口腔外科学B - 新潟大学歯学部

口腔外科学B
担当講座名:口腔健康科学講座(顎顔面口腔外科学)(旧口腔外科学第二講座)
担当教員名:
本 学
教 授 高 木 律 男
助教授 小 野 和 宏
講 師 鈴 木 誠
同 星 名 秀 行 非常勤講師
磯 野 信 策(新潟医療福祉大学 言語聴覚担当)
口腔外科学には大きく二つの学問分野があり、その一つは顎口腔外科学であり、他の一つは顎顔面
外科学であるが、当分野は、そのうちの顎顔面外科学を担当している。尚、顎口腔外科学は口腔再建
外科学分野が担当している。
当分野の専門研究分野は、先天異常、変形症、腫瘍、外傷、顎関節疾患などであるが、これら疾患
の発生機序、疾病の本態の解明、治療法に関する研究を行っている。特に、先天異常の中では、唇顎
口蓋裂について、その発生機序に関する基礎的、臨床的研究、顎発育を考慮した一貫治療に関する研
究を推進している。また、腫瘍の遺伝子学的診断、温熱療法、および、顎変形症、顎関節疾患に対す
る外科的治療についても対象としている。
講義概要:
口腔外科学の講義は、口腔再建外科学分野と共同して行われるが、先にも述べたように、口腔再建
外科学分野は顎口腔外科学の分野を、当分野は顎顔面外科学を分担する。しかし、これらは一連のも
のであるため、疾患の種類別に各々が担当する疾患の項目を連続して講義し、両講座が同時期に並行
して講義を行うことによる学習の混乱を避けるように配慮している。項目の配列はその年度により異
なり、講義の始めに時間表を配布し、その年度の計画を示す。
大きく講義の内容を示すと、まず口腔外科学総論として、定義、口腔外科診断学、症候論等を講義
し、次いで、先天異常・変形症、炎症など各疾患の種類別に、個々の疾患をあげ、その疫学、原因、
症状、診断、鑑別診断、治療、予後及び予防等について系統的に講義する。最後に手術学として、総
論および各論として、手術適応症、手術禁忌症、手術法の実際、予後、顎補綴などについて講義する。
さらに臨床講義として、実際の症例について診断を学ぶ。なお、これらは平成14年Ⅰ期から始まり、
Ⅱ期にわたる1年間で行われる。口腔外科学の講義では、解剖学、病理学など基礎医学の十分な知識
がないと理解できない。また、並行して行われる、医学部講師による隣接医学の講義も重要である。
口腔外科学では、他の歯科臨床学のような模型を使った実習を講義と並行して行うことはしない。実
習は、臨床実習において総合的に行うこととなる。これは、疾患が多様であり、すべてを理解してい
ないと実習の意義がないからである。
また、講義では、当科で経験した多くの症例をスライドおよびビデオを使って供覧する。これは、視
覚による疾患の理解が重要であるためであり、外来や手術の際には時間をとって直視ができない画像
が多く、できるだけ講義に出席し、これらのスライドやビデオをよく視て記憶にとどめる様にする必
要がある。
到達目標:
1.顎口腔領域における各疾患の病態(臨床・画像・病理・臨床検査など)を理解している
2.診断するための手順、方法、器具(画像など)の選択ができる
3.各疾患に対する治療方法の選択と予後の予測ができる
4.疾患単独のみではなく、全身的な診断ができる
5.清潔・不潔の区別、口腔の手術の特殊性を理解している
146
成績評価の方法:
試験はⅠ期・Ⅱ期の2回行い、それぞれ期間における授業範囲から5∼10問の設問に対し、筆記に
て回答させ判定する。筆記試験では質問事項に対し、key wordsを使用して端的に回答できているか
どうかを中心に採点する。各回の試験の6割以上をもって合格点とする。本試験にて6割に達しない
場合には再試験を行い、やはり6割以上をもって合格点とする。
授業内容:
授業内容について、一覧表を示す。但し、講義の順序は必ずしもこの順番ではない。講義の順序に
ついては最初の講義の時間(口腔外科学総論)に日程表を配布する。
教科書:特に教科書は指定しない。毎回プリントを配布する。
参考書:
最新口腔外科学 第3版 上野 正、伊藤秀夫監修 医歯薬出版
口腔病変診断アトラス 伊藤秀夫他編集 医歯薬出版
顎口腔外科診断治療大系 内田安信他編集 講談社
図説口腔外科手術学 大谷隆俊他編 医歯薬出版
抜歯の臨床 大橋 靖他編 医歯薬出版
授業内容:4年次講義
期
試験科目名
口 腔 外 科 学 Ⅱ
項 目
口腔外科学総論
学
論
傷
学
1
1
1
1
先天異常・変形性
歯の異常
1
診
症
創
治
4
年
次
Ⅰ
期
1
∼
4
年
次
Ⅱ
期
2
回数
断
候
療
裂 奇 形
その他の奇形
外 傷
口腔軟部損傷
2
2
歯の外傷
顎骨骨折
1
2
1
神
腫
内 容
教員名
口腔外科学とは、口腔外科学の歴史、
口腔外科の特徴
口腔外科疾患の診断の意義、その実際
口腔外科疾患にみられる各種の症候
創傷とその治癒
創傷治療、手術、薬物療法、包帯法、
理学療法、注射法
高木律男
高木律男
高木律男
高木律男
高木律男
歯の発育及び萌出の異常、歯数の異常、 小野和宏
形態の異常
口唇・口蓋裂、顔面裂、症候群
小野和宏
口唇・舌などの奇形
小野和宏
機械的損傷・熱傷・化学傷・電撃傷・ 高木律男
放射線障害
脱臼・歯折
高木律男
下顎骨骨折、上顎骨骨折、頬骨・頬骨 高木律男
弓骨折、病的骨折
高木律男
経
瘍
歯原性腫瘍
2
エナメル上皮腫、歯原性線維腫、歯牙 星名秀行
腫、その他
非歯原性腫瘍
良性腫瘍
3
乳頭腫、線維腫、粘液線維腫、脂肪腫、 星名秀行
筋腫、血管腫、リンパ管腫、
神経組織の腫瘍、腺腫、軟骨腫、骨腫、 星名秀行
巨細胞腫など
147
期
試験科目名
口 腔 外 科 学 Ⅱ
4
年
次
Ⅰ
期
1
∼
4
年
次
Ⅱ
期
2
項 目
悪性腫瘍
回数
内 容
教員名
4
口腔癌の免疫、発症誘因、症状、転移、
診断、治療、予後、UICC分類、
TNM分類、各部位別の癌の病態、治療、
肉腫、悪性リンパ腫の病態と治療
悪性腫瘍に対する化学療法
腫瘍様病変
発育異常、外傷、炎症、腫瘍、顎関節
強直症、顎関節症
歯科心身症の定義、分類、頻度、症状、
診断、治療、舌痛症、口臭症、その他
星名秀行
腫瘍性疾患
顎関節疾患
1
4
歯科心身症
2
口腔外科手術学
手術学総論
手術学各論
3
2
臨 床 講 義
2
星名秀行
星名秀行
星名秀行
高木律男
高木律男
無菌法、止血法、基本的外科手術手技
高木律男
補綴前処置としての手術 歯槽骨整形 高木律男
術、歯槽堤形成術、小帯切除術、その他
実際の症例をもとに、診断、処置につ 星名秀行、
いて述べ、鑑別診断についても講述す 小野和宏
る
148