果を応用した虹Fリソグラフィーとドライエッチング技術により,130nm
以下の世代のデバイス作製に必要な各種プロセスモジュールを試作し,超微細パターン形成の基本技術を確
第6章では,虹F液浸露光技術の装置および材料面の技術動向調査を行い,将来展望を踏まえて,本研究
成果の展開可能性を明示したことは意義がある。
第7章は結論である。'
以上要するに本論文は,半導体集積回路の微細加工技術において,ArFリソグラフィーとドライエッチン
グの要素技術の研究により,デバイズ作製に必要なプロセスモジュールの形成を通して,超微細パターン形
成のプ・ゼス技術を確立したものである.ArFリソグラフィーの高性能化に貢献した本研究成果は,半導体
集積回路技術と電子工学の発展に寄与することが少なくない。
よって,本論文は博士(工学)の学位論文として合格と認める。
一682一
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立したことは重要である。