XFEL 加速器トンネル内の地球磁場と鉄筋の消磁

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XFEL 加速器トンネル内の地球磁場と鉄筋の消磁
(Earth’s Magnetic Field and Demagnetization of Steel Structure in the XFEL Accelerator Tunnel)
○ 松井佐久夫 1、花木博文 2、鈴木伸介 2、稲垣隆宏 1、武部英樹 1、田尻泰之 2、近藤力 2、渡川和晃 1、
山下 雅史 3、前田 雄亮 3、塚本 宜史 3、大塚孝 1、熊谷教孝 1
1(独)理化学研究所播磨研究所、2(財)高輝度光科学研究センター 3 スプリングエイトサービス(株)
XFEL の加速器トンネルの断面内部はほぼ 4m の矩形、そ
このように磁場がほぼ均一になったことにより、用意して
の外は厚さ 2m のコンクリで表面から 10cm の深さなどに
いた地磁気補正用コイルを用いて、入射部上流の磁場をほ
太さ 16mm や 32mm の鉄筋などが使われている。建設終
ぼキャンセルし、ビーム調整を容易にすることができる。
0.3
度(地球磁場 0.5G)の所も多く、鉄筋などの磁化が推測
0.2
された。その中で電子銃を設置する付近の上下方向の磁場
0.1
が高さ 80cm のビーム軸上、長さ 4m で+0.1G から-0.4G ま
0.0
で変化していた。そこで空芯のコイルと直流電源で 200G
程度の磁場を作り床下の磁化を変化させられることを確
磁場(G)
了後床や壁表面での磁場はいろいろな向きで強さも 1G 程
-0.1
-0.2
かめた。さらに竹中工務店(技術研究所)の協力を得てコ
-0.3
ンデンサーに充電しコイル(1m×0.7m)に放電するタイ
-0.4
プの消磁機(東洋磁気工業製)により床、壁で消磁を施し
-0.5
5m にわたりビームに影響のある上下方向(By)-0.3±
0.03G、水平方向(Bx)0.22±0.03G にまで平滑化した。
Bx(G)
By(G)
Bx(G)
By(G)
前
前
後
後
測定:フラックスゲートメーター
-5
-4
-3 -2 -1 0
1
2
3
電子銃=-1m付近 位置Z(m)
4
5
図:入射部ビームライン上の消磁前後の磁場
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